転職の内定についての流れ・手続き方法【完全ガイド】
転職活動では皆「内定」を目指して努力しています。ですが、転職活動は「内定」をもらったタイミングで終わりではありません。ここから先には「内定をもらった企業の比較検討」「内定を承諾するかしないかの判断」「内定後の連絡」といった一連の流れが残っています。
特に「内定を承諾するかしないか」という判断は重要です。しっかりと考えたうえで企業を選び、その後のステップへ進みたいところです。
この記事では、内定がどのようなものか、そして内定を受け取るまでの一般的な流れと内定後の対処方法について、ハイクラス転職のJAC Recruitment(以下、JAC)が解説していきます。
内定通知に対するお礼メールの例文も掲載していますので、転職活動中の方はぜひ参考にしてみてください。
転職の内定の定義とは
そもそも「転職における内定」とは、採用が公になる前の状態で、内々に「応募者と企業間での入社に合意すること」です。内々に定めた状態である、ことから「内定」という言葉が生まれています。内定を承諾する場合は「入社承諾書」を提出し、労働契約を締結することになります。一般的には内定通知書などが発行されたときが「内定」と考えて良いでしょう。
「内々定」という言葉もありますが、これは内定よりも更に前段階で採用の決定を通知することをいいます。内々定は書面を交わさないことが多く、口頭やメール等で簡潔に伝えられることが多いです。内定とは違い、労働契約は締結していない状況です。
転職の「内定前」までの流れ
- 応募から内定までの期間は2~3カ月程度
- 最終面接後の内定連絡はいつ頃?1週間が目安
- 何社目で内定?内定率の平均は15%
- SPI(適性検査)がボロボロでも内定が出る可能性はあり
- 1社目で内定をもらった場合に確認したほうがよいこと
転職における「内定前」の流れと注意点について解説していきます。
応募から内定までの期間は2~3カ月程度
転職活動で「応募」から「内定」を獲得するまでの期間は約2~3ヶ月程度です。
実際に企業へ応募した後、まず書類選考が行われます。書類選考に通過したら1次面接、2次面接と進み、最終面接を経て内定となります。
書類選考に約1~2週間、各面接で合計1~3ヶ月程かかります。企業や業界、時期によってこの期間は大きく左右しますが、早くても約1ヶ月、遅いと3ヶ月程度、という認識が一般的です。
最終面接後の内定連絡はいつ頃?1週間が目安
最終面接後、内定の連絡が来るのは約1週間が目安となります。早い場合は面接の翌日ということもあります。もし10日ほど経過しても連絡がない場合は、こちらから確認の連絡をしてみても良いでしょう。
最終面接後、企業側では面接で得た情報を元に最終的な候補者の選考を行います。面接官のフィードバックを集め、必要な場合は追加の承認を経営層から得る必要があるため、数日を要することが一般的です。企業の規模が大きくなるほど、かかる時間も長くなる傾向があります。
何社目で内定?内定率の平均は15%
一般的に転職活動における内定率は平均15%とされています。これは書類応募をした人の内、内定を獲得した人の割合です。内定率15%となると7~8社に1つの内定です。転職活動では5~10社ほど並行して選考を進めている方が多いですが、これは内定を獲得するために現実的な数字だということが分かりますね。
但し、内定率は業界や職種、応募者のスキルセットによって大きく変動します。公開されている求人であれば書類応募の数も多くなりますし、あくまで目安として考えるようにしてください。自信をもって一つ一つの選考に力を入れるのであれば2~3社の応募でも構いませんし、希望する企業を定められていない状況なら更に増やして応募してみても良いでしょう。
SPI(適性検査)がボロボロでも内定が出る可能性はあり
SPI(適性検査)は、多くの企業が採用選考の一環として利用しています。適性検査は応募者の能力検査(言語理解能力・数的処理能力)、性格検査のために設計されていますが、結果が良くなかったとしても必ずしも選考に落ちる訳ではありません。
適性検査のスコアが低かった場合でも、面接でのパフォーマンスや職務経験、専門技術が評価されれば内定を得る可能性は十分にあります。企業は適性検査の結果を一つの参考指標として考えており、最終的な採用判断は候補者の全体像を見て行われます。評価軸も面接内容が優先されることがほとんどです。
なお、応募者が多い場合は、適性検査のスコアで足切りラインを設定し、ラインよりスコアが低かった人を一律で不採用とする場合があります。大手企業など選考者が多い場合は筆記試験の対策もしておくと良いでしょう。
1社目で内定をもらった場合に確認したほうがよいこと
内定率が約15%とされる中で、1社目で内定を受けることは光栄なことです。しっかりと準備し、さまざまな企業を比較検討したうえで、自信をもって内定を獲得したのであれば問題ありません。
ですが、「だめかと思っていたけど内定をもらった」「意外とあっさりと内定をもらえた」というようなケースは注意してください。このような場合、企業側で人手が極端に不足していたり、労働環境・条件の悪い企業だったりする可能性があります。雇用契約書の内容をしっかりと確認するのはもちろん、口コミなどの情報収集を追加で行ってみてください。
