インフラエンジニアへの転職は未経験でも可能?最新求人や年代別転職事情を解説

  1. 転職マーケット×IT(通信/ソフトウェア/SI/コンサルティング)

「自身のキャリアをもとに、インフラエンジニアへの転職を検討したい」という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、インフラエンジニアの最新求人や年代別の転職事情などをJAC Recruitment(以下、JAC)が解説いたします。

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未経験からインフラエンジニアに転職できるのか


インフラエンジニアとは、企業のITシステムを支える基盤(インフラ)の設計、構築、運用、保守を担うIT技術職を指します。具体的には、サーバーやネットワーク、OS、ミドルウェア、データベースなどのITシステムの基盤を管理し、システムの安定稼働やセキュリティ管理に努めます。
近年、企業のDX化やクラウドサービスの普及にともない、転職市場においてもニーズが高まりつつある職種の一つです。

本章では、未経験からのインフラエンジニア転職の可否について、次の2つの観点から解説します。

• 未経験からの転職は難しいが、主に保守・運用であれば可能
• インフラエンジニアは需要が年々高まっている

未経験からの転職は難しいが、主に保守・運用であれば可能

未経験者がインフラエンジニアとして転職することは、可能ではあるものの容易ではありません。インフラエンジニアは、専門的な知識や技術が求められる職種であることから、採用選考では経験者が優遇される傾向があります。

しかし、定型的な作業が多く、OJTなどを通じて知識やスキルを習得しやすい保守・運用領域であれば、実務未経験であっても転職のチャンスはあります。下流工程と呼ばれる保守や運用領域から実務経験を積み、要件定義や設計など上流工程にステップアップするのもキャリアパス例の一つとして挙げられます。

インフラエンジニアは需要が年々高まっている

インフラエンジニアの需要は、クラウド技術の普及やサイバーセキュリティへの関心の高まりにより、年々上昇傾向にあります。特に2020年以降、企業のリモートワーク対応やDX化推進の加速により、オンプレミスからクラウドへの移行が急速に進んでいます。クラウド環境は、リモートワークへの対応のしやすさや、世界的な半導体不足の影響を受けにくいなどのメリットがあり、今後さらに多くの企業がクラウドへの移行を進めると考えられるでしょう。

また、サイバー攻撃のリスク増加にともない、セキュリティ分野の知見に長けたインフラエンジニアのニーズも高まりつつあります。

インフラエンジニアの最新転職・求人情報


本章では、インフラエンジニアの最新転職・求人情報を紹介します。

非公開企業:【国内シェアNo.1 FAQシステム】インフラエンジニア(オンプレミス)
サトーホールディングス株式会社:クラウドサービスエンジニアを目指せるSE
ネット証券会社:インフラエンジニア
株式会社NTTデータ先端技術:ITアーキテクト/インフラエンジニア
フューチャー・アンティークス株式会社:【設計構築にチャレンジ可】インフラエンジニア
大手WEB企業:社内インフラエンジニア
さくらインターネット株式会社:インフラエンジニア(AIプラットフォーム)
株式会社エイチーム:インフラエンジニア
株式会社デジタルガレージ: DX・フィンテック領域におけるインフラエンジニア

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年5月最新)

本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACでは取り扱い求人の大半が非公開となっているため、非公開求人も含めインフラエンジニアに関する求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。
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【年代別】インフラエンジニアへの転職事情


本章では、インフラエンジニアへの転職事情を年代別に解説します。

20代インフラエンジニアへの転職事情

20代でインフラエンジニアへの転職を目指す場合、ポテンシャルと意欲が重視される傾向があります。

未経験であっても、保守・運用など基礎的な業務に携わるポジションに応募することで採用に至ることもあるでしょう。また、実務経験を積むことで構築や設計などの上流工程へとキャリアを拡大できます。

採用選考では、学習意欲や柔軟性が重視されるため、積極的に新しい技術を学ぶ意欲をアピールすることを意識しましょう。また、未経験であっても基礎的な知識の有無が採用の合否に影響を与えることもあります。そのため、基礎的な知識を有している旨を示せるよう、転職に向けてITスクールに通ったり、IT技術者向けの資格を取得したりするのも良いでしょう。

