採用企業インタビュー
高度な社会課題解決をビジネスとして成立させる――
サステナブルな社会の構築にボトムアップ組織で取り組む
PwCコンサルティング
世界156カ国で29万人以上のスタッフを擁するPwCグローバルネットワークの一員であるPwC Japanグループ(以下、PwC Japan)傘下のPwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)は、社会課題の解決と共に企業のサステナビリティ経営を支援する部門横断型組織「ソーシャル・インパクト・イニシアチブ(以下、SII)」を2019年に立ち上げました。
SIIが取り組む社会課題や現場で活躍するコンサルタントの人物像、そしてPwCコンサルティングの組織風土について伺いました。
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- 下條 美智子- Senior Manager
- - SII所属、在籍部門:Public Sector
- 早乙女 輝美- Senior Manager
- - SII所属、在籍部門:Public Sector
- 高篠 拓也- Senior Associate
- - SII所属、在籍部門:Public Sector
- 貞松 陽菜- Associate
- - SII所属、在籍部門:BT-Operations Transformation
ボトムアップで誕生した組織
ーまず、SIIの概要と誕生の経緯からお聞かせください
- Public Sector
- Senior Manager
- 下條 美智子 氏
下條氏:わたしたちSIIのビジョンは「コレクティブ・インパクトの創出」にあります。サステナブルな社会を目指し、事業会社・官公庁・地方自治体・金融機関・非営利団体等を巻き込みながら、持続可能な社会に向けてインパクトを創出していくことを後押しします。SIIはPwCコンサルティングを母体に有志が集まったイニシアチブであり、社会・環境課題解決に関わるコンサルティングサービスを提供すると同時に、啓蒙活動やコミュニティ活動を展開しています。
ーSIIとして手がけているプロジェクトには、どういったものがあるのでしょうか?
下條氏:コーポレートサステナビリティ関連については、サステナビリティ戦略立案・ESG経営の導入、GHG排出量の可視化およびサプライチェーン全体での最小化に向けた取り組み等の環境問題対応、人権・人的資本対応等があります。また、SIIはコレクティブ・インパクトの創出を志向しているため、マルチステークホルダーが組みする座組みとして産官学連携や自治体コミュニティ形成等に力を入れています。
早乙女氏:また、企業や自治体向けのコンサルティングだけでなく、社会課題の現場に携わる非営利団体にコンサルティングサービスを無償で提供するプロボノ活動を行っています。社会課題の現場で、何が起きているのかをしっかりと見ておくことは重要だと思います。
昨今の流れとして、コーポレートサステナビリティをさらに一歩進めて、もっと社会起点で取り組んでいきたいと考える企業が増えており、双方をつなぐ触媒機能は非常に喜ばれます。書籍やレポートだけではわからない情報とネットワークをPwC社内に蓄積しているというのはお客様にとっても大きな価値につながっていると思います。
心理的安全性の高い組織風土
ーSIIのような活動は社会的意義も高い一方で、自分たちの組織でやりたくてもできないというジレンマを経験されている方も多いように感じます。なぜPwCという大きな組織の中でSIIを立ち上げることができたのでしょうか。
下條氏:実現したいことや提案したいことを個々に持っている一方で、それを言う場や機会もなく、誰に言ったらいいかもわからない、仮に思い切って言ってもつまらない反応をされたり否定されたりすると、次回からは気が引けるという気分に誰しもなると思います。そうならないような安心して誰かにアイデアが言えるコミュニティを作ることを相当意識しています。
SIIのコンセプトやビジョンを社内外に発信して、「一緒にやりたい」と声をかけてもらえる状態を作りながら、仲間を集めて徐々にコミュニティを大きく育んでいる状況です。
- Public Sector
- Senior Manager
- 早乙女 輝美 氏
高篠氏:自分の意見を言いやすい環境があり、それを聞いてくれる同僚が多いというのはPwCの大きな特徴だと思います。
実は私は、PwCコンサルティングに転職した当時は自分から上司の予定を抑えてレビューの時間を確保したり、会議の場で率先して意見を言ったりすることに躊躇していました。しかし、その姿を見ていた上司から、「もっと積極的に発言するべきで、ためらう必要はないよ」と指摘され、それをきっかけに少しずつマインドが変わっていきました。
私が未経験でコンサルティング業界に入ったにも関わらず現在まで続けられているのは、仲間や上司のおかげであり、非常にありがたいと感じています。
早乙女氏:PwCの特徴として挑戦することを奨励し、声を上げることを推奨する文化が浸透していると思います。組織を動かすとなると政治的な振る舞いを考慮したり、外堀を埋めないと意見を言えなかったりというケースもあるかと思いますが、PwCは思ったことを言える環境であると思います。
ーその組織のあり方はSIIが目指しているコレクティブ・インパクトにも
つながっている訳ですね。
早乙女氏:SIIが目指すコレクティブ・インパクトが実装された社会は何かというと、様々なステークホルダーが社会課題の解決に向けて自然なかたちで連携し、その結果、連携の効果が最大化されている社会だと思います。私たちはそれを後押しする組織でありたいと思います。
※コレクティブ・インパクト・アプローチ…複雑で難しいと思われる課題テーマに関して、重要なステークホルダーが集まり、どうすれば大きな集合的インパクト(=コレクティブ・インパクト)を創出できるかを考え、それぞれの活動を具体的にデザインして実行するアプローチ
