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国・地域への貢献、社会問題にチームで取り組む――グラビス・アーキテクツ

グラビス・アーキテクツ株式会社

※このインタビューは2024年9月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
グラビス・アーキテクツ株式会社

写真右から

グラビス・アーキテクツ株式会社 公共コンサルティング事業部長 境 克典 氏
グラビス・アーキテクツ株式会社 パブリック・アフェアーズ事業部長 兼 札幌本社事務所長 四田 耕三 氏

グラビス・アーキテクツは、中央省庁や独立行政法人、日本各地の自治体等の官公庁を主な対象に、公共領域に特化したデジタル化、DX推進、政策提言などのコンサルティングを提供しています。「自らの生活や社会に直結する公共領域のプロジェクトは、民間企業のプロジェクトにはない魅力がある」と、同社の事業部長である境克典氏と四田耕三氏は力説します。

同社での働き方や、公共領域×コンサルティングの魅力について、両氏に伺いました。

常に全員が当事者――社会問題にチームで取り組む

――お二人が担当する各事業部の役割について教えてください。

境氏:当社は中央省庁、独立行政法人、地方自治体におけるIT・デジタルソリューションの導入を支援する「公共コンサルティング事業部」と、政策提言、DX推進などを担う「パブリック・アフェアーズ事業部」の2事業部体制によりサービスを提供しています。二つの事業部は完全に役割を分けているわけではなく、相互に交流し合ってプロジェクトを共同で進めています。

四田氏:創業時はIT・デジタルソリューションの調達やプロジェクト管理を支援する案件が中心でしたが、組織が成長するに従って政策提言や事業企画、アライアンスなどを通じて社会問題の解決を目指すようになりました。また、率先して取り組むべきだと考えている社会問題に関するリサーチや提言を当社から発信することで、関連する案件を受注するといった事業活動も進めています。

――業務を進める上で重視している点はありますか?

四田氏:全社的にチームワークにこだわっているのが当社の特徴です。コンサルタントに求める考え方を10か条にまとめた「コンサルタンシーマインド」を定義しているのですが、その一つに「責任をもって最後まで仕事を完遂する」と挙げています。

私たちはIT・デジタルソリューションを主戦場としていますが、技術よりもコンサルタント個人の思いやお客さまに対する献身性を重視しています。もちろん、プロジェクトマネジメントやIT関連のスキルは重要ですが、単純に目の前の仕事に取り組んで成果を出すだけでなく、その先にどういった価値を提供できるかを重視しています。

境氏:言われたことを淡々とこなすのではなく、常に自分が取り組むことに疑問や問題意識を持ちながら、「より良い方法があるのでは」という発想を持っているコンサルタントが当社には集まっていると思います。

というのも、当社はあらゆる仕事が社会問題のどこかにつながっています。常に問題意識を持って仕事に取り組み、自分が関心を持つ社会問題にどうやって携わるか考えられる方と一緒に働きたいですね。

――取り組んでいる仕事が最終的に自分の住む社会に影響を及ぼす点は、貴社ならではの特徴だと思います。多忙なコンサルタントをマネジメントする上で、お二人が優先的に取り組んでいることはありますか?

境氏:奇をてらったことではなく、日々のコミュニケーションを大切にすることに尽きると思います。年に数回、全社員との面談に加え、MBO(目標管理)制度を導入し、プロジェクトとは別にアサインされたメンターが1on1で面談する制度を導入しています。

四田氏:境も私も事業部長という立場ではありますが、現場がどのように動いていて何に困っているか、PMからの報告と並行して直接見聞きすることを心がけています。その真意としては、自分のメンバーに常に関心を持っておくことが大事だと考えているからです。お互いに関心を失うという寂しい状態に陥ることなく、現場から「困っている」「忙しくなる」というサインやアラートを出しやすくし、こちらもそういった変化に気づきやすくなる環境を保てるように腐心しています。

公共×ITの融合に向けた課題意識

境氏

――公共領域に特化したデジタル化を進めるにあたって、どのような課題があるのでしょうか。

境氏:デジタル庁が2021年9月に発足して政府の中でデジタル化の指揮を執っている一方で、各行政機関や地方自治体の現場は依然として課題が山積しています。端的に申し上げると、デジタル化によって見込まれるコスト削減や行政職員の負担軽減、住民がデジタル化による恩恵を受けるといった状況には程遠いと感じています。そういった過渡期にある状況で、当社が貢献できる要素も多々あるはずです。

