特に注目を浴びているSaaS領域。成長中の領域における業務内容の面白さや転職後の年収アップといった目下のキャリアのみならず、SaaS企業へ転職することで広がる長期的なキャリアも注目されています。
また、SaaS企業は比較的歴史が浅い領域のため、IT関連の業務が未経験でも転職しやすい点でも注目されています。
この記事では、なかでもSaaS系企業の転職事情に精通しているJAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが、SaaS系企業の営業へ転職するメリットや、SaaS企業の選考時に評価されるスキルについて紹介します。
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SaaS系企業の営業職への転職が注目されている2つの理由
IT分野は成長が著しいですが、SaaS領域はここ数年で特に成長しています。そのため、今までIT関連の仕事の経験がない方でもSaaS系企業へ転職する事例が増加しており、SaaS系企業の営業への転職の注目度は非常に高いと言えます。
SaaS系企業の転職が注目されている背景には、以下の2つの要因があります。
SaaS市場が成長中
SaaS系企業への転職が注目されている一つ目が、SaaS市場が著しく成長しているという点です。SaaS市場は年間平均13%の伸び率で推移しており、2020年から2050年までの30年間で10倍成長するといわれています。
SaaSは今後ますます成長が見込まれる領域のため、スタートアップ企業も多く参入しています。資金調達の約7割がSaaSとなっていることからも、世間からの注目度が高いことがわかるでしょう。
それに加えて、近年、企業がデジタル化を進めていることも背景にあります。比較的導入が簡単で、一からシステム開発をする手間やコストがかからないSaaS製品は、危急のデジタル化が必要な企業との親和性が高かったのです。
これらの背景からSaaS系企業の売上が好調で、それに伴い求人案件も増加しています。
多くの経験を積みやすい
SaaS系企業への転職が注目されている二つ目の背景には、SaaS系企業の営業は多くの経験を積める環境のため、スキルアップやキャリアアップがしやすい、ということが挙げられます。
SaaSはシンプルなビジネスモデルなので、リードタイムも比較的短い傾向です。そのため従来のような「足で稼ぐ」「お客様の懐に入る」といった営業スタイルよりは、ベネフィットをロジカルに説明してスムーズに購買につなげる営業スタイルが好まれます。
短いリードタイムで効果的な営業をしていくためには、数字に基づいた仮説・検証をする必要があるので、データドリブンな営業スキルが身につくでしょう。
また多くのSaaS系企業は、「The MODEL型」という分業型のマーケティングセールスプロセスを取り入れています。
これは、集客から商談・クローズ、カスタマーサクセスに至るまでの各段階で情報を可視化・数値化し、部門を越えた連携を軸に売上の増大を図っていく、セールスフォース・ドットコム社が提唱し、世界中で広く普及しつつある手法です。
今後ますます広まっていくだろうと言われているこの「The MODEL型」の仕組みを、SaaS系企業に転職することでいち早く経験できるのも利点と言えます。
さらに顧客も中小企業から大企業まで幅広いため、SMB営業(中堅・中小企業向け)もエンタープライズ営業も経験できる点も魅力です。
このようにSaaS系企業の営業職はさまざまな経験を積めるため、スキルアップに最適の環境といえます。またSaaS系企業はベンチャーが多く、入社後の昇給や昇進のスピードも速いので、キャリアアップを見据えた転職にも向いています。
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SaaS領域の主な職種
SaaS領域にはあらゆる職種があります。ここではそれぞれの職種の業務内容について分けてご紹介します。
1.マーケティング
マーケティング戦略の立案・実行やオウンドメディア運用などを担当する職種です。
企業によって違いはありますが、営業部門と独立した部署として活動しているところがたくさんあります。
無からアイデアを創造するポジションとなるため、自身の考えを製品に盛り込むことが可能です。
2.インサイドセールス
インサイドセールスは、電話やメール、オンラインミーティングツールなどを活用して、顧客と対面せずに営業する職種です。
一番最初に顧客と接点を持つポジションとなり、顧客教育や関係性構築などを担います。
自社のマーケットへの理解を深め、顧客に合わせた情報提供を行いニーズを引き出し、最終的にフィールドセールスへトスアップします。
3.フィールドセールス
