転職活動の中で重要なステップの一つが二次面接です。一次面接をクリアしたものの、「二次面接はどのような内容なのだろう?」と不安を感じる方も多いでしょう。二次面接では、より深い部分での適性が評価されます。
この面接を成功させるためには事前の準備が欠かせません。今回は二次面接について、その意図やポイント、よくある質問などを詳しく解説し、合格に近づくための対策をハイクラス転職のJAC Recruitment(以下、JAC)が解説していきます。
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転職の二次面接が行われる意図・期間など全体像を解説
一次面接 | 二次面接 | 最終(社長)面接 | |
期間 | 応募後1週間から4週間程度 | 一次面接合格後1週間から2週間程度 | 二次面接合格後1週間から2週間程度 |
転職の面接スケジュールは、一般的に上記のようになっています。
二次面接は主に「実際の業務での適合性」「企業への適合性」などが確認され、一次面接よりも実際の業務に近い内容の話をしていくことになります。
ここでは、二次面接の意図や期間などの全体像について、紹介していきます。
二次面接が行われる意図・一次面接との違い
一次面接 | 二次面接 | 最終(社長)面接 | |
担当者 | ・人事担当者 | ・部門の責任者 ・直属の上司 | ・社長 ・役員 ・募集部門の責任者 |
面接内容 | ・提出書類の確認をベースとした一般的な評価と確認 | ・実際の業務での適合性の確認 ・企業文化への適合性の確認 | ・入社の意思 ・入社後のキャリアビジョンの確認 ・自社との相性 |
二次面接は、一次面接で示された候補者の資質や能力をさらに深掘りし、具体的な専門知識や実務経験、職務遂行能力を評価するために行われます。ほかにも、企業文化への適合性や、長期的に企業に貢献できるかどうか、といった点も重視されます。
これら項目を確認するために、候補者がこれまでの仕事でどのような成果を上げたか、特定の課題をどのように解決したかという事例を基にした質問が行われることが多いです。また、企業文化への適合性を確認するために、企業分析ができているかの確認も行われます。
アピールすべきポイントは、具体的な実績や成功事例、問題解決能力、チームでの協働経験など、ポジションに必要なスキルや経験を直接示すことができる内容となります。
二次面接では部門の責任者や将来の直属の上司といった方々が面接を担当することが多いです。面接官は候補者がチームにフィットするか、また実際の業務において即戦力となり得るかを確認します。
二次面接が行われる期間
一般的には一次面接の終了から数日~10日ほどで面接結果の通知が行われます。一次面接に合格した場合、二次面接の日程を企業側と調整し、選考を進めます。
二次面接の期間は、企業の内部スケジュールや面接官の予定、さらにはほかの候補者のスケジューリングの都合によって左右されることがあります。
二次面接の結果通知は一次面接と同様に数日~10日ほどで届くことが一般的です。合格者には早めに連絡がくるケースも多いです。2週間待っても結果がこない場合はこちらから確認してみましょう。
転職の二次面接の通過率(合格率)は約30%
転職の二次面接の通過率(合格率)は約30%といわれており、決して高くない数値となっています。
この二次面接では一次面接よりもさらに詳細な評価が行われ、候補者の専門知識、実務経験、そして企業文化との適合性が厳しく審査されることになります。一次面接では一般的な適性が問われるのに対し、二次面接では候補者が特定の職務にどれだけマッチしているか、そして企業内でどのような役割を果たすことができるかが重要視されます。
そのような厳しい審査が行われるなか、一次面接を通過した候補者から更に厳選し、最終的な採用人数まで絞る必要があるため、二次面接の合格率は約30%程度と低い数値になってしまっています。
なお、面接の通過率は企業によって異なります。二次面接の通過率が約30%という数値は、あくまで参考程度にとどめておきましょう。通過率にとらわれずに、目の前の面接対策に集中することが重要です。
転職の二次面接で好評価を得る3つのポイント
二次面接では、一次面接を通過した候補者を更に厳選するために、より深い内容の応答をすることになります。どの企業でも「即戦力になれるか」「職場の雰囲気に合っているか」「企業のビジョンに合致しているか」という点は重視しており、回答内容が企業側の求める内容と合致していれば好評価となります。
これらのポイントに焦点を当て、具体的な経験や事例を交えながら自己をアピールすることで、二次面接での成功に大きく近づくことができるでしょう。
