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第二創業期を迎えSaaS事業を軸に飛躍する教育スタートアップ

ライフイズテック株式会社

※このインタビューは2023年10月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。

讃井氏
ライフイズテック株式会社 取締役 最高AI教育責任者(CEAIO) 讃井 康智 氏

中高生向けのIT・プログラミング教育サービスの領域でキャンプやスクールの企画・運営や学校向けSaaSの提供などを行ってきたライフイズテック株式会社。2010年の創業以来、累計125万人以上に対してデジタルを活用したイノベーション教育を届け続けています。

同社は2020年以降、事業構成が大きく変化し、法人向け事業を中心とした「第二創業期」を迎えています。「中高生ひとり一人の可能性を一人でも多く、最大限伸ばす」というミッションはぶらさず、これまで以上のスピードで事業拡大を遂げている同社。
今回は創業メンバーのひとりでもある取締役CEAIOの讃井康智氏に、創業の経緯や現在取り組んでいる事業、求める人材像や今後の展望などについてお話をうかがいました。

創業のきっかけは、若い人たちが学べる場所を作りたいという想い

―まずは讃井さんのご経歴や、ライフイズテック社を設立した経緯について教えていただけますでしょうか。

ライフイズテックは2010年に創業した会社で、私はその当時からいる役員のひとりです。 社長の水野はじめ「教育を良くしたい、子どもたちの可能性を最大限伸ばしたい」という思いを持つメンバーが集まり創業しました。

私自身は地方の高校生だった2000年頃、自分でゲームを作りたいと思っていたのですが、当時は参考となる書籍もあまりなく、質問できる相手もおらず、東京に出て専門の大学や会社に行かないと学べないものとすぐに諦めてしまった経験がありました。

それと同じ状況が、10年後の2010年の創業時でもまだ続いていたのです。 当時は、iPhoneが発売され始めてから3年ぐらい経ったあたりで、国内IT企業も大きく成長している時代。しかしそんな時代の東京でも、ゲームプログラミングや音楽をパソコンで作るスキルなどITを使ったものづくりを学べる場所はありませんでした。

「ITが当たり前になっている時代の若者が、ITを学べる場所がないのはおかしい。自分も高校生の時に学べる場所が欲しかった・・・!」と思っていたところ、社長の水野がまさにそういうことをやりたいと言いはじめ、ともに実現していこうと創業に加わりました。

コア事業がキャンプ・スクール事業から法人向け事業へと拡大

―ライフイズテックは最初キャンプ事業からスタートされていますが、現在の主な事業内容はどのようなものでしょうか。

ライフイズテックは「中高生ひとり一人の可能性を一人でも多く、最大限伸ばす」というミッションのもと、さまざまな事業を行っています。最初は夏休みや春休みに4〜5日で集中的に学ぶキャンプ、通塾型で継続的に学び続けるスクールといった中高生向けのIT・プログラミング教育事業からスタートしました。
しかし、今は学校、自治体、塾、企業といった法人向けの事業が売上全体の7割を占めるまでになったことが近年の大きな変化です。 これを弊社では「第二創業」と位置づけています。 現在も中高生向けのキャンプ・スクール事業はコア事業の1つとして継続拡大しているものの、学校・自治体・塾向けのSaaS事業や企業向けの研修事業がここ2,3年で一気に広がりました。

―法人向け事業へ注力している理由にはどのようなものがあるのでしょう?

学校・自治体・塾・企業、どの法人においても、自ら課題を発見しITを使って課題解決できる人材(=イノベーション人材)の育成が、ずっと困難なままだからです。この10〜20年の技術進化によって、社会は大きく変化しました。しかし、その社会の変化に対して、教育や人材育成施策はついていけていません。 例えば、文科省が定める学習指導要領は10年に一度しか改訂がなく、昨今のAIの進化が指導要領に織り込まれるのは2030年以降です。また、2025年1月の大学入学共通テストから新科目として「情報Ⅰ」が加わるのですが、その対応ができている塾は非常に稀有です。

企業の人材育成も同じで、DXやAI活用という経営方針が出て各種ツールの導入は進んでいっていますが、それを活用する人の育成は後回しになっています。各種調査でも企業内のDX人材不足は未だに顕著です。

2020年代に入り、社会・テクノロジーの進化と教育・人材育成との間には、これまでにはないほど大きなギャップが生まれています。誰かがこのギャップを埋めないと、教育格差とそれによるリテラシー格差が今以上に広がり、対応できなかった地域・企業ではその存続すら危ぶまれる時代がすぐにやってきます。

そこで、私達は「2025年までにイノベーション人材を年間120万人育てる」という中期ビジョンを掲げ、各法人が社会変化に対応しイノベーション人材を育成できるよう、複数のプロダクト・サービスによって教育現場の支援にあたっています。

仕事や事業が会社の新たな魅力をつくる。それこそが高いエンゲージメントにつながっている

―お話を伺っていると社員の皆さんのエンゲージメントの高さを感じます。従業員に向けて会社として何か行っていることはありますか?

