職務経歴書の「実績」の書き方とは?職種別記入例も解説

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公開日:2022/11/25 / 最終更新日: 2024/08/15

自分自身の過去の仕事内容や実績、またそれを通じて獲得した技術や知識をA4用紙1~2枚にまとめなけらばならない「職務経歴書」。採用担当者の印象に残る職務経歴書を完成させるためには、どのような点に気を配れば良いのでしょうか?

今回は、職務経歴書における「実績」の書き方のポイント、実績が不足しているときの対策などついて解説していきます。職種別の実績記載例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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職務経歴書における「実績」の具体的な書き方ポイント


職務経歴書とは、これまでに経験してきた職務や実績について記載する書類です。しかし、ただやみくもに仕事内容や勤務先概要を羅列するだけでは、アピールにはなりません。

志望企業が求める「実績」を意識する

スキルや実績が「志望する企業にとってどのようなメリットがあるのか」について明確に記載することが重要なポイントです。

これまで経験してきた職業・職種で素晴らしい実績を上げていたとしても、志望先が求めているものと一致していなければ、意味を為しません。
「企業が求めている人材像」を思い描き、期待しているものを汲み取り、職務経歴書に反映させる必要があります。
たとえば、法人営業の経験がある人材を募集している場合。採用担当者が注目するポイントには、以下のようなものが考えられるでしょう。

・商材やスタイルとの親和性の有無
・将来的に見込める成果

そこから考えると、職務経歴書に書くべきことも定まってきます。

・現職で扱ってきた商材やサービス
・顧客層(新規顧客/既存顧客、業種など)
・実績(売上、件数、社内表彰など定量的かつ客観的にわかるもの)

上記のように、これまで扱った商材・サービスや顧客層などが志望先のものに近ければ、即戦力として見込まれ、ライバルの中でも高評価を得られるでしょう。

定量的な数字に落とし込んで書く

実績に関しては、できる限り定量的な数字に落とし込んで書くことをおすすめします。たとえば、以下のような項目を参考にしてください。

・売上
・達成率
・前年比での成長率
・シェア
・コスト削減率
・全社ランキング

具体的かつわかりやすい指標をピックアップして記載するようにしましょう。
その際に面接官にインパクトを強調して伝えることが重要です。例えば以下のような書き方を意識しましょう。

・売上◯◯円→売上◯◯円(達成率120%)
・シェア◯◯%を実現(全社平均​​◯◯%)

これらのように、前年度実績などと比較して見せるように記載することをおすすめします。さらに、結果のみならず工夫やプロセスについても、具体的に書いておくとよいでしょう。

専門用語については補足する

専門用語や社内用語が含まれていた場合、採用担当者がスムーズに理解できない可能性があります。
平易な言葉で言い換えるか、きちんと補足するようにしましょう。

職務経歴書では、スキルや実績を採用担当者にわかりやすく伝えることが重要です。

実績がない(少ない)場合の対処法


「社会に出て間もない」「応募先企業で貢献できそうな経験がない」「実績が出にくい業務に携わっていた」など、さまざまな理由で自分の実績に自信を持てない方は珍しくありません。しかし、それもアピールの仕方によっては評価につながる可能性があります。

ここからは実績が少ない方の職務経歴書の書き方を、タイプ別に紹介します。

 業務経験が乏しい場合

現在の仕事に就いて日が浅い場合、職務経歴書に書けるポイントが少ないということもあるでしょう。また、短期間で職を何度も変えている方は、「採用しても長く自社に定着しないのでは」と、先入観を持たれることをおそれているかもしれません。

そのような方は、「これまで何をしたか」かよりも「どのように問題に取り組んできたか」に重点を置いたアピールを考えましょう。前向きに自分の役割をまっとうしていたと伝えるだけでも、仕事に対する真摯な姿勢が相手にも伝わるはずです。