30代インフラエンジニアへの転職事情

30代のインフラエンジニアがSIerやベンダーへ転職する場合、詳細設計と構築・実装だけではアピール材料としてはやや弱く、基本設計・要件定義までの経験があると前提条件はクリアしているといえます。基盤エンジニアの方であれば仮想化、ネットワークエンジニアの方であれば、L3スイッチやロードバランサーなどを用いるような、中~大規模ネットワークの基本設計までの経験があればなおよく、30代でITPM経験をもつ方であれば選択肢に困らないはずです。

40代インフラエンジニアへの転職事情

40代のインフラエンジニアがSIerやベンダーへ転職する場合、PM経験があると重宝される傾向にあります。あるいは、基盤エンジニアであれば「大規模の仮想化」「クラウド移行」、ネットワークエンジニアであれば「大規模なネットワークのグランドデザインが描ける」「セキュリティも含めた提案コンサルができる」といった特定分野に強みをもつ方でないと選択肢は狭くなります。

50代インフラエンジニアへの転職事情

50代でインフラエンジニアへの転職を目指す場合、経験と実績が重視されます。40代の転職事情と同様に、PM経験は高く評価される傾向があります。例えば、大規模ネットワークの設計・構築経験、クラウド環境への移行プロジェクトを主導した経験は、多くの企業で求められます。また、特定分野における深い専門知識や実績、高度なセキュリティ対策に関する知見も、企業の採用需要と合致すれば高く評価されるでしょう。

50代で転職を検討する場合は、まず自身の強みを明確にすることが不可欠です。そのうえで、これまで培ってきた経験やスキルが評価されるポジションを選定することが転職成功の鍵となるでしょう。


年収別求人割合、採用企業例、転職成功事例などをご紹介  

【職種別】インフラエンジニアの需要状況


ここでは、インフラエンジニアの需要状況を次の5つの職種別に解説します。

• サーバーエンジニア
• ネットワークエンジニア
• クラウドエンジニア
• データベースエンジニア
• 運用保守系エンジニア

サーバーエンジニアの需要状況

サーバーは、オンプレミスからクラウドへと環境が変化している状況にあり、仮想化技術を利用した集約化も進められています。
しかし、サーバー環境の構築そのものは引き続きあるため、サーバーエンジニアには需要があるといえます。


クラウドへの移行がトレンドとなっていますが、移行するためのリソースがない・既存システムがコア業務に欠かせないなどの理由で、移行を決めかねている企業が多いことも現実です。
そのような企業では、サーバーエンジニアの需要も残る可能性が高いといえます。

ネットワークエンジニアの需要状況

ネットワークエンジニアの需要は、引き続き高いといえます。
テレワークの普及によって、ネットワーク上のセキュリティが重要視されるようになりました。
そのため、セキュリティ分野における需要は今後も高まることが予想されています。


また、社内インフラにおいても、ネットワークエンジニアが基盤を支えているといっても過言ではありません。事業継続計画の観点からも、あらゆるリスクに備えなければならないため、ネットワークエンジニアの需要がなくなることは考えにくいです。

クラウドエンジニアの需要状況

クラウドエンジニアは、環境の構築から利用推進までを担います。
クラウドサービスは柔軟にリソース量を変えることができ、ハードウェアのメンテナンスからも解放されるなどのメリットが豊富にあります。


今後もクラウドへ移行する傾向が続いていくと予測されているため、引き続き高い需要がある職種です。

データベースエンジニアの需要状況

データベースのパッケージ化が進んでいます。そのため、データベースエンジニアでなくても扱いやすくなってきていることが現状です。そのため、データベースの設計・構築に特化したエンジニアの需要は減少傾向にあります。


しかし、ほかの分野に特化したエンジニアでも、データベースに関する知識が求められるようになっており、データベーススキルを備えたエンジニアの需要は残り続けるといえます。

運用保守系エンジニアの需要状況

クラウドサービスおよび仮想環境を利用することによって、サーバーなどの集約が進んでいます。運用保守の観点からみると、必要なメンテナンスの頻度が減るため、需要は減少すると考えられています。


