転職の面接で「長所・短所」を聞かれたときの答え方や例文を解説

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公開日:2024/04/19 / 最終更新日: 2024/10/16

転職活動の面接で「長所」「短所」についてよく聞かれることがあります。この質問には、企業側の隠れた意図があります。

なぜ面接官が聞いているのかを理解することで、どのような回答をすべきか、前もって準備した上で面接に臨むことができます。

こちらの記事では、面接での長所・短所の質問をする企業側の意図、回答の準備方法、伝え方のポイントについて、回答例文とともにハイクラス転職のJAC Recruitment (以下、JAC)が解説しています。

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企業が転職面接で「長所・短所」を聞く意図と「自己PR」との違い


企業が転職の面接を行う目的には、応募者が即戦力となるかどうかを見極めることと、応募者の人間性を知ることの2つがあります。

面接で「長所・短所」についての質問をする場合は、その内容、受け答え方、態度で応募者の人柄や特性を確認したいという意図からです。

ただ、「長所・短所」は人柄を表すものではありますが、面接で応える場合は、仕事に絡んだもので回答するようにします。

また、長所・短所について質問する際は、特に以下の2点についても採用担当者は確認していることが多いようです。

聞かれる意図1. 自分を客観視できているか

まず1つ目の企業側の意図は、自分の長所・短所について答えられる、つまり、自分を客観的にみることができているかということを確認するためです。

長所・短所の質問の回答では、その人の自己認知力・自己分析力、そして課題解決力が企業側に伝わります。

長所を把握していれば、業務でも長所を生かしてより効率の良い業務を行えますし、逆に短所を把握していれば、短所をカバーする、克服する努力ができるからです。

そのため、まずは自分の長所・短所を書き出し、仕事上でどのように生かすことができているか、またカバーできているかを話せるように準備しておくとよいでしょう。

聞かれる意図2. 自社の社風に合致する人となりか

企業側が長所・短所について質問するもう1つの意図は、自社の社風に合う方か、また、現在のメンバーと協力して活躍してくれる人柄かを見極めるためです。

長所、短所からは、その人の人となりや仕事に対する姿勢、考え方、仕事の進め方のタイプが伝わりますし、また、現在のメンバーとの相性の予測ができます。

スキルのある方でも、他の社員とうまくやっていけなければ、双方にとってデメリットでしかないです。

そのため、長所・短所についての回答を準備する際は、応募企業の雰囲気に合うと思うものを選んでおくとよいでしょう。

長所・短所に関する質問だけでなく、面接で聞かれるあらゆる質問には意図があります。意図とセットで定番の質問を把握しておきましょう。

転職面接でよく聞かれる30の質問一覧と回答例

【参考】「長所」と「自己PR」の違い

長所 「人柄」企業が質問する意図 ・応募者の人柄・特性 ・どのように仕事に取り組むタイプの人か ⇒
自己PR 「自身の仕事上の強み」企業が質問する意図 ・どんな仕事上の強みを持っているか ・自社の採用のメリットとなる強みか

