医療機器業界の営業職経験者採用は、日系外資系メーカー共に活況です。なかでも、大手外資メーカーを中心とした営業職の採用は活発であり、転職に良い市況といえます。
医療機器営業職の経験者にとってはキャリアアップ転職をかなえるチャンスです。転職をきっかけに営業職だけでなく他の職種にチャレンジできるチャンスでもあります。
ここでは、医療機器業界の転職市場に精通したJAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが、特に30代・40代を中心に、営業職の転職事情や、転職を成功させるためのポイントを解説します。
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医療機器業界の将来性
経済産業省の調査によると、国内における医療機器の市場規模は2017年時点で「約3兆円」にのぼり、右肩上がりに成長している業界の1つです。同業界が成長を続けている大きな理由として「少子高齢化」が挙げられます。
高齢化社会が進んでいることで、病気やケガ、不調などを原因として医療機関を利用する人が増加し、その結果として医療機器の需要は高まっています。また、少子化の進行は、日本の未来を担う子どもたちの健康を守ろうとより優れた医療機器を開発するきっかけとなっているのです。
このように、少子高齢社会は医療機器業界にとって追い風となっており、今後もさらなる市場成長が見込まれます。
参考:https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/iryou_innovation/pdf/001_05_00.pdf
医療機器業界の最新の市場動向
医療機器業界では、「ロボット手術」など最先端治療にかかわる製品が数多く開発されています。そのため、部署を新設する動きもあり、大手外資系メーカーを中心に営業職の採用が活況となっています。一方、中小外資系メーカーからも求人があります。
このような背景から、医療機器営業経験者にとっては「新しい製品を扱いたい」「新しい診療科の経験を積みたい」「上のポジションを目指したい」といった希望が、叶えやすい環境といえます。
ロボット手術・低侵襲治療・カテーテル手術といったトレンド領域や、進化を遂げているCT・MRI・放射線治療装置などの機械製品などを手がけることを目的に、転職活動を始める方が多数いらっしゃいます。
医療機器業界は、人の命にかかわる業界であることから景気に左右されにくく、世界的にも市場が拡大を続けており、また2021年から現在では減少していた求人数も従来通りに戻っていますので、新しいキャリアにチャレンジできる環境が整ってきました。
30代の求人・転職事情
30代の医療機器営業経験者の採用ニーズは高く、求人の選択肢が豊富です。
30代前半では、診療科を変える転職事例も多数。たとえば、循環器領域から画像診断領域へ、内科系製品から外科系製品へキャリアチェンジを果たした事例もあります。
30代後半になると、製品や診療科の経験を生かして転職するケースが多くなります。製品ごとに営業プロセスが大きく異なるため、企業からは、転職先で扱う製品と、今までのご経験に親和性があるか、再現性があるかなどを中心に見られます。
また、前職での業務の進め方に固執することなく、新しいことを柔軟に学んでキャッチアップしていく姿勢があることも重視されます。
40代の求人・転職事情
40代では、30代と比較してより「即戦力」としての期待が高まります。そのため、30代の転職以上に、類似した製品を扱っている競合他社への転職や、これまでと同じ診療科の製品を扱う企業への転職が主流となり、専門性の高さを見られます。そのため、専門性の高さが評価されれば、年収が10%ほど上がるケースも見られます。
また、マネジメント経験も求められるようになります。プレイングマネジャーとして数字を挙げた経験ではなく、チームマネジメント、ピープルマネジメントの経験が重視されます。チームに対してどのような戦略を立て、どのようなプロセスを経て成果につなげてきたのかが問われます。
医療機器営業職の年収相場
外資系メーカーの医療機器営業は、年齢問わず年収1000万円以上を狙うことが可能です。
年収額はインセンティブに左右されるケースが多く、企業によってはベースが500万円・インセンティブが700万円など、固定年俸よりもインセンティブの額が上回ることもあります。
日系メーカーでは年齢・職責に応じて年収が決まります。30代で年収500万円~700万円、40代で700万円~800万円、マネジメント経験があれば900万円が相場です(いずれも賞与含む)。