今後、運用保守型のエンジニアは仮想化した環境を扱うためのスキルが必要です。

インフラエンジニアへの転職で求められる経験・スキル


本章では、インフラエンジニアに転職する際に求められる、代表的な経験・スキルを3つ紹介します。

• 大規模案件・クラウドの経験
• 非機能要件への理解力
• リモート環境の設計・構築力

大規模案件・クラウドの経験

インフラエンジニアへの転職では、大規模案件に携わった実績やクラウド構築に関連する経験が評価されるでしょう。大規模案件とは、一般的に受注金額1億円を超える案件やプロジェクト期間が半年以上に及ぶものを指し、プロジェクト管理能力や技術的なスキルの高さを示すことができます。また、AWSやAzure、GCPなどのクラウドプラットフォームの知識や導入、運用経験があると、採用選考では加点要素になるでしょう。

近年はハイブリッドクラウドを採用する企業も増加傾向にあります。そのためオンプレミスとクラウド両方の知識をもつエンジニアは、多くの企業で歓迎されるでしょう。

非機能要件への理解力

技術的なスキルに加えて、非機能要件への深い理解力も、インフラエンジニアの転職では重視されます。

非機能要件とは、システムの性能や信頼性、セキュリティ、可用性など、機能以外のシステムの信頼性や効率性に関する要件を指します。特にクラウド環境への移行では、従来のオンプレミス環境で実現できていたことが、クラウド環境下になることで制約を受けることもあります。そのため、移行時に発生する制約について顧客と交渉しながら要件を整理し、設計に落とし込んでいかなければなりません。

非機能要件への理解が深いエンジニアは、幅広い技術力と専門知識を有していると評価され、採用選考でも優遇されるでしょう。

リモート環境の設計・構築力

近年、企業の働き方が大きく変化し、リモートワークが普及したことにより、リモート環境の設計・構築を担えるインフラエンジニアの需要も急速に高まりつつあります。VPNやVDI(仮想デスクトップ基盤)などの技術を活用し、快適なリモートワーク環境を設計・構築できるインフラエンジニアは、多くの企業で求められるようになりました。

なかでもセキュリティ対策に関する知識に長けたエンジニアは評価を得やすく、ネットワークにおけるセキュリティリスクが多様化する昨今においては、今後も需要が高まると予想されます。

インフラエンジニアへ転職した場合の年収相場


前提として、インフラエンジニアの年収は、採用する企業の業界によって相場が異なります。例えば、日系SIerへの転職の場合、35歳でPMのポジションでは、700万〜800万円くらいが相場です。

これが、コンサルティングファームへインフラ系のコンサルタントとして転職する場合では、35歳でシニアコンサルタントまたはアソシエイトマネジャーのクラスで700万〜900万円くらいの水準になります。マネジャーとしての採用であれば、1,000万円を超える可能性もあります。


また、外資系ベンダーやクラウドプロバイダーへ転職する場合、スペシャリスト職のポジションで700万〜1,000万円という相場感になります。

事業会社の情報システム部門に転職する場合は、年収レンジの下限が下がり600万〜800万円という年収が一般的です。基盤エンジニアとネットワークエンジニアでは年収水準に大きな違いはありませんが、セキュリティエンジニアは高い需要に対して数が多くないため、100万円ほど年収水準は高くなっています。

なお、JACが提供する転職支援サービスを利用し、インフラエンジニアに転職した方の平均年収は730万円前後であり、ボリュームゾーンは500〜700万円程度です。
最高年収は、2,000万円程度(ポジション:課長以上)でした。

なお、役職別の平均年収は、次のとおりです。

年代年収
20500万円程度
30700万円程度
40900万円程度
50750万円程度

※当社実績(2023年1月~2025年2月)より

インフラエンジニアへの転職に役立つ資格


本章では、インフラエンジニアへの転職で役立つ次の7つの資格を紹介します。

• 情報処理技術者試験
• AWS認定資格(Solution Architect)
• シスコ認定資格(CCNA・CCNP)
• VMware認定資格(VCP・VCAP)
• Kubernetesの技術者認定資格(CKA・CKAD)
• CCIE
• CISSP

情報処理技術者試験

情報処理技術者試験とは、情報処理推進機構(IPA)が主催する国家資格試験であり、本資格を取得することでITに関する幅広い知識と技能を対外的に証明できます。

IT技術に関する基礎的な知識を問うITパスポート試験から、ネットワークスペシャリストやデータベーススペシャリストなど、高難易度に位置付けられる資格までさまざまな資格があり、自身のスキルレベルに合わせて取得を目指せます。

