外資系製薬会社への転職は未経験でも可能?最新求人や年収相場を解説

公開日:2025/03/03 / 最終更新日: 2025/03/13

「外資系製薬会社への転職を検討したい」という方もいるのではないでしょうか。

外資系製薬会社への転職を進められるように、外資系製薬会社の最新転職・求人情報や職種別に求められる経験・スキルを解説します。

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本章では、外資系製薬会社の最新転職・求人情報を紹介します。

外資系製薬会社:HR Senior Specialist
外資系大手製薬メーカー:Finance Business Planning and Analysis(Associate)
外資製薬メーカー:External Communications Associate
外資製薬メーカー:【R&D】Personal Assistant/Function Admin, Business Planning & Operations, Enablement Division
大手外資製薬メーカー:Finance Partner
外資製薬メーカー:コーポレートITエンジニア
外資系製薬メーカー:教育研修・人材開発マネージャー

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年2月最新)

JACでは取り扱う求人の約7割が非公開求人であり、本章で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含め自身の適性やキャリアビジョンに合う求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。

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外資系製薬会社への転職は、未経験でも可能ですが、職種やポジションによって難易度が大きく異なります。研究開発やメディカルアフェアーズなど、高度な専門知識が求められる職種では、関連分野における学位や実務経験が求められるため、未経験からの転職は難易度が高くなる傾向があります。

一方、MRやマーケティング、人事や財務、法務などの職種では、前職で親和性の高い業務を推進していたり、応募先職種との適性が高いと判断されたりすれば、未経験でも採用に至ることがあります。特に、MRは未経験者向けの研修制度が充実している企業も多く、医療業界や製薬の知識がなくても、営業経験やコミュニケーション能力が評価されれば、転職を実現できるケースもあります。また、マーケティングやコーポレート部門でも、前職での経験が実務に生かせる場合は製薬業界未経験で歓迎されるでしょう。

このように、未経験から外資系製薬会社への転職を考える際は、自身の経験やスキルと親和性の高い職種を選択することがポイントです。また、外資系の場合、応募先の企業やポジションによっては一定の英語力が求められる場合があります。実務に取り組む際やキャリアアップに英語が必須になるのかは、応募の前に確認しておきましょう。


本章では、外資系製薬会社に代表される次の7つの企業を紹介します。

• ファイザー株式会社
• グラクソ・スミスクライン株式会社
• ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
• MSD株式会社
• バイエル薬品株式会社
• ノバルティスファーマ株式会社
• サノフィ株式会社

ファイザー株式会社は、1849年にアメリカで設立された世界最大規模を誇る製薬会社の一つです。業界のなかでもオンコロジーやワクチン開発、希少疾病の領域における医薬品開発をリードしている点が特徴であり、新型コロナウイルスワクチンの開発を主導した企業としても知られています。
日本法人のファイザー株式会社は、1953年に設立されました。現在は、東京都渋谷区に本社を構えており、2,800名ほどの従業員が従事しています。海外本社はアメリカのニューヨークに立地し、世界150カ国以上に拠点を展開しています。

>>ファイザー株式会社の採用・求人情報/企業情報

グラクソ・スミスクライン株式会社は、イギリス・ロンドンに本社を置くグラクソ・スミスクライン(GSK)の日本法人であり、1953年に設立しました。海外本社であるグラクソ・スミスクラインは、2000年にグラクソ・ウェルカムとスミスクライン・ビーチャムの合併により誕生しました。主にワクチンや呼吸器疾患、中枢神経系疾患などの領域に強みを持ち、特に呼吸器疾患治療薬では世界的に高いシェア率を誇ります。
日本法人は東京都港区に本社を構え、約2,500名の従業員が在籍しています。

>>グラクソ・スミスクライン株式会社の採用・求人情報/企業情報

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、デンマーク・コペンハーゲンに海外本社を構えるノボ ノルディスクの日本法人であり、1980年に設立されました。ノボ ノルディスクは、尿病治療薬や肥満治療薬の分野において一目置かれており、今日までインスリン製剤の開発をリードしてきました。現在は、80カ国以上の拠点を構え、約7万2,000名のグローバル社員を擁し、製品は約170カ国で販売されています。
日本法人ノボ ノルディスク ファーマ株式会社も、糖尿病や成長ホルモン治療領域を強みとしている点が特徴です。本社は、東京都千代田区に立地しており、約1,000名の従業員が在籍しています。