ポイント1. 即戦力になれるかどうか
転職では入社して即戦力となる人が評価されます。企業側が新しい社員に対して教育・投資をする時間とリソースを抑え、業務への早期貢献を期待している、という事情があるからです。
二次面接で即戦力としてアピールをするには、自分のスキルについて、過去の経験に基づく具体的な成果や問題解決事例を挙げつつ説明していくことが必要となります。以前のプロジェクトの成功事例を挙げ、転職先のポジションでどのように活用できるかを示すと良いでしょう。
自分のスキルについてうまくプレゼンするためにも、スキル・経験の棚卸しはしっかりとしておく必要があります。自分のことを把握したうえで、転職先のポジションについても理解しておくように準備しておきましょう。
企業の採用担当とつながっている「転職エージェント」を活用すれば、事前に入社後のポジションについても把握しやすくなります。このようなサービスを利用するのも、転職成功の近道となります。
ポイント2. 職場の雰囲気に合っているか
職場の雰囲気や文化に合致しているかは、長期的な勤務とチーム内の調和を保つために重要となります。採用後すぐの退職や、チームの雰囲気が乱れてしまうことを防ぐために、面接で確認する事項です。
職場の雰囲気と合っているかどうか、という点をアピールするためには企業の理念や背景、入社後のポジションについて把握しておくことが重要です。自分の人柄やコミュニケーション能力、チームでの協働経験、管理能力等のアピールも有効となります。
好評価を得るために自己分析は必須ですので、「職場の雰囲気に合っているか」という観点から自分を見つめ直してみてください。
また、社内の雰囲気というのは外からの情報だけでは掴みづらいものです。そのため、企業の採用担当とつながっており、内部事情にも精通している転職エージェントを活用すれば二次面接の成功率を高められるでしょう。
ポイント3. 企業のビジョンに合致しているか
企業との長期的な関係を築くために、二次面接では「企業のビジョンに合致しているか」ということを確認されます。
企業側は仕事に対して意欲をもって取り組み、長期的に貢献してくれる人を求めています。企業とのビジョンが合致していれば、おのずと仕事の意欲も上がるものです。
直接、共感していることを伝えたいところではありますが、「御社の○○というビジョンにとても共感しています」と、企業のビジョンの話を先に出して話すのは好ましくないケースが多いです。
自分のキャリアプラン、転職先で成し遂げたいことを前提とし、入社後のポジションや企業のビジョンと自然に連携させていく、というのが良いアピール方法となります。このためには、企業分析と自己分析の事前準備が重要となります。
事前準備の差が出るポイントですので、「自分がやりたいこと」「企業のビジョン」についてはしっかりと確認しておきましょう。
転職の二次面接でよく聞かれる質問集5選とその対策
上記の5つは二次面接で聞かれることの多い質問で、対策はほぼ必須となります。
ここでは、これら質問の意図や回答方法について解説していきます。
よく聞かれる質問1. 転職する理由
この質問は「応募者が入社してすぐに辞めないか」「長期にわたって企業に貢献してくれるか」といった項目を確かめるために聞かれることが多いです。
転職理由によっては「すぐに辞めてしまうのではないか」というイメージを与えてしまいます。人間関係への不満、待遇への不満など、ネガティブな内容での回答は避けるようにしましょう。
理想的な回答は「前向きな転職理由」です。キャリアアップ、専門スキルの向上、新たな挑戦への意欲など、建設的でポジティブな転職理由を用意しておき、具体的な目標と前職での経験がどのように新しいポジションに貢献できるかを示すことで、面接官に安心感を与えることができます。
よく聞かれる質問2. 志望動機・自己PR
志望動機に関する質問は「なぜこの会社を選んだのか」といった理由を知るために聞いています。理由を聞くことで、入社への意欲と適合性の確認をしています。
二次面接では「企業のビジョンに対して合致しているか」という点を面接官は重視しています。会社の特徴と、自分が魅力に感じている部分を回答し、会社に適合している人物であることをアピールしたいところです。
自己PRでは「自分のどのような経験・スキル・考えが会社と適合しているか」といった点にも着目しましょう。具体的なスキルや経験を通じて、どのように会社の目標達成に貢献できるかを強調します。成功事例や具体的な実績を引用し、それが新しい役割にどのように適用できるかを詳細に説明することが重要です。
よく聞かれる質問3. 今までの実績・スキル
