現在、BtoB、BtoCを問わず、あらゆる業界・企業においてWeb化への対応が急務となっています。ショッピングや金融サービスの利用など、私たちのあらゆる消費行動がオンラインで行われるようになるなか、Webエンジニアのニーズは増え続けています。今後もますます需要が高まるポジションだと言えるでしょう。
今現在、Webエンジニア職に就いており、より良いキャリア・転職を成功したいという方に向けて、最新のWebエンジニアの転職市場動向や、キャリアプランを解説いたします。
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Webエンジニアの最新転職市場動向。求人数は増加傾向
Webエンジニアの需要が高まっている背景には、少子高齢化、デジタル化の推進、IT技術の急速な発展など、さまざまな要因が影響しています。
これらの要因を理解することで、Webエンジニアとしてのキャリアをより有意義に進めることができるでしょう。
ここからは、それぞれについて詳しく解説していきます。
・少子高齢化によって働き手が減少している
日本は少子高齢化が進行している国として知られています。この現象は、国の経済や労働市場にも大きな影響を及ぼしています。
具体的には、2060年には「生産年齢人口」が4,400万人まで減少すると予測されています。これは、1995年のピーク時の8,716万人と比べて、ほぼ半分にまで減少することを意味しています。
このような人口の減少は、多くの業界での人材不足を引き起こしています。特に、IT業界はその影響を大きく受けており、2030年までには約59万人のIT人材が不足すると予測されています。
このような背景から、Webエンジニアの需要が高まっているのです。
・デジタル化の推進によりWebエンジニアが不足している
近年、多くの企業がデジタル化を進めています。キャッシュレス決済やペーパーレス化など、デジタル技術を活用した新しい取り組みが増えています。
これらの取り組みは、私たちの生活をより便利で豊かにしていますが、一方でWebエンジニアの人材不足も引き起こしています。
デジタル化が進む中、システムの開発や運用、保守などの業務が増加しており、これに対応するWebエンジニアが不足しているのです。このような背景から、Webエンジニアの役割はますます重要になってきています。
・IT技術の発展によるWebエンジニアの不足
IT技術は日々進化しており、新しい技術やツールが次々と登場しています。AIやVRなどの最新技術は、私たちの生活やビジネスに大きな変革をもたらしています。
しかし、これらの技術を活用するためには、専門的な知識やスキルを持つWebエンジニアが必要です。
現在、最新のIT技術に対応できるWebエンジニアは不足しており、そのための競争が激化しています。このような状況下で、最新技術に関する知識やスキルを持つWebエンジニアの価値は高まっています。
Webエンジニアの業務内容
Webエンジニアの業務内容を紹介します。
1.システム構築
2.Webサイトの制作
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
1.システム構築
Webエンジニアの業務内容は大きく分けると、「自社サービス開発」と「顧客からの受託」の2つに分かれます。
・自社のWebサービスのシステム構築
・顧客からの仕様に沿ったシステム構築
どちらの業務も共通して、仕様書の内容が現実的ではない場合は、代替案の提案を行うのもWebエンジニアの業務内容の1つです。
2.Webサイトの制作
Webサイトの制作もWebエンジニアの業務の1つです。Webエンジニアは、「フロントエンジニア」と「バックエンジニア」の2つに分けられます。
「フロントエンジニア」は、ユーザーが情報入力する画面やトップ画面などのブラウザ表示される部分の設計を担います。
「バックエンジニア」は、サーバーサイドエンジニアとも呼ばれ、入力情報とデータベースとの連携や投稿機能など、主にシステムの裏側の処理を担当します。
どちらも、HTML/CSSなどのマークアップ言語や、PHP/Ruby/Pythonなどのスクリプト言語に関する高度な知識が必要になります。
Webエンジニアの年収相場
フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアともに600万〜800万円が平均的な水準です。年収を向上させたい場合、テックリードと呼ばれるエンジニアチームを技術面でリードするポジションに就ければ、700万〜900万円程度に水準が上がってきます。
また、近年、新しく出てきたSRE(Site Reliability Engineering)担当や、IT界のジェネラリストとも言えるDevOpsエンジニアであれば、概ね600万〜900万円のレンジに収まる相場感となっています。
Webエンジニアで年収1000万円を超えたいという方であれば、Webエンジニアを経験した後に目指す方が多いプロダクトマネジャーを目指すことも選択の1つと言えるでしょう。プロダクトマネジャーともなると、900万〜1200万円と年収の水準が上がります。
Webエンジニアのキャリアパス 現在はスペシャリスト特化という選択肢も
Webエンジニアのキャリアパスは、方向の違いで大きく2つに分かれます。スペシャリストとして技術を深めていくコースと、組織や人のマネジメントを行うコースの2つです。
以前までのIT業界では、プログラマーからSEになり、その後リーダーやプロジェクトマネジャーへと昇進していく単線型のキャリアパスが標準的でした。しかし現在は、スペシャリストとして技術に特化していくキャリアも、マネジメントと同等に評価する企業が増えつつあります。