>>ノボ ノルディスク ファーマ株式会社の採用・求人情報/企業情報

MSD株式会社は、アメリカに本社を置くメルク・アンド・カンパニーの日本法人であり、東京都千代田区に本社を構え、2,500名以上の従業員を擁しています。
海外本社であるメルク・アンド・カンパニーは、1891年に創業した製薬会社であり、がん治療薬やワクチン、抗ウイルス薬、糖尿病治療薬など幅広い領域で事業を展開しています。特にがん免疫療法の分野では世界的に高い評価を受けており、「キイトルーダ(ペムブロリズマブ)」などが代表製品として挙げられます。

>>MSD株式会社の採用・求人情報/企業情報

バイエル薬品株式会社は、ドイツ・レバークーゼンに本社を構えるバイエルAGの医薬品部門の日本法人です。バイエルAGは、1863年に設立された長い歴史を持つ製薬企業であり、医療用医薬品やコンシューマーヘルス、クロップサイエンスの3つの分野で事業を展開しています。「アスピリン」を開発した企業としても知られており、ビジネス拠点は、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域、アジア太平洋地域、北米地域、南米地域など世界各地に広がります。
日本法人である、バイエル薬品株式会社は大阪市北区に本社を構え、約1,500名の従業員が従事しています。

>>バイエル薬品株式会社の採用・求人情報/企業情報

ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼルに本社を置くノバルティスの日本法人です。1996年にスイスの2大製薬企業であるサンドとチバが合併して設立されました。ノバルティスと前身会社は250年以上の歴史を有しており、世界でも有数の老舗製薬企業に数えられます。
免疫疾患やオンコロジーのほか、最近では高品質かつ安価なジェネリック医薬品やワクチン開発にも注力しています。日本法人は東京都港区に本社を構え、約2,600名以上の従業員が勤務しています。

>>ノバルティス ファーマ株式会社の採用・求人情報/企業情報

サノフィ株式会社は、フランス・パリに本社を構えるサノフィの日本法人であり、糖尿病や希少疾患、免疫疾患、ワクチンの分野で世界的に高い評価を受けている製薬企業です。特に、希少疾患治療薬やインフルエンザワクチンの開発に注力しており、日本市場においては、2024年12月27日付で、投高用量インフルエンザHAワクチン「エフルエルダ筋注」が国内製造販売承認を取得したと発表しています。
本社は東京都新宿区に所在し、約2,000名の従業員が従事しています。

>>サノフィ株式会社の採用・求人情報/企業情報


日系企業と比較した際に挙がることの多い外資系製薬会社の魅力としては、次のようなものがあります。

• グローバルに事業展開しており企業規模が大きい
• 新薬開発に積極的
• 意思決定から実施までが迅速
• 給与水準が高くRSUが付与される可能性もある
• 外資系のなかでも福利厚生が充実している

本章では、外資系製薬会社に代表される上記5つの魅力について解説します。

外資系製薬会社は、米国や欧州を中心に世界各国で事業を展開しており、日系企業と比較して企業規模が大きい点が魅力として挙げられます。
多くの企業は100年以上の歴史を持ち、グローバル市場での売り上げが数兆円規模に達するケースも珍しくありません。また、海外オフィスや生産拠点、研究開発施設を世界各国に有しており、最先端の技術に触れたり、特定の分野で高い成果を残したメンバーとプロジェクトに取り組めたりと、日系企業では得られない貴重な経験を積めるかもしれません。

さらに、海外拠点間同士の連携も活発であり、海外勤務の機会などグローバルな視点でキャリアを築ける点も外資系製薬会社の魅力といえるでしょう。

新薬開発に積極的に取り組んでいる点も、外資系製薬会社の魅力の一つです。
外資系製薬会社が新薬開発に積極的な背景には、規模が大きく医薬品開発に注力できる企業力を有している点と、いち早く新薬を開発し世界市場で独占的な地位を確立することで、多大な利益を得るビジネスモデルを採用している点などが要因として挙げられます。日系製薬会社も新薬開発に取り組んでいますが、外資系製薬会社と比較して研究開発にかけられる金額には大きな差があり、収集症例件数も歴然とした開きがあります。

またオンコロジー領域や遺伝子治療、希少疾患向けの医薬品開発においても、外資系大手企業が市場をリードしている傾向がみられます。さらにアメリカでは、アカデミアやベンチャー企業による新薬開発事例も増えつつある状況です。

