「自身のキャリアをもとに、品質保証・品質管理への転職を検討したい」という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、製造業の品質保証・品質管理の最新求人や転職市場動向などをJAC Recruitment(以下、JAC)が解説いたします。
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未経験から品質保証・品質管理に転職できるのか
品質保証と品質管理は、製品やサービスの品質維持や向上に取り組むポジションです。
品質保証は、製品の設計から製造、出荷に至るまでの製造工程において、商品の品質を担保するための仕組みを構築・運用します。一方、品質管理は、製造された製品が規格を満たしているかを検査・測定し、品質の維持や向上に努めます。
大手企業では品質保証と品質管理が明確に区分されているケースが大半ですが、中小企業では兼任することもあります。
ここでは、未経験から品質保証・品質管理に転職できるのか、下記2つの観点から解説します。
・ 完全未経験からの品質保証・品質管理への転職は難しい
・ 製造業では品質保証・品質管理は注目を集めているポジション
完全未経験からの品質保証・品質管理への転職は難しい
結論から申し上げると、完全未経験からの品質保証や品質管理への転職は容易ではありません。その理由として、品質保証や品質管理は、製品の安全性や性能を担保するポジションであり、不良の発生が企業の事業活動に多大な影響を及ぼすからです。また、品質管理システム(QMS)の運用や国際規格への対応など、専門的な知識や経験が求められる場面も少なくありません。
このように、製品やプロセスに関する高度な知識と経験が求められることから、完全未経験だった場合、採用を見送られる可能性が高くなります。
しかし、設計開発や生産技術・管理など、製造現場の上流工程に携わっていた経験があれば、品質保証や品質管理の業務と親和性の高い経験を持つとみなされ、未経験であっても採用に至る場合があります。また、国際品質規格や欧州のRoHS指令、REACH規則への深い理解がある場合、採用選考で優遇されるケースもあります。
品質保証・品質管理は、未経験からの転職が難しい領域ではありますが、関連する経験があれば積極的にアピールすることで採用に至る可能性を高められるでしょう。
製造業では品質保証・品質管理は注目を集めているポジション
品質保証・品質管理は、特に製造業において高い注目を集めています。
その背景には、2016年〜2018年ごろに大手企業による検査不正や品質偽装問題が相次いで発覚した経緯があります。以来、品質保証・管理部門は、経営に直結する重要な部門として再認識されるようになりました。特に大手企業では、品質保証と品質管理の役割を分け、それぞれの専門性を高める取り組みが進んでいます。
未経験から品質保証・品質管理への転職を目指す際は、製造業など採用需要の高い業界に着目するのもよいでしょう。
品質保証・品質管理の最新転職・求人情報
本章では、品質保証・品質管理の最新転職・求人情報を紹介します。
- ● 大手精密機器メーカー:【半導体装置事業部】電気系品質保証技術者 (半導体露光装置・測定機)<埼玉 熊谷>
- ● 大手精密機器メーカー:【生産本部】全社グループ製品安全確保の体制整備と実行<東京 品川>
- ● 株式会社ニコン:【半導体装置事業部】機械系品質保証技術者 (半導体露光装置・測定機)<埼玉 熊谷>
- ● 花王株式会社:【原料情報管理のスペシャリスト】品質保証部門 技術法務・技術渉外センター 化学品・原料技術法務部
- ● 非公開:次世代二次電池 品質管理・品質保証
- ● 本田技研工業株式会社:品質マネジメントシステムのDX企画・推進(グローバル)
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年4月最新)
本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACでは取り扱い求人の大半が非公開となっています。そのため、非公開求人も含め品質保証・品質管理に関する求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。
転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。
品質保証・品質管理への転職で求められる経験・スキル
ここでは、品質保証・品質管理への転職で求められる、次の3つの経験やスキルについて解説します。
・ コミュニケーション能力・調整力
・ 実践的な英会話能力
・ 精神的なタフさ
コミュニケーション能力・調整力
品質保証・品質管理の業務において、コミュニケーション能力と調整力は不可欠なスキルです。
