採用企業インタビュー
“Big & Small” - 世界最大級の菓子会社の強みを活かして、
日本のお客様に愛されるブランドを創り上げる醍醐味
モンデリーズ・ジャパン株式会社
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- 取締役マーケティング本部長
- 川鍋 洋治 氏
世界165カ国で愛されているお菓子メーカー、モンデリーズ・インターナショナルの一員であるモンデリーズ・ジャパン。ガムやキャンディブランドの「クロレッツ」、「リカルデント」、「ストライド」、「キシリクリスタル」、「ホールズ」などのビジネスを展開している。また森永乳業(株)とは「フィラデルフィアクリームチーズ」、ヤマザキナビスコ(株)とは「ナビスコ」、「オレオ」、「リッツ」ブランド等のライセンス事業もおこなっている。グローバル企業の一員でありながら、日本独自の製品開発やマーケティングに力を入れているというモンデリーズ・ジャパンについて、取締役マーケティング本部長の川鍋氏にたっぷりとお話しをお伺いした。
- 取締役マーケティング本部長
- 川鍋 洋治 氏
「ユニリーバ」で営業を経験後、パーソナルケア部門のマーケティングで研鑽を積み、タイ、インドネシアでリージョナルのシニアブランドマネージャーに。日本に戻ってからはダヴの立ち上げとその成長を牽引。その後「ジョンソン&ジョンソン」に転職、経営戦略に携わった後、ジェネラルマネージャーに昇進。「ダノン」、「フォンテラ」で食品のマネージメントを経験後、「日本クラフトフーズ(現・モンデリーズ・ジャパン)」に入社。取締役に就任。一貫して外資系企業のFMCG(消費財)畑を歩んできたエキスパート
モンデリーズ・ジャパンさんは、2012年10月に旧クラフトフーズが分社し、社名変更されました。まず会社について教えていただけますか?
モンデリーズという社名は聞き慣れないかもしれませんが、日本では1960年から展開しています。半世紀以上に渡り、日本の市場で愛されるブランドを送りだしてきました。何度か親会社が変わっていますが、2010年までは「キャドバリー・ジャパン」としてビジネスを展開していました。米国「クラフトフーズ」がキャドバリー社を買収したことに伴い、2011年1月に「日本クラフトフーズ」と社名変更しました。
2012年に本社クラフトフーズが北米向け食品を扱う部門とグローバル市場でスナックを扱う部門に分社した際、グローバルのスナックを扱う会社が「モンデリーズ・インターナショナル」と名付けられました。それに伴い私たちも2013年7月に社名を「モンデリーズ・ジャパン」に変更しました。
新生「モンデリーズ・インターナショナル」は、製品ポートフォリオを成長著しいお菓子と市場に絞り、資金や資源などを集中することができるようになりました。その日本法人であるモンデリーズ・ジャパンは、特にガムとキャンディに特化しています。ガムのクロレッツは30周年を迎え、他にもストライドやリカルデントなど。キャンディでは、ホールズ、キシリクリスタルなど、多くのブランドがあります。
グローバル企業でありながら、日本市場に照準を合わせた、革新的な製品開発力、優れたマーケティングでイノベーションに取り組み、市場規模が縮小傾向にある菓子業界において、シェアを伸ばし続け、ガム事業においては国内第2位(*1)のポジションを占めています。
(*1)インテージ SRI ガム市場 2012年1月~2014年7月 金額シェア
世界中で愛されているブランドですね。いま川鍋さんが所属していらっしゃるマーケティング部門はどのような組織ですか?
マーケティング組織はいわゆるブランドマネージャー制度で、そのチームが、ブランドの戦略と展開、P&Lに責任を持ちます。キャンディチームとガムチームの2つのカテゴリーに分かれています。その他には、コンシューマーインサイト、ショッパーインサイト、お客様相談室を担当するCIS(コンシューマーインサイト&ストラテジー)というチームがあり、ブランドとは中立に活動しています。
マーケティング部門ではこのように、カテゴリーとブランド、CISの2つの柱で、消費者とショッパーの理解から、コンセプト、製品開発、広告などのコミュニケーション開発と、その展開を実施します。グローバル、リージョナルチームのサポートを得ながら、日本のお菓子市場のマーケティング活動に責任を持っています。
ブランドごとにブランドマネージャーがいて、別途リサーチなどの部門があるということですね。マーケティング全体では何名ほどいらっしゃいますか?
