サステナビリティ・ESGコンサルタントの転職事情|難易度や成功のポイントとは

  1. SDGs×転職市場動向
  2. サステナビリティ・ESGコンサルタント
  3. 転職マーケット×コンサルティング業界

公開日:2023/02/15 / 最終更新日: 2024/12/13

多くの企業で「SDGs」や「ESG:環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)」に対する関心が高まるなか、採用においても、SDGsに関連するポジションが増えています。また、JAC Recruitment(以下、JAC)にご相談いただく方々のなかにも、サステナビリティ・SDGs関連の業務に就きたいと考える方が増えています。

JACでは、そのような方々のために、サステナビリティ・SDGs関連のポジションに特化したチームを設け、転職をサポート。業界の垣根を超えた多様なキャリアをご提案しています。

なかでもコンサルティング業界においては、企業からサステナビリティ関連案件の依頼が増えており、そのニーズに応えるため、などの採用を強化しています。

では、「サステナビリティ/ESGコンサルタント」には、どのようなスキル・経験が求められているのでしょうか。最近の転職動向とともに、コンサルティング業界の転職に強いJACが解説します。

サスティナビリティ・SDGs関連の転職を検討中ですか?

今現在、

  • サステナビリティ経営に携わりたい
  • 社会的に企業価値の高い企業で働きたい
  • SDGs関連の組織を牽引する立場で仕事をしたい

上記のようなお困りごとがございましたら、私たちJACへ相談してみませんか?

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「サステナビリティ/ESGコンサルタント」の転職市場動向


サステナビリティ領域の採用は、以前から監査法人やシンクタンクなどでよく見られました。その目的は、事業会社の環境問題への取組みやCSR活動などの支援でした。
しかしながら、現在ではサステナビリティ/ESGは企業経営において避けては通れない大きなテーマになっており、企業がサステナビリティやESGへの取組みを本格化する中、それを支援するコンサルティングファームも、サステナビリティコンサルティングの専門部署を立ち上げ、「サステナビリティ/ESGコンサルタント」ポジションの採用を強化しております。

サステナビリティ関連の案件のなかでも、注目度が高く、ニーズが引き続き高い、あるいは高くなっているのは次の5つに関連する業務となります。

カーボンニュートラル

2020年10月、日本政府は2050年までの「カーボンニュートラル」の実現を宣言。これを受け、2021年から2022年にかけて事業会社の取組みが本格化し、コンサルティングファームでも支援体制を強化しました。
事業会社でGHG(温室効果ガス)排出量の算出や削減に向けた企画の経験がある方などは、コンサルティング経験がなくてもコンサルティングファームに迎えられています。

人権

サステナビリティの基本方針において、「人権尊重」に取り組む企業は数多くあります。
メーカーなどでは、サプライチェーンの末端において人権侵害が起きていないかを探る必要性を感じており、コンサルティングファームに対して調査やリスク管理の相談が寄せられています。
そのため、この分野に知見を持つ方のニーズがあります。

生物多様性

2022年後半からは「生物多様性(※)」に関わる案件が増えてきました。

2022年12月には、国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において、2030年までに地球上の陸・海の30%以上を保全することが主要な目標の一つとして定められました。今後、企業活動においても「生物多様性」の観点での開示が求められることを見据え、注力する企業が増えています。
これを受け、生物多様性に関わる分野の専門家の採用ニーズが高まっています。コンサルティングファーム、シンクタンク、監査法人などで、同テーマを扱ってきた経験者、あるいは国際機関などで調査・研究やアドバイザリーを行ってきた経験者が求められています。

※生物多様性:生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。「生態系」「種」「遺伝子」という3つのレベルで多様性があるとしている。(環境省「生物多様性」サイトより)

デジタル/データ

企業にサステナビリティ関連情報の開示が求められるようになり、社内に散在するデータのとりまとめ・収集が急務となっています。データを可視化して経営層が一元管理できる体制を整えるためには、デジタルの力が不可欠です。企業を支援するコンサルティングファームにおいても、デジタルの知識を持つ方、データを扱える方のニーズは、今後もより高まると予想できます。

具体的には、サステナビリティを主軸としながら、データの専門家と連携しデータをマネジメントしていける方や、データを収集するためのシステム導入の支援ができるデジタル人材が求められています。

保証

サステナビリティ関連情報の開示については、欧米諸国や国際機関が先行して開示基準の策定を行いました。

また、国内でもサステナビリティ情報開示は、有価証券報告書等提出企業は法定義務となりました
グローバル展開する大手企業では特にその対応に迫られるため、コンサルティングファームで情報開示を支援している部署などでも「保証業務」を手がける方が求められています。今後は、よりいっそう採用ニーズが高まると見込まれます。

保証業務の経験者は限られているため、未経験者にもチャンスがあります。チェック項目が財務に近い内容のため、公認会計士やUSCPAの資格保有者は採用されやすい傾向にあります。
事業会社で経理・財務経験を持つ若手層も、興味と意欲が高ければ採用の可能性があります。


