同じ職種への転職は異業種への転職に比べて難易度が低いことが多く、即戦力として新しい職場にも適応しやすいものです。しかし、必ずしも簡単に転職できるというわけではなく、情報収集を怠らず、転職したい理由を明確にする必要があります。
この記事では、同じ職種へ転職するメリットとデメリットをそれぞれ紹介し、同じ職種への転職を成功させるための方法を、ハイクラス転職のJAC Recruitment(以下、JAC)が解説します。志望動機の例文を3つ紹介しているので、そちらも参考にしてみてください。
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同じ職種へ転職するメリット
- 転職しやすい
- 即戦力として仕事に適応しやすい
- 専門性を高められる
同じ職種へ転職するメリットは大きく分けて3つ存在します。同じ職種への転職は、異業種と比べて転職しやすく、即戦力として仕事に適応しやすいです。また、専門性を高められるというメリットも存在します。
各メリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット1. 転職しやすい
同じ職種への転職の場合、すでにその職種に必要なスキルや経験を有しているため、比較的成功しやすいといえます。
企業は新卒採用と比べて、中途採用の際は即戦力として活躍できるかどうかを重視します。「過去に同じ職種で働いた経験がある」という事実は、企業にとって大きな安心材料の一つです。業界の概要や仕事の流れを理解しており、必要な技術や知識がすでに身に付いているため、企業側も安心して採用に踏み切れるでしょう。
また、同じ職種であれば、応募する際も適切なスキルセットを提示しやすく、職務経歴書・面接においてのアピールも説得力があります。企業側も求職者がどの程度の能力を持っているのか判断できるため、採用プロセスもスムーズに進みやすいと言えます。
メリット2. 即戦力として仕事に適応しやすい
同じ職種へと転職する場合、即戦力として仕事に適応しやすい点もメリットです。職種が同じであれば、仕事内容や業務フロー、使用するツールやシステムが前職と似ていることが多いため、新しい職場でもスムーズに仕事に取り掛かることができます。
早い段階で企業に貢献できると、仕事に対する不安も解消できるため、落ち着いて業務に取り組めるようになります。またこれにより、同僚や上司からの信頼を早く勝ち取ることができれば、さらに活躍できるでしょう。
メリット3. 専門性を高められる
同じ職種への転職には、専門性をさらに高められるというメリットも存在します。
以前の職場と同じような業務を継続する場合はもちろん、よりレベルの高い業務に取り組むことも多いため、自分のスキルや市場価値をさらに高められます。同じ職種の経験を積み重ねれば、業界への理解や技術力も向上し、高いレベルで業務を行えるようになるでしょう。
専門性を高めることができれば、さらに高い役職への昇進も期待できます。特に、ニッチなスキルを持つ人ならば、企業から高評価を受けるため、給与や待遇面がより改善される可能性もあります。
同じ職種へ転職するデメリット
- 新しいスキルを習得する機会が少なくなる
- 業務の新鮮味に欠け、モチベーションが下がる可能性
同じ職種へ転職するにあたっては、デメリットも存在します。
例えば、新しいスキルを習得する機会が少ないこと、またそのため、業務が新鮮味に欠けることがあり、モチベーションが下がる可能性もあることなどが挙げられます。メリットと総合的に考えて、同じ職種への転職を目指すかどうかの判断材料としてください。
デメリット1. 新しいスキルを習得する機会が少なくなる
同じ職種への転職は、すでに有しているスキルや経験をさらに深めることができる反面「新しいスキルを習得する機会は少なくなる」というデメリットがあります。
営業職を例にあげるならば、コミュニケーション力や傾聴力、プレゼンテーション能力は日々の業務でさらに高まるかもしれませんが、基本的に営業の業務に専念するため、別のジャンルのスキルを磨く機会は多くないと思っておいた方が良いでしょう。
職種や担当する範囲によっては新しいスキルを習得する機会が豊富な場合も存在するため、一概には言えませんが、「幅が広がらない可能性は比較的高い」ということは覚えておきましょう。
同じ職種だけで年齢を重ねると、別の職種への転換がしづらくなってしまうため、「将来的には別の仕事もしてみたい」と思っている場合は、同じ職種に絞らず、興味のある職種にも応募してみてください。
デメリット2. 業務の新鮮味に欠け、モチベーションが下がる可能性
同じ職種への転職の場合、業務の新鮮味に欠け、モチベーションがそこまで上がらない可能性があります。前職と同じ業務を担当することになるため、現職の業務内容に飽きてしまっている場合は、モチベーションが続かないかもしれません。新たなチャレンジをする機会も比較的少なく、自己成長の機会が多くない場合もあります。
「新しい環境で心機一転、モチベーションを高めて頑張ろう」と思っている人でも、想定ほどはモチベーションが高まらないかもしれません。
モチベーションが下がってしまうと、業務に対してやりがいが感じられず、再び転職を目指すことになる可能性もあります。
