【履歴書の志望理由で十分?】職務経歴書での志望動機の書き方・例文

公開日:2024/06/14 / 最終更新日: 2024/10/16

自分のスキルや強みを生かせそうな企業が見つかり、その志望企業でぜひ働きたいという熱意を伝えたいが、履歴書の志望動機欄だけでは伝えきれない。
そのようなときは、職務経歴書にも志望動機欄を設けて、志望企業への思いを伝えることがおすすめです。「職務経歴書」は文量や内容の調整ができる自由形式となっているため、自分の志望度や思いをしっかりと伝えやすくなるからです。

こちらでは、職務経歴書での志望動機の書き方、志望動機の記載で避けるべきポイントについて、例文とともに、ハイクラス転職のJAC Recruitment (以下、JAC)が解説しています。

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職務経歴書に志望動機を記載することは必須ではありません。
しかし、志望度が高い企業に応募する場合には、職務経歴書内に詳しい志望動機を記載することで、書類選考の段階から志望企業へ意欲をアピールすることができます。
そのため、志望度が高い企業に応募する場合は、できる限り、履歴書・職務経歴書の両方に志望動機を記載するとよいです。

採用担当者も、職務経歴書に志望動機が記載してあることで、自社に熱意が高いと目を留めますし、自社に関心が高い人物の経歴と、肯定的な目線で見てもらえます。

ただ、志望動機には「志望企業だからこそ貢献したい」という内容が書かれていないと意味がないので、その志望企業に向けたオリジナルのコメントを必ず記載しましょう。


【職務経歴書に記載する志望動機の例文】
志望動機の例文1. 広告営業職|同職種への応募
志望動機の例文2. SE職→ITコンサルタント職|未経験職種への応募

こちらでは、職務経歴書に記載する志望動機の例文を2例ご紹介します。

【志望理由】
私が貴社での広告営業職を志望する理由は、貴社の〇〇〇の独自性と顧客志向のアプローチに魅力を感じ、その一翼を担いたいという想いからです。
私は前職での営業経験から、クライアントとの信頼関係を築き、ブランドを育てる喜びを感じました。貴社のビジョンや経営戦略を拝見して、革新性を感じ、さらなる挑戦ができるのではと感じました。

私は現職において、緻密な市場分析と創造的なアプローチを組み合わせた広告戦略の立案に努めています。また、顧客との綿密なコミュニケーションを通じて、彼らのニーズを理解し、最適な広告ソリューションを提供することで〇〇の実績を達成しております。その経験とスキルを生かして、貴社においても、クリエイティブな広告キャンペーンの展開と顧客との長期的なパートナーシップを築き上げることで、貴社の独自性を更に際立たせ、顧客志向のアプローチの強化に貢献したいと考えております。

同職種での応募の例で、広告営業職の職務経歴書の志望動機の例文です。志望企業を志望した理由 → 志望企業で生かせる自分の経験・スキル → 志望企業で実現したいことの3つを順序立てて記載しています。志望企業の特徴と、自分の志が一致していることをアピールすることで、熱意を伝えています。

私はSEで5年、プログラマーで5年の経験を積み重ね、プロジェクト管理や開発現場における幅広い知識を得ました。特に製造業向けのERP導入プロジェクトでは、4年間にわたりリーダーシップを発揮し、チームの進捗管理や課題解決に貢献してきました。
しかし、システム構築にとどまることなく、クライアントの真の課題解決に貢献したいという思いが強くなり、ITコンサルタントへの転職を志しました。

貴社は、製造業に特化したITコンサルティングサービスを提供し、クライアントの課題解決に真摯に取り組んでいる点に魅力を感じます。私は、SEとして培った経験とプロジェクト管理能力を生かし、実行フェーズの支援にとどまらず、IT戦略立案にも取り組んでいきたいと考えています。
また、ITコンサルタントとしてクライアントの期待に応えられるように、努力を惜しまず、貴社の成長とクライアントの業務課題の解決に貢献したいと考えています。

