転職活動に適した時期はいつ?転職するなら何月がいいか解説

公開日:2024/05/29 / 最終更新日: 2024/10/16

転職を考えているけれど、どの時期に活動を始めるべきか悩んでいませんか?

転職成功までの道のりは長く、大変な作業となります。最初の1歩を踏み出すまでが大変なので「有利な時期があれば合わせて動きたい」とお考えの方も多いでしょう。

転職活動に最適な時期は「2~3月」と「8~9月」です。この時期には求人数が増え、多くの企業が新たな人材を求めています。

この記事では、転職活動に有利な時期とその理由を解説しています。あわせて、転職する時期に注意したい要素も紹介していますので、転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

転職を検討中ですか?

今現在、

  • 自分の市場価値を知りたい
  • 今後のキャリアをどうするか整理したい
  • 転職活動を無駄なくスムーズに進めたい

上記のようなお困りごとがございましたら、私たちJACへ相談してみませんか?

各業界に特化した専任コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、企業傾向の情報収集など、JACのコンサルタントにご相談ください。

転職活動の進め方を
相談する

転職活動に有利な時期はいつ?採用されやすい時期はある?

求人数が増加するのは「2~3月」「8~9月」です。ほかにも、採用意欲が高い穴場となりがちな「4~6月」も狙い目となります。

それぞれ求人数が多い理由と、業界・職種別に有利な時期を解説していきます。

求人数が増加し活発な「2~3月」「8~9月」

「2~3月」「8~9月」は求人数が多く、転職活動が活発な時期です。

多くの企業で「4月」は新年度が始まる時期となります。年度末に退職する方も多いため「退職者の後任を探したい」「新年度へ向けて社内体制を整備したい」「新規プロジェクトや業務拡大に向けて人員を増やしたい」という企業側の意図で2~3月は求人数が増加します。

また、「8~9月」も求人数が増えます。この時期はボーナスをもらってからの退職者や長期休暇を消化してから退職する方がいるため、人員の穴埋めのための求人が増える傾向にあります。また、10月は多くの企業で下半期がスタートする時期です。事業計画の修正、社内体制の再整備を目的とした求人も増える時期です。

4月入社となる「2~3月」、10月入社となる「8~9月」は、ともに求人数が多い時期です。さまざまな求人が出るため、お目当ての仕事を探しやすい時期となります。

ただし、求人数が多い分、転職活動をしている方も多くライバルが多い時期となります。そのため、十分に準備と対策をしたうえで転職活動にいどみましょう。

採用本気度が高い「4~6月」も穴場

「4~6月」は新年度が始まったばかりの企業が多く、求人活動も比較的落ち着いている時期です。

ですが、2~3月の求人が活発な時期に採用した人員が早くもやめてしまった場合や、思ったような採用ができなかった企業が求人を出すことがあります。また、事業計画の進捗が悪いため人手を増やしたい、というケースも考えられます。

前述した理由により4~6月の求人は「早急に人員を確保したい」という企業も多く、採用本気度が高い時期となります。場合によっては、少し適性が不十分でもタイミングが合っているから採用する、というケースも考えられます。

この時期はライバルが少ない時期でもあります。求人数自体は少ない時期ですが、意外と穴場な時期が「4~6月」です。

業界や業種によって採用注力時期は変わる

業界・職種採用注力時期
IT業界通年で募集している企業が多い
コンサルティング業界通年で募集している企業が多い
飲食業界通年で募集している企業が多い
建設業・不動産業1~2月
教育業界1~2月
旅行業界5~6月、9~10月
外資系企業10~12月

転職市場では、業界や業種によって採用のピーク時期が異なります。例えば、教育業界では学校の年度に合わせて1~2月の求人が多いです。一方で、IT業界やコンサルティング業界などは「プロジェクトベースで人員を確保する」「人手不足」といった背景から、年間を通じて採用が行われる傾向にあります。

また、建設業や不動産業などでは、年度末(3月)の工期調整や新規プロジェクトの立ち上げに伴い、年初に採用ニーズが高まります。ほかにも「外資系企業」では、会計年度が12月~1月といった企業が多く、新年度に向けた求人が増える傾向にあります。

このように、業界や会社ごとに求人活動が活発なタイミングが異なるため、自分が希望する業界の採用サイクルを事前に調べ、計画的に転職活動を進めることが大切です。

転職の入社時期を考える上で意識したいポイント

転職活動では、入社時期を決める際に考慮すべきいくつかのポイントがあります。特に、ボーナス(賞与)の支給時期や税金支払い、長期休暇の取得などは、転職時のタイミングを考える上で重要な要素です。

ボーナス(賞与)の支給

ボーナスの支給時期は会社側自由に設定できますが、一般的に夏(6月~7月)と冬(12月)の2回であることが多いです。

現職でボーナスをもらってから退職してもよい?