仕事の経験を伝える際には、単に「月に〇件の契約を取っていました」「毎日〇人のお客様に対応していました」と書くだけでは、リアルな働きぶりが伝わりません。さらに掘り下げて「私は同じお客様に必ず月3回は顔を出すようにし、すべての関係者の方の名前を覚えていました」「毎日誰よりも早く出社し、書類を一人でまとめていました」など、働いているイメージが伝わる書き方をしましょう。

実績を出しにくい定型業務の場合

ルーティンワークの事務職や配送業務、また実績を数字で表すことが難しい接客業務の評価は職務経歴書に書きにくいと感じるかもしれません。しかし、これまで一生懸命取り組んできた業務のアピールを控えるのは大変もったいないものです。ルーティンワークを毎日着実にこなしてきたという実績は立派に誇れるキャリアといえます。

これまでに自分が行ってきた業務を振り返ってみて、アピールできそうなポイントを探しましょう。

  • ・納期までに終わらせられるように工夫した点
  • ・同僚や部下・後輩への仕事の割り振りで気を付けたポイント
  • ・ミスを減らすための対策

こういった工夫は、職務経歴書で十分にアピールできるポイントです。日常業務にも改善意識を持って積極的に取り組んでいることを伝えることができれば、採用担当者の見方も変わるはずです。


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職務経歴書の実績の記載例【職種別】


ここからは職種別に職務経歴書の実績欄の理想的な書き方を、事例を使って紹介します。営業職経験がある方は営業職を、事務職経験がある方は事務職の書き方を参考にしてみてください。

営業職の実績の書き方例文

営業職の場合、前職で取り扱っていた商材や商談相手(個人・企業など)、契約件数や達成率、営業スタイルなどについても具体的に記入しましょう。優秀賞などの社内表彰受賞経験があれば、それも忘れずに記入するようにしておきましょう。

これといって目立った実績がない方は、前年比実績やプレゼンやコミュニケーションスキルを強調すると良いでしょう。


実績記載例:
私は営業職に従事してきた〇年間のなかで、年間契約を〇件から〇件まで増やしてきた実績があります。特にメーカーからの受注を得意としていて、各企業に最適な商品を提案してきました。部署内では〇年連続でトップセールスランキング3位以内に入賞しており、首位を獲得したことが〇回あります。わかりやすいプレゼン資料づくりで、お客様から好評を得ておりました。


営業職の職務経歴書サンプルと書き方

法人営業の職務経歴書サンプルと書き方

事務職の実績の書き方例文

事務職と一言で言っても、一般事務や営業事務、また経理や総務など内容は多岐にわたりますので、複数業務を兼任していた方も多いのではないでしょうか。どんなに小さな仕事でも、新しい職場で役に立つことがあるかもしれませんので、忘れずに書くようにしましょう。企業のDX化が叫ばれる今の時代、ITスキルのアピールは大変効果的です。

営業職のように具体的な指標がなくても、業務の効率化やコスト削減に貢献した実績は職務経歴書に盛り込みましょう。


実績記載例:
私はこれまでの職場で納期確認を怠ることなく、優先順位を決めながらスケジュール管理を行ってきました。これまで確認ミスによる納期遅延を起こしたことは一度もありません。業務は入力作業が主でしたが、同僚とコミュニケーションを積極的に取り、少しでも早く終わらせられるように役割分担をしていました。周囲からは「管理能力が高い」という評価を得ていました。


総務の職務経歴書サンプルと書き方

経理・財務の職務経歴書サンプルと書き方

人事の職務経歴書サンプルと書き方

技術職(エンジニアなど)の実績の書き方例文

エンジニアなどの技術職の経験がある方は、どの業種でどの種類のプロジェクトに携わっていたかについて触れるようにしましょう。技術職は転職先で即戦力として期待される傾向にあるため、これまでのキャリアで培った知識や技術を最大限アピールするようにしてください。開発実績はもちろんのこと、携わったプロジェクトの大きさやそれによって得られた成果を記入すると、より具体的になります。