技術スペシャリストの代表的なポジションとしてはテックリードがあります。中には、SREやDevOpsの領域に踏み込んでいく人もいます。一方のマネジメントの代表的なポジションとしては、プロダクトマネジャーやVPoEなどが挙げられます。
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Webエンジニアの30代の転職事情
かつてIT業界では「35歳転職限界説」がありました。しかしながら、現在、特にWeb業界においては当てはまらないと考えてよいでしょう。
Webサービス・Webアプリケーションは多くの場合、企業内のシステムとは段違いの膨大なトラフィックを処理するため、大規模な開発の経験者ほど評価される傾向にあります。
SaaSも含めたWeb系企業の技術スタックは、企業によってそこまで大きくは異なりません。最近のトレンドを捉えると、フロントエンドエンジニアの場合は言語であればJavaScriptやTypeScript。フレームワークであればNode.jsの経験者が評価されています。またバックエンドエンジニアの場合は、GoやPythonの経験者が求められています。加えて、AWSやGCPなどパブリッククラウドの経験があるWebエンジニアは多くの企業で歓迎されます。
Webエンジニアの40代の転職事情
企業によっては、30代でもマネジメントラインにたつという方もいらっしゃいます。40代ともなればマネジメント経験をそろそろ本格的に積んでいきたいという方が多くいらっしゃいます。企業のニーズとしてもマネジメント経験者を求める傾向があります。ただし、Webエンジニアのなかには「マネジメント志向ではない」という方も一定数いらっしゃいます。
そのため40代で転職する際には、自分が技術とマネジメントのどちらへ舵を切りたいのかを考えた上で、動く必要があるでしょう。
また、ある程度大きくなったベンチャー企業では、レガシーシステムの経験があり、なおかつWeb系のモダンな環境を経験した40代のエンジニアを、組織マネジメントや後進の育成の観点で採用したいと考える企業は少なくありません。そのため、ベンチャー企業を検討するという方もいらっしゃいます。
日系から外資系に転職することは可能か
アメリカの“テックジャイアント”といわれるWebプラットフォーマーで働くことを希望される方がいらっしゃるかもしれません。ただ、そうした企業の主たるプロダクトは本国で開発されていることが多く、日本法人でWebエンジニアを採用するケースはあまりないのが実状です。結論としては、限りなく難しいといえます。
Webエンジニアとして高年収を得るための4つのポイント
Webエンジニアとして高収入を得るには、以下の4つのポイントを意識する必要があります。
1.プログラミング言語を学ぶ
2.ポートフォリオを作成する
3.労働環境を重視する
4.将来性を見込める企業を選ぶ
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
1.プログラミング言語を学ぶ
Webエンジニアが仕事をするうえで、プログラミング言語の習得は欠かせません。開発する分野ごとに使用するプログラミング言語は異なるため、目的に応じたものを学ぶ必要があります。
たとえば、フロントエンドの開発に携わる場合、HTML・CSS・JavaScriptが必要となり、バックエンドであれば、Java・Python・Rubyなどの習得が求められます。
また、複数のプログラミング言語を習得していることによって、仕事の幅が広げられます。自分のスキルを伸ばして、収入を高めるには学習しつづけることが大切です。
2.ポートフォリオを作成する
Webエンジニアが転職活動する際、過去に制作へ携わったものをまとめたポートフォリオが求められることが一般的です。
これまでの制作事例としてWebサイトなどの実績をまとめておきましょう。またポートフォリオは、転職活動以外にも役立つことがあります。
自分自身で過去の事例を見返せるようにしておくことによって、当時は気づかなかった発見につながるかもしれません。
実績をまとめることが、より良いサービスを開発するためのアイデアを得ることにもなるでしょう。
3.労働環境を重視する
Webエンジニア以外でも、労働環境を重視して転職先を検討することはとても重要です。そのため、年収だけでなく、勤務形態や福利厚生などを事前に確認しましょう。
たとえば、スキルを磨くための補助があるかや副業の可否、リモートワークへの対応などが挙げられます。働き方の自由度が高ければ、自分自身の能力を高めやすいですし、仕事先が増えます。
4.将来性を見込める企業を選ぶ
Webエンジニアとしてスキルや年収を高めたいのであれば、将来性を見込める企業であるかを見極めなければなりません。
情報収集が不十分なまま転職先を選んでしまうと、会社自体が倒産や規模縮小などで働き口を失ってしまうおそれもあります。
安定しているのは大企業といえますが、スタートアップやベンチャー企業で働くことによって、新しいトレンドに触れることも選択肢のひとつです。
業界動向を確認し、たくさんの情報収集をもとに転職先を検討しましょう。
Webエンジニアの転職を成功させるコツ
Webエンジニアは、「何を作ってきたか」という実務経験が重視される傾向にあり、資格が求められることはほとんどありません。また、“実務”でなくとも、個人的な取り組みとしてアプリを開発したりWebサービスを作ったりした経験が、企業から評価される可能性もあります。これまでに作ったものをポートフォリオとしてまとめておき、企業から声がかかった場合に備えておくことをおすすめいたします。
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