外資系企業は、日系企業と比較して意思決定から実行に至る経営判断が迅速に行われる傾向にあります。日系企業は、意思決定プロセスに時間がかかることがありますが、外資系企業では、現場や個人の裁量権が大きく、現場レベルでの意思決定が行われ、迅速に実行へと移されます。

外部環境の変化や市場のニーズにタイムリーに対応できる環境があるため、従業員にとってもダイナミズムを実感しやすく、やりがいを持って仕事に従事できるでしょう。

日系企業と比較して給与水準が高い点も、外資系製薬会社の魅力です。
日系企業は、年功序列型の給与体系が残っている企業も多く、たとえ大きな成果を残したとしても収入にダイレクトに反映されにくい傾向があります。
一方外資系企業は、成果主義の給与体系が一般的であり、個々のパフォーマンスや貢献度が収入に反映されます。特に、管理職や高い成果を残した研究員、MRの場合、年収1,000万円を超えるケースも珍しくありません。

なかにはRSU(Restricted Stock Unit:譲渡制限付株式)が付与される外資系製薬会社もあります。RSUとは、一定期間の勤務継続や企業価値向上に貢献するなど、企業が定める条件を満たすことで、無償で株式を受け取れる制度のことを指します。
RSUの付与は、従業員の事業参画意識を高めるとともに、従業員の資産形成にも寄与するでしょう。

製薬業界は、ほかの外資系企業と比較して福利厚生が充実している点も特徴として挙げられます。
公務休暇や転勤休暇、家族の事情に応じた特別休暇など、多様な休暇制度を用意している企業も少なくありません。また、フレックスタイム制度やテレワーク制度などを導入し、従業員が自身のライフスタイルに合わせて働き方を選択できる環境を整備している企業もあります。

実際に製薬会社従事者の仕事や会社への満足度はほかの業界と比較して高く、働きやすい環境が整っているといえるでしょう。


本章では、外資系製薬会社に代表される次の7つの職種に焦点を当て、それぞれの職種で求められる経験とスキルについて詳しく解説します。

• 研究職
• 開発職(臨床開発職)
• MR(営業職)
• 品質管理・品質保証職
• メディカルアフェアーズ(MA)
• MSL
• マーケティング職

研究職は、新薬の創出や新しい治療法の開発を担う職種です。
研究職の主な業務は、基礎研究から応用研究、臨床試験前の化合物候補物質の探索や最適化まで、多岐にわたります。高度な専門知識と探究心、論理的思考能力が求められる職種であり、本職に就くには創薬研究や生物学、化学、薬学、生命工学などの関連分野における研究実務経験が必須となるでしょう。
特に外資系製薬会社では、他部署や海外研究機関との連携も頻繁に行われるため、高度なコミュニケーション能力も求められます。研究職には、研究者としての専門知識やスキルに加え、自身の研究内容を関係者にわかりやすく説明する能力や、チームワークを重視し、協調性を持って業務に取り組む姿勢が求められることを理解しておきましょう。

外資系製薬企業の研究職に転職するためには、修士号以上の学位はほぼ必須であり、応募を予定している企業が求める専門分野の知見も不可欠です。特に外資系企業では、ポストドクターを優遇する傾向がみられます。また、論文発表や特許取得の実績を重視する企業が多い点も特徴です。

研究開発職の転職事情|難易度や成功のポイントとは

開発職は、新薬の臨床試験(治験)を計画・実施し、規制当局への申請を進める役割を担います。具体的な業務としては、臨床試験計画の立案や医療機関の選定、臨床試験モニタリング、データ管理・統計解析、承認申請などが挙げられ、臨床試験の全過程に深く関与します。特に外資系製薬会社では、グローバル治験に携わる機会が多く、スムーズにコミュニケーションを取り合える英語力が必須となるでしょう。

採用選考時に求められる経験としては、医薬品開発業務受託機関や製薬企業でのモニター業務、臨床試験のプロジェクトマネジメント、医療機関との折衝経験などが挙げられます。また、企業によってはICH-GCP(国際的な臨床試験のガイドライン)に関する知識や統計解析の理解が求められることもあるでしょう。