受験資格は特に設けられておらず、インフラエンジニアに必要な基礎的な知識を体系的に習得できることから、未経験からインフラエンジニアへの転職を目指す方にとっても有益な資格といえるでしょう。

>>独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) 

AWS認定資格

AWS認定資格は、Amazon Web Services(AWS)が提供するクラウドプラットフォームに関する専門知識を証明する資格です。

一口にAWS認定資格といっても、業務分野別に資格が設けられており、証明できるスキルや難易度はさまざまです。そのなかでもAWS Certified Solutions ArchitectのASSOCIATEレベル以上を取得していると、クラウドインフラの設計・構築スキルをアピールできるため、クラウドインフラの設計や導入を担当するポジションに応募する際は、高く評価される可能性が期待できます。

ASSOCIATEレベルは、クラウド環境に関する実務経験を1〜2年有していることを前提とした難易度であり、基礎的な技能を習得している旨を示せるでしょう。PROFESSIONALレベルになると、取得の難易度はいっそう高まるものの、AWSを活用して、複雑なクラウドインフラを設計・管理できる能力を証明できます。

>>AWS認定

シスコ認定資格

シスコ認定資格は、ネットワーク機器の世界的リーディングカンパニーであるシスコシステムズが提供するネットワーク技術に関する資格です。CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワークエンジニアとしての基本的な知識と技術を証明する資格、さらに上位資格であるCCNP(Cisco Certified Network Professional)は、高度なネットワーク設計・構築・運用スキルを証明する資格として知られています。

ネットワーク全般に関するスキルを有している旨を証明できるため、シスコシステムズ製品を取り扱うポジションに限らず、多様なポジションで評価されるでしょう。

>>シスコ認定資格

VMware認定資格

VMware認定資格は、仮想化ソフトウェアを開発・販売するアメリカの企業VMware社が提供する仮想化技術に関する資格です。VCP(VMware Certified Professional)は、仮想化基盤の運用管理能力を示し、VCAP(VMware Certified Advanced Professional)は、設計・実装などの高度な技術力をもつ旨を証明します。

Vmware社が提供する国内ネットワーク仮想化・自動化プラットフォームの市場シェアは極めて高いため、本資格を有していれば、即戦力として優遇される可能性が高まるでしょう。

新規でVCP試験を受ける場合は、Vmware社が提供するトレーニングの受講が必須となります。また、VMware製品における6カ月以上の実務経験が必要です。VCAP試験を受けるには、VCPの保持および、VMware製品における3年以上の実務経験が求められます。

取得には一定の期間を要するため、転職を視野に入れる場合は、計画的な資格取得を目指しましょう。

>>VMware認定資格 

Kubernetesの技術者認定資格(CKA・CKAD)

Kubernetesの技術者認定資格は、コンテナ技術のデファクトスタンダードであるKubernetesに関する専門知識とスキルを証明する資格です。

CKA(Certified Kubernetes Administrator)はKubernetesの運用管理、CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)はKubernetesのアプリケーション開発に関する知識を証明できる資格です。

昨今はコンテナ技術の導入を推進する企業も増えており、本資格を有していることで自身の市場価値を高められるでしょう。また、日本国内においては取得者が少ないため、採用選考においてほかの応募者と差別化を図るうえでも有効です。

>>Kubernetesの技術者認定資格

CCIE

CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)は、シスコ認定資格のなかでも最上位に位置する資格であり、ネットワーク技術に関する専門性の高さを証明できます。特に大規模なネットワーク設計やトラブルシューティングを担当するポジションに応募する際、高く評価されるでしょう。

CCIEの受験要件は、年齢制限(18歳以上)のみですが、ラボ試験と呼ばれる実技試験は英語で実施されます。試験の難易度も非常に高いため、計画的な試験勉強が必須となるでしょう。

>>CCIE

CISSP

CISSP(Certified Information Systems Security Professional)は、ISC2(国際情報システムセキュリティ認証コンソーシアム)が認定する国際的に認知された情報セキュリティに関する資格です。

情報セキュリティに関する幅広い知識と経験を証明できるだけあり、セキュリティリスクに対する需要が高まる昨今においては、エンジニアとしての市場価値を高める資格といえるでしょう。

CISSPに認定されるには、認定試験の合格および、CISSP CBK 8 ドメインのうち2 ドメインに関連した5 年以上の業務経験が必須となります。認定を受けるには、実務経験が必須となるため、将来的に転職を視野に入れているのであれば、早めに取得を目指す準備を進めましょう。

