転職を考えている際、現職と比べて年収が大幅に上がる求人を目にすることがあります。高年収のオファーは魅力的ですが、「年収が上がりすぎるのは問題ないのだろうか」と不安になることもあるでしょう。
大切なことは、自分のスキルや経験が転職先でどのように評価されるかを理解することです。大幅な年収アップは一見魅力的ですが、その裏には厳しい条件や高い期待が伴うことがあります。この記事では、「年収が上がりすぎる転職は問題ないか」という点をハイクラス転職のJAC Recruitment(以下、JAC)が解説します。高年収オファーの注意点や年収が上がる理由についても紹介していますので、転職活動中の方はぜひ参考にしてみてください。
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転職による年収の変化について
出典:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」.表13 性・年齢階級・事業所規模・現在の勤め先の就業形態、転職による労働条件(賃金)の変化別転職者割合.2021年11月8日
上記のグラフは、厚生労働省が2021年に発表した「転職者の賃金の変化の割合」のデータになります。転職によって年収が増加した人は全体で約40%、3割以上の大きな年収アップをしている人は全体の約7%となっています。転職によって大きな年収アップを実現している人は少数派ということが分かります。
そのほか、データを見ると「年収が変わらなかった」が約20%、「年収が減少した」が約40%という比率になっています。なお、このデータは業界・職種を問わない集計となっていますので、募集ポジションによって年収変化の動向は変わってきます。
転職で年収が下がる可能性は?
年収が下がるケースや許容範囲を解説
現職と比べて年収が上がりすぎる企業への転職は問題ない?
「年収が上がりすぎる」の定義にもよりますが、例えば「年収が2倍以上になる」ような転職は難しいでしょう。ですが、3割前後の年収アップであれば実現は可能です。
年収の設定方法や金額は企業によってさまざまです。現職で大きく成長したり、大きな成果を残したりしたにもかかわらず「あまり年収が上がらなかった」ということもよくあります。そのようなケースでは、転職による大幅な年収アップも実現しやすくなるでしょう。
大切なのは、自身の市場価値を正しく見極めることです。募集している企業側は年収相応の働きを求めます。求人票記載の業務内容を確認し、自分が本当に相応の価値を提供できるかという点を考えてみてください。自分一人で市場価値を正しく把握することは難しいため、転職エージェントのような転職支援サービスを使用し、相談するのも一つの手です。
一度応募すると一定期間の再応募をNGとしている企業もあるため、「年収が高いからとりあえず応募してみよう」という考え方には注意してください。チャレンジするのは良いことですが、再応募できない期間が発生するというリスクは考慮したうえで、しっかりと準備をして臨みましょう。
年収が上がりすぎる企業へ転職する際の注意点
転職によって年収が大幅に上がる場合、「自分のスキル・経験に見合っていない可能性」と「労働時間や残業時間が多い可能性」の2点には注意してください。入社できたとしても相応の業務がこなせず、プレッシャーとなってしまう可能性があります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.自身のスキル・経験に見合っていない業務内容の可能性がある
年収が大幅に上がる場合、まず考慮すべきは「自分のスキルや経験がその年収に見合っているかどうか」です。年収が高い企業は、その分高いスキルや経験を求めることが一般的です。高年収には高い期待が伴い、その評価に見合う業務内容が求められます。そのため、自分のスキルや経験が本当に新しい職場の要求に合っているかを冷静に判断することが大切です。
仮に入社できたとして、即戦力を期待されている現場で業務についていけないと、精神的にもつらいものがあります。最悪の場合、プレッシャーに耐え切れずに早期退職となってしまうこともあるでしょう。企業と転職者お互いにとって好ましくない状況になることも考えられるので、不相応な業務への応募は避けるべきです。
求人票記載の項目だけでは判断しきれないこともあるので、面接の過程で判断しても問題ありません。面接は候補者の技量が募集しているポジションで十分に機能するかを見極める場です。面接では正直に自分の保有スキルや業務経験のことを話し、企業側に判断してもらうのも一つの手です。
2.労働時間や残業時間が多い可能性がある
必ずしも「年収が高い=労働時間が長い」というわけではありませんが、労働時間が長くなる傾向があることは覚えておきましょう。求人票に記載されている賃金の「固定残業手当」の部分は必ず確認するようにしてください。
年収が高いということは、それだけ任せられる仕事の量が多いとも考えられます。実際の労働時間はその人のスキル次第になりますが、業務内容だけでなく「期待されている仕事量」についてもしっかりと情報収集しておきたいところです。外から見える情報だけでは掴みづらいため、転職エージェントや口コミサイトを活用すると良いでしょう。
年収が上がることで生活が豊かになる反面、労働時間が増えることでプライベートの時間が減少し、生活の質が低下してしまう可能性もあります。どのくらいの労働時間であれば問題ないか、あらためて考えたうえで年収の高い企業への応募を検討してみてください。
転職で年収が上がるケースについて