讃井氏

うちの会社の一番の魅力とも言えるのは、社員みんながMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に高い熱量を持って向き合ってくれていることです。入社時点から「社会を良くしたい」「他者の負を解決したい」「次世代のためになる仕事がしたい」といった思いを持ったメンバーが集まってくれています。

会社としては、MVVを明確に定義し、全社会などを通じてMVVに関わる会社の方針や各事業の最新事例やお客様の声を共有するなどのことはしています。 しかし、それ以上にエンゲージメントに大きな影響を与えているのは、各事業部での取り組みそのものです。それぞれの事業で顧客の課題と向き合ってプロダクト・サービスを改善し続けていること。現場での活用率や満足度が日々向上していること。

その結果として顧客から「やりたいと思っていた教育ができるようになった」「生徒の様子が見違えるように変わった」「DXに対しての考え方ががらりと変わった」など喜びの声を日々頂けること。社員のみんなが顧客の課題に向き合った仕事を重ねていることが、事業や会社の魅力をさらに高め、エンゲージメントが高まる一番の要因にもなっていると思います。

第二創業期は、3つの強みをさらに強化していくフェーズに

―現在どのような点を強みとして事業を展開されているのですか?

当社の強みは大きく3つあると考えています。
1つ目は、弊社のプロダクトの質を保障するLX (ラーニングエクスペリエンス)の技術です。
LXとは、ウェブサービスにおけるUI/UXの学習版で「学習体験」の設計技術です。
創業時からの強みで、 オンライン・オフライン問わず、何かを学ぼうとする人たちに対して最上の体験を届けることにこだわってきました。LXが良い教育サービス・プロダクトは、学習モチベーションを持続させたり、成長スピードを早めることで、一人ひとりの学習者の可能性を最大限伸ばすことができます。

もともとオフラインのキャンプ・スクール事業での学習体験では高い評価を得ていた当社ですが、今ではオンラインのSaaSを通じても高いLXを学校・塾向けに提供できるようになりました。
例えば、東京都の離島部にある八丈島の中学校では、単にプログラミングの知識を習得する・マニュアル通りに作るといったレベルにとどまらず、地域の魅力を島の外へ伝える課題解決型のプログラミング教育を学校の授業で行い、生徒一人ひとりが作ったウェブサイトを外部公開するところまでできています。 夢中になって自分の作品を作っている中高生が全国に増えていることが嬉しいですね。

こういった授業を専門性の高低に関わらず、どんな先生でも実現できる状態にしないと教育格差はなくなりません。それを可能にしているのがLXの技術に基づいた私達のプロダクトの質です。

2つ目は、学校や自治体とのネットワークです。
自治体や学校では実績がないと導入検討いただくことすら難しく、実績ゼロからスタートするスタートアップとしては、最初とても苦労しました。

しかし、現在では全国の600ほどの自治体とすでに取引実績があり、そのうち200近い市町村では、当社の教材が地域内全ての中学校で使われています。 また、市長・教育長といった方々にも頻繁にお会いすることができるようになり、既存プロダクトの活用だけでなく、新しいサービスに関してのアップセル・クロスセスの提案も非常にしやすくなっています。

また、エンタープライズの企業に当社のDX研修を立ち上げ時から多数導入いただけていることも、この14年間でつくりあげてきた実績とネットワークの賜物です。どの領域でも、会社の理念や向き合っている課題にご共感くださる方々とのネットワークがすでにあることは、ゼロからやるよりも新規事業を拡大しやすく、ひいては社会課題を迅速に解決できるようになっていると言えます。

3つ目は、顧客特有の課題を解決するカスタマーサクセスです。 これまでの教育業界では、プロダクト導入後のフォローがなく、活用されないまま終わっているケースが散見されました。それでは新しいプロダクトが入っても、現場に変化は起きません。