フィールドセールスは、インサイドセールスが確度を高めた状態の顧客に商談する職種です。
成約見込みが高いと選別された顧客に対して、最終的な意思確認や詳細な説明を行います。
従来の営業手法より効率的に成約に結びつけられることが特徴です。
4.カスタマーサクセス
製品購入後の顧客に対して、サービスの価値を最大化できるように働きかける職種です。
定期的に顧客が抱える不満や課題をヒアリングし、長く利用してもらえるようにサポートします。
SaaS企業において、最重要指標の1つとされている「解約率」を低下させ、顧客満足度・リピート率を高めることが役割です。
5.フロントエンジニア
フロントエンジニアは、サービスの開発やカスタマイズを担う職種です。一般的には、デザインなどの可視化された部分を担当します。
6.サーバーエンジニア
サービスに関係するデータの管理や、処理プログラムの開発を担う職種です。日常的に目に触れることはありませんが、サービス全般の基礎となる重要な仕事だといえます。
7.インフラエンジニア
システム運用や通信ネットワークの管理など、提供するサービスを安定させることを担う職種です。
8.プロダクトマネージャー
経営方針及び戦略に沿って、プロダクトのグロースを推進・成果を上げる役割を担う職種です。
近年では、エンジニア職のキャリアアップの目標とされています。重要なポジションとして注目されており、SaaS企業のスムーズな運営にとって欠かせません。
SaaS領域 営業からの別ポジションへのキャリアパス
SaaS系企業の営業職は多くの経験を積めるため、引き続き営業職としてキャリアアップしていくだけでなく、別職種へのキャリアパスも珍しくありません。SaaS系営業のスキルやノウハウは横展開しやすいためです。
営業から別ポジションへのキャリアパスの例としては、以下の3つが挙げられます。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは既存顧客へのフォローやオンボーディングを行う職種です。The MODEL型の最後のプロセスを担っており、アップセルや解約率改善などを目的としています。SaaS営業の知見を活かせる職種なので、キャリアチェンジする方も多く見受けられます。
BizDev(ビズデブ)・企画
BizDevといった事業開発や事業企画をする職種も、営業のキャリアパスとして人気です。ある程度の営業経験を積むとSaaSビジネスのノウハウや知見が身につくので、新しい事業を立ち上げたりグロースに携わったりすることができます。
マーケティング
デジタルマーケティングの需要が拡大している中で、SaaS営業の知見をマーケティングに生かしたいという方も多い傾向です。マーケティングはThe MODEL型の最初のプロセスにある職種なので、SaaS営業での経験や知見を活かせるでしょう。
SaaS企業へ転職することで広がるキャリア
SaaS企業の営業職への転職の利点として、キャリアパスの選択肢が広がることが挙げられます。SaaS系企業は著しく成長している領域であること、そして汎用性のあるスキルが身につくことから、営業だけでなく他職種のキャリアパスも選択肢に入ります。
もう一つの利点が、成果を出しやすく、自分の実績が明確に残る点です。プロダクトがシンプルなので商材理解に時間がかからないため早期からの活躍が可能です。また「このくらいの受注を獲得できた」「取引先のこのような業務効率化に貢献できた」といった成果が見えやすく実績が明確に残るため、やりがいを感じられるでしょう。
さらにSaaS企業はベンチャーが多いため、入社してからの昇給スピードも早い傾向です。成果に応じて給与の見直しも行われるので、営業スキルの向上が年収アップにつながります。
SaaS企業への未経験者の転職
近年、SaaS(Software as a Service)市場は急速に拡大しており、その結果、求人数や採用枠も増加傾向にあります。SaaSは、ソフトウェアをインターネット経由で提供するサービスのことを指し、その利便性とコスト効率性から、多くの企業が導入を進めています。このような背景から、SaaS企業は人材を求めており、その採用対象は経験者だけでなく、未経験者も含まれているのが現状です。
・未経験者でも転職は可能
未経験者でもSaaS企業への転職は十分可能です。SaaS市場の拡大に伴い、多くの企業は新たな視点やアイデアを持つ人材を求めています。そのため、自身が持つスキルや経験をどのようにSaaS企業で活かせるかを明確に示すことが重要です。例えば、マーケティングやデータ分析、プロジェクト管理など、他の業界で培ったスキルも、SaaS企業での業務に役立つ可能性があります。
・自己学習を通じたスキルアップ