実績記載例:
私は現職ではスマートフォンアプリやECサイトの開発を行ってきました。要件定義から開発まで携わり、そのなかではJavaやPHPといった複数のプログラミング言語を扱ってきています。アプリを開発したことで、顧客数を前年比〇%まで拡大することができました。ただ開発に集中するのではなく、メンバーとはコミュニケーションをこまめに取ることで、スムーズにプロジェクトを進められました。


インフラエンジニアの職務経歴書サンプルと書き方

システムエンジニア(SE)の職務経歴書サンプルと書き方

ネットワークエンジニアの職務経歴書サンプルと書き方

販売・サービス職の実績の書き方例文

販売・サービス職は非常に多いため、どのような店舗で何を販売していたのか読み手に想像させなければなりません。そのため、業態や店舗の従業員数まで細かく伝えるようにしましょう。顧客評価や売上といった数字の指標のみならず、販売・接客の工夫も記入してください。


実績記載例:
株式会社〇〇の△△店にて、〇年間販売員を務めていました。お客様が来店しやすいように常に店内の状態には気を配り、内装のレイアウトも工夫を凝らしていました。接遇の精神を大切にして、お客様が心地よく感じる接客を心がけたところ大変高い評価をいただき、社内ではMVP賞を〇回受賞しています。〇年目からは従業員教育にも携わっています。


広告営業・広告代理店の職務経歴書サンプルと書き方

MD・商品企画の職務経歴書サンプルと書き方

管理職の実績の書き方例文

管理職のキャリアアピールでは、マネジメント業務の範囲を明確にする必要があります。従業員の採用・教育や業務フローの改善、予算の達成状況をわかりやすく伝えると、信頼を得られるでしょう。また、部長や課長だけではなく「〇〇リーダー」など、独自の肩書きを有していた場合、役職名の後に「(課長クラス)」と補足してあげると親切な印象になります。


実績記載例:
〇〇株式会社にて、〇年間勤務しました。最初の〇年間は営業を担当していましたが、実績を評価されて〇年目からは営業部リーダー(部長クラス)に任命されました。管理職としては若手社員の教育に注力し、就任後わずか1年で売上を〇%向上することができています。他にも事業戦略の立案や新商品の推進にも取り組んでいます。


事業企画の職務経歴書サンプルと書き方

実績や自己PRを見つけるための方法


採用担当者は、候補者を選ぶ際に高度な専門スキルや実績だけを評価するわけではありません。たとえば、人柄や行動力、価値観、アピール力、分析力なども評価される大切な要素です。
ここでは、実績・自己PRを見つけるための方法について紹介します。
紹介するのは以下の4つです。

モチベーションが高かったときの出来事を振り返る
・これまでの業務を洗い出す
・短所から言い換える
・周囲に意見を求める
・転職エージェントに相談する

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

モチベーションが高かったときの出来事を振り返る

過去のモチベーションが高かった時期や瞬間を時系列で思い出し、その傾向を分析することで、自己PRの材料を見つけることができます。なぜなら、仕事での充実感や手ごたえを感じた要素は、自身の強みと深くかかわりがあるかです。
また、モチベーションが低かった時にどう乗り越えたかを考えることも、自分の強みを再認識することにつながります。

これまでの業務を洗い出す

過去の業務を洗い出すことで、自分が忘れていた実績やスキルを再認識することができます。全ての業務をリストアップし、役割や達成した成果、チャレンジしたことの結果を詳細にまとめてみましょう。
これにより、忘れかけていたスキルや実績を再発見することができます。また、数値化できる成果があれば、より効果的に実績をアピールできます。

短所から言い換える

一般的には短所とされる性格や特性も、視点を変えることによって強みとして表現することができます。たとえば、「頑固」を「意志が強い、こだわりを持っている」と言い換えたり、「悲観的」を「慎重」、「分析力がある」などに言い換えることができます。
まずは、自身が短所だと思うポイントをリストアップし、どのように言い換えられるのかを考えてみてはいかがでしょうか。

