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- 栗林 真由美氏
- 富士通株式会社
システムプラットフォームビジネスグループ
サービスインフラ事業本部
マネージャー
栗林 真由美氏 - 2005年、ニフティ株式会社に入社し、インターネットプロバイダサービスの商品企画、クラウドサービスの企画を担当。2回の育休を取得後、本社である富士通で、富士通クラウドの社内教育、企画、商品化を行う。2023年4月、マネージャーに昇進。2児の母。「育休を有意義に過ごすプラットフォームを作り、復職後も子どもがいてもキャリアをあきらめない女性を増やしたい」という想いから、育休コミュニティ「MIRAIS」を立ち上げ、代表を務める。
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- 齋藤 文氏
- 川崎重工業株式会社
水素戦略本部
規格ライセンス部 規格法規課長
齋藤 文氏 - 2002年、富士総合研究所(現:みずほリサーチ&テクノロジーズ)に入社し、環境資源エネルギー研究部において環境政策評価、企業へのアドバイザリーを行う。入社5年目に育休を取得し、2016年に課長に昇進。2021年、川崎重工に転職し、水素事業のCO2排出量評価、国際標準化を担当。2024年、課長に昇進。
ウェビナー開催レポート
女性管理職として輝くために~私らしいリーダーシップのあり方とは~
JAC Recruitment(以下、JAC)では、女性管理職の転職サポート数が右肩上がりで増加。女性活躍推進、ダイバーシティ経営への意識の高まりを背景に、多くの企業で女性を管理職に登用あるいは外部から採用したいとする意向が高まっています。しかしながら、当の女性たちは周囲にロールモデルが少なく、管理職昇進を打診されても「自分に務まるのだろうか」「家庭との両立が難しいのでは」といった不安を抱いているケースが多く見受けられます。
そこで、2024年7月19日、「女性管理職として輝くために」をテーマにウェビナーを開催。管理職を務めるおふたりをゲストに迎え、管理職就任を受け入れたときの思い、実際管理職になってみての手応え、管理職に必要な要素などについてお話しいただきました。本記事では当日語られた内容の前半部分をお届けします。
<登壇者紹介>
<ファシリテーター>
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- 今井 静香
- JAC Recruitment HRディビジョン
Talent Development第1チーム マネージャー
今井 静香 - 化粧品・日用品の流通企業を経て2012年、JAC Recruitmentに入社。コンサルタントを経験後、オンボーディング研修を担当。1児の母。
1.キャリアの考え方、管理職を打診されたときの意思決定について
今井:管理職に就く前は、キャリアについてどのように考えていらっしゃったのでしょうか。
齋藤氏:コンサルタントとして、お客様と議論して方向性を決めていく「現場」がすごく楽しかったので、管理職への昇進はまったく望んでいませんでした。一コンサルタントとしてさまざまな案件を手がけ、よりお客様の役に立てることを目指していましたね。
栗林氏:私はどんどん上にいってみたいという思いが強く、出産前は時間があればあるだけ働いていました。でも、当初はまったく評価されなかったです。同期の女性がリーダーに昇進していくのを見て、嫉妬と焦りと自分のふがいなさに葛藤していましたね。
今井:管理職への昇進を打診されたときは、どんなお気持ちでしたか。そして、管理職就任をどう決断されましたか。
齋藤氏:課長昇進を打診されても、正直あまりうれしくありませんでした。「仕事が増えるだけだよね」と。でも、就職氷河期の入社なので同年代が少なく、他にやる人がいない。誰かがやらなければならないのなら私がやろう、新しいことにチャレンジするのも大事かな……と思い、引き受けました。問題が起きたとしても、次長に相談すれば「何とかなるか」と、あまり深く考えませんでしたね。
栗林氏:昇進はもともと望んでいたことですが、私の「決意」のタイミングは管理職就任より前にありました。ふがいなかった時期を乗り越え、本部から声がかかって「これからだ」というときに、想定外の妊娠が発覚。「これでキャリアをあきらめなくちゃいけないのだな」と思いました。でも子どもが生まれた後、すやすや眠るわが子を眺めていて「こんなにかわいい子がこれからずっと近くで私の背中を見て育つのに、私はあきらめたままでいいの?」という思いが芽生えたのです。そこで自分の中で初めて「自分の意思を持ってキャリアを築いていこう」と決意できました。
2.実際に管理職になってみてどうだった?ぶつかった壁、新たな気付きは?
今井:実際に管理職になってみていかがでしたか?壁にぶつかったことなどあったのでしょうか。
齋藤氏:初めて課長になった組織は、多様な専門性をもつ方々で構成されていました。課長として、担当者に同行して顧客先と話をしなければならない場面もありました。自分の専門領域以外のことについて話せるかどうか、最初は不安でしたね。水素のことなら分かるけれど、バイオマスや電力システムなどのことは分かりませんから。でも、毎週のように会議をしたりお客様と対話したりするうちにだんだん慣れてきました。やっぱり何事もやってみないと慣れないし、「自分はダメだ」とか思わずにやってみることが大事ですね。それでもダメなら変わればいいだけのことなので。
栗林氏:壁は毎日、いろいろな形で現れます。特に最初は右も左も分からず、承認作業やら予算やら評価やら、いちいちパニックになっていましたね。どうしようもなくなってパンクした時は子どもを連れて銭湯に行くなど、ちょっとした現実逃避もしていました。でも、失敗しながらも続けていくうちに、バランスが取れていくものです。それは1人目の育休からの復職時も同じような状況だったので、どんなことでも慣れないうちは試行錯誤を繰り返しながら何とかなるものだと気付きました。
今井:私はこれまで転職活動を支援してきたなかで、管理職の方から「このポジションになって初めて見えた景色、気付きがあった」というお話をよくお聞きしました。新たに見えてきたことはありましたか?
齋藤氏:確かに「課長」という一段上がった目線から見ると、違った景色がありました。「この人ならどう思うか」と、さまざまな人の立場になって考えるようになり、「ではこうしたらどうか」という新たな考えが浮かぶきっかけにもなり、それで仕事がやりやすくなることもあります。
また、管理職になって楽になった部分もありましたね。「この会議はこの日に変更」など、自分でスケジュールを調整できるので。
栗林氏:私は不器用なので、やはり自分が管理職になってみないと気付けなかったことはすごく多いと感じています。その中でも私が管理職になって良かったと思えることの一つは、チームメンバーの人生に真剣に向き合えるところです。昨今、人との関わりって希薄にしようと思えばいくらでも希薄にできますよね。人間同士としてお互いのいいところにも悪いところにも向き合い、密に接する機会は、普段の生活ではなかなか得られないと思います。そして、部下であるメンバーが表彰されるのは、自分が表彰されるよりずっとうれしいということに気付きました。メンバーの成長を感じられる喜びもあるのだな、と。
3.後半の内容(女性管理職をポジティブに全うするために身につけるべきスキルとは?など)について
本ウェビナーでは、この後「女性管理職をポジティブに全うするために身につけるべきスキル」についての談話や、参加者の皆さまからのご質問、「自分らしいリーダーシップの築き方」「管理職としての今後のキャリア」「年上の部下との関わり方」「プライベートとの両立」などについても語っていただきました。
後半の内容については、今後、本ウェビナーのアーカイブ配信を企画中ですので、そちらにてぜひご覧ください。
この記事の筆者
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