品質改善のための施策を企画・提案する際には、製造部門や設計部門などさまざまな部署と連携・協働しながら施策を推進します。また、品質に関する問題が発生した際には、関係各部署と協力して原因を特定し、対策を講じなければなりません。
社内の関係者だけに限らず、ときにはサプライヤーや顧客など社外の関係者との交渉や情報共有も発生するため、相手の立場を理解し、適切な情報伝達と円滑な関係構築ができる能力も求められるでしょう。
このように、品質保証や品質管理は常に社内外の関係者とコミュニケーションを取り合うポジションです。そのため、高度なコミュニケーション能力や優れた調整力を持つ場合、問題解決や施策を円滑に推進でき、事業の成長にも大きく貢献するでしょう。
実践的な英会話能力
グローバル化が進む昨今においては、品質保証・品質管理も実践的な英会話能力が求められる場面が増えつつあります。
特に海外に製造拠点を持つ企業や海外のサプライヤーと取引のある企業では、英語を用いたコミュニケーションが日常的に発生します。また、国際的な品質基準や規格に関する議論を交わす会議への出席や海外の顧客からの問い合わせ対応などの場面では、専門的な技術用語も含めて正確にディスカッションや情報提供できるビジネスレベルの英語力が求められるでしょう。
技術的な議論ができるレベルの英語力があれば、転職活動でもアドバンテージになる可能性が期待できます。
精神的なタフさ
品質保証・品質管理の業務は、製品の品質を守る重責がともなうため、精神的なタフさが求められます。
品質問題が発生したときやクレーム対応、トラブルシューティングなど、精神的に厳しい状況に直面した場面においては、特に精神力が業務の推進や問題解決に大きな影響を与えるでしょう。
また品質保証・管理は、地道な作業を積み重ねる業務が多いため、ストレス耐性だけではなく粘り強さも求められることを理解しておきましょう。
品質保証・品質管理へ転職した場合の年収相場
JAC経由で品質保証・品質管理に転職した方の平均年収は700万円前後です。
年代別の平均年収は、下記のとおりです。
年代 | 平均年収 |
---|---|
30代 | 600~650万円 |
40代 | 700~750万円 |
50代以上 | 750~800万円 |
※当社実績(2024年1月~2024年11月)より
品質保証・品質管理への転職に役立つ資格
本章では、品質保証・品質管理への転職の際に役立つ、次の3つの資格について解説します。
・ 品質管理検定(QC検定)
・ QCサークル指導士資格認定制度
・ ISO9001監査員資格
品質管理検定(QC検定)
品質管理検定は、品質管理の知識や手法に関する理解度を測る検定試験であり、一般財団法人日本規格協会(JSA)と一般財団法人日本科学技術連盟(JUSE)が主催し、一般社団法人日本品質管理学会(JSQC)が認定しています。国家資格ではありませんが、品質管理に関連する資格として広く知られています。
4級は品質管理の入門レベル、3級は基本的な知識と手法、2級は実践的な応用力、そして1級は高度な専門知識と実践力が求められます。転職市場では、2級以上が評価対象になるといわれています。
品質管理検定は、品質管理の基本的な考え方や手法を体系的に学べるため、品質保証や品質管理の分野に関する基礎知識を習得する手段としても有効です。また、保有していることで、企業に対して勤勉な姿勢や品質管理への興味の高さを示すことができるでしょう。
ただし、本資格の保有が採用の決め手になるわけではありません。採用選考では、企業が求める人物像を調査し、資格以外にも求められる経験や素養をアピールすることが大切です。
QCサークル指導士資格認定制度
QCサークル指導士資格認定制度とは、職場における品質管理活動であるQCサークルを指導・育成する能力を認定する資格です。本資格は、一般財団法人日本科学技術連盟(JUSE)が運営しており、QCサークル分野における唯一の認定資格です。
本資格は、QCサークル指導士と上級指導士の2種類あり、取得するには、JUSE主催の「QCサークル推進者コース」の受講が必須となります。最終日に実施される認定試験に合格した後、登録審査を受け、実務経験が認定基準を満たしていれば登録証の発行に至ります。
試験の難易度は高くないものの、資格を取得するにはQCサークル活動に参加していなければなりません。比較的規模の大きい企業の場合、社内にQCサークルを設けているケースもありますが、社内にQCサークルがない場合は、地域で開催されているセミナーや大会に参加したり、自らQCサークルを立ち上げたりするなどして、QCサークルを推進した経験を積む必要があります。
身近にQCサークルがない場合、取得難易度が高まるため、資格取得を目指す場合は、事前に取得要件を満たせるか、確認しておきましょう。
>>一般財団法人 日本科学技術連盟 QCサークル指導士資格認定制度
ISO9001監査員資格
