転職面接の逆質問例と回答ポイント|「何か質問はありますか?」への対策

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公開日:2022/10/27 / 最終更新日: 2024/10/16

採用面接を受ける際、最後に面接官から「何かご質問はありますか?」と「逆質問」を受けることがあります。逆質問には事前に想定しておき、面接官の意図をくみ取ったうえで回答を準備しておくことが重要となります。

今回は、中途採用面接で、逆質問をする面接官の意図や逆質問のポイント、適切な回答方法やNG質問まで、例文とあわせて紹介していきます。

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面接官が「何か質問はありますか」と逆質問する3つの意図


そもそもなぜ転職活動の場において面接官は転職希望者様に対して逆質問を投げかけるのでしょうか。大きく分けると3つの意図があります。ひとつずつ見ていきましょう。

面接官の意図1.コミュニケーション能力の把握

面接官の質問に答える一般的な面接方式においては、転職希望者様が受身の姿勢となってしまうことも多く、面接官は採用ポジションに期待されるコミュニケーション能力を備えているのか図ることができません。しかしながら、コミュニケーション能力はほぼすべての業種・職種で求められるものであって、面接の場でその能力を見極めようとしている面接官は多いです。そこで、逆質問を投げかけて転職希望者様の会話力・対応力を見ようとしています。この場で気の利いた質問ができる転職希望者様は、コミュニケーション能力の高さを評価してもらえるでしょう。

面接官の意図2.入社意欲の確認

面接官は、転職希望者様が複数の企業に応募していることを理解しています。その中の一社である自社への志望度がどの程度のものであるのか、逆質問から判断しようとしています。逆質問を聞かれたときに、「特に質問はありません」と返してしまうと、「あまり当社に興味がないのだろう」と思われる可能性は高いです。そのようなことがないように、事前に応募企業のホームページの確認や転職コンサルタントへのヒアリングなどを実施し、逆質問の内容をいくつか準備しておきましょう。

面接官の意図3.会社に関する疑問点の解消

面接官は単純に自社に対する転職希望者様の疑問を解消するために、逆質問の時間を設けている可能性もあります。入社後のミスマッチや早期離職を防ぐためにも、企業研究や面接時に感じた疑問は素直に聞いてみましょう。

逆質問は応募企業に対する疑問や不安点を解消できる最後のチャンスでもあります。疑問・質問は積極的に投げかけ、内定獲得に向けてすっきりと解決しておきましょう

逆質問だけでなく、面接で聞かれるあらゆる質問には意図があります。意図とセットで定番の質問を把握しておきましょう。

転職面接でよく聞かれる30の質問一覧と回答例

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逆質問の際に意識すべき4つのポイント


逆質問に答える際に、意識したいポイントについて解説します。

ポイント1.企業へアピールしたいポイントを決める

逆質問を通して、自身のやる気や強み、企業や業務への関心の高さなどをアピールすることができます。
面接官に対して「何を伝えたいのか」を明確に決めて逆質問に備えましょう。事前にしっかりとアピールポイントを決めることで、どのような質問をするのか方向性が定まります。

ポイント2.面接フェーズごとに内容を変える

面接のフェーズごとに面接官は異なるため、質問内容も変えていきましょう。

逆質問をするときには、質問者である面接官の立場を考慮した回答を用意しておくことをおすすめします。面接官の立場に合わせた質問をすれば、面接官自身が回答に答えやすくなり、よりリアルな情報を得られるはずです。

ポイント3.Yes・Noで完結する質問を避ける

面接官は転職希望者様のコミュニケーション能力を見ています。そのため、

「昨年ボーナスは出ましたか?」
「前年度の売上は、前々年度以上のものでしたか?」
「これからも新しい商品を開発していく予定ですか?」

など、面接官のYes・Noで完結してしまう質問はあまりおすすめできません。「はい、いいえ」だけで完結してしまい、その後が続かない質問をする転職希望者様を面接官は「コミュニケーション能力が低い人物」と見なす可能性があります。面接はあくまで面接官と会話することが目的であるため、話が弾むような逆質問を考えておきましょう。

