職務経歴書に複数社の経歴を書く際の書き方

  1. レジュメ
  2. 転職市場

公開日:2024/05/21 / 最終更新日: 2024/08/15

複数の会社での職歴がある場合、複数回の転職歴がマイナスにならないか?どのように複数社の経験をアピールにつなげたらよいか?と迷いやすいです。

実際、転職回数が多い場合は、入社後の定着性や適応力、キャリアの一貫性などを懸念される傾向があるため、職務経歴書は見せ方の工夫が必要です。

こちらでは、複数社での経験をアピールにつなげられる職務経歴書の書き方、見せ方の工夫、フォーマットの見本をハイクラス転職のJAC Recruitment (以下、JAC)が解説しています。

プロが書類選考対策を行います

今現在、

  • 職務経歴書に何を書けば良いのかわからない
  • 書類選考で落ちたくない
  • 自分のアピールポイントを知りたい

上記のようなお困りごとがございましたら、私たちJACへ相談してみませんか?

各業界に特化した専任コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、企業傾向の情報収集など、JACのコンサルタントにご相談ください。

職務経歴書の
書き方を相談する


各業界に特化した転職コンサルタントが、あなたの転職をサポート。
書類選考の通過率がアップする職務経歴書の書き方は、コンサルタントが知っています。


職務経歴書に複数社(2社以上)の経歴を書く場合の書き方のポイント4つ


書き方ポイント1. 複数社の経験が今後に生かせることをポジティブに記載する
書き方ポイント2. 職歴は全て記載するが、アピールポイントを意識する
書き方ポイント3. 志望企業ならではの意欲と転職理由を記載する
書き方ポイント4. アピールしやすいフォーマットを使う

採用担当者が応募者に対して最重要視していることは、「自社ですぐに役立つスキル・経験を有しているか」「自社でも活躍してもらえそうか」のこの2点です。

複数社の経験がある転職者の場合は、これらに加えて「自社に適応できるだろうか」「自社も早々に退職されるのではないか」という点を懸念されます。

そのため、職務経歴書の中では、複数社の経験が志望先企業で役立てられること、また、今後は1つの会社で貢献したい意思があることを伝えておくことが大切です。

職務経歴書に複数社の経歴を書く場合の書き方のポイント4つをみていきます。

書き方ポイント1. 複数社の経験が今後に生かせることをポジティブに記載する

転職回数が多い場合は、複数社での経験があることをポジティブに捉えて記載し、複数社の経験を豊富な経験値としてアピールにつなげましょう。

そのため、職務概要では志望先企業にアピールしたい職歴に焦点を絞って記載し、自分なりのキャリア軸に沿って転職を重ねた意図も前向きな表現でいれておくとよいでしょう。

さらに、自己PRでは、過去の複数社で得られた経験・スキルを志望先企業でどのように生かして貢献できるかを具体的に記載すると、複数社の経験こそがアピールにつながります。

書き方ポイント2. 職務経歴は全て記載するが、アピールポイントを意識する

職務経歴欄には、転職回数が多くても職歴は全て記載しますが、アピールポイントを意識してまとめるようにします。

過去のポジションや職歴をただ列挙するのではなく、アピールしたい職歴は文字量多めで長く、それ以外の職歴は簡潔に短く、とメリハリをつけて記載します。

職務経歴は転職回数が多いと記載が長くなりやすいので、重要な職歴以外は簡潔さを心がけます。

職歴を全て記載する理由は、職歴を省略することは経歴詐称にもつながるからです。また、全てあることで、意図していない経歴が、採用担当者の目に留まる可能性もあるためです。

そのため、複数社の経歴の中で、志望先企業には、どの職歴がアピールにつなげられるか、しっかり把握しておきましょう。

書き方ポイント3. 転職理由と志望企業への意欲を記載する

複数社の経験があり、転職回数が多い場合は、転職理由と志望企業への意欲も簡潔に記載しておきましょう。理由は、転職回数が多い場合は「自社に入社しても定着しない応募者だ」と判断される可能性があるためです。

そのため、なりたい自分を目指すための前向きな機会として転職を考えたという理由、志望先企業だからこそ応募しているという志望企業への意欲を簡潔に伝えておきます。

また、今後は一つの会社で貢献していくつもりであることも記載しておきましょう。転職回数が多かったとしても、その経緯を採用担当者が納得できる記載があるだけで、よい印象になります。

