なるほど、ブランドとしての認知度を高めるのに、コンビニはぴったりですね。また御社の強みとして外せないのが、パティシエではなく、いわば“素人”の嵜本社長が発想する斬新なアイデアがあると思います。今後の展開についても教えてください。
たとえば、「ステーキのように、焼き加減が選べるケーキはできないだろうか?」という発想から生まれたチーズタルトなど、新しいおどろきの詰まった商品は私たちの大きな強みです。ただ店舗数が少なければ、私のアイデアを商品に落とし込みやすいのですが、今後、店舗数が増えて海外でも同じ商品を販売するとなると、美味しいものを色々な場所で、同様のクオリティで提供できるかどうかが重要です。
そのような理由で、今は充分な商品の供給を目的とした開発を行っています。今まで通り、どこにもないオンリーワンの商品づくりを目指しつつ、ある程度大きな規模で、美味しい商品を提供できる体系を構築したい。基本的には1店舗で製造から販売までを行うイメージですが、並行して物販のみの店舗では、セントラルキッチンでつくったものを販売していきます。
また、品質管理にも力を入れていきます。作り上げてきたブランドが、1つのトラブルでお客様の信頼を失う可能性を秘めているので、そこには企業として、しっかりとコストをかけて取り組もうという体制です。
今後のカフェの展開としては、2タイプの方向性を考えています。1つは道頓堀の店舗のように、店内で焼きたてミニチーズタルトを食べることができ、サイドメニューやドリンクも充実したプレミアムカフェ。もう1つはカジュアルスタイルのカフェです。例えば焼きたてパンのあるサンマルク様や、スターバックスコーヒー様のような、コーヒー+チーズタルトのカフェを展開しようと考えています。朝、昼、晩と、違う客層をしっかりキャッチできる店にしたい。
まずは大阪と東京にフラッグシップショップを確立して、そこではプレミアムな商品を提供。他店ではメニューを絞りつつ、PABLOならではの“焼きたてチーズタルト”をご提供するというスタイルで広げていきたいと考えています。