開発薬事の転職事情|難易度や成功のポイントとは

MRは、医師や医療従事者に対して自社の医薬品に関する情報を提供し、適正使用をサポートする役割を担います。MRの業務は、担当地域内の医療機関や薬局を訪問し、医師や薬剤師などの医療従事者に対して、医薬品の効能効果や安全性に関する情報、疾患に関する学術的な情報などの提供に努めることです。単に医薬品を販売するだけでなく、医療現場のニーズを理解し、学術的根拠に基づいた情報提供を通して、医療をもって社会に貢献する姿勢が求められるでしょう。

未経験者がMRへの転職を目指す場合、医療機器会社や医薬品卸売業、もしくは医療従事者としての経験を有していると医薬の知識があると評価され、優遇されるでしょう。また、医療・医薬の知識を有していなくても営業経験があれば迎え入れてもらえる場合もあります。

さらに、外資系製薬企業では、近年オンコロジーや希少疾患、スペシャリティ医薬品など、特定治療領域に関する専門性を備えたMRへの需要が高まりつつあります。転職活動では企業が応募者に対してどのような能力やスキルを求めているのか、入念に企業研究を行うことを意識しましょう。

MRの転職事情|異業種へ転職は可能?転職成功の4つのポイントなどを解説

品質管理・品質保証職は、医薬品製造および品質管理基準であるGMP(Good Manufacturing Practice:医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準)に準拠し、法規や社内規定を厳守しながら医薬品の品質担保に努める職種です。品質管理は、原材料から製品出荷までの全工程において、医薬品の品質が基準に適合しているかを検査する役割を担います。品質保証は、医薬品の開発や製造、品質管理、流通など、品質に関わるシステムの構築・運営を統括します。

どちらの職種もGMPに関する知識や分析機器(HPLC、GCなど)の使用経験、規制当局対応の経験などが求められるほか、几帳面さや責任感、高い倫理観も素養として不可欠です。
特に、外資系製薬会社では、グローバル基準の品質管理・品質保証体制を導入しているため、英語での報告書作成や海外拠点とのやり取りが発生することもあります。英文読解や海外規制当局とコミュニケーションが頻発するポジションでは、高度な英語力も必須となるでしょう。

製薬会社の品質管理とは?求人情報、年収相場などを解説

メディカルアフェアーズは、医療関係者や社会に対し、自社の医薬品に関する科学的根拠に基づいた正しい情報を提供し、医薬品の価値を最大化する役割を担う職種です。
MRとは異なり、より学術的な立場から客観的なデータや根拠に基づいた情報発信を行う点が特徴です。企業によっては、学術集会の企画・運営や医療関係者向けの教育プログラム開発、臨床研究の企画・支援などもMAの業務に含まれることがあります。

外資系製薬企業のMAに転職するには、医薬品や疾患、治療に関する専門知識はもちろんのこと、医療関係者からの信頼を得るための高い人格とコミュニケーション能力が不可欠です。また、海外本社の戦略を国内に展開する役割も担うため、ビジネスレベルの英語力が求められることもあります。

製薬業界未経験でも転職は可能ですが、理系大学院卒もしくは博士課程を修了していることが望まれます。もしくは、研究職や病院薬剤師、臨床開発経験など、親和性の高い職域経験者でないと、未経験からの転職は厳しいでしょう。

メディカルアフェアーズ(MA)とは?臨床開発職との違いや仕事内容、転職動向を解説

MSLは、キーオピニオンリーダー(KOL)と呼ばれる医療関係者との双方向コミュニケーションを通じて、医療現場のニーズを深く理解し、科学的根拠に基づいた医学情報を提供する役割を担う専門職です。MAと混同されがちですが、MSLの主な業務は、担当治療領域における最新医学知見や臨床データをKOLに提供し、KOLから得たフィードバックを社内関係部署に還元することです。KOLとの意見交換を通じて、科学的根拠に基づいたマーケティング戦略や開発戦略立案に貢献する役割も担います。

未経験者が外資系製薬企業のMSLに転職を希望する場合は、医師や薬剤師、看護師などの資格を保有し医療機関で患者診療に従事した経験、特定治療領域における専門医資格、医学論文発表経験などの有無が問われます。

さらに、MSLにはKOLと対等にディスカッションできる高い水準の専門性が要求されます。加えて、KOLのニーズを正確に把握し、信頼関係を構築する関係構築能力、自身の知識と情報をわかりやすく伝えるプレゼンテーション能力、KOLの意見を傾聴し適切なフィードバックを行う傾聴能力など、多様なコミュニケーション力が求められるでしょう。また、海外の学会や本社とのミーティングに参加する機会が多いポジションでは、高度な英語力も必須となります。

MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とは?仕事内容や転職動向を解説

マーケティング職は、企業成長や製品の売り上げ向上に向けて、製品コンセプトの設定やプロモーション戦略の立案、販売戦略の実行までを担う職種です。

製薬業界におけるマーケティング経験を有していれば即戦力として採用に至る可能性が高まりますが、コンサルティング業界から転身するケースも珍しくありません。
特に外資系製薬会社の場合は、海外本社のマーケティング戦略を日本市場にローカライズする役割が求められるため、業界経験の有無を問わず、データ分析スキルや市場調査の経験も重視されるでしょう。また、業務の推進において海外本社や拠点との連携がともなう場合、一定レベル以上の英語力が要求されます。

製薬マーケティング職の転職事情|難易度や成功のポイントとは


JACが提供する転職支援サービスを利用し、外資系製薬会社へ転職した方の平均年収は1,000万円前後であり、ボリュームゾーンは700〜900万円程度です。
最高年収は、3,300万円程度(ポジション:本部長以上)でした。

なお、役職別・年代別の平均年収は、次のとおりです。

【役職別平均年収】

ポジション平均年収
課長未満800万円前後
課長以上1,200万円前後
部長以上1,800万円前後
本部長以上2,400万円前後

【年代別平均年収】

年代平均年収
20代700万円前後
30代900万円前後
40代1,100万円前後
50代以上1,400万円前後

※当社実績(2024年1~2024年12月)より

  • 外資系企業の年収情報|日系企業との比較や年収アップのポイント

    外資系企業といえば「高年収」「実力主義」「激務」というイメージを抱く方が多いかもしれません。しかし、業界や年代によって、その実態は大きく異なります。外資系企業の年収が高い理由や主な業界の年収傾向、年代ごとの平均年収などを… 続きを読む 外資系企業の年収情報|日系企業との比較や年収アップのポイント


本章では、外資系製薬会社への転職を成功させるために意識したい次の3つのポイントについて解説します。

• 応募求人の対象領域について徹底的にリサーチする
• 製薬会社ならではの想定質問も踏まえ英語面接対策を行う
• 英文履歴書の添削を受けながらブラッシュアップする

外資系製薬会社への転職を成功させるためには、応募する求人の対象領域を深く理解することがポイントです。
外資系製薬会社は、オンコロジーや神経科学、免疫学など、企業ごとに強みとする領域が異なります。また開発パイプラインやマーケットポジションなども違うため、事前に企業のホームページやニュース報道、プレスリリースなどをリサーチし、応募先企業が注力する領域を正確に把握することが大切です。

さらに製薬業界には、研究・開発や臨床試験、マーケティング、メディカルアフェアーズ、MR、品質管理など多岐にわたる職種が存在し、それぞれの職種で求められる経験やスキルが異なります。特に外資系企業は、成果主義の文化が浸透しており即戦力が求められる傾向があるため、事前に自分の経験やスキルがどの企業で評価されやすいのか、どの職種に適しているのか、把握に努めることが必須となるでしょう。

また、応募先企業のIR情報はもちろん、製薬業界専門ニュースサイトや情報誌など、業界情報ソースを活用するのも一つの方法です。応募先企業の情報だけでなく、製薬業界全体のトレンドや競争環境、そして最新技術動向など、幅広い情報を収集できるため、競合分析や志望動機を考える際にも役立つでしょう。

製薬会社への転職を成功させるには、製薬会社ならではの想定質問も踏まえ、英語面接対策を綿密に行うことも重要です。外資系企業の採用選考では、英語面接が実施されるケースもあるため、「職務経験の詳細」「具体的な業務遂行能力」「専門知識の活用事例」など、想定される質問に対して、英語で回答できるよう準備しておきましょう。

製薬会社特有の質問としては、「あなたの経験がこの疾患領域でどのように生かせるのか」「グローバルチームとの連携でどのようにして成果を上げたのか」「医療従事者との関係構築において何を意識したか」などが挙げられます。各質問には、英語で論理的に説明できるよう繰り返し練習しておきましょう。

>>英語面接の質問・回答例と対策ポイントを本番の流れに沿って解説

英文履歴書は、企業に提出する前に必ず添削を受け、内容をブラッシュアップさせましょう。外資系企業への転職では、英文履歴書のクオリティが採否に大きく影響することがあります。

