福井発、自動車産業のグローバル化に欠かせない
大型プレス機械メーカーで「ものづくり」技術を磨きあげる

「ＮＥＸＴ50上場中堅企業ランキング」にて2014年7月には第1位に、2015年も第2位に選出されるなど、業界内外からも注目されている御社ですが、まずは事業内容と、製品について教えていただけますか。

取締役 総務・企画部長

伊藤敏之氏

当社グループは子会社を含む5社から構成されており、プレス機械、プレス機械の周辺自動化装置（FAシステム製品）の製造・販売およびこれらの製品の修理、改造、点検、移設等のアフターサービス工事などが主な事業です。
当社のプレス機械は、加圧能力が8,000kNから35,000kN位までという大型プレス（一台が3階建のビル位の大きさ）で、自動車のドアなどボディの外板や内板、骨格部品を成形するための機械です。お客様は国内外の自動車メーカーおよびそのTier1、Tier2クラスが中心です。
また、プレス機械の能力だけではなく、プレス機械に材料を投入したり、取り出したりする周辺装置の能力によっても生産性が左右されるのですが、このプレス工場で必要とされる機械のほぼすべてを、自社で製造しているというのが当社の強みです。

周辺の機械も一貫して自社で製造していることが御社の強みということですが、もう少し詳しくお聞かせください。

スタートアップ、アーリー期は過ぎたと考えています。以前は各ブランドから商品を提供いただくのも、こちらからお願いする形でしたが、今はパートナーとして認知していただけていると自負しています。ファッション業界では、ネット市場に出る在庫率は低いため、その分、成長する余地もまだあるはずです。取引ができていない企業はたくさんありますし、取引のある企業でも、まだ取扱いのないブランドもありますので、サイトの信頼感を増すことで、より多くのブランドに参画いただき、充実したコンテンツにしたいと思っています。

昨年（2014年）、前身である福井機械の設立から50周年を迎えた御社ですが、次の50年はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

プレス機械の大型専業メーカーという部分は、もちろん変わりはありません。ただ時代の流れとともに、お客様の使い方も変化してきており、お客様のニーズに対応していく必要があります。プレス機械に軸足を置いていくことに変わりはありませんが、技術力を磨くことにより、お客様のあらゆるご要望に応えられるメーカーとなるよう努めていきたいと考えています。

安定した実績をお持ちの御社のような企業であっても、常にお客様の視点で一歩先を見ていくことが重要ですね。本社、工場はともに福井県にありますが、福井で働く魅力について教えてください。

現在都心で働いている方の中には、地方で働くことの不安や、子育ての環境などの不安や疑問点をお持ちの方も多いかもしれません。福井は、共働き率が高いことでも有名で、女性が結婚、育児を終えても働ける場所が十分にあります。
子育てに関して言えば、北陸地方は教育水準が高い地方でもあり、塾などに行かなくても学校の勉強だけで国公立に進学出来るだけの学力をもつお子さんも多いです。教育熱心な環境の中で、都会から転居してくるご家族も安心して学校に子育てを任せられると言っても過言ではありません。

また、福井は雪国のイメージが強いかもしれませんが、実際に積もるのは年に数回で、皆さんが思われるほど雪国ではありません。福井に限ったことではありませんが、地方では車の運転は不可欠で、一家に1台ではなく一人1台所有している世帯が多いですね。住宅事情も都会とは違って、賃貸とはいえ、安くて広いところに住めます。当社では家賃補助も充実しており、1万5千円ほどの自己負担で、十分な広さの住宅に住めますよ（笑）。

子育てもしやすく、働く場所もあり、都会とは違って広い家に住めることは、生活環境として魅力的ですね。他にも福井の特徴はありますか？

北陸の中でも比較的関西に近いこともあり、話し言葉は関西弁に近いです。北陸新幹線の開通で話題の金沢までは電車で約50分、車でも1時間以内です。食べ物では、有名な越前そばや、日本海に面しているので越前ガニなどの海鮮もおいしく、海の幸や山の幸が豊富です。
また、法政大学が発表した日本の都道府県、幸福度ランキングでは、福井県が1位だそうです。北陸3県が上位3位を占めていることからも、暮らしやすさがお分かりいただけるのではないでしょうか。三世代同居の家庭が多いことも特徴ですね。
最近のブームは、恐竜博物館とソフトバンクのCMで有名になった一乗谷の朝倉氏遺跡ですかね。また、当社がある「あわら市」は漫画が大ヒットして映画化もされた『ちはやふる』の舞台でもあります。

どれも有名ですが、改めてお聞きすると、実は多くのブームを生み出しているのですね。そんな福井にある御社の設計・開発部門では、どのような人材を必要とされていらっしゃいますか？

量産品ではなく、一品一様の機械を作っているメーカーであるため、常に自分で考えて、疑問点を持ちながら仕事ができる人ですね。言われたことを、ただそのままやるような人では厳しいと思います。
ハングリー精神で仕事に取り組む姿勢は不可欠ですが、ただ「自分のキャリアを磨きたい」という一辺倒の志向をもった方ではなく、小さな組織の中で目が届くような仕事をする、コツコツと「ものづくり」に真摯に取り組めるような方に、ぜひ来ていただきたいですね。機械・電気・ソフトなどの設計・開発経験をお持ちの若手の技術者も育てていきたいと思っています。

優れたものづくり技術を生み出す福井県にある御社でも、まさに、そういった「ものづくり」に対して誠実に取り組める方を求めているのですね。最後に、御社への転職をお考えの方にメッセージをお願いします。

当社は福井県の地方都市にある企業ですが、取引先のお客様は日本を支えている一流の自動車メーカーや、そのサプライヤー企業であり、国内のみならず海外に向けた製品づくりをしています。地方企業でありながら、世界でも一流と言われる企業と世界を舞台に仕事が出来ることが大きな魅力です。
基礎的な技術、電気、機械、プログラムの知識を学びながら、お客様と対等に話が出来るプレス機械のスペシャリストに成長していただきたいと思っています。都心からのUターン、Iターンをお考えの方も大歓迎です。過ごしやすく暮らしやすい福井で、ぜひチャレンジしてください。