当社では事業部ごとに、顧客特有の課題を深掘ったカスタマーサクセスを実現しています。対自治体・学校ならどうしたら先生が授業の中で使いやすくなるか、対塾ならどうしたら生徒が情報科の講座を受講してくれるようになるか、対企業ならDXスキルをどう自分の職場の課題解決につなげていくかなど、各現場の課題解決を本当に実現できるかは、現場とプロダクトを接続するカスタマーサクセスにかかっています。現場に入り込んでサポートするハイタッチの支援もあれば、ユーザーが使いやすいようサポートツールの提供や目的に合わせた様々な研修を実施するロータッチの支援、そしてプロダクト改修への反映など、高速でPDCAを回しながら弊社のカスタマーサクセスは進化していっています。

そもそも「テクノロジー ✕ 教育」の分野では、専門性を持って現場に伴走できる人がまだ多くはいません。弊社は、社員はもちろん、大学生のメンタースタッフも含めて、顧客特有の課題解決に伴走できる人材を数多く育成できていることも大きな特長です。

事業急拡大を支えるマネジメント人材の採用・育成が急務

―今現状抱えている課題としてはどのようなものがありますか?

学校・自治体・塾・企業、どのマーケットを見ても、現場に課題があり、それを解決したいと思っている顧客が沢山います。特に、2022年度より高校では共通必履修科目「情報Ⅰ」が新設されましたが、専門性を有する教員の不足が全国的に課題となっています。さらに、2025年1月実施の大学入学共通テストに「情報」が出題教科に入ることとなり、これまで以上に生徒の学習環境と指導体制の充実が、学校・自治体・塾それぞれで急務であり、サービス提供のスピードも求められています。そのため、事業拡大のスピードとサービスの質の両立が不可欠です。

そこに向けての課題は、「再現性・拡張性の実現」だと言えます。 これまでは各社員の属人的ながんばりで事業が広がってきた部分も多くありました。しかし、顧客数が飛躍的に増え、社会のインフラとなるサービスを継続していくには、再現性・拡張性を可能にする仕組みづくりと、より大きなチームのマネジメントが必要になっています。

創業メンバーの私達のアンラーニングは当然のこととして、私達が持っていない事業・組織マネジメントの経験を持った方々を求めています。

―ビジネスを拡大させていくと同時に、採用や育成が必要不可欠なのですね。

はい。採用の面では、現在は特に法人セールス職やマネジメント層の方々の採用を強化しています。 私たちが関わる教育分野は課題が本当に大きく、緊急性も高いのが特徴です。もっと事業拡大のスピードを上げていく上で力を貸して頂ける方を広く募集しています。塾や企業向け事業などまだ立ち上げ期にある新規事業も複数ありますので、新規事業に関わりたい方にもオススメです。

また、採用と同時に、育成にも力を入れています。今年度に入り、副社長COOの小森をオーナーに組織戦略室を立ち上げ、マネジャー候補の育成施策を強化しました。各事業で成果を出している若手メンバーのキャリアアップや、既存のマネジャーのスキルアップを支援していきます。

―新しく入社する方を重要なポジションで迎えるにあたり、何か思うところはありますか?

当社は業界特性が強い分野だとは思いますが、これまでに入社されて活躍している方々を見るに、決して教育業界での経験がある必要はありません。むしろ企業など対法人のビジネス経験がある方の方が、過去の経験や強みが生かしやすい業界です。入社直後は、教育現場に対する解像度を上げていただけるような機会をご用意しています。その過程で、業界理解も高めていただければ、ご現職以上のスピードで事業を拡大できるチャンスがあります。

ですから「現職での法人向けビジネスはやり切った。次のステージを目指そう」と考えているような方には、当社は早期に活躍できるフィールドがあると思います。これまでにも実際、入社後すぐに素晴らしい成果を挙げて、半年でマネジャーに、1年で事業部長になった方もいらっしゃいます。

―どんなに高いスキルがある人でも、会社と合う・合わないはあると思います。どういった方と一緒に仕事していきたいですか?

端的に言うと「事に向き合える人」と仕事をしたいです。自分のこと以上に、社会や他社の課題解決に本気になれる方です。 これまで日本の中で一向に変わらなかった教育やDXの課題解決に一丸となって取り組んでいます。誰かの課題を解決するために、粘り強く、工夫を重ねて、良いプロダクト・サービスを提供し、物事を動かしていける方を求めています。

新規事業で「社会」と「教育」のギャップ解決を実現し続けたい

―今後どのような会社・組織にしていきたいですか?