一方、日系メーカーでも人材獲得のため、年収水準を上げるケースも出てきています。
なお、外資系メーカーへの転職により、年収100万円ほどアップするケースが多く見られます。これはベースが100万円上がることもあれば、インセンティブを含む年収として100万円アップが見込まれるケースもあります。
リーダー/マネジメント経験を持つ40代の方が、プレイングマネジャーとして転職し、年収200万円アップを果たすような事例も見られます。
医療機器営業職の転職を成功させるためのポイント
30代~40代の医療機器営業経験者が転職を目指す場合、これまで経験してきた製品・診療科・対象機関(大学病院・クリニックなど)・対象ステークホルダー(医師・看護師等コメディカルの方など)が合致する求人を選ぶことで成功確率が高まります。
また、異なる領域を目指す場合も、営業としての活動経験・実績をアピールすることで受け入れられる可能性が高まります。
選考に臨む際には次のようなポイントを意識して準備してください。
「成功事例」「営業プロセス」を伝えられるように準備する
職務経歴書の作成時には、担当製品・担当病院・実績数字などの項目を記載するほか、自己PR欄に「成功事例」を記載することをおすすめします。
どのようなプロセスを経て成果につなげたのかを整理して伝えましょう。
未経験の製品・診療科の求人であっても、営業のスタイルやプロセスに共通する部分があり、成功事例を「自社でも再現できる」と認められれば採用の可能性があります。
たとえば、「手術に立会い、手技を提案した」「多様なステークホルダーを巻き込んでクロージングに持ち込んだ」「病院の予算申請の仕組みを理解し、長期間かけて高額機械を受注」「代理店とリレーション構築し、情報収集」など、自身の経験と採用ポジションの活動をすり合わせましょう。
面接では、企業にとって再現性が高いと感じられる回答を意識
面接に臨む際は、次の項目について受け答えの準備をしておくことをおすすめします。
●自己紹介
●自身の強み・弱み
●転職理由
●志望動機
●成功事例
●失敗事例
●質疑応答
転職理由と志望動機
このうち、「転職理由」「志望動機」はどの企業でも掘り下げて質問されることが多いため、しっかり語れるようにしておきましょう。
製品・診療科への興味だけでなく、「自身のキャリアゴールをどこに置いているか」、「そのためにこの転職で何を実現したいのか」、「御社であれば実現できる」という流れでストーリーを語れると、納得を得やすくなります。
成功事例
また、転職成功されている方は、「成功事例」をご自身の言葉で語ることが上手だと感じます。
たとえば、成功事例について企業に説明する場合、「ドクターのもとに通って、年間●パーセントの売上を達成しました」というだけでは、企業側にとって、その経験には再現性があるのかどうかが判断できません。
企業は、転職者様の経験が自社でも再現できるのかを確認したいと考えています。そのために実績に至るまでの転職者様の行ったプロセス(どこの病院で、どういう状況の中、どう判断をし、そのためにどういった取り組みをご自身が行ったなど)を重要視します。
実際に、素晴らしい実績をお持ちの方でも、その実績にいたるプロセスが不明瞭であったり、再現性が感じられないがために、面接や、書類選考が通らないというケースもございます。
希望の転職を実現するためには、まずご自身が行ってきたことを棚卸しし、自身がどういった工夫を行ってきたのかを細分化しておくことが重要です。
また、営業と一言でいっても、ただ売り込むだけではなく、「ドクターの求めていることは何かを把握し、ニーズにあった情報提供を行った」、「ドクターたちが将来進めていきたいことの相談相手として、相手に寄り添った」といった課題解決型の提案営業ができる方は、市場でも高く評価されます。
しかしながら、なかなかご自身の経歴について客観的に見ることは難しいという方も多いです。
少しでも懸念点があるという方は、ぜひ一度JACのコンサルタントにご相談ください。
職務経歴書の書き方から、面接対策に至るまで、医療機器営業に精通しているコンサルタントが、転職サポートをさせていただきます。
質疑応答
また、質問する際には、ご自身のアピールの場としてご活用いただくことをおすすめしています。というのも、質疑応答とは、転職者様発信で、企業にアピールできる場と言えるからです。