また、SaaS製品に対する理解を深めるために、自己学習を積極的に行うことも推奨されます。オンラインコースやセミナーを通じて、SaaSの基本的な知識や最新のトレンドを学ぶことで、面接時に自身の意欲と学習能力をアピールすることができます。
SaaS企業へ転職する際の注意点
SaaS企業の営業職へ転職する際に、注意すべき点もあります。
たとえば、早期活躍ができる点は良い点だと考えられる方もいる一方で、困難と感じる方もいるでしょう。今まで中長期的に成果を出してきた方や抽象的な成果を指標としていた方であれば、短期での具体的な成果を求められるSaaS営業では苦戦する可能性があります。もちろん成果は年収にも影響するため、短期で成果を出せない場合は年収がなかなか上がらないことも考えられます。
また営業にやりがいを感じられない方が出てくる可能性も懸念されます。理由としては、プロダクトでできることが決まっているため、一律の営業になりやすく提案性という意味では低いと言えるからです。そしてThe MODEL型の分業制なので、自分のやるべき仕事もある程度決まっています。そのため「提案性が高い営業をしたい」「自分一人でテレアポから訪問、クロージング、さらには導入後のフォローまで一気通貫でやりたい」という人のニーズからは離れてしまうでしょう。
SaaS領域に特化した専任コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。
業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、企業傾向の情報収集など、
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SaaS 転職活動時に評価される主なスキル
SaaS営業への転職では、どのようなスキルが必要なのか気になっている人も多いのではないでしょうか。選考の際に重視されるスキルは、以下の3つです。
問題解決能力
SaaS営業には問題解決能力が必要となりますが、ここで言う「問題解決」とは二つの意味合いを持ちます。
一つ目が自分自身についてです。SaaS営業は短期での成果を求められるので、データを基にして「どのようにしたらよりうまくいくのか」と仮説を立てながら営業を進めていかなければいけません。
そしてもう一つが顧客についてです。「このプロダクトを使うことで、あなたのこのような問題を解決できる」というロジカルな視点で提案をしないと、顧客の心を動かすことは難しいでしょう。
そのため問題解決能力は、SaaS営業に必須のスキルと言えます。
推進力
SaaS系企業はThe MODEL型のプロセスを組んでいるため、積極的に他部署に関わりながら舵を取っていかなければ、なかなか思うように進みません。指示待ちや言われたことをやるだけではなく、自身から推進していける人が活躍できる職種なので、推進力がある人が選考でも有利です。
スピード
SaaS領域は成長中のため新規参入も多く、早くグロースして広げていかなければ競合に遅れを取ってしまいます。そして、事業を早く進めるためには、営業一人ひとりのスピードも求められます。スピード感をもって動ける人ほど、面接で評価されるでしょう。
SaaS企業への転職はスキルの棚卸と面接練習が必須
SaaS営業への転職活動では、上記のようなスキルがあると有利になります。そのため、転職活動を始める前に自分のスキルの棚卸をすると良いでしょう。また、スキルをどのように面接でアピールするのかという練習も必須です。
しかし自分一人では、自身が持っているスキルに気づけなかったり、効果的なアピール方法がわからなかったりするため、準備が不完全な状態で面接に臨むことも珍しくありません。
そのような場合は、転職エージェントを活用しましょう。コンサルタントが客観的な視点から、スキルの棚卸や面接対策のアドバイスをしてくれます。
転職活動を始める際には、まずはエージェントに相談してみましょう。
ミスマッチ転職を避けるには、転職エージェントJACにご相談を
SaaS領域は目まぐるしく成長しており、求人も急増しています。比較的歴史が浅い領域のため未経験でも転職しやすく、幅広いスキルを身につけたい人には最適といえるでしょう。
ただし成長領域だからこそ、案件数が多すぎる点には注意が必要です。どのような企業が自分に向いているのかわからないまま転職をして、入社後のギャップに悩んで失敗してしまう事例も少なくありません。
JACでは、キャリアプランや希望条件などから総合的に判断し、最適な求人案件を紹介いたします。そのため入社後のミスマッチが起きにくく、転職の成功率が高いのが特徴です。
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