四田氏:デジタルソリューションは課題を解決するための手段でしかないのに、「デジタルをどのように活用するか」という論点にフォーカスしてしまっている点に問題意識を感じています。本来の論点である行政の課題や地域の社会問題に焦点を当てながらも、デジタル化を目的化させないコンサルティングを提供することが重要です。

――公共のデジタル化・DXは、大手コンサルティングファームも力を入れている分野です。貴社は2010年の創業ながら、さまざまな案件を受注している秘訣を教えてください。

四田氏:当社がお客さまとの信頼関係を構築することに長けている点だと思います。行政機関は事業を公募する前年度や前々年度に事業を企画検討したり、予算をつくったりするのですが、その段階から当社にご相談いただく機会が多々あります。「こういう政策を実現するために、どういう事業を始めれば良いか」という行政機関の悩みに対して、事業を通じた真の価値や、どういう成果につなげるべきなのかという観点で真剣にお話するようにしています。そういったコミュニケーションを経て、提案段階においてもお客さまにとって何が必要なのか、その中で当社が提供できるものや実装方法など、地に足の着いた提案ができるわけです。

私も以前は大手のコンサルティングファームにいましたので、「海外でこんな事例があるので真似ればいい」「こういうフレームワークに当てはめればいい」という提案をする方法もあることは知っています。しかし、当社ではそういった提案はせず、個々にカスタマイズされた、真に必要とされる提案を徹底しています。そういった一連のコミュニケーションや提案の根底にあるのが当社の定める「コンサルタンシーマインド」であり、多くの行政機関の担当者の方からの信頼につながっていると考えます。

境氏:専門性やスキルだけでなく、人間としての信頼性を当社は重視しています。組織間でも「福岡事務所は九州地方の事業しかやらない」といったことはありません。案件とチームの相性を考慮しながら、みんなで知恵を絞って良いものを作るというスタンスで業務に取り組んでいます。

公共×コンサルティングの魅力

――お二人とも大手コンサルティングファームを経て、グラビス・アーキテクツでご活躍されています。さまざまな経験を積んだお二人から見た「公共領域のコンサルティング」の魅力についてお聞かせください。

境氏:私は外資系大手のSIerと外資系のコンサルティングファームを経て当社に入社しました。公共系の案件に携わるようになったのは1社目の途中からですが、公共における意思決定のプロセスは民間の事業会社と大きく異なることに当初は戸惑いました。

事業会社は決裁権を持った方が「OK」と言えば進む世界ですが、その考え方は公共系の案件では通用しません。中央省庁の場合国会が、自治体の場合各地方議会が、それぞれ審議し議決することで、予算が付与され事業を進められます。また、各省庁、自治体からは独立した諮問機関、監督官庁なども存在し、さらには各産業の団体、市民団体などがステークホルダーとなることもあります。ですから、誰か一人が「Yes」と言ってもそれだけではYesにはならない、という難しさがあります。一方で、それだけステークホルダーが多いからこそ、さまざまな調整を経て形にしていく醍醐味もあります。

私自身、公共領域に移ってからは、技術だけを追求するのではなく、さまざまなベンダーや関係者とのネットワークを開拓することで難局を乗り越えられました。公共のプロジェクトでの実績を積み重ねることで、頼れるパートナーとのネットワークも強固になります。結果として社内外の優秀なメンバーを活かして、国家レベルの大きなプロジェクトを成功させるという魅力にもつながっていると思います

四田氏:自分が住む国や地域をより良くしていくために行動すれば、自身の周囲も含めた市民、事業者などからも「変わって良くなった」という反応が得られる点も魅力ですね。

当社にはITなどの専門性を活かして、社会を良くしたいという思いを持っているメンバーが集まっています。「GX」や「地域経済の活性化」など、各々取り組みたいテーマを見つけてプロジェクトに取り組み、その成果に対して正当な報酬が支払われる――こうしたサイクルを継続することで、自分の住む地域に誇りを持てる社会の醸成に貢献できます。私たちの支援を通じて競争力のある地域経済と、住民の幸福度向上の両方に寄与していきたいと考えています