>>CISSP 

インフラエンジニアへの転職を成功させるためのポイント


ここでは、インフラエンジニアへの転職を成功させるために意識したい次の3つのポイントについて解説します。

• 入社後の受け入れ体制について早期に確認する
• 外資系企業のインフラエンジニアも視野に入れて転職活動を行う
• 構築環境やプロジェクトへの貢献度などを漏れなく職務経歴書に記載する

入社後の受け入れ体制について早期に確認する

インフラエンジニアとして転職を成功させるには、入社後の受け入れ体制を事前に確認することが重要です。特にリモートワークが普及した現在、企業によってはオンボーディングの体制が整っていないケースも見受けられます。

新しい環境への適応に苦労し、早期に戦力になれない事態を避けるには、人事担当者との面談や面接の質疑応答の場で、キャリア採用における受け入れ体制を具体的に確認しておくことがポイントです。例えば、メンター制度の有無や研修プログラムの概要、リモートワークにおけるコミュニケーションツールやサポート体制などを確認することで、入社後のギャップやミスマッチを防ぎ、スムーズなスタートを切れるでしょう。

外資系企業のインフラエンジニアも視野に入れて転職活動を行う

インフラエンジニアへの転職を検討する際は、外資系企業の求人も視野に入れることを推奨します。
外資系企業では、グローバルな規模でのインフラ構築や最先端技術に触れる機会が多く、自身のスキルアップやキャリアアップにつながる可能性が期待できます。

また、必ずしも高い英語力が必須になるわけではなく、企業や部署によっては日本語でのコミュニケーションが中心になる場合もあります。成長意欲があり、新しい環境への適応力、そして自主的に学習を続ける意欲があれば、外資系企業への転職も十分にチャンスがあります。

外資系企業のインフラエンジニア求人に関する情報を得るには、転職支援に長けた転職エージェントを活用するのも一つの方法です。スキルや経験によっては非公開求人の紹介も受けられるかもしれません。

構築環境やプロジェクトへの貢献度などを漏れなく職務経歴書に記載する

職務経歴書には、構築環境やプロジェクトへの貢献度などを漏れなく記載しましょう。採用担当者は、職務経歴書を通じて、応募者のスキルや経験が自社の求める要件に合致するかどうかを判断します。

インフラエンジニアとしてのスキルを正確に伝えるためには、担当した構築環境やプロジェクト規模、プロジェクトにおける役割を詳細に記述することが不可欠です。

また、職務経歴書を作成する際は、案件の成功率や納期遵守率などの成果を定量的に記載することを心がけましょう。数値を用いて定量的に自身の貢献度を伝えることで、採用担当者に対して自身の能力を相対的に示すことができます。

>>インフラエンジニアの職務経歴書サンプルと書き方

インフラエンジニアの転職事例


ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用し、インフラエンジニアへの転職を成功させた事例を紹介します。

日系大手SIerのインフラエンジニアへの転職事例(男性/40代後半)

 業種職種年収
転職前日系大手子会社SIerインフラエンジニア650万円
転職後日系大手SIerインフラエンジニア980万円

日系大手SIerでSAPシステム関連のインフラやベーシス業務に従事していました。仕事へのやりがいは非常に大きかったのですが、日々業務に取り組むなかで、このまま現職で一生を終えていいのかという疑問があり、自分の市場価値について気になっていました。手始めに情報収集としてエントリーした転職エージェントの一つがJACでした。JACは知人からハイクラスへの転職に強いという話を聞いていたことがきっかけでした。40代後半で若手でもない私に合う求人なんてあるのか不安でしたが、面談では自分のキャリアに合致する求人を予想以上に多く紹介されたことに加え、私のキャリアに対する市場価値を説明いただいたことで、まだまだ自分にも可能性があると感じて転職を決意しました。

SAPシステムのインフラ、ベーシス業務の経験を生かすことができ、なおかつ私の能力をしっかりと評価してもらえる企業を転職先の選択基準としました。面談でコンサルタントの方とこれまでの経験や自分の性格などの話をしているうちに、転職先に求める優先順位がより明確化されました。自分のなかでブレない芯の部分が明確化したことで希望条件も絞り込むことができました。結果的に条件に合う求人をピンポイントで紹介していただき、想定以上に希望の求人が見つかり早く転職ができました。