転職エージェントはこれまで多くの転職希望者の転職活動を支援してきた実績を有しているため、さまざまなケースを想定したアドバイスを提供してくれます。転職エージェントからのアドバイスをもとに表現や構成をブラッシュアップすることで、業界特有のキーワードや求められるスキルを適切に反映した英文履歴書に仕上がるでしょう。

>>英文履歴書(英文レジュメ、CV)の正しい書き方・例文【サンプル付き】


本章では、JACの転職支援サービスを利用し、外資系製薬会社に転職した方の事例を2つ紹介します。

• 医師から外資製薬会社のMSLへ転職した事例
• コンサルタントから外資系製薬会社に転職した事例

業種職種年収
転職前医療業医師1,500万円
転職後外資大手製薬会社MSL(メディカルサイエンスリエゾン)1,500万円

これまでに初期研修を経て臨床経験を7年積んでいました。転職を考えたのは、「もっと医療に対して貢献できることがあるのではないか、そのためには医師としてだけでなくもっと知見を広げていきたい」という思いがきっかけです。
臨床現場での課題がたくさんあるとわかっていながら、もっと貢献できる場所があるのではないかと感じ、医師として限界を感じたのもちょうどそのころでした。またワークライフバランスを整えたいと思ったことも理由の一つです。

面接では、自分のキャリアをどのように作っていけばいいか考えた上で臨むことができました。医師としてオンコロジーの専門性をしっかりアピールできるよう、JACのコンサルタントにしっかりサポートしていただいたおかげもあって、「実際に薬剤を使っていた医師としてどのように感じているか?」といった質問を受けた際には、丁寧かつ具体的に回答することができました。
そのことが功を奏し、大手の外資製薬会社から、がんの知見を生かしたオンコロジー領域のMSL(メディカルサイエンスリエゾン)のオファーをいただくことができました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

>>【医師の転職成功事例】医師から外資大手製薬会社のMSLへ|ハイクラス転職のJACが解説

業種職種年収
転職前コンサルティングファームコンサルタント1,600万円
転職後外資系製薬メーカーデジタル戦略担当者1,650万円

コンサルティングファームで経験を積んできましたが、次のステップとして事業会社でのキャリアを築きたいと考えました。コンサルティング業界から事業会社に移ると年収ダウンとなるケースが多いようなのですが、なるべく年収を維持したいと考え、給与水準が高い製薬業界、金融業界を検討。
もともとヘルスケア領域に興味があったこと、英語力も生かせることから外資系製薬メーカーを優先候補として、転職エージェントに登録しました。その後、何社かに応募はしたもののエージェントとのやり取りが円滑に進まず、JAC Recruitmentに相談してみたのです。

私はデータサイエンスの知見を強みとしているため、ほかのエージェントからは、主に外資系製薬メーカーのデジタル・IT関連部署の求人を中心に紹介を受けていました。しかし、数社に応募した結果、手応えが今一つでした。
JACでは、営業企画などビジネスサイド寄りのポジションの選択肢が広がる提案も受けました。企業や求人ごとに専任のコンサルタントがいるため、他社からはうかがうことができない求人企業の事業戦略や課題、キャリアパスなどの情報を聞き、私が目指す方向性と合う企業に絞り込み、7社ほどに応募。外資系製薬メーカー・A社から内定を得て入社しました。
A社には「医療機関ごとの処方データをより詳細に解析し、戦略に落とし込みたい」というニーズがあり、私の経験が生かせると評価いただけたのです。多少の年収ダウンは覚悟していましたが、50万円アップを果たすことができました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

>>【製薬業界の転職成功事例】コンサルタントから製薬メーカーに転職し、年収アップ

下記は、JACが提供する転職支援サービスを利用し、外資系製薬会社に転職した方の事例をリストアップした表です。外資系製薬会社への転職を検討する際の参考にしてください。

年齢・性別業種職種年収
30代前半男性日系製薬会社→外資系製薬会社試験責任者→Medical Science Liaison520万円→670万円程度
40代前半男性日系製薬会社→外資系製薬会社営業推進部部長→部長1,900万→2,050万程度
30代前半女性繊維化学メーカー→外資系製薬会社臨床開発→Clinical Project Manage600万→1,070万程度

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。