SDGs関連の仕事に興味はあるが、具体的に何ができるか分からないという方はぜひ一度JACのコンサルタントにご相談ください。



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「サステナビリティ/ESGコンサルタント」に求められるスキル・経験


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コンサルティングファームにおける「サステナビリティ/ESGコンサルタント」の採用では、どのようなスキル・経験が求められているのでしょうか。

前述したようなサステナビリティ領域の専門家が歓迎されるのはもちろんですが、経験者がほとんどいない現状では、専門知識を持たない方も受け入れられています。
では、どのような方にチャンスがあるかをご紹介します。

コンサルタント経験者

経営層に向けてコンサルテーションを行うポジションであるため、コンサルタント経験者が求められています。「カーボンニュートラル」「生物多様性」といったサステナビリティ関連の専門知識はこれから学び、身に付ければ良いという条件です。コンサルタントとしてのベースのスキルがあれば、コンサルティングテーマをサステナビリティ領域に転換していくことが可能と考えられています。

「サステナビリティのテーマに興味があるけれど、自社では手がけるチャンスがない」というコンサルタントの方は、サステナビリティコンサルティングに力を入れているファームに移るチャンスがあります。

事業会社でのサステナビリティ推進経験者

業種を問わず、事業会社のサステナビリティ部署やサステナビリティプロジェクトなどで推進に携わった方が採用されている事例があります。

統合報告書作成やIRなど、情報開示に関わる業務を経験した方なども迎えられています。

上記のようなサステナビリティに関する経験があれば、コンサルタントの経験がない30代後半~40代の方でも採用されている事例があります。

強い興味と素養を持つ若手層

経験者が少ない現在は、コンサルティング業界未経験の20代~30代前半を採用して育成する方針のファームも多数。

経営企画・事業開発等の経験があり、サステナビリティのテーマに強い興味を持つ20代後半の方が、サステナビリティコンサルタントとして採用されている事例もあります。

「大学時代にサステナビリティ領域を学んでいたけれど、新卒ではその仕事に就けなかった」という方も挑戦できる環境です。

「サステナビリティ/ESGコンサルタント」に求められるマインド


「社会に貢献したい」「世界をより良くしたい」という強い思いがあり、それがどのようにサステナビリティへの興味につながっているかを、企業の採用担当者は注目しています。

しかし面接に臨む際には、単に「興味があります」だけでは説明が不足しています。これまでの体験を通じてどう考えるようになったか、どのような情報を収集し、それに対してどう自分の意見に落とし込んでいるのかを、ストーリーで語れるようにしておきましょう。

さらには、「コンサルタントという立場・業務を通じて、何を実現したいのか」まで伝えられると、選考通過の可能性が高まります。

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コンサルティング業界におけるサステナビリティ・SDGs関連の転職成功事例


サステナビリティ/ESGコンサルタントとしての転職に成功した方の事例をご紹介します。

40代で次のキャリアを見据え、環境・エネルギー分野での経験を生かしコンサルティング業界へ

公共機関にて、環境・エネルギー分野でのプロジェクトの企画や評価などを行っていたSさん(40代前半/男性)。今後のキャリアを民間企業で生かしていきたいとJACにご相談にいらっしゃいました。

JACとの対話を重ねるうちに、「専門分野を持ち、組織に依存しないキャリアを築きたい」という志向があることに気づかれ、「一事業会社内で活動するよりも、専門性を生かして多様な企業を支援したい」という思いから、コンサルティング業界を第一志望へ。

複数のコンサルティングファームから内定を得ましたが、「最先端のプロジェクトに携われる」という理由から大手コンサルティングファームを選択し、マネジャーのポジションで入社されました。

IT企画職からサステナビリティコンサルタントにキャリアチェンジ

大手ネット企業のIT企画職のMさん(20代後半/女性)は、ご自身にどのような可能性があるかを探るために複数の転職エージェントに登録。他の転職エージェントからは、これまでの経験を生かす道として、事業会社のIT企画やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進のほか、ITコンサルティングファームなどの求人を中心に紹介を受けていました。

JACでは、Mさんは「国際協力」「サステナビリティ」に対する興味関心が高いことが分かり、「サステナビリティコンサルタント」への転職の可能性を選択肢の一つとして提示。

結果、前職での新規サービス立ち上げなどのプロジェクトワークを評価され、大手コンサルティングファームのコンサルタントとして採用されました。

サステナビリティ/ESGコンサルタントへの転職ならJACへ


JACでは、コンサルティング業界を専門で担当する転職コンサルタントが、主要コンサルティングファームのパートナー(=ファームの共同経営者、役員クラス)と直接リレーションを築いており、グローバルでのマーケットの動きや採用ニーズについての最新情報を収集しています。

そのため、転職を検討している皆様に、求人だけでなく「今後、日本が、そして採用企業が、どういう方向へ進んでいくか」という広い視野での情報をご提供できます。

またJACには、サステナビリティ・SDGs関連のポジションに特化したチームがあり、業界・職種を問わず幅広く転職をサポートしています。

サステナビリティ・SDGsに関連する仕事に興味はあるが、具体的に何ができるか分からないという方も、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。