周囲に意見を求める

強みやスキルについては、自分では気づきにくいことが多いです。そのため、同僚や友人に相談するのが効果的です。
特に付き合いが長い相手であれば、第三者の目線からアドバイスをもらえるかも知れません。そうすることで、自身では気付かなかった新しい視点でのアピールポイントに気付ける可能性があります。

転職エージェントに相談する

実績や自己PRを見つけるためには、転職エージェントに相談するのがおすすめです。転職エージェントは、職務経歴やスキル、実績をプロの視点で評価してくれます。
また、採用担当者の目線で職務経歴書のチェックや添削をしてくれるので、効果的に、これまでの実績を応募先企業にアピールすることができます。

職務経歴書の実績を書く際に役立つツールやフレームワーク


職務経歴書の実績を書くにあたって、役立つツールやフレームワークを4つご紹介します。

・キャリア振り返り年表
・マインドマップ
・SWOT分析
・STAR法

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

キャリア振り返り年表

自分の職務経歴を最終学歴から順に書き起こし、キャリア年表を作成することがおすすめです。その際は過去から現在へと時系列順に記載するほうが記憶を呼び起こしやすいです。

キャリア振り返り年表サンプル


キャリアの棚卸しは地道な作業ですが、記憶をたどり、詳細に書き出しておくことで、職務経歴書により具体的な実績を書くことができます。

実際にご自身のキャリア振り返り年表を作成したい場合は、以下より見本サンプル・テンプレートのダウンロードが可能です。ぜひご活用ください。

>キャリア振り返り年表サンプル・テンプレートのダウンロードはこちら

マインドマップ

マインドマップは自分の思考やアイデアを視覚的に整理するためのツールです。自分の強みや弱み、価値観、キャリア目標などをマインドマップに書き出すことで、複雑な情報を一目で理解しやすくなります。頭の中に散在するアイデアや考えを視覚的に整理できるため、自己分析がスムーズに進むでしょう。
中央に「自己分析」というテーマを配置し、そこから枝葉のように主要な要素、例えば「強み」「弱み」「価値観」「目標」などを広げていきます。それぞれの要素に関連する具体的な事柄をさらに細分化し、記述することで全体像を把握しやすくなります。
例えば、強みには「リーダーシップ」「コミュニケーションスキル」「問題解決力」など具体的なスキルや経験を追加しましょう。

マインドマップは一度で完成させる必要はありません。頭に単語が浮かんだ時に書き込めば良いため、忙しい方でもスキマ時間を活用して作成できます。

SWOT分析

SWOT分析は「強み」「弱み」「機会」「脅威」を分析するフレームワークです。本来は市場動向をもとに経営判断などを行うために用いられる分析法ですが、転職活動にも応用できます。
まず、自分の強みと弱みを明確にします。5個から10個程度書き出しましょう。続いて、業界の特徴を書き出します。「チームワークが重要」「進歩が早い」「幅広い企業と関わる」など、分析して記載しましょう。
次に、先ほどの業界の特徴を、自分にとって「機会」なのか「脅威」なのかを判断し、分類します。例えば「進歩が早い」という特徴も、常に成長したい人にとっては「機会」ですが「成長についていけるか不安」と思う人にとっては「脅威」です。

そして最後に、その業界への自分の適性を判断します。以下の3点に着目しましょう。

• 「機会」に対して自分の「強み」は生かせるのか
• 「脅威」はカバーできるものか
• 「弱み」は克服できるか

以上の3つの視点に全て肯定できる場合、あなたはその業界に適性があるといえます。

STAR法

STAR法とは、「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の頭文字をとったフレームワークです。自己PRや採用面接の場でも用いられる手法で、文字道り「S・T・A・R」の順番で文章を構成します。

•「Situation(状況)」エピソードの概要、具体的な状況
•「Task(課題)」直面した課題や問題、掲げた目標
•「Action(行動)」どのような行動をとったか
•「Result(結果)」最終的な結果や得られた学び

STAR法を活用することで、具体的なエピソードを通じて実績となる自身のスキルや経験を効果的に説明可能になります。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。