転職の面接で聞かれる、「長所」と「自己PR」は、似てはいますが、企業側が質問する意図が違うため、両者の回答内容にも違いがあります。

企業が長所について質問するのは、「どのような人柄なのか」を判断する意図があるからです。

一方、自己PRについて質問するのは、「仕事に生かせるどのような強み・スキルを有しているか」を確認するためです。

そのため、面接においてこちらで準備する回答も両者を明確に分けておきます。

長所の質問では、人となり、性格、気質を中心に、仕事に取り組む姿勢や考え方、人間関係の構築の仕方などを、具体的なイメージができるように伝えます。

自己PRでは、志望企業の募集要件に合致している、自分の経験・スキル・強みを成果や実績や具体的な体験談でアピールできるように伝えます。

転職面接で自己PRのポイントとは

転職の面接で「長所・短所」を伝えるときの答え方・コツ


長所の答え方1. 「結論」から伝え、エピソード・どのように生かせるかまで伝える        

長所の答え方2. 伝えるポイントは1つに厳選する

短所の答え方3. 短所は長所を裏返してポジティブに言い換えて伝える

短所の答え方4. 短所は改善する姿勢を示す

こちらでは、転職の面接で「長所・短所」を伝えるときのコツをそれぞれ2つずつご紹介します。

長所の答え方1. 「結論」から伝え、エピソード・どのように生かせるかまで伝える

面接で長所を答える際には、まず結論から端的に伝えます。

そのうえで、長所を裏付ける業務上での具体的なエピソード、良い結果につながった事例を加えると、面接官に信憑性をもって伝わります。

さらに、その長所を志望企業ではどのように生かせるかを加えて伝えると、長所がアピール材料になります。

そのため、面接で答える長所を選ぶ際は、長所が発揮された具体的なエピソード、その長所が志望企業でどのように役立てられるかまで深堀して考えておくと良いです。

また、長所を語る時には、周囲の客観的な評価を加えると、納得感をもってもらいやすいです。そのため、他者から褒められた経験なども思い返しておくとよいでしょう。

長所の答え方2. 伝えるポイントは1つに厳選する

面接で長所を聞かれた際は、回答は1つに厳選して伝えます。

理由は、1つに絞ったほうがより深くアピールできるためです。

また、数多く話すことは逆に要点が絞れないと、マイナスに捉えられる場合もあります。

ただ、「他にも長所はありますか?」と聞かれる場合もあります。

そのため、応募企業の業務内容や社風に合うあなたの長所を複数、具体的なエピソードと共に深堀して用意しておくと安心です。

短所の答え方1. 短所は長所を裏返してポジティブに言い換えて伝える

短所を答える際は、長所と関連した内容で答えると、その人の人間性に一貫性を持たせることができるため、面接でより濃く人柄を伝えことができます。

そのため、短所は、長所で答える内容を裏返し、ポジティブな表現に変換して伝えるとよいでしょう。

例を出すと以下のような答え方で、短所を答える際も結論から話すようにします。

長所:計画性があり納期を厳守できる短所:納期厳守への厳しさを他の人にも求めてしまうことがある
長所:行動力がある短所:すぐに行動するため、慎重さに欠ける時がある

長所と短所が関連していることで、その人の人柄の印象が、長所のよさがよりひき立った良い印象になります。

そのため、志望企業の業務においてアピールになる自分の長所を選んでから、一緒に短所も考えるという方法で考えると一貫性をもたせやすくなります。

短所の答え方2. 短所は改善する姿勢を示す

短所を答える際にもう1つ大切なのは、短所を伝えたあとに、短所を改善する姿勢を示すことです。

面接官が知りたいのは、応募者が自分の弱みを自分でどれだけ理解していて、その弱みをどのように補う努力・工夫をしているのかということです。

そのため、短所を答える際に、その短所を改善しようとしている意欲、具体的に行っている工夫や努力も一緒に伝えられるように準備をしておきましょう。

「あなたの弱みは何ですか?」と転職面接で聞かれたときの対策

タイプ別|転職の面接時に「長所・短所はありますか?」と質問されたときの回答例

長所短所
・強調性がある ・真面目・慎重・心配性 ・せっかち

こちらでは、転職の面接で「長所・短所はありますか?」と質問されたときの回答例をご紹介します。

面接で長所を答えるときは、人柄を伝えたいので、マニュアルを読んだような話し方でなく、自分の言葉で話すことが大切です。

また、謙虚に伝える姿勢を忘れず、自慢話にならないように注意するとよいです。

一方、面接で短所を答えるときは、具体的なエピソードは必要なく、改善に焦点をあてて、前向きな未来が見える形で終わることが大切です。

また、応募企業の業界や職種ではマイナスになるような短所は取り上げないように注意しておきましょう。

長所の回答例1. 協調性がある

私の長所は、強調性があるため、異なる価値観や個性を持つ人とも良好な人間関係を築きやすい所です。例えば、チームワークが大切なプロジェクトなどでも、メンバーそれぞれの個性や専門性を尊重しながらも、お互いが協力し合える関係性に気を配れる自負があります。

例えば、マーケティングプロジェクトで、意見の対立を調整し、メンバー間のコミュニケーションの橋渡しを行い、結果的に目標売上を15%上回る成果を達成したことがございます。また、新商品開発チームでも、異なる部門の専門家たちの情報共有を促進することで、計画より2ヶ月早い製品の市場投入に成功しております。

