【2024年】40代・50代でのUターン・Iターン・Jターン転職

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公開日:2022/08/08 / 最終更新日: 2024/10/16

都市圏でキャリアを積んだ人材が地方へ移住し、新しいキャリアを開花させるケースが増えています。

いわゆるUターン、Iターン、Jターンの転職です。

特に近年はデジタル・DX化や事業承継、中小企業同士のM&Aなど、地方企業は業界を問わず変革期の真っ只中にあります。そういった背景が追い風となり、都市圏の大手企業でさまざまな経験を積んだミドル〜シニア層のエグゼクティブ人材の活躍の場が広がっているのです。

中長期的な活況が見込まれる40・50代以降のUターン、Iターン、Jターンの動向について、JAC Recruitmentのコンサルタントが解説します。

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都市圏のハイクラスキャリア人材を求める地方企業


中小企業庁が2022年に発表した中小企業白書によると、中小企業のM&A件数は2013年から右肩上がり推移し、2020年度には2000件を超えている一方で、後継者不在企業は10年連続で60%台を維持するなど、慢性的な後継者不足に悩まされています。

M&Aによる企業統合は後継者不足解消に有効な手段ですが、一方で合併後の事業管理やシステム統合などを担う中核人材不足が新たな課題となっています。

また、急加速しているデジタル化対応も重要です。地方企業ではDXの前段階であるデジタル化が進んでいないケースも多いのが実態です。中小企業白書によれば今後の事業方針におけるデジタル化の優先順位について、優先順位が高い・やや高いと答えた企業は66%を占めています。

こうした課題が山積しているにも関わらず、状況が改善できている企業はごくわずかです。

その最大の理由は「課題を解決できる人材が社内にも地元にもいない」――といった人材不足にあります。

そのため、多くの地方企業がJACのような転職エージェントを利用し、Uターン・Iターン・Jターン転職によって都市圏の優秀な人材を積極的に採用しようとしています。こういった求人は事業承継やM&Aなど秘匿性の高い経営情報が関わるため一般には公開されず、転職エージェントに絞って依頼するケースが大半です。

「Uターン・Iターン・Jターン」転職で叶う、新たなキャリア形成

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2024年のトレンドは「M&A経験者」と「海外駐在経験者」


主に地方の企業で増えている求人といえば、M&Aに絡んだポジションです。地方ではM&Aが活発化していますが、合併後の組織を管理できる人材が圧倒的に不足しています。

具体的には、業界の知見が深く、組織のマネジメント経験が豊富なや、人事制度や会計制度などバックオフィス分野で専門スキルを磨いてきた方が歓迎されます。

さらに需要が高いのはM&AやIPOに直接関わった方が挙げられます。特にIPO関連の業務は地方に経験者がほとんどいない状況ですので、圧倒的な売り手市場です。

M&A業界転職情報

また、近年停滞していた海外駐在要員に関する求人が急増しています。地方に本社を置く製造業を中心に、渡航規制で停滞していた海外駐在要員の入れ替えが進んでいます。

海外駐在のポジションは給与とは別に駐在手当が付くことから人気が高い一方で、キャリアや経験、語学力など総合的なスキルが重視されます。経験豊富な50代、60代の方が採用されるケースも多く、年齢によるハードルは低いです。

海外駐在員になるには?重要なことや経験を解説

さらに、ここ数年でリモートワーク環境が進んだことで、日本国内の拠点にいながらにして海外拠点をコントロールするポジションも増えています。リモートによる海外拠点の管理も含め、海外駐在のポジションは人気の求人なので2〜3年以内には充足する可能性があります。海外駐在による転職を検討される方は、Uターン・Iターン・Jターンなど地方企業への転職も視野に入れることをお勧めします。

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50代以降がUターン・Iターン・Jターン転職を選ぶ理由は「役職・生涯年収UP」


これまで述べてきた市場環境を踏まえ、50代以降のビジネスパーソンがUターン・Iターン・Jターン転職を選ぶ理由についてご紹介します。

役職定年による年収ダウン回避

大手企業に勤めていると55歳で役職定年を迎え、役職定年前の50%~75%ほどになる人が多いと言われています(*)。この際に、ご自身のキャリアを見つめ直す機会が訪れるといって良いでしょう。

ここで年収ダウンを回避する手段として、ご自身の地元や自然に囲まれた環境、土地、場所へのUターン、Iターン、Jターンを検討する方が一定数いらっしゃいます。地方企業は役職定年が無い企業も多く、65歳まで年収が下がらないことも珍しくありません。

大手企業ほどの年収は維持できないというイメージも強いのですが、これまで述べてきたような企業のニーズに合致する方であれば年収維持も可能です。JACでは、転職希望者様のキャリアやこれまでの年収などを踏まえた上で、年収交渉を行うこともあります。これによって年収ダウンを回避し、生活水準を維持したままでのUターン・Iターン・Jターン転職が実現できます。

*参考資料:公益財団法人 ダイヤ高齢社会研究財団「50代・60代の働き方に関する調査報告書

役職アップでキャリアの幅をさらに広げる

経営層のポジションに就きたいが現職では難しい場合や、大手企業での競争が激しいと感じた方が、Uターン・Iターン・Jターン転職を選ぶケースもあります。

キャリアの集大成として経営に携わりたい方や、事業責任者のポジションで経験を積んでキャリアアップを目指す方にとって、地方企業は都市圏の大手企業よりも昇進しやすく、入社時から役員に就任することも珍しくないので、理想的な環境といえるでしょう。