実績やスキルに関する質問は、応募者が入社後に即戦力として活躍ができるかを確認するために行われます。
面接で期待されるのは、過去の実績や経験を具体的に語り、それらがどのように新しいポジションで生かせるかを示すことです。特に重要なプロジェクトの管理や成功に貢献した経験、関連するスキルや専門知識を明確に伝え、それが現在の職務にどのように役立つかを説明すると良いでしょう。
よく聞かれる質問4. 長所・短所
二次面接では「長所と短所」について聞かれることも多いです。短所は「自社の業務に悪い影響を及ぼしてしまわないかの確認」を、長所は「ほかの選考者と比べたときの強みを確認」するために行っています。このほかにも「自己分析をしっかりと行い、自分のことを把握できているかの確認」という意図もあります。
短所について、ネガティブすぎる短所を正直に伝えるのはあまり良くありません。例えば「時間を守ることが苦手」などは、改善点をあわせて伝えたところで悪印象となってしまいます。そのため、業務に関連した内容にしつつ、心がけていることや改善している姿勢もあわせて伝えることができればベストです。
転職の面接で「長所・短所」を聞かれたときの答え方や例文を解説
よく聞かれる質問5. 今後のキャリアプラン
キャリアプランに関する質問は、応募者が長期的に会社でどのような役割を果たしたいか、そしてその目標が企業のビジョンとどのように一致するかを確認するために行います。
回答する際には、自己のキャリア目標が企業の目標や入社後のポジションとどのように合致するかを示し、それを達成するために現在行っている取り組みや計画を説明すると良いでしょう。応募者は「現在の強み」と「これから得たい強み」を明確にしつつ、自分のキャリア目標が企業の成長にどのように寄与できるかを伝えたいところです。
転職の二次面接で好印象になる「逆質問」例|担当者別
逆質問例1. 人事担当者の場合
人事担当者は通常、企業の採用方針、文化、福利厚生などの全般的な情報に精通しています。彼らは直接的な上司ではないため、具体的な業務内容よりも、会社がどのような環境であるかを聞くのが適切です。
人事担当者への逆質問の例として、以下があります。
「貴社のキャリア開発プログラムについて詳しく教えてください。社員のスキルアップをどのように支援していますか?」
「ワークライフバランスを重視する貴社の方針について、具体的な取り組みを教えてもらえますか?」
「貴社の福利厚生の中で、特に従業員に好評なものは何ですか?」
これらの質問は会社への関心を示しつつ、自分の価値観と企業の文化が合致するかを確認することにも役立ちます。
逆質問例2. 現場担当者の場合
現場担当者は、実際の業務内容や日々の作業環境についての質問に適しています。この場合の質問は、具体的な業務遂行に関連する内容が望ましいです。入社後のポジションについて、実際に疑問に感じたことなどを質問すると良いでしょう。
現場担当者への逆質問の例として、以下があります。
「具体的なプロジェクトでの成功事例を教えてもらえますか?」
「この部署で直面している最大の課題は何ですか?その解決策についてはどのように考えていますか?」
「チームの協力体制を形成する上で重要と考えられる点は何ですか?」
このような質問をすることで、あなたが実際の業務に対して真剣に取り組む意欲をもっていることを示すことができます。
逆質問例3. 役員・取締役クラス以上の場合
役員や取締役には、企業の戦略やビジョンに関わる質問をすると良いでしょう。彼らは会社全体の未来や方向性を考えており、応募者が企業文化や長期目標に合致しているかを見極めたいと思っています。そのため、経営視点に立った質問が適しています。
もし、上場している企業なのであれば最新のIR資料には目を通しておきたいものです。事業別の売上状況や、経費削減のポイントについての質問も効果的です。
役員・取締役クラス以上への逆質問の例として、以下があります。
「企業の中長期的な戦略についてどのような考えをもっていますか?」
「業界のトレンドが貴社のビジネスにどのような影響を与えると予想されますか?それに対してどのような対策を考えていますか?」
「○○事業の売上が向上していますが、どのような施策が功を奏したのでしょうか?」
これらの質問は、会社の長期的な方針や戦略に対するあなたの理解と関心を示すのに役立ちます。
また、企業のビジョンに対するあなた自身の考えや、そのビジョンにどのように貢献できるかを伝えるチャンスにもなります。
転職面接の逆質問例と回答ポイント|「何か質問はありますか?」への対策
転職の二次面接で落ちる理由・対策
二次面接で落ちる理由として、上記のようなケースが考えられます。