転職活動を行う際には、ボーナス支給のタイミングは考慮しておきましょう。ボーナスはもらってから辞めた方が得です。

「ボーナスをもらってからすぐに退職しても問題ないのか」という疑問もあるかと思います。結論からいうと、ボーナス支給日に会社に在籍していれば問題ありません。

但し、退職を伝えるのはボーナスをもらってからにしましょう。退職希望の旨をボーナス支給前に伝えてしまうと査定にひびく可能性があります。

また、ボーナス支給直後の退職願いはあまりイメージを持たれません。少し間をおいて(1~3週間ほど)から、退職の話を切り出すほうが無難です。

転職後にボーナスはすぐもらえる?

「転職後すぐにボーナスがもらえるか」は会社の就業規則によって異なりますが、もらえることが多いです。

一般的にはボーナスを計算する期間が設けられており、在籍期間中の成績等を考慮して支給されます。例えば9月に入社した場合、12月にボーナス支給があったとして本来成績が考慮される期間は4~9月だったとしても、実際には9月分しか考慮されないことになります。そのため、勤続年数が長い周りの方と比べると、少し低い金額になるケースがほとんどでしょう。

ボーナスは計算する期間が設けられている以上、転職直後のボーナスはもらえたとしても額が少なめとなります。そのため、転職する際は現職でボーナスをもらうことを優先すべきです。

税金支払い

転職タイミング次第では、税金の支払いを自分でする必要があります。

もし、転職をすぐにする場合、所得税や社会保険に関しては会社側で手続きをしてくれます。退職前に必要書類を受け取り、転職後に必要書類を渡せば問題ありません。会社からの案内に従って手続きを進めましょう。

気にする必要があるのは「住民税」です。住民税は1年間の所得に対して算出し、翌年6月~翌々年5月分までを支払う形になっています。毎月、給料から天引きする形で支払いをしています。

1~5月に現職を退職する場合、残額を一括納入することになります。最後の給料から天引きして支払われることが一般的です。

もし6~12月に現職を退職する場合、一括納入する場合は1~5月退職時と同様に最後の給料から天引きしての支払いが可能です。6~12月の退職の場合は残額が多いため分割納入も可能となっていますが、分割納入は転職後に天引きができないため、納付書を使って自分で支払いをする必要があります。

所得税や社会保険については基本的に会社の案内通りにしておけば問題ありませんが、住民税だけは退職時期によって扱いが異なるため注意しましょう。

長期休暇の取得

転職直後に長期休暇を取得することは基本的に難しいです。そのため、もし長期休暇を利用できる状態なのであれば、転職前に消化しておきましょう。ボーナスと同じように「使ってから辞めた方が得」という考えです

長期休暇を利用してリフレッシュするのもいいですし、転職活動のための時間にも充てられます。長期休暇が取得できる時期は企業によって異なりますので、就業規則を確認してみてください。

転職活動の時期を決める上で注意すべきこと

転職を考える際、いくつかの重要な要因を考慮する必要があります。転職活動を開始するタイミング、入社後の生活の変化、そして経済的な側面は特に重要です。

転職活動開始から入社まで平均3~6か月かかる

転職活動は、自己分析や情報収集といった事前準備まで含めると約3~6ヶ月かかることが多いです。

転職活動の各STEPで必要な期間は上記画像の通りで、自己分析・情報収集といった事前準備が2~4週間、会社選びと書類作成に2~3週間、面接が1~2ヶ月、退職準備に1~2ヶ月という想定です。

「会社選び」のタイミングが「求人が多い時期」に合わせられるよう、計画的に行動しましょう。

転職直後は育児休暇が取得しにくい

転職直後は育児休暇が取り辛い可能性も考慮して動きましょう。

育児休暇には「産休」と「育休」と2種類があります。

まず「産休」は、出産予定日の6週間前(多胎児妊娠の場合は14週間前)に女性が請求して休むことが可能な制度です。出産後は8週間の休業が定められています。産休は労働法基準法で定められている従業員の権利なので、転職直後でも利用は可能です。