また、1社目でそのまま内定を承諾してしまうと、他の企業との比較もしづらくなります。もし他に選考している企業があるのであれば、少しだけ保留にしてもらってよく考えるのも一つの手です。
転職の「内定通知が出た後」~入社までの流れ
- 内定通知書の確認・回答
- 内定承諾前に質問・確認したほうがよい注意点
- 内定~入社までの期間目安は2~3カ月
- 内定後のオファー面談
- 内定後、年収や入社日を交渉できるか
- 内定後、入社日の連絡が来ない場合の対処法
転職活動で内定通知が出た後~入社までの流れと注意点について解説していきます。
内定通知書の確認・回答
「内定通知書」とは、企業側が応募者を採用する意思表示のようなものです。内定通知書は発行が義務付けされている書類ではないため、別の手段で内定の通知がされる場合もあります。内定通知書はメールによる送付か、書類を自宅に郵送する手段が一般的です。
また、内定通知とあわせて雇用条件が記載された「労働条件通知書」も同封されていることが多いです。この書類の職務内容、給与、勤務地、始業日などの基本的な項目は必ず確認しておきましょう。雇用条件に関する案内がなく、内定の通知だけが来た場合は雇用契約の内容確認をしたい旨を連絡してください。
内定通知書と雇用条件の確認が済ませたら、正式に入社するか、しないかの回答をします。雇用条件等の書類はメールで送付されることが多いため、基本的にはメールでの回答で問題ありません。
内定承諾前に質問・確認したほうがよい注意点
内定を承諾する前に雇用条件は確認しておきましょう。前述した通り、内定通知書が届いた際に雇用条件が記載された「労働条件通知書」が同封されていることが多いです。転職の場合は「労働条件通知書」だけが発行されることもあります。
「労働条件通知書」は雇用契約を結ぶ前に雇用条件を通知するために、発行が義務付けされているものです。もし届いていないようであれば確認の連絡を入れましょう。
労働条件通知書の内容は全てに目を通す必要がありますが、特に下記ポイントは注意して確認しましょう。
- 労働契約期間
- 期間の定めがある契約の場合、更新する際の基準
- 就業場所
- 業務内容
- 賃金
- 退職に関する事項
- 休職に関する事項
内定~入社までの期間目安は2~3カ月
内定を承諾してから入社するまで約2~3ヶ月の期間があります。現職を続けながら転職活動を行う方が多いため、企業側が内定後~入社までの期間を長めに設定している、という背景があります。企業側としてはすぐにでも働いてほしいケースが多いため、内定から1ヶ月以内で働くことも可能です。
この2~3ヶ月の期間は、主に現職の退職のために使います。退職は会社へ退職を言い始めてから約1~2ヶ月はかかってしまいます。引継ぎや挨拶などを済ましておきましょう。
内定後のオファー面談
企業によっては、内定後にオファー面談が実施されます。タイミングは内定通知後の承諾前後となります。この面談は職務内容の詳細確認、勤務条件の最終調整、入社日の調整など、入社に向けての調整を行うために実施されます。
職務内容の話では、応募者に期待している業務内容、チーム内での役割、入社後すぐに関わる内容など、具体的な話をします。不明点や不安があればこの場で質問しておきましょう。入社までの期間に予習し、準備をしておくと良いですね。
内定後、年収や入社日を交渉できるか
内定の通知を受けた後で、「内定を承諾する前」であれば年収・入社日の交渉も可能です。既に内定に承諾している場合は年収といった条件や入社日について合意したことになるので、基本的にはNGとなります。入社日については内定承諾後でも調整はできる場合がありますが、内定承諾後の年収交渉は難しいです。
交渉の場は内定通知後、内定の承諾前に行われるオファー面談の場が相応しいでしょう。この時、面接の際に希望年収を伝えていたのであれば、その内容と相違がないように注意してください。ただし、交渉をする場合には、「今の条件であれば内定を承諾しない=内定を辞退する」という意思表示として受け取られるケースがあるため、慎重に進めていくことが重要です。
内定後、入社日の連絡が来ない場合の対処法
内定の通知後に入社日の連絡が来ない場合は、こちらから問い合わせをしましょう。こちらから連絡を入れるタイミングは「内定通知から1週間何も連絡がない場合」が適切です。もし、内定通知後にオファー面談が設けられているのであれば、その場で入社日を含めた諸々の条件の説明がされる場合もあります。
もし、入社日が分からない状態のまま内定を承諾しているのであれば、すぐにでも連絡をしましょう。入社日は通常、内定通知書や雇用条件通知書に記載されているので、書類があれば確認してみてください。
入社日や入社当日の出社場所・時間など、当日の受け入れ担当者など、少しでも分からないことがあれば積極的に質問してOKです。入社前の不安要素は極力減らしておき、万全の状態で入社できるよう調整していきましょう。
転職の内定連絡に対してすぐに使える「お礼メール」 例文
内定の連絡を受けた後は必ずお礼のメールを速やかに送りましょう。これから共に働く企業や仲間に対して、良好な第一印象をもってもらい、気持ちよく仕事を始めるためにも重要です。
ここでは内定通知後のお礼メールの例文を紹介していきます。
内定承諾する場合のメール返信例文
件名:内定のご連絡ありがとうございます【氏名】
〇〇株式会社 人事部