ISO9001監査員資格は、品質マネジメントシステム(QMS)の国際規格であるISO9001にもとづき、内部監査や外部監査を実施する能力を証明する資格です。
ISO9001監査員になるには、次の条件を満たす必要があります。
・ 高等学校以上かつ4年の実務経験
・ 2年以上の品質マネジメントシステム分野に関する実務経験
・ 認定機関が提供する審査員研修コースの修了
・ 評価と筆記試験に合格
上記条件を満たし、品質マネジメントシステム審査員登録機関であるJRCAもしくはIRCAで審査員登録をすることで、ISO9001監査員の資格を取得できます。
ISO9001は、多くの企業が導入している品質マネジメントシステムに関する国際規格であり、その監査を実行できる知見を証明できる本資格は、品質保証・品質管理への転職の際に高く評価されるでしょう。
>>一般財団法人日本品質保証機構 ISO 9001(品質)概要
品質保証・品質管理への転職を成功させるためのポイント
ここでは、品質保証・品質管理への転職を成功させるために意識したい、次の3つのポイントについて解説します。
・ 自分自身の問題解決能力をアピールする
・ 大量募集が行われにくいポジションであるため、タイミングを逃さない
・ 担当製品や規格対応などを漏れなく職務経歴書に記載する
自分自身の問題解決能力をアピールする
品質保証・品質管理への転職を成功させるには、自身の問題解決能力をアピールしましょう。
なぜなら、品質トラブルが発生した際には、迅速かつ的確に解決策を導き出し、再発防止策を講じることが求められるからです。そのため、職務経歴書や面接では、単に担当してきた業務を列挙するだけでなく、具体的な課題に直面した際に、どのような対応を取ったのか詳述することを意識しましょう。
特に、発生したトラブルの概要や原因究明の工程、解決策として実施した対応、成果や改善効果など、順序立てて説明することで、実務能力をよりリアルに伝えられます。
また、同様の問題が再発しないために講じた対策についても触れると、問題解決能力の高さをより強調できるでしょう。
大量募集が行われにくいポジションであるため、タイミングを逃さない
品質保証・品質管理の求人は、ほかの職種に比べて募集数が限られているため、タイミングを逃さず応募することが大切です。
多くの場合、欠員補充や組織体制強化にともなうピンポイントな採用となるため、アンテナを高く張り、求人情報の収集に努めましょう。転職サイトやエージェントに登録するなど、求人情報を収集できるルートを増やしておくのも一つの方法です。
また、求人が出た際にはすぐに応募に踏み切れるよう、事前に応募書類のベースを作成しておくのも有効です。
担当製品や規格対応などを漏れなく職務経歴書に記載する
品質保証・品質管理職への転職では、過去に担当した製品や規格対応の経験を職務経歴書に正確かつ詳細に記載することを意識しましょう。
採用担当者は、応募者の経験が自社の製品や事業内容、品質基準と合致するかどうかを職務経歴書から判断しています。これまで担当してきた製品の種類や具体的な業務内容、対応した品質規格、使用経験のある分析機器やソフトウェアなどを詳細に記載することで、自身の専門性や価値を明確に伝えられるでしょう。
なお、職務経歴書を作成する際は、単に経験を羅列するのではなく、品質トラブルを未然に防いだ事例や改善策を導入した実績を定量的に示すと、実務能力をより強調できるでしょう。
>>品質管理・品質保証(電気/機械)の職務経歴書サンプルと書き方
>>品質管理・品質保証(化学/素材)の職務経歴書サンプルと書き方
品質保証・品質管理の転職事例
本章では、JACが提供する転職支援サービスを利用し、品質保証・品質管理への転職を成功させた事例を紹介します。
大手電子部品メーカーの品質保証への転職事例 (男性/50代前半)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 日系半導体メーカー子会社 | 品質保証部長 | 800万円 |
転職後 | 大手電子部品メーカー | 品質保証部長 | 1,000万円 |
前職には20年以上勤務し、管理職としても15年近くにもなり、品質保証に関する業務を本社側、工場側ともに経験を致しました。現状に大きな不満はなく、どうしても転職が必要な状況ではありませんでした。しかし、残り10年程となった社会人生活でのキャリアを考えると、1社での経験にとどまらずに、外部で挑戦したい気持ちが大きくなっていました。子供の独立タイミングも重なったことで、挑戦しやすい環境と機会が訪れました。
転職をするのであれば、本社勤務時に経験したグローバルな環境に身を置けること、また頭打ちになっている年収面に伸びしろが作れることを期待して活動を開始しました。
エージェントには何社か登録して活動を開始しましたが、想定以上に書類選考が通過しませんでした。