続いて「育休」ですが、こちらは子供が0~1歳になるまでの間に休みを取得できる制度です。育休は1歳未満の子供を養育している従業員であれば取得が可能です。但し、育休は労使協定で「雇用から1年未満の従業員は育休取得の対象外」とされている企業もあり、転職直後だと取得できない可能性があります。

もし出産や育児を予定しているのであれば、まず現職で育児休暇制度を利用し、落ち着いてから転職する方法がおすすめです。

転職直後は住宅ローンが組みにくい

住宅ローンは「勤続年数」「年収(転職直後は見込み額)」が審査される傾向にあります。

金融機関によっては「勤続年数は〇年以上が条件」としている場合もあり、また年収は見込み額を算出されるため、転職直後だと本来の評価額よりも低い数値になってしまうこともあります。そのため、転職直後に住宅ローンを組むのは不利になるのが実情です。

特に勤続年数は「収入の安定性」という面で重視する、という考え方が一般的です。住宅ローンを組みたい場合は、転職1年後ぐらいからが目安となります。

もし、転職してすぐに住宅ローンを組みたい場合は、審査が不利にならないよう「年収記載の雇用契約書」や「年収見込証明書」を用意しておきましょう。「前職の勤続年数も考慮してもらえないか」と相談するのも1つの手です。同業種へキャリアアップという形の転職であれば、考慮してもらえる可能性もあります。

既に住宅ローンを組んでいて返済中の場合、特に転職をしたからといって不利なことはありません。そのため、住宅ローンを組みたいなら転職前に組むという方法もあります。転職したい時期や現職の状況と照らし合わせて、適切なタイミングを考えてみてください。

年齢別転職時期とポイント

年齢によっても転職戦略は異なります。

ここでは20代~60代まで、それぞれの年代別に転職成功のためのポイントについて解説していきます。

20代

20代の転職は「キャリアの基盤を築く」ことが目的となります。この時期には、新しい知識やスキルを学ぶこと、柔軟な働き方を経験することが重要です。仕事の幅を増やしたいならさまざまな職種や業界にチャレンジしてみてもいいでしょう。

たとえば、ITスキルを活かしてスタートアップに参加する、またはマーケティングやセールスの分野で幅広い経験を積むなど、将来のキャリアパスを広げる選択をすることが一般的です。転職を成功させるためには、自分の強みや興味を活かせる職種を選び、積極的に学んでいく姿勢が大切です。

20代は未経験でもチャレンジしやすい年代ですが、だからといって転職回数があまりに多いと今後の転職活動にも響きます。転職先の吟味もしっかりと行いつつ、自身のキャリアの基盤を築いていってください。

30代

30代の転職は、専門性を深めたり、管理職やリーダーとしてのポジションを目指したりすることが一般的です。この時期は、既に積み上げた経験やスキルを活かし、さらなるキャリアアップを図るための転職が見られます。

例えば、営業経験を活かしてセールスマネージャーに昇格する、専門的な技術職であればプロジェクトリーダーや技術マネージャーを目指すなどが考えられます。成功のためには、これまでの実績を明確に示し、リーダーシップやマネジメント能力をアピールすることが重要です。

40代

40代では、キャリアのピークを迎え、より高いポジションや専門性を求める転職が多く見られます。この時期の転職は、長年の経験や実績を活かし、上級管理職や高度な専門職へのステップアップを目指します。

例として、部門の責任者や事業部長、専門分野でのコンサルタントやシニアエンジニアなどが挙げられます。成功するためには、これまでのキャリアを通じて培った深い専門知識や管理経験を強調し、組織に対する貢献度を高めることが求められます。

50代

50代の転職は、経験豊富なシニアポジションやアドバイザリーの役割を果たすことが多いです。この年代では、自身の長いキャリアを活かして、後進の育成や組織の戦略策定に関わることが一般的です。

たとえば、取締役や顧問、シニアコンサルタントとしての転職が考えられます。成功のためには、自身の豊富な経験と業界内でのネットワークを生かし、新たな価値を生み出すことが重要になります。

60代

60代の転職は、リタイアメントに向けた準備や、アドバイザリー業務に従事することが一般的です。この時期はキャリアの集大成として、これまでの経験や知識を後世に伝える役割を果たすことが期待されます。

具体的には、顧問や非常勤役員、ボードメンバーとしての活動や、専門分野での講師やメンターとして活躍することが考えられます。自身の経歴や経験を適切にアピールし、次世代に知識やスキルを伝える役割を果たすことが大切となります。