ここで条件面や待遇面についての質問を行うのではなく、「私は営業の中で、●●といった点に強みを感じており、御社でも能力発揮を行えると思っていますが……」といったご自身の強みをアピールする質問や、ご自身が入社後を想定して確認したいことを質問するといった姿勢が大事です。
一方で、条件面や待遇について気になる方も多いと思います。
そういった場合は、JACのコンサルタントにご相談いただければ、詳細に回答いたしますのでご安心ください。
「セルフマネジメント能力」を伝えられるようにしておく
医療機器業界の営業職は直行直帰が基本です。行動を細かく管理されていない分、自身で計画を立て、効率的な活動ができるかどうかのセルフマネジメント能力が問われます。
効率アップのため、どのようなスケジュールで活動していたかも伝えられるように準備しておくといいでしょう。
医療機器業界に特化した専任コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。
業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、企業傾向の情報収集など、
JACのコンサルタントにご相談ください。
医療機器営業職の転職で役立つスキル
ここからは、医療機器 営業職の転職で役立つスキルについて解説します。転職で役立つ主なスキルは次の4つです。
・医療機器・医学に関する専門知識
・医師や看護師の課題を解決するスキル
・医師や看護師のニーズを捉える提案力
・利害関係を調整する交渉力
それぞれについて詳しくみていきましょう。
・医療機器・医学に関する専門知識
医療機器の営業職は診断機器や治療機器などを取り扱い、医師や看護師などと商談するための専門知識が必要です。これらの知識は、営業経験を積むなかで、さまざまな疾患や治療方法に関する知識を学ぶことで積み重ねられます。
このような専門性の高い知識は、医療業界で働くうえでの大きな資産です。特に、看護師や臨床工学技士のような医療資格を持っている場合、より良い条件での転職が期待できます。
さらに、医療機器の開発や医薬品を取り扱う職種など、医療業界でのさまざまな職種への転職に有利になります。
・医師や看護師の課題を解決するスキル
医療機器の営業職への転職に有利なスキルの1つとして課題解決力が挙げられます。この課題解決力は、発生しているさまざまな課題を解決するためのスキルです。
このスキルには、課題を発見するスキルや潜在的な原因を分析するスキル、適切な解決策を立案するスキル、そして実行力が含まれます。このように、医療機器の営業職として成果を挙げるには、医師や看護師が抱える課題を明確にし、その解決に向けて実行に移す力が必要です。
・医師や看護師のニーズを捉える提案力
提案力は営業活動において最も重要なスキルの1つであり、特に医療機器の営業職においても、この能力は医師や看護師のニーズを捉え、そして、それを満たすための方法を自社製品で効果的にアピールする手段となります。
収益向上のためには、単に自社製品の特徴を伝えるだけでなく、医師や看護師がどのようにして自社製品により目標を達成できるか具体的に伝えることが重要です。このような提案力を高めることで、営業職としての成功を手繰り寄せ、転職市場においても優位に立つことが可能になります。
・利害関係を調整する交渉力
交渉力は、対立する利益や要望のなかで、共通の解決策を形成するスキルです。営業の現場では、予算や技術上の問題で、医師や看護師の要望をすべて満たすのが難しい場面があります。
このような場合に、双方が納得できる解決策を見つける能力が重要です。これには、相手の立場を理解し、自らの提案を明確に伝えるコミュニケーション能力が求められます。
医療機器営業職の転職成功率を高めるため、転職エージェントの情報の活用を
医療機器営業として長く経験を積んだ皆さんは、業界動向やビジネスの状況をつかんでいるでしょう。
しかし、それがどのような「人材採用」につながっているのか、また、各社が選考で重視しているポイントまではわからないことが多いのではないでしょうか。そのため、転職活動に臨むなら、ぜひ転職エージェントが持つ情報を活用してください。
JACでは、医療機器業界に精通したコンサルタントが、求人企業とコミュニケーションを取りながら、最新の転職市場動向の把握を行っています。コンサルタントは、選考通過しやすい職務経歴書の準備や面接の取り組み方についてのアドバイスはもちろん、転職ご希望者様自身がうまく気付けないような強みを発見するお手伝いもしています。
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