「御社で活躍している方の共通点はどこにありますか?」
「ハラスメントには特に気を使ってまいりました。御社ではどのような対策をとられているか教えていただけますでしょうか」

など、こちらが面接官になった気持ちで、有益な情報が得られそうな質問を投げかけてみると良いでしょう。

ポイント4.逆質問の終わり方

逆質問を終わらせるときは、面接官への感謝を示して締めるようにしましょう。
たとえば、

「知りたい内容は全てお聞きできました。ありがとうございます」
「おかげさまで御社への理解が深まりました」

など、一言お礼を添えるようにすると好印象です。
逆質問への面接官の回答の中で印象的だったことを感想として伝えても良いでしょう。


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面接官・面接段階別おすすめ逆質問


面接官に好感を持たれるためには、ただ自分がわからないことだけを質問するのではなく、そこから自分の強みをアピールする方向に持っていく話し方を心掛けましょう。応募企業に対する疑問点を解消できるだけではなく、最後の最後に自己PRをすることで、面接官にあなたの印象を強く残すことができます。

人事担当者が面接官の場合|一次面接

面接官が人事担当者である場合、専門外である現場の仕事内容について質問をするのは避けたほうが良いでしょう。一般的に企業の人事担当者は、「組織にすんなりなじめる協調性を持っているか」「入社へのモチベーションは高いのか」といった点を重視しているため、転職希望者様の人柄や意欲が伝わる逆質問を行うのがベストです。

たとえば、


「私と同世代の社員のなかで、活躍されているのはどのような方ですか?」
「他部署間との親睦を深められるような研修や社内イベントはありますか?」


など、「早く企業になじみたい」という想いを前面に出した質問は、好印象につながります。

また、福利厚生や給与などの待遇面について聞きたいときは、人事担当者が最適です。仕事への意欲を示しつつ、


「御社の〇〇の福利厚生制度は素晴らしいと感じました。この制度について詳しくお伺いできますでしょうか」

など、ワンクッションおいて質問をしましょう。

直属の上長となる方が面接官の場合|二次面接

一次面接では、入社後の現場で実際に働くことになる上司が面接官になることが多いものです。そのため、実際に現場で働いている人だからこそよくわかっている質問を用意しておきましょう。具体的な仕事内容や現場で求められる能力に関する質問であれば、まず失敗することはありません。

「御社の〇〇事業部では、どのようなスキルが求められていますか?」
「今担当されている仕事は、会社にとってどのような役割を果たしていますか?」
「〇〇部での一日の仕事の流れを教えてください」
「マネージャー職として重視する点は何ですか?」


などの質問はおすすめです。

もう少し気を利かせた質問をしたいのであれば、


「私は〇〇の資格を保有していますが、御社の業務でどのように活かすことができそうでしょうか?」
「私は職場でコミュニケーションをとり仕事の効率を上げるのが得意だと思っております。配属先の雰囲気を教えていただきたいです」


など、質問に自己PRを織り交ぜると良いでしょう。転職希望者様であるあなたが企業でどのように活躍できそうか、面接官に具体的にイメージしてもらえます。

転職の二次面接に通過しやすくなる対策を解説

社長や役員が面接官の場合|役員面接・最終面接

最終面接まで進めば、面接官として社長や役員クラスと顔を合わせることになるでしょう。普段はなかなか会えない経営陣と会話できる貴重な機会には、上の人だからこそわかる質問を選びたいもの。特に経営戦略に関する逆質問や、社風に対する疑問を投げかけてみると、ホームページに載っていない回答を得られるかもしれません。

たとえば、


「御社の理念についてですが、どうしてこの理念になったのか、その背景を教えてください」
「同業他社と比較して、御社がリードしていると感じる部分はどのようなところですか?」
「御社が属する業界では、今後5年以内にどのような変化が起きると考えていらっしゃいますか?」


などと聞いてみるのも良いでしょう。

社長面接・役員面接で聞かれることや対策

【例文付き】転職の最終面接対策のコツ|聞かれる質問・逆質問を解説

【参考】複数人の面接担当者がいる場合や相手の立場がわからない場合

面接官が複数存在する場合、こちらが行う質問に誰が応対するかは企業側で判断されます。そのため、特定の面接官に向けて質問するのではなく、企業の経営戦略や目標など企業全体で共有できている質問を投げかけましょう。