>>40代の転職成功事例|現職に疑問、JACと出会ってスピード転職に成功

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

コンサル時代と同等水準の年収を維持しながら、インフラエンジニアに転職した事例(男性/30代後半)

 業種職種年収
転職前外資系総合コンサルインフラエンジニア1,100万円
転職後IT・通信(SIer)インフラエンジニア1,200万円

Hさんは、新卒で大手SIerに入社し、公共機関向けのインフラシステム構築プロジェクトを中心に、提案から設計、構築、プロジェクト管理まで幅広く担当してきました。多様な製品を用いた案件を経験し、PMやPLとしてその手腕を発揮したそうです。その後、実力主義が浸透する企業でスキルを伸ばしたいと考え、コンサルティングファームへ転職し、製薬業界向けのデータ分析基盤構築プロジェクトに参画、データ分析環境の構築と運用設計に貢献しました。

Hさんが転職を決意したのは、ご家族の介護に専念するため前職を退職したことがきっかけです。介護が一段落し、再び社会復帰を考える際に、これまでの経験を生かしつつ、よりワークライフバランスの取れた環境で長期的に働きたいという思いが強くなりました。以前は新たなことにチャレンジできる環境や実力主義を求めていましたが、今回は安定した働き方を重視し、マネジメントにともなう過度な残業は避けたいと考えていたと述べています。特に、プロジェクト単位での業務ではなく、事業会社で中長期的なIT戦略に携わることのできる社内SEのポジションを志向し、応募にあたっては、これまでの技術力だけでなく、コンサル業務で培った提案力や調整力もアピールしました。
最終的に、IT・通信業界のインフラエンジニアの内定を獲得し、コンサル時代と同等水準の年収を維持しながら、安定した働き方を実現しました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

IT企業のインフラエンジニアに転職し、大幅な年収アップに成功した事例(男性/40代後半)

 業種職種年収
転職前外資系IT企業PM1,100万円
転職後IT(コンサルティング)インフラエンジニア1,800万円

Tさんは、日系大手EC企業や外資系IT企業において、フロントエンドからバックエンド、インフラまでフルスタックでの経験を積み、社内ITとして国際規模のネットワーク設計・構築・運用にも携わった経験をもちます。さらに、グローバル規模の社内ネットワーク管理にも従事し、テックリードやPMとしての経験を積みながら、外国籍メンバーのマネジメントも担うなど、幅広い業務を担当していました。

しかし、深夜まで続く長時間労働やスキル不足のメンバーの管理負担が増えたことで、エンジニアリングに集中できる環境への転職を考えるようになり、エンジニアリングマネジメントに注力できる環境、長期的な視点でプロダクト開発に携われるポジション、あるいは社内DXを推進できる役割を求めて転職するに至りました。

最終的に、IT企業のインフラエンジニアの内定を獲得し、給与面でも現状を大きく上回るオファーを受けることに成功したTさんですが、その成功要因は、幅広い経験にあるといえるでしょう。特にフルスタックエンジニアとしての技術的な知識、多様なプロジェクト規模におけるPM経験、国際的なチームマネジメントの経験は、採用選考で高く評価されたと考えられます。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

自身の市場価値を知るために転職し、インフラエンジニアとして大幅な年収アップに成功した事例(男性/30代前半)

 業種職種年収
転職前IT・通信(ソフトウェア)インフラエンジニア350万円
転職後IT・通信(ソフトウェア)インフラエンジニア800万円

Iさんは、大学卒業後、飲食業界を経て、プログラミングスクールに通い、その後、現職のIT企業にインフラエンジニアとして入社しました。入社後は、複数のクライアント案件でインフラ運用業務を担当し、実務経験を通じて着実にスキルを習得していきました。さらに英語でのメール対応やオフショアメンバーとの作業調整など、技術面だけでなくコミュニケーション面でも成長を遂げたと語ります。

Iさんが転職を検討し始めたのは、自身のスキルアップと年収アップへの強い意欲からです。クライアントからの評価は高いものの、頑張りや成果が給与に反映されないことに不満を感じており、自身の市場価値についてもあらためて考えるようになりました。同僚が次々と転職し、新しい環境でキャリアアップしていく様子をみて、「自分の市場価値はどの程度なのか」「今の会社以外でも通用するのか」と考え始めたことが、転職活動を検討するきっかけになったといいます。