転職で年収が上がるケースについて、大きく分けて上記の3つが考えられます。年収アップを目指している方は参考にしてみてください。
1.年収が高い業界・職種へ転職したケース
出典:厚生労働省.「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」.第5-1表産業、年齢階級別賃金及び対前年増減率
上記は、厚生労働省が発表している「令和5年の業界別の平均年収」をグラフ化したものです。業界よって大きな差があることが分かります。
「金融・保険業」や「情報通信業」といった転職でも人気の業界の平均年収は450万円を超え、最も低い「宿泊業・飲食サービス業」と比べると150万円ほどの差があります。専門的な知識が必要な業界ほど、年収も高い傾向があります。
必要とされるスキルや経験が異なるため、簡単に年収の高い業界へ転職することはできませんが、例えば「営業職」や「エンジニア職」など、どの業界でも必要とされる職種もあります。このような職種に就いている場合は、転職活動をする際に別業界も視野に入れておきましょう。
2.経験・スキルが高く評価されるケース
自分の経験やスキルが転職先で高く評価される場合、年収が上がる要因となります。特に専門的なスキルや豊富な実績を持っている場合、その価値が認められ、転職先で高い給料を得ることができるでしょう。
高く評価されやすい経験やスキルの例を下記に挙げてみます。
- プロジェクトマネジメントのスキル
- ITスキル
- 営業スキル
- 語学力
まず、プロジェクトマネジメントのスキルは、多くの企業で高く評価されます。プロジェクトの計画、予実管理、進行管理、リスク管理など、複数の要素をバランス良くこなす能力は、どの業界でも求められるスキルです。特に大規模プロジェクトの成功経験がある場合、年収が大幅に上がる可能性があります。
ITスキルも高く評価されやすい分野です。例えば、ソフトウェア開発、データベース管理、サイバーセキュリティの知識と経験は、現代のビジネス環境では非常に重要となります。特に最新のプログラミング言語やAI技術に精通している場合、その専門知識が高く評価されることで、転職先での年収アップに期待できるでしょう。
営業スキルも重要です。特に高い成果を上げた営業実績や、大規模な契約を獲得した経験は、企業にとって大きな価値があります。営業成績を具体的な数値で示せる場合、転職先の企業はその成果を高く評価し、相応の報酬を提示することがあります。営業は業界を問わず必要とされる職種であるので、年収が高い傾向のある業界を狙って転職するのも一つの手です。
語学力も、転職で高く評価されるスキルの一つです。特に国際的なビジネスを展開する企業では、英語をはじめとする多言語のスキルが求められます。通訳や翻訳の能力だけでなく、異文化理解やグローバルな視点でのビジネス展開ができると重宝されるでしょう。また、多言語スキルと他のスキル(エンジニア、営業など)を掛け合わせることで、一部企業にとって価値の高い人物となり、高収入にも期待ができます。
3.現職の年収が低かったケース
「自分の成長やスキルを評価されていない」「残業が少ない」「業務レベルや責任が強くなる一方で、昇給が伴っていない」といった要因で、現職の年収が低いというケースも考えられます。現職の年収が市場平均よりも低い場合、転職によって年収アップが期待できます。
例えば、中小企業で働いている人が、大企業に転職することで年収が大きく上がる可能性は高いでしょう。この場合、似たような業務内容でも企業の規模や待遇によって年収が異なるため、転職によってそのギャップが埋まる形になります。
また「自分が成長して成果を上げているにも関わらず、評価をされず昇給が伴っていない」というケースは、転職によって年収アップが期待できます。ただし、本当に自分が成長しているのか、成果を上げているのか、という点はしっかりと確認する必要があります。
前述した業界別のデータなどを参考に、自分の現在の年収が高いのか低いのかという点も考えてみてください。
転職で年収を上げたいときは転職エージェントを活用しよう
この記事では「年収が上がりすぎる企業へ転職しても問題ないか」というテーマで解説しました。
厚生労働省発表のデータでは、転職によって年収を3割以上アップした人が約7%います。少数派ではありますが、大幅な年収アップ実現は可能です。相応の経験やスキルを保有している方は、ぜひチャレンジしてみてください。
また、転職で年収を上げたいと考えている方は「転職エージェント」の利用がおすすめです。転職エージェントとは企業と転職希望者の斡旋をしている転職支援サービスで、転職希望者に対しては「面接対策」「企業情報の共有」「求人の提案」といったサポートを提供しています。
転職市場に精通したコンサルタントが「経歴とスキルの棚卸し」といった事前準備の段階からサポートするので、自分の市場価値を正確に把握することが可能です。また、その市場価値に応じたより給料の高い求人の提案もしてもらえます。非公開求人も多数保有しており、自分では見つけられないような高年収の求人情報も得られるため、年収アップのチャンスが広がります。
また、転職エージェントは企業の採用担当ともつながっているため、社内の状況もある程度は把握しています。入社後の詳しい業務内容や社風について事前に知ることで、入社後に合わなかったというケースを防ぐこともできます。
転職エージェントのJACは、ハイクラス・ミドルクラスの転職に特化した転職エージェントです。各業界・職種に詳しいコンサルタントが多数在籍しており、求職者の市場価値を正しく把握したうえでの求人紹介と面接サポートを実施しています。転職の相談先を考えている方は、ぜひ一度JACの利用を検討してみてください。