「自分が今の業務に飽きていないか」「全く同じ業務を次の会社で担当することになったとしても、長く続けていけるか」という点は検討してみてください。
同じ職種での転職を成功させるための方法
- 同じ職種であっても情報収集を怠らない
- 転職したい理由をはっきりとさせておく
- 志望動機を考えておく
同じ職種での転職を成功させるためのコツは複数存在しますが、代表的なものは3つです。
「同じ職種であっても情報収集を怠らないこと」「転職したい理由をはっきりとさせておくこと」そして「志望動機を明確にし、面接で堂々と答えられるようにしておくこと」です。
転職を成功させるためにも、これら3つの対策には入念に取り組んでおきましょう。
方法1. 同じ職種であっても情報収集を怠らない
同じ職種への転職を目指す場合でも、情報収集は不可欠です。業界や企業のトレンドは常に変化しており、同じ職種でも、企業ごとに求められるスキルや業務内容は異なる場合があります。
企業が中途採用において重要視しているポイントは「即戦力として活躍できるか」ですが、即戦力としての活躍をアピールするには、情報収集は欠かせません。転職先企業の社風や実際の職場環境などについて把握し、どのような人物が求められているのかを踏まえた上で、自分が適している人物であると強調することが大切です。
また、企業側からは高く評価されたとしても、情報収集不足が原因で転職後に「思っていた環境と違う」とギャップを感じ、モチベーションが下がってしまうこともあります。「内定を獲得する」という目的のため、そして「満足のいく転職にするため」にも、情報収集は入念に行うことを推奨します。
方法2. 転職したい理由をはっきりとさせておく
自分が転職したいと思う理由をはっきりとさせておくことも、同じ職種への転職には欠かせません。自分がなぜ転職したいのか、自分が納得できる明確な理由を言語化できていないと、転職を失敗する可能性があります。
まずは自分の中で、ネガティブな言葉でも構わないので、「今の職場を去り、新しい環境を求める理由」をはっきりとさせておきましょう。これにより、次の企業に求める条件もより明確になります。
そして、面接の際もできるだけ正直に、転職したい理由を明確に述べるようにしましょう。ただし、転職理由はネガティブなものであることも多いため、ポジティブなものに言い換えることを推奨します。
例えば「成長機会が少ないこと」が現在の職場を退職したい理由であるならば、「現在の企業は働きやすく満足していますが、長期的な目線で見ると、御社がより成長できる場所であると感じました」などと述べると良いでしょう。
方法3. 志望動機を考えておく
志望動機も必ず考えておきましょう。
面接官の立場になって考えてみると、同じ職種を目指す候補者には「同じ職種ならば、なぜ転職を目指したのだろうか」「前の企業に勤め続けても良かったのではないだろうか」という疑問をもつはずです。
企業は採用に多大なコストを投入しているため、中途採用に失敗したくはありません。したがって、候補者の人格に問題がないか、早期離職してしまわないかを懸念している場合がほとんどです。
特に同じ職種の転職の場合は、「新しい経験をしたい」などの理由ではないことが明確であるため、その懸念が強まっていることも多いでしょう。そこで、面接官側が納得できる、ポジティブかつわかりやすい志望動機を考えておくことを推奨します。
「なぜ同じ職種での転職なのか」「なぜ前の企業ではいけなかったのか」「なぜ数ある企業の中でも自社を選んだのか」この3点を面接官に納得してもらえるように心掛けましょう。
同じ職種へ転職する場合の志望動機・自己PRの例文
- キャリアアップのため
- 新しい環境でチャレンジしたい
- グローバル展開と成長機会
同じ職種への転職を目指す場合の志望動機の例文も紹介します。以下の3つの例文を踏まえた上で、あなたの志望動機に照らし合わせて、ぜひ一度下書きを作成してみてください。
面接においては「あらかじめ作った文章を丸暗記してそのまま述べる」といった回答方法は、棒読みになりがちであり、深掘り質問に柔軟に対応しづらくなるため、NGです。
しかし、大まかな下書きを作成しておくと、心に余裕を持って本番に臨めるようになります。 以下、参考にしてみてください。
例文1. キャリアアップのため
回答例:
私はキャリアアップのために、御社に入社したいと考えています。
現在の会社では事業責任者を任されており、非常にやりがいを感じているのですが、年功序列の傾向が強いため、努力次第で迅速な昇進が目指せる環境ではありません。長期的な目線で考えた際、御社のような業績と評価が密接に関係している企業で働くことが、自分にとって最適であると考えました。
御社は現在、将来的にプロジェクトマネージャーを担当できるような、他のメンバーを引っ張る人物を募集されていると伺っています。
もし入社がかなった際には、一日でも早く自身の業務を完璧にこなせるよう尽力し、そして1年半以内にプロジェクトマネージャーとして貢献できる人物を目指したいと考えています。
回答のポイント:
キャリアアップを目指しての転職であることが伝わりやすい解答例です。現職ではできないことが志望企業ではできること、そして自分が求められる人物像に適合していることを説明できています。