〇〇様
お世話になっております。〇〇でございます。
このたびは、貴社より内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
ぜひ貴社に入社させて頂きたいと考えております。
これから貴社で働くことへの期待感に胸が膨らんでおります。
今後の手続きについて、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
貴重な機会をいただき、心より感謝申し上げます。
〇〇 〇〇
内定を承諾する場合は「感謝の意」と「内定を承諾する旨」をはっきりと記載しましょう。入社後の意気込みも含めておくと好印象になります。
承諾書の添え状の書き方
内定承諾書を郵送で送る場合は、添え状も同封しましょう。添え状には「封筒内に同封している書類の概要」と「内定に対する感謝の意」を記載します。
令和○○年○○月○○日
〇〇株式会社
人事部
○○様
〒○○〇-○〇○〇
(自分の住所)
(自分の名前)
電話:○○○○○○
MAIL:○○○○○○
拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびは、貴社より内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
ここに、内定承諾書を添えてお送りいたします。貴社での新たなキャリアをスタートさせることへの期待と喜びを感じております。
つきましては、下記書類を同封しておりますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
貴社での貢献を心から楽しみにしております。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
記
内定承諾書 1部
以上
添え状は、左上部分に転職先の社名と担当者の氏名を、その右下に自分の住所・名前・連絡先を記載します。もし同封書類が内定承諾書以外にもある場合は、「記」の下部に追記してください。
また、添え状はパソコンで作成して問題ありません。手書きでの場合はキレイな字とレイアウトにすれば好印象を持たれますが、中々難しいです。そのため、パソコンで作成しコンビニなどで印刷して用意することを推奨します。
転職の内定が出たが「保留」にしたい場合
- 複数社(他社)選考中の場合
- 保留にできる期間はどのくらい?1ヶ月保留にできるか
- 保留にしたい場合のメール例文
内定を受けたものの、他社の選考がまだ終わっていない場合や、何らかの理由で即座に決断を下すことが難しい場合には「内定を保留」にしたいところです。
新卒の内定は長期間保留にできましたが、転職では事情が異なり「約1週間」の保留が目安です。
複数社(他社)選考中の場合
転職活動は複数社で同時に選考を進めることが一般的です。そのため、一部企業で内定がでたものの、他の企業の選考結果を待ちたい、というケースも多いでしょう。
こういったケースで内定をいただいた企業に対して保留を申し出る場合は、「他の企業の選考が途中である」と状況の説明をします。この時、他企業の志望度が高い、といったことを話すのはNGです。選考が終わってから比較検討したいから、という理由を伝えるようにしましょう。また、内定を頂いたことに対して感謝の意を伝えることも忘れてはいけません。
保留にできる期間はどのくらい?1ヶ月保留にできるか
転職の内定を保留にできる期間の目安は「1週間」です。
企業側としては内定通知を出した以上、応募者が「内定を希望」した場合は原則として受け入れる必要があります。そのため、内定を保留にしている期間も企業側はそのポジションを確保しておく、つまりそのポジションの選考を全てストップする必要があります。
また、他の複数の応募者がいた場合は、応募者に優先度をつけている場合もあるでしょう。「Aさんが内定を辞退したらBさんへ内定通知をしよう」というように、他の選考者との兼ね合いもあります。
そのため、企業側としては入社日が2~3ヶ月先であろうと「内定が確定するかしないか」という判断は早めに欲しいのです。企業側の事情次第では1ヶ月待ってもらえる可能性もありますが、あまり長期間の保留は内定の取り消し理由として挙げられてしまう可能性も考えられます。
企業側の事情と交渉次第ではありますが、内定の保留は原則約1週間と考えておき、志望度の高い企業の最終面接はなるべく早めに設定しておくと良いでしょう。
保留にしたい場合のメール例文
件名:内定のご連絡に対するお礼とお願い【氏名】
〇〇株式会社 人事部 様
お世話になっております。〇〇でございます。
このたびは、貴社より内定のお知らせをいただき、心より感謝申し上げます。
貴社での仕事に対する情熱と、貴社のビジョンに大変魅力を感じております。ただ、他にも進行中の選考がいくつかあり、最終的な決断を下すにあたり、全ての選考結果を比較検討したいと考えております。
そのため、少々時間をいただきたく、内定のご返答については〇日までとさせて頂けないでしょうか。
貴重な機会をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
この件に関して、ご理解とご配慮を頂けますと幸いです。
引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