未経験職種への応募の例で、SE(システムエンジニア)職からITコンサルタント職への志望動機の例文です。未経験職種への転職の場合は、志望動機にも、「なぜ職種を変えて働きたいのか?」「なぜ志望企業なのか?」という点を記載することが重要です。
また、職種が変わることに対して、学習して向上していく意欲があることを伝えることで志望動機に熱意が加わります。


【職務経歴書の志望動機の書き方】
書き方ポイント1. 志望企業だからこそ入社したい理由をオリジナルで記載する
書き方ポイント2. 自分の経験・スキルをどう生かせるのかを示す
書き方ポイント3. 入社後に実現したいこと・意欲を伝える

こちらでは、採用担当者の目をひき、ぜひ会ってみたいと感じさせる志望動機の書き方3つのポイントをご紹介します。

志望動機には、その志望企業ならではの特徴・魅力を押さえた上で、なぜ自分がその企業を選び応募したかの理由を明確に記載しましょう。
ポイントは、自分なりに感じたその企業の魅力を具体的に、オリジナルの自分の言葉で記載することです。
そのためには、志望企業の業界における立ち位置、展開している事業や商品・サービス内容、企業理念や事業戦略などについても前もって十分に調べます。
その調べる過程でご自身が感銘を受けて、ぜひ働きたいと思ったその魅力を、熱い思いをこめて自分の言葉で言語化することで、採用担当者の心に届きやすくなります。

採用担当者が志望動機で知りたいのは、応募者が自社でどのような貢献が期待できるのかということです。
そのため、志望企業では、前職のどのような経験・スキルを生かして、どのように貢献ができるのか、自分が入社することのメリットを伝えましょう。
自分の経験・スキルをアピールする際は、志望企業の募集要件や求める人物像と合致している経験・スキルを記載します。そのため、志望企業の募集要項・業務内容・求める人物像・歓迎スキルなどを確認し、自分のもつ経験・スキルとの共通点を洗い出しておきます。

志望動機の最後には、入社後に志望企業で実現したいことや意欲を記載します。自分が志望企業で実現したいことは、志望企業の利益になることであることが大切です。
これまでの経験を生かして、「売上アップに貢献」「新規顧客の拡大」「ITインフラを強化する」など、具体的なビジョンと意欲を伝えるようにしましょう。


【志望動機に書かないほうがよいNG例文】
NG例文1. どの企業にも当てはまりそうな志望動機
NG例文2. 商品・サービスの良さだけを伝えている
NG例文3. 学ばせてもらう前提になっている
NG例文4. 「働きやすさ」にしか触れていない

職務経歴書の志望動機は、一般的な内容ではかえって印象を悪くする場合があります。こちらでは、書かないほうがよいNGな例文をご紹介します。

「御社の○○○という理念に共感しました」
「貴社の将来性に惹かれました」
「人の役に立つ仕事がしたい」
「営業の仕事で成功したいと思い」
「地元で働きたい」

どんな企業にでも当てはまるような抽象的な内容は、志望企業でないといけない理由にはなりません。また、一般的な内容の志望動機は、実は採用担当者にとっては見慣れた内容なので、熱意を感じてもらえることにはつながりません。
しかし、抽象的な内容は、より掘り下げることで具体的な内容へ転換することができます。なぜそう思ったのか?と深堀りをし、自分の言葉で書き換えていくとよいです。

「御社の商品に魅力を感じます」
「御社のサービスをいつも利用しています」
「御社の商品の〇〇に感銘を受け、御社を志望いたしました。」

消費者向け商材を扱う企業の商品・サービスの良さだけを伝える内容は、消費者目線での感想でしかないため、志望動機にはなりません。
しかし、志望企業の商品・サービスの良さを体験的に知っている、その企業のファンだという点は、企業目線に視点を変えれば、とても濃い志望動機につなげられます。
志望企業で企業の一員となった場合、さらにその商品・サービスをどのように良くすることができるか、どのように貢献できるかなどまで伝えるとよいでしょう。