書き方ポイント4. アピールしやすいフォーマットを活用する

複数社での経歴がある場合は、志望企業に強調して伝えたい経歴を、職務経歴書の上部でアピールできるフォーマットを選びましょう。

アピールしたい経歴やポイントが職務経歴書の上部にあることで、採用担当者の目に留めてもらいやすいからです。

職務経歴書のフォーマットは編年体式・逆編年体式・キャリア式の3種類があります。それぞれ特徴があるので、自分の経歴がアピールしやすい書式を使いましょう。

次では、各職務経歴書のフォーマット3種類のテンプレート見本をご紹介します。

複数社(2社以上)の職務経歴書テンプレート・見本


テンプレート見本1. 営業職(編年体式)
テンプレート見本2. 医薬品マーケティング職(逆編年体式)

テンプレートはフォーマットが全て違います。記載方法が大きく違うのは、職務経歴の記載方法です。

テンプレート見本1. 営業職(編年体式)

法人営業の職務経歴書サンプルと書き方

同業界同職種で複数社の経験がある方のテンプレートです。フォーマットは編年体式です。

どちらも法人営業職なので、2社通算での法人営業職の経歴をアピールにいれています。また、編年体式なので、職務経歴は上から過去から現在に記載がされています。

テンプレート見本2. 医薬品マーケティング職(逆編年体式)

医薬品マーケティングの職務経歴書サンプルと書き方

こちらも同業界同職種で複数社の経験がある方のテンプレートです。フォーマットは逆編年体式です。

どちらもマーケティング職なのですが、現在のマネージャー職としての経歴を即戦力としてアピールしたいため、職務概要にその旨をアピールしています。

また、職歴でも現在の経歴をアピールするため、逆編年体式を用いて、職務経歴は上から現在から過去に記載して目に留まりやすいようにしています。

職務経歴書のテンプレート・フォーマットダウンロード

複数社にわたる職務経歴書フォーマットは3種類


項目編年体式逆編年体式キャリア式
書き方の違い過去から現在の職歴現在から過去の職歴キャリアごとに記載
特徴・一般的
・時系列で分かりやすい
最近の経歴をアピールできる職務能力をアピールできる
複数社経歴におすすめ

テンプレート見本のように、職務経歴書のフォーマットには3種類あります。

複数社の経験がある場合は、自分の職歴が最もアピールできるフォーマットを使いましょう。それぞれのフォーマットの強みを以下で解説します。

フォーマット1. 編年体式

編年体式は、過去から現在の時系列に沿って職務経歴を記載する方式で、職務経歴書では一般的なフォーマットです。

主に、転職回数が2回以下と少ない場合・職務経験が10年未満などの短い場合に向いています。

このフォーマットは、採用担当者が履歴書と照合しながら、応募者のキャリアの歩みや成長を時系列で把握しやすく、一般的なので違和感なく見てもらえるのが特徴です。

ただ、現職の経歴をアピールしたい場合や転職回数が4回以上と多い場合は、過去の経歴が上にあることでインパクトが弱くなるため、避けたほうがよいでしょう。

フォーマット2. 逆編年体式

逆編年体式は、現在から過去へと時系列をさかのぼって職務経歴を記載する方式で、中途採用ではよく使われる記載方法です。

主に、現職に近い職務経験をアピールしたい場合・複数社に勤務し職務経歴が長い場合に向いています。

このフォーマットは、現在の経歴が上部にくるため、現在の経歴をアピールしたい場合は、採用担当者にも早くに読んで興味をもってもらえる可能性も高くなります。2~3社と複数社の経歴がある方でも、直近の経歴をアピールにつなげたい場合は、即戦力性をアピールできるので使いやすい方式です。

ただ、過去から現在への経過を把握しづらい点がデメリットで、逆編年体に違和感を抱く採用担当者もいらっしゃいます。

そのため、転職回数が多いものの、直近の経歴をアピールしたいわけではない場合は、逆編年体ではなく、キャリア式もしくは編年体式がよいでしょう。

フォーマット3. キャリア式

キャリア式は、職務内容ごと、もしくはキャリアの主軸に沿ってそれぞれの企業での職務内容をまとめて記載する方式です。

主に、転職回数が3回以上と多い場合、職務能力を強調したい場合に向いています。

このフォーマットは、例えば、営業職・マーケティング職といった職務内容ごとに枠をつくり、その中にその職務に携わった経験を列挙して記載します。

職務内容ごとに記載するため、志望先企業が求める業務経験を上から順に記載することもできるため、採用担当者に職務能力を分かりやすくアピールできます。

また、キャリア式は、転職回数の多さが目立ちにくくなるのもメリットです。
ただ、採用担当者の中には、企業ごとに詳細な内容を知りたい方もおられるので、職能欄とは別に、簡潔に、企業名・在籍期間・主な業務を記載すると安心です。

しかし、キャリア式は転職回数よりも「これまでの経験からどのようなスキルを身に付けたか」の職能に目を向きやすいので、4社以上と複数社の経歴がある場合は、ぜひ活用しましょう。

