医療機器業界マーケティング職の転職市場は、現在、活況です。外資系企業では、計画的な増員と欠員補充の両面で採用ポジションが増加し、日系企業は、海外市場が伸びていることから海外マーケティングを強化する目的で増員を行っています。プロダクトマーケティング職、マーケティングマネージャー職、マーケティングコミュニケーション職(以下、マーコム)、いずれにおいても採用が非常に活発化しています。また、医療機器マーケティングの経験があれば、領域を転換するチャンスもあります。
ここでは、医療機器業界の転職市場に精通したJAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが、最新の転職市場や求められる人材について解説します。
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医療機器マーケティング職の最新転職市場動向
医療機器業界マーケティング職は、門戸が大きく開かれている状況であるため、医療機器マーケティングの経験があれば、未経験の領域にチャレンジするチャンスもあります。また、コンサルティング業界からの転職事例も多く生まれているほか、コンシューマ系のマーケティング経験者やデジタルマーケティング経験者が美容医療や歯科領域のメーカーに移るケースも見られます。またマーケティング未経験であっても英語スキルがあればマーケティング職にキャリアチェンジできる案件も出てきています。なお、マーケティング部門には「トレーニング」を担うポジションもあり、XR(VR・AR・MR・SRなど)を駆使したトレーニングプログラムの開発にあたり、XRの知見を持つ人材を求める動き等もあります。
デジタルマーケティング
デジタルマーケティングに関しては、医療機器業界は他業界よりも遅れています。そのため、製薬業界など他業界でデジタルマーケティングの立ち上げを経験した方、コンサルティングファームでデジタル導入プロジェクトを手がけてきた方などが即戦力として採用される事例も増えています。
30代の求人・転職事情
30代の選考では、医療機器業界でどの領域の経験を積んできたか、アップストリームマーケティングとダウンストリームマーケティングではどちらに強いのかが評価のポイントとなります。
採用ポジションと同領域の経験があれば転職がスムーズですが、異なる領域への転換も可能です。
実際に、クラス1からクラス3・4を扱うメーカーに転職を果たしている事例もあります。
マーコムは、年齢に関係なく転職しやすい職種であり、英語力があれば有利に運びます。また、マーコムからプロダクトマーケティングの転職は、30代のうちであれば比較的チャンスがありますので、キャリアチェンジを目指す方は早めに行動を起こすといいでしょう。
40代以降の求人・転職事情
40代以降では、マーケティングマネージャーとしての採用ポジションが多くを占めるようになります。
3人以上のチームのマネジメント経験、および戦略策定の経験が問われます。
外資系企業では、語学力はもちろん、日本のマーケット状況のレポーティングや本国の要望に対して交渉する力が求められます。マーコムは、英語力があれば、40代~50代でも転職のチャンスが多い職種といえます。
医療機器マーケティング職の転職を成功させるために必要なスキル
医療機器マーケティングの採用選考では、どのようなポイントが見られているのでしょうか。
評価される経験・スキルとしては、次の項目が挙げられます。
スキル1:英語力。企業によって求められるレベルはさまざま
プロダクトマーケティングを例にとると、英文の読み書きに加え、マネージャーのサポートでテレフォンカンファレンスができるレベルで可とする求人もあれば、単独でグローバルとのコミュニケーションが取れるレベルを求める求人もあります。
日系企業では、英語力を不要とするポジションもありますが、海外マーケティングであれば英語力は必須とされます。
目安としては、TOEICスコアが750以上あれば応募可能な求人が増え、850以上なら評価が高まります。MBAもプラス評価につながります。 とはいえ、いずれにしても「実務でどれだけ使えるか」が重視されます。
スキル2:コミュニケーション能力
大きく、KOLとの関係構築力、ステークホルダーを巻き込んでの推進力、といった2つの側面で確認されます。
まず、「大学のKOLと共同で、学会での講演を複数回にわたり企画・開催した」などの経験は、KOLとの関係構築力や人脈が認められることとなり、評価につながります。特に、規模感が大きいものや、参加人数などにより、その手腕はより評価されます。
次に、製品のローンチまでは「薬事」、ローンチ後は「品質管理」、場合によっては「セールス」と、社内のステークホルダーをいかにして巻き込み、プロジェクトを推進していたかが注目されます。