たとえば、


「私が志望している〇〇部の今後のビジョンを教えてください」
「御社ではエンジニア職を志望していますが、そのためにはどのような経験や知識が必要でしょうか」


といった質問が効果的です。

この質問は、面接官の役職がわからないときにも有効です。専門外の質問をされて面接官が答えられない、という事態を防ぐためにも、全社共通で認識している質問を選びましょう。

面接官が複数人いる採用面接の攻略法と各人の役割

アピールポイント別おすすめ逆質問


長所をアピールしたい場合

質問する際、自分の長所をアピールしたいときは「さりげなく」伝えることを意識してください。
「自分の強みをアピールしなければ」と気負ってしまうと、自慢話に聞こえてしまう・強みと質問につながりがなくなってしまうおそれも考えられます。
基本的に「◯◯が得意です」と断言するのは避けるようにしてください。「(資格や経験)を活かしたいのですが」と伝えるように意識することで、長所を謙虚に伝えながら、強みをアピールすることが可能です。

「◯◯の資格を◯年前に取得しましたが、御社で生かすことはできますか?」
「◯◯を得意としてきましたが、募集されている職種ではどのような能力が求められますか?」
「前職では毎月必ずノルマを達成していました。御社ではどのようにノルマを設定されていますか?」
「私はあらゆる人と交流することが好きです。そのため、他部門の方とも良好な関係性を築いていきたいと考えています。御社では部門を超えて交流を図るような社風はありますか?」
「前職ではチームリーダーを任されていました。そのため、メンバーのモチベーションを高めようと◯◯に取り組んで〇〇のような成果がありました。御社の管理者やマネジメントに携わる方はどのような取り組みをされているかお聞きしてもよろしいでしょうか?」

やる気をアピールしたい場合

「御社へ転職して入社された方は、どの程度の期間で最初の成果を出していますか?」
「御社でリーダーやマネージャーとして昇進するには、どのような能力が求められますか?」
「御社に入社させていただけた場合、チームの一員として積極的に仕事に取り組んでいきたいと考えています。そのため、現場で大切にしている考えなどがあれば教えてください」
「御社で活躍している人には、何か共通点がありますか?」
「御社に入社させていただけましたら、早く活躍したいと考えています。そのために入社までに準備しておいたほうがいいことや、学んでおくべきことはありますか?」

逆質問ですべきではない5つのNG例


ここから紹介する逆質問は、面接官の心証を悪くする可能性が高いため、避けた方が良いものです。

NG1.「特にありません」という回答をしてしまう

「何か弊社に対する質問はありませんか?」という面接官の問いに対して、「特にありません」と答えるのは、あまりにそっけない印象です。応募企業に対する高い関心が感じられず、面接官とのコミュニケーションもこのように返した時点でストップしてしまいます。モチベーションの高さとコミュニケーションスキルをアピールするために、あらかじめいくつかの質問を用意しておきましょう。

しかし、時には面接を進めるなかで面接官から聞きたかった情報をすべて得ることができてしまい、質問することがまったくなくなってしまったというケースも考えられます。その際に無理に質問をしようと慌てて、行うべきでない質問をしてしまっては意味がありません。また、考え過ぎて沈黙の時間が長くなってしまうのも、面接官の心証を悪くしてしまいます。

特に聞きたいことがなければ「十分にご説明をいただきましたので、特に質問はございません。御社の理念や業務内容を知って、ますます入社への意欲が高まりました。よろしくお願いいたします」といった具合に、前向きな姿勢を示しましょう。

NG2.事前に調べれば分かる情報を聞く

「御社の経営理念を教えてください」
「御社の主な事業内容が知りたいです」
「どのような商品を取り扱っていますか?」
「昨年の売上高を教えてください」

など、ホームページや会社案内に書かれている情報は事前に調べれば誰でもわかることです。そのような内容をわざわざ面接の場で質問すると、「企業研究不足」と面接官から見なされてしまいます。