転職活動では、インフラエンジニアとしてさらにスキルアップできる環境を最優先に考え、まずは技術力を磨くことを重視し、自ら手を動かしながら学べる職場を希望しました。最終的にはIT企業のインフラエンジニアの内定を獲得するのと同時に希望450万円を大きく上回る800万円という年収アップも実現し、働きがいをもって仕事に従事できる環境も手にすることができました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

インフラエンジニアへ転職後のキャリアパス


インフラエンジニアとして経験を積むと、その先には専門性に特化したいくつかの異なるキャリアパスがみえてくるでしょう。

ここでは、インフラエンジニアから描ける、次の4つの主なキャリアパスについて解説します。

• アーキテクト
• コンサルタント
• プロジェクトマネージャー
• プリセールスエンジニア

アーキテクト

いち大規模システムのインフラ基盤にとどまらず、会社として運用するすべての基幹システムのインフラ基盤やその基盤同士の連携、非機能な部分でセキュリティや可用性といった部分まで含めて全体アーキテクチャまで設計できるようキャリアアップした先には、「エンタープライズアーキテクト」というポジションへ行き着くことがありうるキャリアです。

コンサルタント

予め要件やアーキテクチャが定まっている状況からITインフラ基盤を形にしていく職種を「インフラエンジニア」とするのであれば、要件やアーキテクチャに関する正解がみえていない状況から最適な解を言語化し提案する職種を「コンサルタント」と呼びます。コンサルティングファームに所属するから必ずしもコンサルタントとなるのではなく、正解のないものに高度な技術知見と、提案力から言語化するのがコンサルタントであり、SIerにもITベンダーにも存在するプロフェッショナルなキャリアといえます。

サーバーやストレージなどを主に取り扱うのはインフラコンサルタント、ネットワークに特化したネットワークコンサルタント、セキュリティに特化したセキュリティコンサルタントのように、専門特化したキャリアとなっていくこともあります。

プロジェクトマネージャー

インフラ領域のプロジェクトマネージャーとしてキャリアを築いていく場合は、基本的により大きなプロジェクト規模を扱うのが一つの方向性となります。あるいは、複数のプロジェクトを束ねるプログラムマネージャーを目指すのもキャリアアップの一つの道筋です。

プリセールスエンジニア

プリセールスエンジニアは、顧客との商談時に製品やソリューションを技術的な知見から支援する仕事です。プリセールスエンジニアには、大きく分けて業界担当と製品担当があります。

業界担当のプリセールスエンジニアにおけるキャリアアップの道筋は、幅広い製品ラインアップを携えて、より大手の顧客、より難度の高い顧客を担当できるようになることです。一方、製品担当のプリセールスエンジニアは、商材が特定の製品に限られているため、その製品や製品の核となっている技術の動向に注意しておく必要があります。

また、外資系ITベンダーにおけるプリセールスエンジニアの場合、英語力をつけていくとさらにキャリアは広がります。業界担当であれば、世界に工場や営業拠点を有する日系大企業のグローバルアカウントを統括する「グローバルアカウントプリセールスエンジニア」。製品担当であれば、海外の開発拠点とも密にやり取りし、場合によっては日本向けのローカライズ支援や日本にその製品を啓発する「エバンジェリスト」のようなキャリア展開もありえます。

インフラエンジニアへの転職なら、JAC Recruitment


インフラエンジニアとして納得できる転職を実現するには、転職エージェントの活用が不可欠です。

さまざまな転職エージェントがありますが、JACは、長年にわたり多くの企業と深い信頼関係を築いており、一般には公開されていない非公開求人も豊富に取り扱っています。また、求人企業の内情にも精通しているため、一人ひとりのスキルや職歴、キャリアプランに適する求人を多角的な視点からご紹介いたします。

さらに、JACに在籍するコンサルタントは、IT業界や職種にも精通しており、過去の成功事例から個々に合ったキャリアデザインを提案しています。インフラエンジニアのキャリア形成については、まだ定説化されていない部分も多く、将来のキャリアビジョンを定めるにあたって有益なアドバイスとなるでしょう。

インフラエンジニアへの転職を検討している方は、ぜひ一度、JACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。