また、「長期的な目線で考えた際」という一言から、長く働く意思があることが伺えるのもポイントです。「業務内容」や「転職理由」「入社後の活躍」の部分を、自分に置き換えつつ参考にしてください。
例文2. 新しい環境でチャレンジしたい
回答例:
私が御社への転職を目指す理由は、新しい環境でチャレンジしたいと考えたためです。
私は現在、エンジニアとしてクライアント企業との打ち合わせや、プロジェクト全体の進行を担当しており、まさに自分に合った職種であると感じています。
特にクライアント企業とのやりとりや制作方法の交渉において、自身の強みを感じることが多く、業務の中でより人と関わることが多い環境が向いているのではないかと考えるようになりました。そこで、さらにクライアントと関わることが多い環境を探したところ、御社のような、エンジニアの裁量が多い企業が向いていると感じました。
御社はプロジェクトマネージャーとエンジニアを兼任できる人物を探していると伺っています。私は、御社のような環境でこそ、自身の人と関係値を築くことを得意とし、交渉を有利に進められる能力を発揮できると考えています。
もし、御社への入社がかなった際には、プロジェクト全体の進捗を管理しつつ、クライアントと良好な関係を築くことで、長期契約を勝ち取ることにも貢献する所存です。
回答のポイント:
エンジニアとして、入社後、どのようなことを成し遂げたいのか、そして現在はどのような業務を担当し、どのようなスキルに自信があるのか伝わりやすい回答例です。
「現職」と「志望先の企業」の対比を行いつつ、志望先の企業の方が自分にとって魅力的であることを示せていますし、現職の悪口にもなっていない点がポイントです。
「業務内容」「入社後の活躍」「経験やスキル」を自分に置き換えながら、ぜひ活用できる要素を志望動機に盛り込んでみてください。
例文3. グローバル展開と成長機会
回答例:
御社を志望する理由は、御社のグローバルな企業展開と、それに伴う成長機会が魅力的であると考えたためです。
私は現在、営業職としてIT企業に勤めており、日々多くのクライアントと良好な関係を築き、仕事に対して強いやりがいを感じています。しかし、その一方で、既存の国内クライアントとのやり取りがほとんどであるという現状から、自身の成長のためにも、新規のクライアントへ営業を行う企業で働きたいと考えるようになりました。
御社は近年、中東やヨーロッパなど、海外の新規顧客開拓にも取り組んでいると伺っています。
私は大学時代、外国語学部に在籍しており、英語とドイツ語を話すことができ、さまざまな国の取引先とのやりとりが可能です。そのため、入社後には、各国の取引先と関わることで異文化理解を深め、交渉力をはじめとした営業職に必要なスキルをさらに磨けると感じました。
また、前職で身につけた営業スキル、そして外国語のスキルを生かして、さまざまな国の新規顧客を開拓し、御社の大幅な事業拡大に貢献できると考えています。
回答のポイント:
営業職として、入社後に取り組みたいことと、還元できるスキルをわかりやすく説明している回答例です。
「御社は海外の新規顧客開拓をしている」→「外国語が話せる自分は最適」という文章展開は「問題提起」→「解決策の提案」という構造になっており、興味を惹きやすいです。「業務内容」「将来の展望」「自分のスキル」を置き換えながら、ぜひ参考にしてください。
同じ職種へ転職する際の注意点|競業避止について
同じ職種へ転職する際の注意点として「競業避止義務」という概念を覚えておきましょう。競業避止義務とは「企業が社員に対して、退職後に競合企業で働くことを制限するための取り決め」です。
就業規則や雇用契約書に記載されていることが多く、社員が退職後に企業の機密情報を持ち出して競合企業で働くことを防ぐ目的で設けられています。例えば、営業職や技術職など企業の重要なノウハウや顧客情報を扱う職種では、この義務が特に厳しく設定されている場合もあります。
ただし、法的に見ると競業避止義務自体は合法ですが、あまりにも厳しい条件の場合は、無効とされるケースが多いです。範囲が広すぎる場合や、長期間にわたる制限が存在する場合、労働者の自由な職業選択を制限することになってしまうため、無効と判断されることもあります。
基本的には、企業秘密を転職先に漏らすようなことがなければ大きな問題となることはありません。しかし、中には競業避止義務を非常に細かく設定している企業もあるため、現在勤めている企業の就業規則などはしっかりと読み込んでおくことを推奨します。
「JAC」では同じ職種への転職をサポートいたします
この記事では、同じ職種への転職を目指す方向けにメリットとデメリットを紹介しつつ、同じ職種での転職を成功させるための方法も詳しく紹介しました。
同じ職種への転職は、新しい環境でも即戦力として活躍しやすく、さらにスキルを深められる可能性が高いというメリットがあります。
しかし、多岐にわたるスキルを習得したい場合や、現在の仕事に飽きを感じている場合には注意が必要です。そして、面接の際にはなぜ同じ職種に転職するのか、面接官が納得できる志望理由を述べなければなりません。
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