京都エリアの管理職・エグゼクティブ転職市場動向

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公開日:2022/05/16 / 最終更新日: 2024/09/27

JAC Recruitment(以下、JAC)では、京都に拠点を置き、京都エリア(京都・滋賀など)への転職をサポートしています。京都エリアを担当するJACのコンサルタントが、京都エリアにおけるエグゼクティブクラスの採用動向、求められる人材像についてご紹介します。

京都エリア全体のエグゼクティブの採用動向について



近年、首都圏をはじめ大都市圏でビジネス経験を積んだ40代~50代の方々が、京都の企業にエグゼクティブクラスのポジションで転職する事例が増えています。
「故郷へのUターン」と思われがちですが、実は「自身の経験・スキルを生かしたい」「理念・ビジョンに共感できる企業で働きたい」という志向を軸に企業を探した結果、京都で活躍のステージに出会っているケースが多いのです。そして、移住あるいは単身赴任という形で転職を実現していらっしゃいます。

京都エリアにどのようなエグゼクティブ採用ニーズがあるのかをご紹介します。

事業承継に際し、次世代経営メンバーを求める

京都の産業のキーワードは「モノ作り」「先端技術」。メーカーが多く、その中でもオーナー企業の割合が高いのが特徴です。オーナー企業では、経営者の高齢化にともない、事業承継の時期を迎えています。70代の経営者が40代~50代の子息に引き継ぐケースが多く、これを機に経営幹部層の一部あるいは全てを入れ替えるため、経営幹部人材の採用ニーズが高まっています。

求人企業は、100名規模以上の中小メーカーや中堅クラスの上場メーカーなど。業種としては、機械、電子部品・半導体、装置などが多く見られます。求められるのは「CFO」「CxO」ポジションをはじめ、会計・財務など管理部門での専門性を持つ役員~部門長クラスのマネジメント人材。

地場企業では総務・人事のニーズもあります。規模が大きい企業では海外展開もしているため、海外子会社の管理を担える、ガバナンスに強い人材を求めるパターンが多く見られます。

新型ウイルスが蔓延していた2020年~2021年頃は、投資を控える企業も多かったのですが、現在は攻めの姿勢に転じています。

承継を機に事業変革や新規事業創出への投資を行っており、次世代を担う幹部人材には、新規事業プロジェクトの推進が期待されています。改革・変革に積極的に取り組んでいける人材が求められているのです。

新規事業を推進するマネジメント経験者を求める

これまで、新規事業の立ち上げにともなう採用といえば、自動車業界・ヘルスケア業界が中心でした。
しかし最近ではそれらの業界に加え、さまざまなBtoB企業がBtoCの事業や製品開発に乗り出す動きが見られます。自社内にはないノウハウが必要となるため、目指す事業領域の経験を持つ人材を求めるケースが増えています。

マーケティング・事業企画、あるいは技術系で、部長クラス以上のマネジメント経験者が採用ターゲットとなります。

最近の採用の一例を挙げると、電子デバイスの企業がメディカル分野の新規事業に乗り出し、医療機器分野で海外マーケティング経験を持つ方を採用した事例があります。メーカーが、強みとする技術をこれまでとは異なる製品分野で活用していくため、その製品分野と親和性がある企業から幹部を迎えた事例もあります。

海外市場の開拓/海外子会社管理を担う人材を求める

海外事業に関わる人材の採用背景には、大きく分けて次の3つのパターンがあります。

●エリアの拡大

「これまでは東南アジアがメインだったが、欧米での事業を強化したい」など、事業展開の対象エリアを拡大するにあたり、欧米でのビジネス経験を求めるケースがあります。

●海外の子会社・工場を日本からコントロール

これまでは「駐在」「出張」のスタイルで海外子会社・工場などの管理を行っていた企業が、ここ数年で日本から管理する体制へシフトしています。新体制の構築・運営に対応できる人材を求めています。

●統括会社を設置する

海外に多数の子会社を持つ企業では、エリアごとに統括会社を設置する動きが見られます。知的財産・SCMなどを統括会社に集約させるにあたり、日本から出向させる人材のニーズが出てきています。日本からコントロールするケース、駐在するケース、両方があります。駐在経験がない方にも門戸が開かれているポジションです。

「モノ作り」を理解しているDX推進人材を求める

製造業がDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に取り組んでいます。情報システム部とは異なるDX推進部門を社長直轄組織として置き、ゆくゆくは情報システム部門と統合する計画。そのトップを任せられるCIO・CTOなどを求めています。

デジタルに強いだけでなく、製造業のビジネスや生産現場の仕組みなどを理解しており、業務改善・新たな仕組み作りの企画からIT導入までを担える人材が歓迎されます。

「社外取締役」を求める

近年のコーポレートガバナンス強化の潮流を背景に、社外取締役を求める企業が増えています。ITの知識を持つ方、特定の分野での専門性を持つ方を対象とするほか、特に「女性」のニーズが高まっています。
以前の「社外取締役」といえば、形式的に置いておく企業も多かったのですが、最近では経営会議に入って影響を与えてくれることを期待する傾向が見られます。


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京都エリアのエグゼクティブ採用で求められる人材


近年は、県外の人材を活用しようとする意欲が高く、特にエグゼクティブクラスについては異なるエリアから迎えることに積極的な経営者が多く見られます。

競合に先んじて新たな取り組みを進めるにあたり、スピード感を持ってどんどんチャレンジしてくれる人を歓迎。そのような企業は利益が挙がっているため、多少の失敗は許容されます。トライアンドエラーを繰り返す前提で、新たな提案をしてくれることを期待しています。

JACのコンサルタントは面接の場に同席することも多いのですが、企業側は経営幹部候補の応募者に対し、とても丁寧に自社のことを説明しています。現在の課題、今後目指す方向性、入社後に期待する役割などを理解してもらうため、しっかりと共有・すり合わせを行います。

JACを介して応募者の要望を伝えた場合も、スムーズに受け入れられたり、前向きに検討していただけたりすることが多いのです。

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京都で働く魅力・メリット


「歴史の町」というイメージで捉えられる京都ですが、実は最先端技術を強みとする企業が多数あります。

文化財が豊富な観光地である一方、自然も近い。美味しい飲食店も多い。生活するうえでも刺激にあふれ、ライフワークバランスをとりやすい住環境です。京都大学・同志社大学・立命館大学など、大学のキャンパスも多いことから、「今は首都圏で働いているが、大学時代は京都に住んでいた」という方にお会いすることもよくあります。
そうした方が50代になり、子どもが巣立った後、ご夫婦で京都に移住・転職されるケースも多数。

首都圏から関西へのUターン転職活動を始めた方が、当初は大阪に住むことを想定していたものの、「京都にこんな面白いモノ作りの会社があるのか」と気付き、京都に転職される事例もあります。

JACでは、京都エリアにある魅力的な企業の情報はもちろん、Iターンをお考えの方に生活面に関する情報もご提供します。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。