また、管理職経験が求められる求人は少なく、あったとしても応募企業には部長経験がオーバースペックとして捉えられ、お断りされたこともあります。
実は、JACには過去に書類選考でNGとなった企業をお薦めされました。
その企業とは、JACと採用部門のつながりが深くあり、前回の推薦ルートとは別に、部門の責任者へ直接提案をいただけるとのことでした。
結果として、見事に書類が通過し、面接を重ねて内定に至りました。
50代で初めての転職で不安もありましたが、新しい会社に慣れるのに時間はかからず、前職の経験もしっかりと生かせており、希望に叶う転職ができました。
>>50代の転職成功事例|50代で初めての転職、頭打ちだった年収が200万円アップ
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
品質管理・品質保証の経験をより高めるために転職を志した事例(男性/30代後半)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 大手医療機器メーカー | 品質管理 | 700万円 |
転職後 | 医療機器・用具 | 品質保証・品質管理 | 1,000万円 |
Oさんは、大学院修士課程を修了後、大手医療機器メーカーに約10年間在籍し、一貫して品質保証・品質管理のキャリアを築いてきました。
開発部門への配属後、異動先となった品質保証部では、主に軟性内視鏡の市販後品質業務に携わり、FCA推進やグローバル対応、苦情分析、対策立案などを担当しました。その後、欧州地域統括支社への出向を通じて、欧州地域の苦情処理や関連プロセスの維持・構築を主導し、現地のスペシャリストたちとともに、より高い品質管理レベルを目指し、QMS(品質マネジメントシステム)全体を俯瞰する視点を養ったと述べています。
しかし、帰任後の業務は品質データ分析が中心となり、Oさんが望む「QMS全体に関わる業務」からは距離がある状況になったといいます。さらに、社内でQMS部門への異動を希望したものの、数年先になる可能性が高く、より早く経験を積める環境を求めて転職を決意しました。
転職活動では、QMS全体を管理し、多様な業界の品質保証に関わることができる第三者認証機関を最優先に検討したと述べています。最終的に、Oさんはメディカル・バイオ業界における品質保証ポジションへの転職を決意しました。
Oさんの転職成功のポイントは、「QMSを包括的に理解し、より高度な品質保証業務に挑戦したい」という明確なキャリアビジョンを持ち、転職活動に取り組んだ点にあります。開発から品質保証、さらにグローバルな経験を通じて、市場価値の高いキャリアを築いていた点も高く評価されたポイントといえるでしょう。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
品質保証と薬事申請の経験を生かし、自動車・部品メーカーの品質管理・品質保証に転職した事例 (男性/40代後半)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 医療機器メーカー | 開発PJリーダー | 650万円 |
転職後 | 自動車・部品メーカー | 品質管理・品質保証 | 1,050万円 |
Yさんは、専門学校卒業後に医療機器メーカーへ入社し、品質保証と薬事申請を中心にキャリアを築いてきました。
各種試験・検査、滅菌バリデーションの実務に携わりながら、ISO内部監査やFDA査察対応などのQMS関連業務も経験。その後、薬事申請部門に異動し、国内外の薬事申請業務をマネジメントする役割を担いました。さらに、2018年からは商品開発部へ異動し、設計リーダーとして新製品の海外展開を成功に導くなど、幅広い業務に携わってきました。
しかし、同世代の転職が相次ぎ、組織の人的リソースが不足したり、未経験者の採用が続く中で業務負荷が増したりするなど、今後のキャリアに不安を感じるようになったことから転職を考え始めるようになりました。
Yさんの強みは、品質保証から薬事申請、さらに開発部門まで幅広い経験を持つ点にあります。特に海外薬事の知見が豊富であり、すでに確立された部署でのルーティンワークよりも、新たな部門の立ち上げや業務改善など「0→1」の業務に携わることを希望していました。
転職活動では、医療機器業界のクラスⅢ・Ⅳの製品を扱う企業を中心に検討。勤務地は自宅から通える範囲が第一希望でしたが、案件の少なさから単身赴任の可能性も視野に入れて転職活動に臨みました。結果として、Yさんは自動車・部品メーカーの品質保証・品質管理ポジションに内定しました。品質保証のスペシャリストとして、自身の経験と知識を新たな環境で生かしたいという強い思いが、今回の転職の原動力となったといえるでしょう。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