【ケース別】複数社の経歴を書く場合の書き方の注意点


こちらでは、ケース別に職務経歴書に複数社の経歴を書く場合の注意点をご紹介します。

転職回数が2回までの場合|成長プロセスを明確に伝える

転職回数が2回まで、つまり経験企業数が2~3社の場合は、2~3社の複数社を経験したことで成長したプロセスとスムーズなキャリア移行を明確に伝えましょう。

各社でどのようにスキルや専門知識が向上したか、どのような実績につながったか、どのようなキャリア形成ができて今に至るのかを時系列、または逆時系列で伝えます。

また、異なる環境でもスキルを発揮できる適応力も伝えておくとよいでしょう。

その背景があったうえで、応募職種での貢献度を具体的に示し、今回の応募であること、新しい環境での適応力の高さのアピールにつながります。

  

転職回数が3回以上と多い場合|キャリアの一貫性を伝える

転職回数が3回以上、つまり経験企業数が4社以上になる場合は、企業変遷ではなくキャリアの成長過程を重視したフォーマットでキャリアビジョンの一貫性を伝えましょう。

具体的には、各社での業務内容ではなく、どのようなスキルを身につけ、どのような成果を出したかに焦点を当て、職務内容ごとにまとめます。

転職回数が3回以上になると、「なぜ転職を繰り返したのか?」という点に疑念をもたれる可能性があります。そのため、複数社の経験ならでは複数の職務能力の獲得が、一貫したキャリア目標の上であることを伝えられれば、転職回数より職務能力の高さに目を留めてもらえます。

また、複数の企業を渡り歩いた経験を、状況に応じて柔軟に対応できる適応力の高さ、経験の幅広さを強みとして伝えるのもよいでしょう。

経験企業が異業種でバラバラの場合|キャリア軸の共通項を伝える

過去の経験企業が異業種にわたっている場合は、異なる業界・職種でも生かせる共通のスキル、経験を見つけ、共通のキャリア軸として伝えましょう。

経験企業が異業種にわたる場合は、「特定分野での専門性スキルが不足しているのでは?」「キャリアプランがないのでは?」という点に疑念をもたれる可能性があります。

そのため、各業界で磨いてきた共通のコアスキル(コミュニケーション能力・問題解決能力・分析力など)を志望先企業でも生かせる強みとして伝えるのがよいでしょう。

また、業界が異なっても、仕事に対する根本的な指針や価値観が共通するキャリア軸があることを伝えると芯のある転職として伝わります。

さらに、多様な業界を経験したことで得た、幅広い視野と柔軟な対応力、チャレンジ精神などは異業種経験者ならではのアピールポイントになります。

職務経歴書に複数社の経歴を記載する場合のよくある質問


こちらでは、職務経歴書に複数社の経歴を記載する場合のよくある質問をまとめています。

Q1. 複数社の経歴を書く順番は?

A. 複数社の経歴を記載する場合の順番は、志望先企業が求める職歴に合致している経歴が上にくるように記載するとよいでしょう。採用担当者の目にも留まりやすく、アピールにつながるからです。 そのためには、複数社の経歴の中でもアピールになる経歴はどれで、どのフォーマットを使うとアピールにつながりやすいかを考えておくとよいでしょう。

Q2. 複数社の経歴にわたる場合、何枚くらいにまとめたほうがよい?

A. 複数社の経歴を記載すると量が多くなりやすいですが、職務経歴書は多くても2枚程度にまとめましょう。 長すぎる職務経歴書を読むことは、採用担当者の負担にもなりやすく、最後まで読んでもらえない可能性もあるからです。 記載する内容を、志望先企業に関連のあるポイントに絞るなど、文量を調整しましょう。

職務経歴書の複数社の書き方まとめ


複数社の経歴があると、転職には不利なのでは?と考えがちですが、最近は複数社の経歴がある方の採用も多く、職務経歴書も書き方・見せ方次第でアピールにもつなげられます。

しかし、自分の意図どおりの職務経歴書になっているか不安にもなりやすいです。そのようなときは、数多くの転職希望者のサポート実績がある私たちJAC Recruitmentにご相談ください。

採用担当者側の視点も熟慮した上での、レジュメ作成・面接対策といった転職活動のサポートはもちろんのこと、長期的なキャリアプランをプロとして的確にコンサルティングいたします。

職務経歴書「職務経歴・職務内容」の書き方4つのポイントと職種別例文


各業界に特化した転職コンサルタントが、あなたの転職をサポート。
書類選考の通過率がアップする職務経歴書の書き方は、コンサルタントが知っています。


この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。