少なくともホームページに記載されている情報は、わざわざ逆質問を行わないようにしましょう。そのためにも、企業研究時にホームページをチェックしておくことは重要です。もし、経営戦略や事業展開について知りたいのであれば、競合他社についても調査し、

「御社とA社は類似した機能・価格の〇〇という商品を展開していますが、どのように差別化をされていらっしゃいますか?一人でも多くのお客様に選んでいただけるように工夫している点がありましたら教えてください」

といった具合に、一歩踏み込んだ質問をしてみると良いでしょう。「業界研究をよくしているのだな」と面接官から好印象を抱かれるはずです。

NG3.給与や待遇についてばかり聞く

「残業代は出ますか?」
「前年のボーナスはいくらでしたか?」
「有給休暇はどれくらい取れますか?」
「福利厚生にはどのようなものがありますか?」

など、企業の待遇ばかりを積極的に聞く転職希望者様も、好ましく思われません。「給料のために働いている」という印象になり、仕事へのモチベーションが感じられないためです。

労働条件や待遇面などについては、内定となった場合には入社の意思を確認するためのオファー面談で話し合うことが多くあります。とはいえ、給与や待遇について事前に確認したがっている人も少なくないでしょう。その場合は、「自分は前職では〇時間程度残業をしておりました。求人情報には、『残業あり』との記載がありましたが、御社の平均的な残業時間を教えてください」など、前職の実績を伝えつつ、質問をしてみると良いでしょう。

JAC Recruitmentを利用している場合は、給与や待遇についてはご自身で直接確認するのではなく、JACのコンサルタントにお任せし、面接時には話題にしないことをお勧めします。

転職面接の聞きづらい質問と切り出し方

NG4.会社への依存意識が強い質問

「勉強できる体制は整っていますか?」
「どのように自分のスキルを伸ばしていただけるのでしょうか?」
「OJT制度は御社にありますか?」

など、自分の成長や活躍を会社に委ねるような質問は、仕事への意欲が感じられませんので、行わない方が良いでしょう。企業は勉強をする場ではなく自らが利益の創出に貢献するための場です。自分を採用することで企業はどのようなメリットを感じられるのかを理解してもらえるように、強みやアピールポイントをしっかりまとめておきましょう。

また、

「ノルマを達成できなかったらどうなりますか?」
「自分は未経験者でありますが、同じような人で活躍している人はいますか?」

といった、自信のなさや意識の低さがうかがえる質問もNGです。あくまでも、即戦力経験を兼ね備えている社会人として会社に貢献するための質問を用意し、実際に面接官に質問するときには相手の目を見ながら信頼感のある態度で質問を行いましょう。質問の内容もさることながら、受け答えの姿勢も面接官は重視しています。

NG5.募集要項に沿っていない質問

「営業職の募集をかけているようですが、私は事務職を志望しております。事務職での採用は難しいでしょうか」
「募集要項に記載されている年間休日以上を取得することはできませんか?」
「賞与を最低でも年に一回出すことを確約してくれませんか?」

など、募集要項にそっていない質問は、企業から「確認不足」「図々しい」とみなされる可能性大です。自らの意思で応募している以上、募集条件は原則として受け入れなければなりません。事前に募集要項をよく確認してから面接に臨みましょう。転職エージェントに登録しているのであれば、担当のコンサルタントに相談し、事前に条件交渉をしてもらう手もあります。

どのような面接ルートであったとしても、逆質問の段階で条件変更を申し出るのは絶対にやめましょう。

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面接官から好感を持たれるような気の利いた逆質問ができる転職希望者様は、仕事でも機転が利く人材と見なされるでしょう。どのような業界・職種に応募する際にも、面接時には逆質問が来ることを想定し、質問を考えておくようにしてください。

その際は、話の流れをいくつか想定したうえで2~3問程度の質問を考えておくとよいでしょう。逆質問を含め、面接対策をしっかり行いたいという方は、書類添削から面接指導までサポートしてくれる転職エージェントに登録することで、応募企業における面接時のポイントを教えてもらえることがあります。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。