〇〇 〇〇
内定を保留にしたい場合は、まず選考に対しての「感謝の意」を述べ、その後にはっきりと「他企業が先行途中で比較検討したい」「返答を〇日まで待って欲しい」と伝えます。
転職の「内定承諾後の辞退」について
- 内定承諾書の提出後に辞退することは可能
- 参考用:内定承諾後によくある辞退理由
- エージェント利用の場合
- 承諾後の辞退についてのメール例文
内定を承諾したものの、「本当によかったのか」「他社が条件を改善してきた」といった理由から悩む方も少なくはありません。
結論から言うと「内定承諾後の辞退」も可能ではありますが、関係者に多大な迷惑をかけるため、なるべく避けたいところです。
内定承諾書の提出後に辞退することは可能
前述した通り、内定承諾書の提出後でも辞退することは可能です。
内定を承諾した後というのは「雇用契約を結んでいる」状態となります。雇用契約の解除は個人の自由として認められており、法的には2週間前までに通達すれば契約解除も可能(※)です。そのため、入社日まで2週間以上の間が空いている場合は、入社せずに内定を辞退することができます。
(※)出典:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089 民法627条1
ただし、法的には問題ないですが、職業倫理に関わる問題ではあります。相手側の企業はあなたの採用を決定し、ポジションを用意して入社までの準備をしている状態です。そんな中で辞退する訳ですから、企業側には相当な迷惑をかけてしまいます。そのため、辞退を決めたのであれば早急に、敬意をもって対応する必要があります。
参考用:内定承諾後によくある辞退理由
- 雇用条件(職務内容・給与など)を見落としていた
- 他社の内定を辞退したところ、条件を改善して提案された
- 選考待ちだった企業から良い条件で内定をもらえた
- 現職の退職引き止め(条件の改善)
- 内定承諾後に入社先で不祥事が発生した
- 内定承諾後の入社に関する手続きで不手際や不信感を感じた
- 家庭の事情(急病、引越など)
上記は、内定承諾後の辞退で「よくある理由」になります。
この中でも特に多いのは「他社の内定を辞退したところ、条件を改善して提案された」「現職の退職引き止め」という理由でしょう。
しっかりと比較検討をした上で内定承諾を提出した場合でも「他社がよりよい条件を提示してきた」というケースも考えられます。あなたの市場価値を評価しての提案なので喜ばしいことではありますが、とても悩みますよね。内定承諾後の辞退は心苦しいことではありますが、最終的には本心に従って自身の望む選択をすることを推奨します。
転職エージェント利用の場合
転職エージェントを利用している場合でも、内定承諾後の辞退は可能ではあります。この場合は企業ではなく、担当のエージェントへ連絡を取りましょう。内定先の企業には転職エージェントから伝えてもらいます。
ただし、この場合は内定先の企業だけでなく、転職エージェントにも迷惑をかけることになってしまいます。エージェントにより「考え直してほしい」と電話をされることもあるでしょう。
転職活動は複数社に応募して並行して進めるため、内定を辞退すること自体は問題ありません。ですが、内定の承諾後となると話が変わってきます。法的には問題ないものの職業倫理に関わる問題なので、転職エージェント内での信用を落とす可能性もあります。
そのため、「承諾後の辞退」ということにならないよう、内定の承諾前には他企業との比較検討を徹底的に行いましょう。悩んでいる点があるならエージェントへ相談するのも手です。不満点が解消できそうなこと(例えば給与面等)であれば、エージェント経由で打診してもらうことも可能ですので、「承諾後の辞退以外の道はないか」という点も考えてみてください。
承諾後の辞退についてのメール例文
件名:内定辞退のご連絡【氏名】
〇〇株式会社 人事部
〇〇様
お世話になっております。○○でございます。
先日内定を頂き承諾する旨を申し上げたのですが、内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。内定を承諾した後にも関わらず、私の都合でご迷惑をかけてしまい大変申し訳ございません。
内定を承諾した後、別の会社より新たな役職と条件を提示され、これまでの希望と合致する形でのキャリアアップの機会が生まれました。その結果、新たな挑戦を選ぶことを決断しました。貴社の皆様には多大なるご迷惑をおかけすることとなり、心よりお詫び申し上げます。
この度は本当にありがとうございました。
末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
内定承諾後の辞退のメールでは、まず「内定を承諾した後にも関わらず申し訳ない」というお詫びの姿勢を大事にしてください。はっきりと辞退したい旨を伝えた後、その理由も伝えます。選考に時間を割いてもらったことに対する感謝の意も忘れずに入れましょう。
また、承諾後の辞退は重い話となりますので、メールだけで済ますのではなくフォローアップの電話を入れるのも有効です。気が重くなるとは思いますが、今後の仕事を前向きに進めるためにもしっかりと謝罪して清算しておき、気持ちを切り替えていきましょう。
転職エージェントへのお礼メールは必要か?
