神戸エリアの外資系製造業・エンジニアの転職市場動向

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公開日:2022/04/28 / 最終更新日: 2024/09/27

横浜に続いて1868年に「兵庫港」として海外に門戸を開いた国際都市神戸。多くの海外製品の輸入商社が拠点を構え、時代とともに規模を拡大し、今では日本だけでなくアジア・オセアニア地域を統合する本社機能を備えた企業もあります。長い歴史をもつ外資系企業に加え、国際色豊かな地域性を活かして、近年でも新たな外資系企業の誘致が積極的に行われています。

さまざまな外資が集まる兵庫の神戸・明石エリア。ここを発祥の地とし、長い歴史を刻んできた外資系企業製造業を中心に、2024年の転職事情について、JAC Recruitment(以下、JAC)神戸支店のコンサルタントが解説します。

神戸エリアの製造業動向


外資系企業製造業の求人動向は、2020年のCOVID‑19の影響を受けて、企画・技術関連の求人については様子見が続きました。その後、海外の景気回復や日本市場の回復基調により、2021年~2023年と採用は2020年以前を上回るペースで回復してきており、2024年も引き続き採用市場が活発に動く見込みです。

外資系企業が地場産業として根付いている

日本で数十年以上の長い歴史があり、神戸の地場産業として根付いている企業もあります。グローバル企業の中で日本拠点がマザー工場として機能しており、日本でしか作っていない製品をアメリカやヨーロッパ向けに輸出しているケースもあります。そうした企業では、マーケティングから製造、設計、品質管理、検査工程まですべて日本でやってから輸出することになりますから、各プロセスに関連したエンジニアやプロジェクト管理関連の求人が広く出されています。

アジア全体を統括するという流れ

もともと国内市場向けの役割だった日本で、技術力が高いこととグローバル化の背景もあり、管轄を拡げて中国や韓国、アジア圏全体を統括するポジションが出されるケースも。この背景には、中国市場は不確定要素があるという見方があり、アジア全体を統括するマネージャー職を中国ではなく日本におくという流れがあるようです。

重要なキーワードはカーボンニュートラル

最近では、新エネルギーとして水素ステーションの開発を手掛けているところが注目されます。インフラとしての水素ステーションの開発も推進しつつ、バス会社やタクシー会社、配送業者などに水素自動車の導入と併せて水素ステーションの設置を提案するなど、事業企画の推進にも注力しています。このように、今後はSDGsやサーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル等の文脈からの求人が増えて来る事が想定されています。

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求められているのはエンジニア職


一貫して求人として出ている職種としては、プラントエンジニア機械系のエンジニアの割合が多いです。これは日系、外資ともに既存事業の継続という点で、多くの製造業が定常的に出しているものです。また、神戸エリアの外資系企業の特徴として、日本での歴史が長く、日本マーケットを重要視しているという点があります。単なる販売拠点でなく、開発・製造拠点になっている企業も多く、そうした企業からは、新たな事業領域としてカーボンニュートラルやDXに関連した求人が出ています。

プラントや発電関連、機械、エンジニアリングといったご経験があり、かつ語学力を生かしてグローバル拠点で働きたいという方にとって、神戸の外資系企業製造業はとても魅力的でしょう。

外資系企業へ転職後に社内のジョブポスティング制度を利用して、ご本人の志向に合わせて活躍の場をグローバルへ、アジアパシフィックへと広げるようなケースも、実際に増えてきています。ご自身のキャリアデザインがしやすいというのも外資系企業の特徴といえるでしょう。日系から外資系企業のメリットを求めての転職もありますし、逆に外資系企業で経験を積まれたあとに日系に戻ってくるというパターンもあります。

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神戸エリアの外資系企業に転職する人の特徴


JACにご登録いただき外資系企業に就職された方々にお話を聞いたところ、外資系企業を狙って転職活動をされた方は実はあまりいないことが分かりました。転職活動をしていく中で、ご自身の志向が、外資系企業のほうが活かしやすい、自分の希望が叶えられる、と考えて外資に決められた方が多いようです。

では外資系企業には、どのような特徴があるのでしょうか。

ジョブ型雇用の組織体制と女性の活躍推進

外資の特徴としてジョブ型雇用が中心ですから、応募者の技術力やスペシャリティはきっちりと見られることになります。能力主義という考え方に共感する方、そして年収面というよりは組織として意思決定の早さ、フラットなところが決め手となって外資を選んだという意見が多かったです。

語学力や海外勤務などの経験を活かしてグローバルで活躍したいという視点でも、日系企業において海外に出ていくことを考えるよりも、既に海外市場を主戦場として戦っている外資系企業の日本法人で、グローバル企業の一員として活躍したいという意見が非常に多かったです。

また、他に外資系企業の特徴といえるのが、女性の活躍を重要視、推進しているという点です。グローバル企業では女性が活躍している状態がスタンダードですので、女性エンジニア、女性管理職が重要視されている点が挙げられます。それには出産や育児などライフイベントへの理解が深い点も影響しています。

働き方のフレキシビリティが高い

ヨーロッパやアメリカに本社がある企業は、COVID‑19感染流行のごく早い段階ですぐに在宅ワークを導入していました。まだ日本では在宅ワークがあまり浸透していなかったときに、スピード感をもって対応していたのが印象的です。職種によって親和性があるポジションはリモートを継続したり、その他社員のパフォーマンスが上がるような制度も取り入れたりする社風があります。

このような働きやすさ、ワークバランスといった点も、男女問わず子育て世代の方々には転職先として検討する追い風になっています。

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神戸の外資系企業におけるモデル年収


明治の時代から多くの外資系企業が神戸に拠点を置き、日本に根付いてきたという歴史があります。そうした背景から、外資系企業といえども収入という点では日系製造業、同業他社とほぼ同じ水準にあるいえます。具体的には40代50代であれば、職位・職級に応じて700~1200万円の範囲で提示されることが多いようです。

ただ、外資系企業であれば中小企業規模でも、日系の大手製造業と比べて遜色ないレベルの年収が提示されるケースが多いので、従業員数が同程度の日系の中小企業と比較すると年収面では高い水準にあるといえるでしょう。

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JAC神戸支店を利用するメリット


JACは2006年に神戸に拠点を置き、長年外資系企業にも力を入れてきました。東京に本社が移転した企業もありますが、西日本での採用は神戸支店がメインとなって対応しています。

JACでは転職希望者とはもちろんですが、企業側とも密接なコミュニケーションをとる両面性を特徴としており、神戸エリアの外資系企業とも経営層を含めて太いパイプができています。こうした取り組みの結果、外資系企業における新規事業関連を中心に成約実績を大きく伸ばしています。

グローバルビジネスを視野に転職を考えらえている方にとって、日本の近代化、グローバル化の歴史とともに歩んできた神戸エリアには、チャンスを生かせる外資系企業の拠点が多くあります。

JAC神戸支店にご登録いただければ、神戸エリアの外資系企業製造業で活躍し、グローバルなキャリアデザインを作り上げるお手伝いをさせて頂きます。


神戸/兵庫エリアの転職に強いコンサルタントが、あなたの転職をサポート。
採用企業の情報や職務経歴書・面接の対策、あなたの市場価値など、ぜひご相談ください。


この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。




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