御社においても、この強調性の長所をチームでの目標達成の場面などで生かせるように取り組んでいけたらと思っております。

こちらの例では、強調性でも、どのような業務上の場面で生かした経験があるのかを語ることで、説得力を加えています。

また、応募企業ではどのような場面で生かしたいかの意欲も伝えています。

長所の回答例2. 真面目

私の長所は、真面目さです。真面目というのは、課題を途中で投げ出すことなく真摯に最後まで解決できる継続力と責任感といった意味での真面目さです。

前職で重大システム不具合が発生し、他メンバー諦めましたが、私は休日返上で原因究明と修正に取り組みました。数週間後、不具合を解消し、顧客への影響を最小限に抑え、高い評価をいただきました。このような困難な課題にも責任を持って最後までやり遂げる真面目さが私の良さと自負しております。御社での業務においても、どんな状況でも、諦めることなく継続して責任をもって取り組めたらと思っております。

「真面目さ」という長所は、広い意味をもつ言葉のため、そのままでは伝わりにくいため、こちらの例では、どんな真面目さなのかを言い換えて伝えています。

また、真面目さが発揮された具体的な場面を伝えることで、長所が役立てられる場面をイメージしてもらいやすくしています。

短所の回答例1. 慎重・心配性

私の短所は、心配性で慎重すぎることです。これが原因で進行が遅くなることもありますが、リスクを事前に洗い出し、問題を未然に防ぐ利点もあります。この短所をカバーするため、意思決定プロセスを改善する方法を学び、より迅速に決断できるように努力しています。

また、信頼できる同僚の意見を積極的に求めることで、柔軟性を持って対応できるようになりました。このように自己改善に取り組むことで、心配性を強みに変えつつあります。

短所なのですが、その短所にも利点がある点を伝えているため、それほどのマイナスに見えないような伝え方になっています。

また、業務上で改善していく対応策を2点しっかり伝えていることで、短所を克服できそうな明るい未来で締められています。

短所の回答例2. せっかち

私の短所はせっかちな面がある所で、物事を早く進めたいという気持ちが強い面が時折みられます。これが早期決断に役立つことも多いのですが、ただ、細部の見落としにつながることもあるため、バランスを取る努力をしています。

具体的には、決断前にチェックリストで確認を行う、決断前に一度一呼吸置く、同僚や上司からのフィードバックを受けるなど、より冷静な判断ができるようにしています。このような工夫により、早くかつ緻密な思考が可能になり、今では、迅速で正確な意思決定につながっている場面が多くなっております。

「せっかち」という短所は、長所に置き換えると「スピード感がある」「早期決断ができる」「前倒し進行ができる」「時間短縮ができる」などで言い換えることができます。

こちらの例では、せっかちを「早期決断ができる」ことに言い換え、より良い早期決断になるための工夫を示すことで、短所をカバーできていることを伝えています。

転職の面接で「長所・短所」を聞かれたときのNG回答例

こちらでは、表裏一体である「長所・短所」の言い換えワードを一覧でご紹介します。

短所長所に言い換えた例
几帳面細かいことに丁寧に気を配れる
完璧主義高い目標をもって仕事に取り組む
頑固確固たる信念と主張を持っている
気が小さい謙虚で慎重に行動できる
助けを求められない自立心が強く、自力で物事を解決する力がある
緊張しやすい十分に気を配り、確実に遂行する姿勢がある
ネガティブ思考リスク回避意識が高く、課題解決ができる

自分の長所はわりとすぐ浮かびやすいですが、短所はどのように長所に書き替えたらよいか迷いやすいです。

しかし、長所へ転換するコツが分かると、短所もしっかりアピールにつなげられますので、例を参考に自分の短所を長所に言い換えてみるとよいでしょう。

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まとめ|転職の面接で「長所・短所」を聞かれた場合の対策


転職の面接で「長所・短所」を質問されることは多いです。

そのため、自分について知る自己分析をした上で、志望企業ではどんな自分の長所・短所を生かせるのかを前もってまとめて準備しておくことが大切です。

しかし、いざ面接となると、用意した回答で本当にアピールできるだろうか、うまく話せないのではないかと心配にもなりやすいです。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。




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