転職エージェントへのお礼は任意となりますが、しておくと好印象を持たれるでしょう。
内定通知に対してのお礼と比べると、転職エージェントへのお礼は重要度が下がります。ですが、エージェントもお礼をもらったら嬉しいものです。それに、今後また同じ転職エージェントを利用する機会があるかもしれません。ビジネスとは人との繋がりで成り立つものですから、関わった人に対しては丁寧に対応を心掛けることで、キャリアにも好影響をもたらすでしょう。
以下に、転職エージェントへのお礼メールの例文を記載します。感謝の本心を簡潔にまとめて伝えると良いでしょう。
件名:内定のご報告と感謝の気持ち
〇〇様
お世話になっております。〇〇です。
このたびは、〇〇株式会社から内定をいただくことができ、その過程で多大なる支援とご助言を頂き、心より感謝しております。
〇〇様のおかげで、面接対策を始め、様々なアドバイスをいただき、自信を持って選考に臨むことができました。今後とも何かございましたら、ぜひご指導のほどよろしくお願いいたします。
内定の喜びを共有できますことを大変嬉しく思います。改めて、お礼申し上げます。
転職の内定通知をもらったが迷って決断できない時の対処方法
- 改めて、内定先の雇用条件をまとめる
- 自分があらかじめ決めていた転職活動の軸を見直す
- これから先のキャリアプランについて、改めて考えてみる
- 理詰めで考えるだけでなく、リフレッシュしてみてリラックスした状態でも考えてみる
- エージェントや友人、家族へ相談する
内定通知をもらっても中々決断できない時があると思います。転職の場合は内定を保留にできる期間が短いため、焦ってしまう場合もあるでしょう。
そのような場合は、改めて雇用条件を紙やメモアプリに書き出してみましょう。続いて、自分が転職活動をする際に決めていた「軸」は何だったかを考え、雇用条件と照らし合わせてみます。これからのキャリアプランについて、再考してみても良いでしょう。
また、理詰めだけで考えているとなかなか思考が前に進まないときもあると思います。そんな時は、散歩してみたり、温泉に行ってみたり、一度リフレッシュしてみてください。リラックスした状態で考えてみると、また新しい対処法が思い浮かぶかもしれません。
一人で考えていても限度があるため、周りの人へ相談するというのも一つの手です。自分一人で考えていると思考が偏りがちなので、客観的に意見をもらうことで判断の決め手となるかもしれません。
転職の内定についてのまとめ
この記事では転職の「内定」について解説してきました。
内定とは、企業が候補者に対して正式に採用するという意志表示となります。通知を受けた後、内定を承諾すると雇用契約を結ぶことになります。
転職活動は内定を得るまでが最も大変ではありますが、内定獲得後の立ち回りも重要です。本当にその企業で良いのか、という点はじっくりと考える必要があります。また、転職では内定を保留にできる期間が短いため、複数選考している場合は面接日程の調整も考慮する必要があります。
内定を得た後は、新しい職場での準備を始めるとともに、自身のキャリアプランを再確認し、入社に向けての心構えをしておきましょう。転職の内定は単なるゴールではなく、新しい職場でキャリアを形成していくスタートラインにもなります。内定を機に、自己成長とキャリアアップを目指して自身を高めていきましょう。