IPO担当の責任者として転職した場合は、上場後、管理部門のトップに昇進できることもあり、動かせる予算も大手企業と遜色ない規模となる事例も多いです。

管理部門長の採用ニーズ動向・IPOを目指す企業におけるCFO


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Uターン・Iターン・Jターン転職事例


それでは実際に、Uターン・Iターン・Jターンを成功させた方の当社事例をご紹介します。

Uターン・Iターン・Jターン転職事例

Aさん:40代後半 メーカー製造部門(年収900万→930万)

Aさんは自動車部品メーカーの製造部門を経て、関西でリチウムイオン電池メーカーの設備責任者として生産設備の自動化に取り組んでいました。お子様の進学タイミングやご家族の健康面での不安など、ご家庭の事情から地元の中国地方へのUターンを検討し、当社にご登録されました。

当社が保有していた中国地方の求人にAさんのキャリアに合致するポジションがあったことから、Aさんにご紹介したところ「ぜひとも応募したい」とのことで応募。企業側からもAさんのような経験を持った方を探していたとのことで、面接からすぐに内定に至りました。

Aさんの年収は900万円でしたが、内定先の企業の年収上限は800万円と大きな開きがありました。そこで当社のコンサルタントが企業と交渉し、年収930万円でご入社が決まりました。

Uターン・Iターン・Jターン転職事例

Bさん:40代後半 中小コンサルティング(年収600万→800万)

Bさんは地方企業の経営コンサルタントとして全国を飛び回る方でした。キャリアも折り返し地点に入り、全国ではなく、慣れ親しんだ地元へのUターンを検討されていました。

JACがご紹介したのは、卸売商社の役員ポジション。この企業は10年前からM&Aを進め、グループ全体で売上高数十億円規模の企業に成長した優良企業です。この企業の持株会社のオーナーは跡継ぎがおらず、社内にもM&A後の企業ガバナンスや戦略立案を担える人材がいなかったため、後継者になりうる人材を外部から登用することを検討されていました。

面接はスムーズに進み無事内定、役員として入社され、現在は次期社長候補としてのキャリアを歩まれています。

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Uターン・Iターン・Jターンを成功させるための転職エージェントの選び方


最後に40代・50代でのUターン・Iターン・Jターン転職を成功させるために、覚えておきたい転職エージェントの選び方について、3点に絞ってご紹介します。

40・50代の求人に強い転職エージェント

まず、前提として、いずれの転職エージェントも、同じ求人を扱っているわけではありません。例えば、20代・30代の求人を得意としているエージェントは、管理職・エグゼクティブ層の求人が少ない、IT業界に特化しているエージェントは他の業界の求人は少ないなど、転職エージェントによってそれぞれ求人の傾向は異なります。ご自身の年齢や業界に強い転職エージェントを選ぶことが、まずは重要です。

JACはハイクラス・ミドルクラスに強い転職エージェントとして、これまでに約43万人の転職支援実績があります。管理職や役員、専門職転職に強く、各業界に特化したコンサルタントが転職をサポートしています。

「コンサルタント型」のコンサルタントがいる転職エージェント

転職エージェントには企業・転職希望者様のいずれか片方のみをコンサルタントが担当する「片面型」と、両方を担当する「コンサルタント型」の2種類に別れます。

前者の場合、転職希望者様を担当するコンサルタントは企業担当者に直接会うことはなく、社内のデータベースからキーワード検索や、AIによる解析でマッチした求人を紹介するケースが大半です。

一方で後者の場合には、コンサルタントは企業から直接情報を仕入れた上で求人を紹介するので、転職希望者様の人柄や志向性も含めた相性を考えて求人を紹介できます。JACのコンサルタントは企業の人事や現場の担当者だけでなく、役員などの上層部の方と定期的に面談し、人材を募集する背景や社内で活躍している人材の傾向など、きめ細やかに情報収集しています。

Uターン・Iターン・Jターン先に拠点を持つ転職エージェント

Uターン・Iターン・Jターン転職をする際は、現地に営業拠点を持つ転職エージェントを利用するのも選択肢の一つです。

東京のみに本社を置く転職エージェントの場合、オンライン商談やメールなどで求人を受け取るため、コンサルタントは人事や現場の担当者から得た情報しか提供できません。経営視点から見た募集の背景や事業戦略など、ハイクラス転職に必要な情報を保有していない可能性もあるため、ミスマッチのリスクも高まります。

JACは国内外に拠点を構え、現地に常駐するコンサルタントが直接企業に訪問しています。求人票だけではわからない情報も含めて、転職希望者様にマッチする求人を厳選してご紹介しています。

業界に精通している転職エージェント

多くの情報があふれている現代ですが、ネットやメディアだけではわからない業界動向を把握し、適切な転職時期や業界のプロのみが知るトレンドを聞くことができる点も、転職エージェント利用のメリットです。

JACには各業界に特化したコンサルタントが、あなたの転職をサポートします。特定の業界に深くコミットしているからこそ、きめ細やかなアドバイスとキャリアのご提案には自信があります。特に40・50代以降の転職は、ご家庭の事情やキャリアの集大成に差し掛かる時期でもあり、慎重に転職活動を進めたいと思われる方も多いかと思います。

JACではサービスの提供に期限を設けておらず、40・50代以上の転職支援に強いコンサルタントを豊富に有しています。情報収集のみでも構いませんので、40・50代の方、またUターン・Iターン・Jターンをご検討中の方は、お気軽にJACにご相談ください。


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この記事を監修した転職コンサルタント

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東田

福岡支店 支店長・中国支店 マネージャー

2016年JAC Recruitment入社。担当領域は、流通・小売(スーパーマーケット・百貨店・コンビニ)。2020年に中国支店の支店長に。中国地方エリア開拓担当としては、地元行政や金融機関とも連携。現在は中国・四国エリアの多様な企業向けに、40代以上のミドルからマネジメント層までの紹介や企業の経営課題の解決に取り組んでいる。