当社はこれからも「社会の進化と教育のギャップを埋め続ける会社」でありたいと思っています。社会が変化すれば、必ず社会と教育の間にギャップが生まれます。最近であれば、データサイエンスやAI教育が必要となれば、教え手の確保や育成というギャップが生まれました。

他にも例えば、部活を学校外に移行しようとすれば、学校外の人たちを巻き込んだ部活運営の仕組みづくりというギャップが生まれます。そのギャップをテクノロジーの力を駆使して埋め続けることで、この国の教育の進化を支え続けます。そのためには、今後も社会変化に適宜対応できるよう、新しい事業・プロダクトを生み出し続ける組織になることが絶対条件です。

また、中学生から社会人まで年代を超えて、一人の学習者の可能性を伸ばし続ける会社でありたいと思っています。 たとえば、弊社のスクールで学んだ中高生が大学進学を考えたり、将来就職活動をしていく時に「中学ではwebデザインコースでオリジナル作品制作までできたあなたは、高校ではこのコースを学んでみたら」「大学までに興味を持って学んだ内容からすると、あなたはこういう仕事・会社を見てみたら」など、彼・彼女たちが学んできたデータをもとに、次の学習内容や進路を提案していくことができれば、もっと一人ひとりの成長を促進できます。

今はまだ一部のサービスしか提供できていませんが、学習の入り口から出口まで、年代を超え一貫した支援を続けられるような事業・サービス群を提供する会社へと進化していきます。

―貴社に入社した場合、どんな未来が想像できるのでしょうか?

まず、成長市場で成果を出し、成長していくことができます。教育業界の中で、テクノロジー活用に関わる分野は完全に成長市場です。弊社では、学校・自治体向け、塾向け、企業向け、個人向け、どの事業も好調にトップラインが上がっています。成長している市場環境だからこそ、スピードがこれまで以上に求められますが、その分、ご自身の力を存分に発揮いただけます。

一方で、新しい市場ですので、新規予算獲得を実現するまでにはいろんな障壁も出てきます。しかし、様々な関係者を巻き込み、課題解決の提案をしながら、その障壁を一つひとつ丁寧に解消していけば、大きく案件が動き、ひいては新しい市場を創出する仕事ができます。その過程でビジネスパーソンとして、これまでにはなかった視座と成長、そしてやりがいを実感いただけるはずです。

また、前述の通り、私達は社会と教育のギャップを解決するため、新しい事業・プロダクトを常に生み出し続ける組織であろうと決めています。そのため、中途入社の方々にも、既存社員の皆さんにも、事業を創れる=経営者となれる機会を早期に用意できる会社でありたいと考えています。最初は既存事業の中で、教育現場の実態や弊社のLXの技術などを理解いただいた上で、早いうちから新規事業の立ち上げに関与いただけるチャンスも豊富です。

―最後にライフイズテックへご興味を持たれている方へのメッセージをお願いします。

創業した2010年頃は、プログラミング教育によって各地域でITを使って課題解決ができるイノベーション人材を育成しましょうという話をしても、学校も自治体もあまり関心を持ってくれませんでした。しかし、この10年間で世の中が大きく変わり、学校に一人一台PCが整備され、プログラミング教育が必修化され、学習指導要領の中で「個別最適な学び」や「探究的な学び」の重要性が明記されるようになるなど、教育は大きな変化の中にあります。 また、ソーシャルインパクトを出せるスタートアップ企業に対して、国による支援やVCからの投資が加速しています。
これまで150年以上変わらなかったと言われてきた日本の教育が変わろうとしている大きな転換点です。


現在当社は、第二創業期の真っただ中。 法人向け事業を更に拡大し、中高生に限らず大学生や大人にまで課題解決の範囲を広げているところです。創業以来、今が一番、事業成長のスピードを肌で感じられる時期だと思っています。

当社に入社してくれるメンバーは、教育業界出身者は10~15%程度で、それほど多いわけではありません。様々な業界から、社会・他者の課題を解決する仕事をしたいという思いから、優秀な仲間が集まっています。 ですから、全く教育業界の経験が無い方でも大丈夫です。ぜひ私たちと一緒に教育を通じて、社会課題を解決する仕事をしましょう!

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