現在は20数名です。ガムとキャンディの各カテゴリーリーダーの下に、それぞれのブランドの責任を持つブランドマネージャーがおり、そのチームにアシスタントブランドマネージャーがいます。
「クロレッツ」など、御社はシェアが大変高いブランドを持っていますが、日本の人口が減ってきている今、お菓子マーケットにも影響が出ていると言われていますね。
当例えばガム業界全体で見ると、ここ10年は縮小傾向と言われており、それはひとつの現実ですね。キャンディ業界は全体でやや微増ぐらいです。キャンディ市場の特徴としては、ナンバーワン製品でさえ10%のシェアはとれず、1~2%のブランドがひしめき合っています。比較的小さいメーカーでも参入しやすく、様々な新製品が発売される競争の激しい市場です。お客様一人当たりの消費量増加と、付加価値製品を提案し、購入金額を上げていくことが必要とされています。
ガムもキャンディも、市場は頭打ちと申し上げましたが、ミントタブレットなど伸びているカテゴリーもあります。また、頭打ちと言われている市場ではありますが、戦略によって伸びているブランドもあります。例えば当社の「クロレッツ」は、おかげさまでマーケットシェアも売り上げも伸ばしています。
「クロレッツ」はロングセラー製品ですね。どのようなマーケティングの方針が今回の売り上げ増加につながったのでしょうか?今後のビジョンについても教えてください。
まず「クロレッツ」は、昨年の新製品と改良新発売が成功したということが挙げられます。その背景として、当社ではガムもキャンディも、限られた市場の中でただシェア争いをするのではなく、市場自体を成長させていきたいという考え方があります。
例えばガムのカテゴリーをどう伸ばすかというと、ガムでなければ提供できないベネフィットを訴求することです。これまでは、ガムの味や、噛み心地だけを訴求するブランドがありました。でもそれではキャンディと置き換えることが可能になってしまう。そこで訴求方法を見直しました。
例えば「クロレッツ」は長時間お口の中がスッキリ、爽やかな息が続く。一方「リカルデント」は歯の健康に良く、そしてトクホ(特定保健用食品)です。結果として、クロレッツやリカルデントのセグメントは下げ止まり、増加に転じ始めています。自分たちがやってきたことが正しいのではないかと実感しています。「ストライド」というブランドが2014年7月にリニューアルしましたが、味だけの訴求から、“味が続くから集中力が続く新しいガム”という訴求に変更しました。
また、小売店さんのガム、キャンディに対する期待は大きい。コンビニのレジの前などに棚を取っているのはガム、キャンディなどです。あれだけ小さなスペースで、売り上げ回転率が高い製品はなかなか無い。この魅力をもっと活かして、小売店さんに対するガム、キャンディという製品の信頼をもっと高めたいと思います。
キャンディのマーケティングについてはどのようにお考えですか?
ガムと同じように市場自体の拡大を狙いながら、日本に合った新製品を開発していく考えです。キャンディは日常の中のちょっとした楽しみですよね。日本のローカル市場に寄り添ったマーケティングで、日本人に求められる製品を提供することが特に必要です。例えば今年、袋入りキャンディ分野で10年間ナンバーワン(*2)の「キシリクリスタル」で塩ミント味のキャンディを発売しました。キシリクリスタルブランドで初めての塩味です。競合はたくさんいますから、思い切ったことをやらないと。
(*2)インテージ SRI 袋キャンディ市場 2004年1月~2014年7月 販売規模(金額)
なるほど、キャンディも群雄割拠といった様相ですね。その中でも御社のブランドはイノベーティブなイメージがあるのですが、実際に御社の強みはどんなところにあるとお考えですか?
イノベーティブに活動するということは常に意識しています。
モンデリーズは世界165カ国で展開しているので、例えばガムのケースのデザイン1つとっても他国を参考にできます。例えばアメリカ、ブラジルなどで成功したアイデアをすぐに日本に取り入れられる。また世界中にR&D拠点があるのも強みです。
一方キャンディは日本の消費者のインサイトを徹底的に研究しています。担当者の自由な発想でイノベーティブに展開できます。
社内に”Big & Small”という戦略の指針があります。簡単に言うとそれは、グローバルで展開している企業の規模や各国でのラーニングなど強みを活かして、ローカルのお客様のインサイト理解を基盤にした、機敏でしかも柔軟なマーケティング展開をしようという戦略です。
外資系グローバル企業だと、グローバルをローカライズするだけのことも多い中で、日本の裁量権が大きくて1からコンセプトがつくれる会社というのは、マーケッターとしてやりがいがあるのでは?