海外での品質管理経験を生かし、同業の品質管理・品質保証に転職した事例 (男性/50代後半)
業種 | 職種 | 年収 | |
転職前 | 建設・土木 | 生産部・プロジェクトマネージャー | 850万円 |
転職後 | 建設・土木 | 品質管理・品質保証(技術系) | 1,000万円 |
Tさんは、新卒でインフラ系大手メーカーに入社し、製品の研究開発・改良や海外の技術系コンサルティング会社への派遣など、多様な経験を積み重ねてきました。海外では、極東・東南アジアの複数の工場の品質管理・指導・改善に尽力し、帰国後もISO内部監査業務にも携わるなど、幅広い業務を経験しました。
しかし、Tさんが培ってきた海外駐在経験を生かせる環境が社内で失われたことが、転職の決断につながりました。同社は、かねてより海外進出を推進していましたが、国内事業に専念することに経営戦略を転換しました。Tさんはこの変化を受け、海外勤務が可能な環境を求めて転職活動を開始しました。これまでいくつかの企業に応募し、面接まで進んだものの、希望に合致する企業とのご縁には至っていませんでした。
今回、JAC経由で応募した建設・土木業界における品質管理・品質保証部門の内定を獲得し、転職を決意。Tさんの強みは、品質管理の専門知識に加え、海外工場のマネジメントやISO認証対応、異文化環境下での折衝能力を兼ね備えている点にあるといえるでしょう。
顧客第一主義を貫き、納期遵守のために積極的に交渉する姿勢も持ち合わせているTさんには、グローバル規模の品質管理において、これまで培ってきた経験と手腕を発揮することが期待されています。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
品質保証・品質管理へ転職後のキャリアパス
ここでは、品質保証・品質管理に代表される、次の3つのキャリアパス例を紹介します。
・ 別業種の品質保証・品質管理
・ リスクマネジメントコンサルタント
・ 製造業コンサルタント
別業種の品質保証・品質管理
品質保証・品質管理の経験を生かし、別業種へとキャリアを広げる例もあります。
品質管理や品質保証の基本的な考え方や手法は、多くの産業で共通するため、別業種の品質管理や品質保証に転職するケースは珍しくありません。
例えば、人の命に関わる製品を製造する自動車や医薬品などの業界では、品質基準が厳格に定められており、クレームや品質トラブルに対応する過程で、強靭なメンタルや問題解決能力が養われるでしょう。このような経験や業界特有の品質保証・管理スキルは、ほかの分野においても高く評価される可能性が期待できます。
別業界への転職を通じて、品質保証・品質管理としての新たな知識や視点を獲得できれば、自身の市場価値をいっそう高められるでしょう。
リスクマネジメントコンサルタント
品質保証や品質管理で培ったリスク管理の知識や経験を生かし、リスクマネジメントコンサルタントに転身するケースもあります。
リスクマネジメントコンサルタントは、企業が抱えるさまざまなリスクを特定・評価し、そのリスクを軽減するための戦略や対策を提案・実行する専門家です。品質保証や品質管理経験者は、品質という側面から企業のリスクを分析し、具体的な改善策を提案できるため、リスクマネジメントの分野でも能力や専門性を存分に発揮できるでしょう。
製造業コンサルタント
製造業コンサルタントも、品質保証・品質管理に代表されるキャリアパスの一つです。
製造業コンサルタントは、生産プロセスの効率化や品質向上のための仕組みづくりをサポートする職種であり、品質改善のプロジェクトを主導した経験や、ISO9001やIATF16949などの国際規格への対応経験がある場合、品質管理の視点から具体的な改善策を提案できるでしょう。
また、ISO9001などの品質マネジメントシステムに関する知識も生かせるため、製造業の品質体制強化や改善の施策を提案・推進するコンサルティング業務において高い評価を得られるかもしれません。
品質保証・品質管理への転職なら、JAC Recruitment
品質管理や品質保証などの専門性の高い職種への転職を成功させるには、職種理解の深い転職エージェントのサポートが不可欠です。
その点、JACは長年エグゼクティブポジションや高度な専門職への転職を支援してきた実績を持ち、業界各企業とも深い関係を築いています。そのため、一般には公開されない、非公開求人や独占求人も豊富に取り扱っています。さらに品質管理や品質保証の分野に精通したコンサルタントも在籍しており、業種独自の転職動向を踏まえた有益なアドバイスを得られることもあるでしょう。書類選考対策や面接対策においても、各企業の求める人物像や選考のポイントを踏まえたアドバイスを提供し、内定獲得に向けて全面的にサポートします。
品質保証・品質管理への転職をお考えであれば、ぜひJACにご相談ください。高い専門性を有するコンサルタントが、皆さまの転職を全力でご支援いたします。