「貴社で〇〇の知識を学びたいと思いました」
「御社でスキルを身に付けたあとに、起業したいと思っています」

自分が成長できる転職先を選ぶのは前向きではありますが、ただ、安易に「成長させてくれるから志望した」という記載では、志望動機にはなりません。志望企業にとって今すぐ採用するメリットが感じられないからです。
そのため、成長したいと思っている気持ちとともに、成長しながらどのように還元できるのかも具体的に伝えるようにしましょう。
また、成長を待たなくても、現段階でも、今あるスキルで、どのように具体的に貢献できるのかを伝えると、今すぐ採用する理由になります。

「貴社の給与の高さに魅力を感じました」
「残業が少なそうだから」
「休みがしっかり取れそうだから」
「御社の安定性に惹かれた」

休みの取りやすさ・給与の高さ・企業の安定性などは、確かに志望動機の本音の部分ではあるかもしれませんが、印象のよい志望動機にはなりえません。
理由は、個人的な理由でしかなく、企業にとって採用するメリットにつながらないためです。
そのため、働きやすさを感じて志望したとしても、働きやすさ以外の企業の魅力と自分の経験やスキルが役立てられるポイントを探して、志望動機にまとめるのがよいでしょう。


志望動機に記載すること自己PRに記載すること
・志望企業を志望する理由 ・志望企業への熱意 ・志望企業で貢献できる自分のスキル・経験 ・志望企業で実現したいこと・意欲・自分を採用した際の企業側のメリット ・企業の募集要件に合致する自分の強み・スキル ・自分の強みを生かした過去の実績・経験談 ・将来的なビジョン・意欲

こちらでは、職務経歴書の「志望動機」と「自己PR」の違いをまとめておきます。
志望動機は、志望企業を選んだ理由、志望企業に入社後どのように貢献し、どのようなことを実現したいかを伝える項目です。
採用担当者は、志望動機から、応募者の入社意欲・企業理解の深さ・どのようなビジョンをもっているかを確認します。

その上で、応募者の志望熱意の高さ、志望企業の求める人物像と応募者が合致しているかを見極めます。
自己PRは、志望企業の求める要件と合致した、経験・スキル・強みを応募者がもっていること、また、過去にそのスキルを生かした実績があることを伝える項目です。

採用担当者は、自己PRから、身に付けたスキル・日々の仕事の取り組み姿勢・仕事のこだわり・どのようなビジョンをもっているかも確認します。
その上で、応募者が自社の求める人物像と合致しているか、応募者のもつスキルや強みを自社でも生かして活躍してもらえそうかを見極めます。
どちらも志望企業の求める要件や人物像と応募者が合致しているかを確かめる点では共通ですが、記載する内容が違うので、しっかり書き分けるようにしましょう。

職務経歴書の自己PRの書き方【職種・ケース別】


履歴書に「職務経歴書の志望動機をご参照ください」と記載するのは避けましょう。理由は、履歴書は履歴書で完結した書類になっていることが重要だからです。
職務経歴書に志望動機を書く場合でも、履歴書にも志望動機をしっかり記載します。
ただ、その場合は、まったく異なる内容を書き直す必要はなく、職務経歴書の志望動機を簡潔に要約した形で記載するとよいです。

志望動機は履歴書に記載欄があるため、職務経歴書に書かなくても、採用担当者に志望動機が伝わりますし、書いていないことで不採用になることはありません。
ただ、採用担当者は、自社に思い入れをもち、貢献してくれそうな人物を採用したいと考えています。
そのため、熱意ある志望動機を記載している応募者には関心も高くなりやすいです。

その点を考慮すると、応募企業への志望度が高く、自分が活躍できる可能性をアピールしたい場合は、職務経歴書にも志望動機を記載しておくことが、差別化にもつながります。


職務経歴書の志望動機は志望企業への熱い思いをしっかりと伝えられる箇所です。
しかし、自分の思いや強みが十分に伝わる書き方だろうか、と自分一人では客観的にみることが難しいことも多いです。
そのようなときは、職務経歴書の添削サポートを数多く行っている私たちJAC Recruitmentにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


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