コンサルティングという仕事は形に残りませんが、当社のコンサルティングを通じて生まれた制度や変革した社会は残り続けます。私たちは黒子の存在ではありますが、手掛けたプロジェクトが社会に残り、世の中に広く伝わっていくというのが公共領域で働く魅力だと実感しています

中長期的な育成と、個々の思いを尊重する組織風土

グラビス・アーキテクツ株式会社 東京本社 東京本社は2024年7月に霞が関ビルディングに移転。
会議室・個別ブースの充実した快適な環境で、議論が進みアイディアも生まれる

――キャリア採用についてお聞かせください。貴社では内定を出す段階から個々のキャリアプランを考えるというお話を伺いました。

境氏:オファーを提示する際には短期・中期・長期の育成計画をお示ししています。面接の中で良いと思った点を伝え、当社でこのように活躍してほしいという思いをまとめています。1年目、2年目から3年目、5年目以降のプランを提示すると共に、メンターを務める社員の情報、受け入れ先の部門の情報なども伝えています。育成計画と併せてこれらの情報を共有することで互いの認識にズレがないか確認できますので、入社する方は早期から活躍していますね。

――公務員から転職される方も多いと伺いました。

四田氏:地方自治体や行政から転職した社員は、元々いた地域や自治体に対して恩返しをするプロジェクトに取り組んでいます。公務員だった頃には話せなかった上層部の方と議論し、第三者の観点から、本当に必要なことを助言できるようになります。公務員の時にできなかったことが実現できるので、社員のモチベーションにもなっています。また、中央省庁、自治体側の方も社員のことをよく覚えているので、現場でのコミュニケーションもスムーズになるという利点がありますね。

――民間企業から転職した方が前職の会社と仕事をするケースもあるかと思いますが、自分が所属した組織に貢献することで地域貢献につながることが営利企業にはない点だと思います。

境氏:民間企業から転職された方の場合でも、自分が生まれ育った地域や住んでいる街、好きな地域などを伺い、そこでどのような社会問題に取り組みたいかを尋ねた上でプロジェクトの受注に向けて動くという活動もしています。営利だけを追求するのではなく、地域社会への貢献ができる点は当社の特徴だと言えます。

四田氏:当社は部門やチームというような垣根が低く、他のコンサルティングファームにはない柔軟な働き方ができます。例えば他のファームでは、中央省庁や大きな自治体のプロジェクトにアサインされると、チームをまたいだ仕事ができないケースが見受けられます。当社では本人の専門性および志向を考慮しつつ、例えば中央省庁の仕事をメインとしていても、必要に応じ自治体の案件に関わることも可能です。

メインの案件で稼働の大半が埋まっているようであればアドバイザーとして後方支援に回ったり、逆に稼働が空いていてその地域に対する思い入れがあれば、中心メンバーとしてプロジェクトに関わったりすることができます。私も境もメンバーの気持ちを汲みながらアサインを考慮しますので、入社後も気軽に相談してほしいと思います。

――最後に今後の展望についてお聞かせください。

境氏:現在は中央省庁チームと自治体チームに分かれ、システム調達支援等の知見や成功例を展開していますが、さらに支援可能な業務を広げていきたいと思います。その先には行政に関わる業務プロセスや人材育成などの課題にも広がっていくはずですので、行政向け請求書発行サービスを運営している株式会社AmbiRise(アンビライズ)や、公共人材の育成を手掛けているパブリックタレントモビリティ株式会社といった当社のグループ会社とのシナジーが期待できます。そうしてシステム調達等に次ぐ、新しい事業の柱を次々と立ち上げていきたいと考えています

四田氏:「少子高齢化」や「地方経済」、「カーボンニュートラル」といった日本の論点に対し、当社は行政機関が事業として予算化を検討する段階からアプローチできる状況です。そのため、当社は上流の段階から提言したり、事業自体を企画したりすることができるファームになることを目標としています。具体的には、政策提言や事業企画を提案できる体制になることを目指しています

「入口から成果まで一気通貫して関われる仕事を生み出していきたい」と、境ともよく話します。いち早くそういった立ち位置になることを目指して、現在は強い思いを持った社員と共に実績を積み上げている最中です。

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