多様なバックグラウンドを持つ組織
ー皆さんが自由に意見を言い合い、相手を尊重するという価値観を共有できているからこそ、SIIという組織が大きく成長しているということが理解できました。そういった環境で活躍されているコンサルタントの方々は、どのような経緯で入社されたのでしょうか。
早乙女氏:私は日系証券会社でアナリストを経験した後、省庁への出向を経て、シンクタンクで公共事業のコンサルティング部門で働いていました。その際に世の中の潮流がサステナビリティにシフトしていく流れを目の当たりにして、より専門的に取り組みたいと思いPwCコンサルティングへの転職を決めました。
- Public Sector
- Senior Associate
- 高篠 拓也 氏
現在は金融機関×地域×サステナビリティという、私のバックグラウンドに絡んだプロジェクトに関わっていますが、金融の力を通じて地域活性化に貢献したいという思いで取り組んでいます。
高篠氏:私の場合は、地域や現場に近いところで仕事をしたいという思いから、大学卒業後は地域金融機関でキャリアをスタートし、その後地方自治体に転職しました。地域の現場を知る、という観点では良い経験を積んだと考えていますが、それと同時に現場目線だけでは解決できない課題があり、より広い目線から課題解決にあたる必要性を実感するようになりました。そのような状況で、将来のキャリアについて周囲に相談した際に、課題解決を組織外から支援するコンサルティングファームに転職する道もあることを知り、PwCコンサルティングに応募して現在に至ります。
貞松氏:私は新卒入社で、大学院時代には国際経済ビジネス法を専攻しており、サプライチェーン上の人権問題に企業がどのように対応すべきかを研究していました。研究の参考文献でPwCのレポートを読む機会があり、ビジネスについての深い知見を持ったコンサルティングファームに興味を持つようになりました。
- BT-Operations Transformation
- Associate
- 貞松 陽菜 氏
PwCの魅力の一つは挑戦したい人を後押しする制度があることです。PwCに内定をもらい入社するまでの準備期間においては語学学習や書籍購入支援の制度を活用できましたし、先日もサステナビリティ会計のFundamentals of Sustainability Accounting(FSA) Credentialという資格を受験しました。PwCでは、サステナビリティの実務経験の少ない職員でもプロジェクトに貢献できるよう、e-ラーニングや知見共有のセッションが充実しています。さらに情報のインプットのみならず、私はPwCからOne Young World Summitという世界ユースサミットに参加しており、新規事業開発や世界の若手リーダーとの議論に向けた準備を積極的に行っています。このようにPwCには成長を後押しする支援があり、若手でもチャレンジできる体制が整っていると思います。
新卒の方にとってPwCの成長機会はとても魅力的なのではないかと考えています。
高篠氏:私は異業界からの転職ですが、転職当時は自分の意見を率直に発言できないという習性ができてしまっていました。前述でも少し触れましたが、正直に自分の意見を言い、意見を戦わせ、課題解決の質を高めていくというPwCの環境にスイッチするには時間がかかりました。しかし、マインドセットを変えてくれる上司や周囲に助けられました。今は私と同じように地方自治体から転職してくる方に対して、私が過去に受けたようなサポートをして、自分が育成してもらったことを別の第三者に還元していきたいと思っています。
社会課題の複雑さを楽しみながら挑戦できる人と働きたい
ー最後に、どのような方と一緒に働きたいかお聞かせください。
下條氏:コンサルティング未経験で入社された方も活躍されています。入社から半年間はまずは目の前の仕事をしっかりやっていくことになりますが、自らの経験と様々な中途採用者を見てきた経験上、重要なのは入社からの半年間でコンサルタントへのマインドセットに切り替えることです。それができるかできないかで、その後の成長の伸びが大きく変わると思います。目的を定め、ぶらさずに業務を進める、ちゃんと自分の意見を持って相手に伝える、議論の仕方を学び内容の質を高めていくプロセスを体得する、あきらめることなく考え抜く等です。
―高篠様が地方自治体から転職されたばかりのエピソードにつながりますね。
早乙女氏:また、貞松が入社前からプライベートで勉強していたという話をしていましたが、勉強を仕事の延長というよりも、自分の成長のための投資と捉え、かつ成長することに喜びを感じられるかという点は重要だと感じています。変化のスピードが速まり、情報や知識を常にアップデートし続けることが求められていますが、それを大変と思うのではなく、むしろ楽しめるようでいたいと思っています。貞松氏:私の場合はステークホルダーが多く、複雑で答えのない社会課題に取り組むにあたって、この提案が本当に社会で困っている人たちの生活を良くできるのかと責任を感じ思い悩んだことがありました。しかし、チームのマネージャーに「この問題解決を支援できるとおもしろいよね」と言われたことで、未来を描きながら課題解決に取り組む楽しさに気づきました。このような未来志向の方が加わり、一緒に仕事ができると、より前向きなチームになっていくと思います。
早乙女氏:そういった前向きに捉える姿勢に加えて、客観的な視点を持つことも重要だと考えています。持っている思いが強くなるほどに、自分の意見に固執してしまいがちですが、コンサルティングに求められるのは、いま起きている現象を客観的かつ多面的に捉えられることだと思います。そのような視野をもった方と働けると、自分の成長にもつながると思いますし、うれしいですね。
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