Fさん(男性/40代後半)
現状に不満はないが、「このままでいいのか」という思いが募っていた。
大手外資系メーカーの日本法人で事業部門のファイナンスヘッドを務めていました。新卒入社して20数年勤務し、職場の人間関係は良好です。特に不満があったわけではありませんが、今より上のポジションに進める見込みがない状況に、「このままでいいのか」ともやもや感を募らせていました。私は昔から、成長意欲が強く、「もっとできることを増やしたい」と考えていたためです。
そんな時に、JAC Recruitment(以下JAC)にご相談しました。その時に、コンサルタントの方に問われたのは次のようなことです。
「これまでどのような部署で、どのような業務・役割を経験してきたか」「これまでの経験で、最もやりがい、面白味を感じたことは何か」「培った経験・スキルのうち、これからも生かしていきたいものは何か」「これまでに経験していないが、新たにチャレンジしてみたいことは何か」。
対話を通じて、私の強み・志向を一緒に整理してくださいました。
これまで経験のない、「新組織の立ち上げ」へのチャレンジを決意
一緒に話をする中で、現状の安定を守るより、新たなチャレンジをして、さらにキャリアを発展させていきたいという自分の気持ちに気づきました。
しかしながら、「これまでにない経験」をアドオンしようとするなら転職の選択肢は絞られてきます。
そこで、私の志向に合いそうな企業を10社ほどご紹介していただきました。その中から私が選んだのは、外資系インフラ関連企業・A社です。
A社は「外資系企業」といっても、もともとは日本企業の一事業部であり、外資系グローバル企業に買収された直後でした。バックオフィス部門はこれから新規で立ち上げる必要があったのです。
私は、これまで経験したことのない「新組織の立ち上げ」「一からの仕組み作り」へのチャレンジに魅力を感じ、入社を決意しました。
コンサルタントの方から伺ったのですが、A社をおすすめしていただいた理由がもう一つあったそうです。私の前職の企業はもともとは日本企業。しかしながら、私が新卒入社してほどなく外資系企業に買収されました。その点にコンサルタントの方は注目。「A社の従業員が置かれている立場や気持ちを、過去に自ら体験している。買収を受けて環境が激変しながらも、それを受け入れて成長を目指していく、そのプロセスのご経験が、A社でも生かされるのでは」とアドバイスをしてくださいました。そういった点でも企業に貢献できると言われるまで、自分ではあまり意識していなかったので、JACに登録して良かったと感じました。
コンサルタントの目線:1社経験が長い方ほど、転職先の「カルチャー」の確認が重要
今回の転職サポートにおいて、Fさんが感謝してくださったポイントの一つが「候補企業のカルチャーを理解できた」という点でした。
実は、以前からさまざまなヘッドハンターからスカウトの声をかけられていたFさん。しかし、「耳障りの良い言葉しか言われないのではないか」「本当に信頼できるのか」という不安から、応じていなかったそうです。
20数年間、1社のみで勤務してきたFさんは、他社のカルチャーを知りません。転職してもギャップを感じるのではないか……と、懸念があったようです。どのような組織風土で、どのような上司・同僚と一緒に働くのか、納得できる情報を求めておられました。それらの情報を、コンサルタントを通じて入手されたことにより、安心して決断されたのでした。
実際、入社直後からスムーズにA社のカルチャーに馴染まれたようです。
Fさんのように豊富なキャリアを積んだ方は、転職活動に際し、「自身の経験・スキルをどう生かすか」だけに意識が集中することがあります。しかし、経験・スキルは生かせても、カルチャーになじめずに早々に退職してしまうケースは少なくありません。
転職先候補企業のカルチャーを正しく理解するためにも、私たちコンサルタントの情報を活用していただきたいと思います。
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※当記事は2022年に制作したものです。