そこは、まさしくモンデリーズのマーケティングの醍醐味だと思います。ブランドによって違いはありますが、エンドトゥーエンドでマーケティングが展開できます。マーケティングの責任範囲をいうと 日本のローカルの消費者理解からコンセプト開発、製品開発、広告、販促、店頭展開まで、一連の流れでブランドマネージャーが責任をもっています。リージョンのサポートもありますが、そのプロセスは、ほとんどブランドマネージャーがオーナーシップを持ってできるんです。上がってきたアイデアなども確認はとりますが、そこであれこれ指示されるということはありません。私が知っている他の外資系企業と比べても、とても幅広い権限があると思います。
だから逆に、日本発のものを輸出することもあり、例えば日本の「クロレッツ」はローカルブランドに近いのですが、アイデアや製品はタイに輸出していたり、「ストライド」は日本、アメリカ、中国で発売し、デザインや考え方は中国と情報交換したり、競い合いながら良い方を採用する進め方をしています。
R&Dも日本にあり、日本国内に生産拠点が2つあるので、ローカルの志向性に合ったものをローカルで開発できます。
それは面白そうですね。いまマーケティングの部署にいる方は、やはり幅広くご自身でやりたい方が多いのでしょうね。どういったバックグラウンドの方がいるのでしょう。
基本的にはFMCG(消費財)のマーケティング経験者が多いですが、未経験者もいます。例えば広告代理店、コンサルタントなど、また違う業界でマーケティングをしていた人もいます。それぞれが違う経験を活かしながら、新しいことを学んで活躍しています。
マーケティングやFMCG関連の経歴をお持ちの方であれば、可能性がありそうですね。御社が必要としているのは、具体的にはどのような方ですか?
ブランドというものは会社の中心になるので、マーケティングには社内でのコミュニケーション能力が大切。素早く物事を捉え、ロジカルに人に伝える能力が必要です。社内には様々な国の人がいて、私の上司もオーストラリア人ですが、日本語が話せない社員もいるので、普段のコミュニケーションにもある程度の英語力は欠かせません。
また、達成への執着心も重要です。いろいろなことを乗り越えて、自分たちの考えた製品をなんとか世に出したいとレベルアップしていけるような意欲を持った方。そして新しい会社を一緒につくっていく過程で多くの交渉も必要になるので、メンタルの強さも鍵になると思います。
当社は人材育成にもとても注力しています。何らかの経験があってもFMCGは未経験だとか、全体のマーケティングをまだやったことはないという方にもチャンスを差し上げたい。また新卒の方を採って新しい人材も育てています。社内ではトレーニングもありますので、どんどん自分を磨いていただきたいですね。
人を育てる環境がそろっているのは魅力ですね。川鍋さん自身もずっと外資系企業にいらして、マーケティングを中心にさまざまな経験をしているからこそ、わかることもあるのでは?
ブランドというものは会社の中心になるので、マーケティングには社内でのコミュニケーション能力が大切。素早く物事を捉え、ロジカルに人に伝える能力が必要です。社内には様々な国の人がいて、私の上司もオーストラリア人ですが、日本語が話せない社員もいるので、普段のコミュニケーションにもある程度の英語力は欠かせません。
また、達成への執着心も重要です。いろいろなことを乗り越えて、自分たちの考えた製品をなんとか世に出したいとレベルアップしていけるような意欲を持った方。そして新しい会社を一緒につくっていく過程で多くの交渉も必要になるので、メンタルの強さも鍵になると思います。
当社は人材育成にもとても注力しています。何らかの経験があってもFMCGは未経験だとか、全体のマーケティングをまだやったことはないという方にもチャンスを差し上げたい。また新卒の方を採って新しい人材も育てています。社内ではトレーニングもありますので、どんどん自分を磨いていただきたいですね。
川鍋さんの下で働くと色々なことが学べそうですね。最後に、御社のマーケティング部門に転職を考えている方にメッセージをお願いします。
モンデリーズ・ジャパンは、マーケティングをもっと幅広くやってみたいとか、広告の開発、コンセプトから製品も併せてやりたいという方にはぴったりだと思います。ブランドマネージャー制で、仕事範囲が広いだけではなく、権限を持って仕事ができます。
また、国籍や背景が違う方たちと働くチャンスが多いので、ダイバーシティの環境に身を置きたい方も歓迎です。当社のグローバルネットワークを駆使して、いかに少しでも早く、日本の消費者に合ったイノベーティブな製品を提供できるかが大切です。そういったところに、好奇心ややりがいを感じて取り組める方には、本当にいい環境だと思います。
当社のキーワードに“Creating Delicious Moment of Joy”というフレーズがあります。この会社の開発のプロセス、マーケティングを楽しんで、一緒に“Joy”を考えて、小売店さん、消費者の皆様に“Joy”を提供したいという志を持っている方に来ていただきたいですね。
歴史のある会社から生まれた新会社なので、ロングセラーのナショナルブランドのノウハウもありながら、一緒に新しい歴史も社風も作っていくことができます。新しいことをしたい方、やりがいのある仕事につきたい方、ぜひ一緒に会社のカルチャーを作っていきましょう。
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