事前に落ちてしまう要因を把握したうえで面接対策に臨んでみてください。また、対策が難しいと感じたら、応募先の選定から考え直してみるのも一つの手です。
落ちる理由・対策1. 一次面接での回答と一貫性がない
一貫性がない回答は信頼を損なう要因となってしまいます。一次面接での自分の回答を思い出し、その上でさらに情報を深めることが大切です。特に自己PRや志望動機に関して、ブレがないように心がけてください。
一貫性を保つために、自己PRや志望動機に関してはなるべく自分に正直なエピソードを用意しておきたいところです。話を多少飾るのはアリですが、嘘を混ぜてしまうのはおすすめできません。面接では、さまざまな質問に対して、自分の経験や実績に基づく具体的なエピソードで答えることができるように準備しておくべきです。
落ちる理由・対策2. スキル・経験不足
スキルや経験が職務要件に対して不足していると見なされると、二次面接での評価は不利になります。自己分析を通じて、自身のスキルや経験がどのように職務要件に合致するかを明確に示すことが重要です。
もし実務経験が不足している場合は、関連する研修やオンラインコースへの参加、自主学習などを通じて学んだことをアピールすると良いでしょう。また、柔軟性や適応能力を示すエピソード、過去に直面した課題とそれをどのように克服したかに関する事例を用意することで、ポテンシャルと成長意欲を強調することができます。
ただ、本当にスキル・経験が不足している場合は、仮に入社できたとしてもつらい状況に立たされる可能性が高いです。場合によっては、応募する企業の見直しを検討してみても良いかもしれません。
落ちる理由・対策3. 企業研究ができていない
企業研究は転職活動、特に面接過程で非常に重要となります。適切な企業研究を行うことで、企業のビジョン、文化、業界内の位置づけ、そして現在直面している課題などについて深い理解を得ることができます。
企業研究が不足していると、会社への理解が浅いと捉えられ、不合格となる可能性が高くなってしまいます。「その企業で働きたい具体的な理由が見えない」「仕事への熱意や関心が低い」という風に考えられかねません。
企業の歴史、文化、製品やサービス、市場での位置づけ、競合との比較、最近のニュースや業績などを、企業の下調べは重要となります。徹底的に調査し、面接でその知識を示すことで企業への理解度をアピールすることができるでしょう。
転職の二次面接についてよくある質問
転職の二次面接に関してよくある質問とその回答を詳しく見ていきます。
二次面接に進んだが辞退はできる?辞退方法は?
二次面接を辞退することは可能です。
辞退を考えている場合は、できるだけ早く、礼儀正しくその旨を企業に伝えることが重要です。電話やメールで正式に通知し、辞退の理由を簡潔に、敬意をもって説明すると良いでしょう。企業に対して感謝の意を示し、機会を提供してくれたことに対する感謝を伝えることも忘れてはいけません。
二次面接の合否結果連絡はいつ?
二次面接の合否結果の連絡時期は企業によって異なりますが、一般的には面接後1週間から2週間程度で結果が通知されることが多いです。面接の最後に、結果連絡の予定時期について尋ねておくと、待機期間中の不安が軽減されるでしょう。
二次面接通過のメールをもらったが返信すべき?対応方法は?
二次面接通過の通知を受け取ったら、返信してその旨を確認し、感謝の意を表明することが望ましいです。返信メールでは、面接の機会を提供してくれたことへの感謝を述べ、次の選考ステップへの意欲を簡潔に示しましょう。
二次面接のお礼メールは送ったほうがよい?例文はある?
好印象となるケースが多いため、二次面接の後にお礼メールを送ることはおすすめです。お礼メールでは、面接の機会に対する感謝の気持ちを表現することはもちろん、面接での会話を振り返り、その会社で働きたいと思った具体的な理由などを添えると良いでしょう。
ただし、あまりの長文を送ると逆効果になることもあるので、気を付けましょう。
転職の二次面接対策まとめ
この記事では、転職の二次面接を成功に導くための重要なポイントと対策を詳しく解説しました。
- 二次面接の目的:応募者の適性や能力を深堀し、企業文化やビジョンに合致するかを評価すること
- 二次面接の通過率:通過率は約30%とされ、応募者はより具体的かつ深い内容で自己をアピールする必要がある
- 二次面接で好印象を与えるためには:即戦力となる能力の証明、職場の雰囲気への適合性、企業ビジョンへの共感の表明が重要
転職の二次面接を控えている方は、これらのポイントをしっかりと押さえ、準備と自己分析に時間をかけることで、面接の成功に大きく近づくことができるでしょう。