スキル3:市場分析・戦略策定力
マーケットデータの分析力はもちろん、データを「自身で収集する」あるいは「セールスを通じて収集する」といった動き方も注目されます。特に、セールスとの連携力は評価のポイントとなります。 また、データ分析結果をもとに、自身で戦略を立てた経験も問われますので、数値的根拠とともに、ご自身の実績や経験を語れるようにしておくと、良いでしょう。
【参考】マーコムではデジタルの知見が求められるように
マーコムの採用では、学会での関連事業者対応や内容の企画、カタログ制作などの経験などが見られています。
また、最近では、デジタルの活用経験も重視されるようになっています。法律やルールに抵触することなく、デジタルでのPRを企画・実行してきたマーコム経験者は価値が高まっています。
医療機器マーケティング職の年収相場|500万~1000万円以上も
医療機器のプロダクトマーケティング/マーケティングマネージャーの年収相場は次のとおりです。
<外資系企業の場合>
30代/年収600万~1000万円
40代/年収800万~1400万円
<日系企業の場合>
30代/年収500万~800万円
40代/年収800万~1200万円
マーコムについては、30代~40代で年収600万~1000万円が相場です。
転職市場が活況であるだけに、転職による年収アップが叶いやすく、年収80万円~130万円アップを果たす事例が多く見られます。マネージャーからシニアマネージャーなどにタイトルが上がり、年収200万円アップとなった事例もあります。
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業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、企業傾向の情報収集など、
JACのコンサルタントにご相談ください。
医療機器マーケティングの転職成功事例
ここでは、医療機器マーケティングへの転職に成功された方の事例の一部をご紹介します。
不安を乗り越え外資系へ、年収250万円アップの転職成功
日系大手医療機器メーカーで長年マーケティングを手がけてきました。しかし、社内異動によりマーケティング領域から離れざるを得なくなったのです。私としては今後もマーケティングとしてのキャリアを継続したいと考え、転職活動を始めました。JACに相談したところ、コンサルタントの方からは日系・外資系、両方の提案を受けました。その中で興味を持ったのが、外資系医療機器メーカー・A社です。前職でのアジアマーケティングの経験が生かせるポジションでした。しかし、A社は日本拠点立ち上げから日が浅い企業であり、日系大手から移って風土になじめるのか、求められる役割を果たせるのか、不安がありました。それでも、社長面談を含め、計6回の面談を組んでいただいたことで不安点が解消され、納得して決断できたのです。結果、年収250万円アップもかないました。
医療機器マーケティング職の転職はJACにご相談を
医療機器マーケティング職が転職を成功させるためには、選考において、成功事例を具体的に、数字をベースに伝えることが大切です。どのような市場に向き合い、どの程度まで伸長させたのか、そのためにどのような打ち手を考えて実行したのかを語れるように整理しておきましょう。
ご自身では気づかない、強みやアピールポイント
私たち、転職エージェントであるJACのコンサルタントが、転職ご希望者様の経歴をお聴きしているなかでは、ご自身の成功事例を成功事例として認識していない方もお見受けします。ご本人にとっては「当たり前のこと」であり、選考対策でのアピール材料になると気付いていないこともあるのです。ご自身の強みを生かすためにも、コンサルタントを活用していただきたいと思います。
採用企業の内部情報も知れる環境
JACでは、医療機器のセールス&マーケティングの専任チームを持っており、採用企業と密なコミュニケーションをとっています。企業によって異なる「求める経験・スキル」「選考で重視するポイント」を把握していますので、転職ご希望者様のご経験がどの企業で評価されるのかをお伝えし、面接対策までサポートします。
グローバル面接の対策、プレゼンの練習もお手伝いします。
また、各社のビジネスの動向や戦略についてもお伝えできます。
医療機器マーケティング職の方々の多くは、中長期スパンで情報収集を続け、チャンスのタイミングを待つというスタイルで転職活動をしていらっしゃいます。今すぐに転職を考えていなくても、まずは情報収集の一環としてJACにお気軽にご相談ください。
※この記事の他にも、医療機器営業の転職事情について解説しています。気になる方はあわせてご覧ください。
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