QAエンジニアの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

  1. 転職マーケット×IT(通信/ソフトウェア/SI/コンサルティング)

公開日:2025/02/27 / 最終更新日: 2025/03/07

現在、さまざまなソフトウェアが開発される中で、他社との差別化を図り、ユーザー満足度を高めるためには、高品質なソフトウェアを提供することが不可欠です。ソフトウェアの品質向上には、単に不具合がないか確認するだけでなく、ユーザーのニーズを満たしているかを厳密にチェックする必要があります。このため、ソフトウェアの品質管理を担うQAエンジニアの需要が高まっています。

本記事では、QAエンジニアへの転職を検討している方に向けて、QAエンジニアの主な仕事内容や平均年収、転職時に求められるスキルについて詳しく説明します。

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QAエンジニアとは?


QAエンジニアは、ソフトウェアの品質保証を専門に担当するエンジニアを指します。「Quality Assurance(品質保証)」の略で、ユーザーが満足できる製品を提供するためには、仕様どおりに動作するかだけでなく、使いやすさやセキュリティの観点も確認する必要があります。もしリリース後に不具合やユーザビリティの問題が発生すれば、企業の信頼性にも悪影響を及ぼす可能性があります。ユーザー目線で製品の品質をチェックするQAエンジニアは、ソフトウェアの高品質提供において非常に重要な役割を果たしています。

品質保証・品質管理の転職事情|難易度や成功のポイントとは

テストエンジニアとの違い

テストエンジニアとQAエンジニアは混同されることがありますが、職務には明確な違いがあります。QAエンジニアは全体的な品質をチェックし、改善点を提案するのに対し、テストエンジニアはバグがなく、仕様どおりに動作しているかどうか、性能面を確認する役割を担います。QAエンジニアは、テスト計画の策定や必要に応じてテストを実施することもあります。

テスターとの違い

テスターは、ソフトウェア開発時にテスト計画書に従ってテストを実施し、その結果を報告する職種です。一方で、QAエンジニアはテスト計画書の作成を行います。テストの実施については、QAエンジニア自身が行う場合もありますが、テスターが担当するケースも多いです。

QAエンジニアの仕事内容


QAエンジニアの主な業務は、品質保証テストの設計、動作テスト、品質管理、品質改善です。

品質保証テストの計画立案

品質保証テストを行うには、まずユーザーの要求を分析し、どのテストを実施するかを計画する必要があります。どの工程でどのようなテストが必要かを考慮し、製品のリリース時期を踏まえてテストスケジュールを立てます。また、ソフトウェアに適したテスト技法を選定し、具体的なテスト項目や工数も示さなければなりません。

テストの実行・検証

テスト計画に従って、さまざまな観点からソフトウェアをテストします。テストの実行はテスターに任せることもありますが、テスト自動化ツールを用いたり、テスト用のプログラムを開発することも増えています。その場合、ツールの開発もQAエンジニアの重要な業務の一部です。

テスト結果の分析とフィードバック

テスト結果を分析し、改善が必要な課題を開発担当者にフィードバックします。開発チームは、このフィードバックをもとにプログラムの修正を行い、品質向上に努めます。この際、開発者が納得できるよう、明確な説明が求められます。

開発担当者との情報共有

QAエンジニアはソフトウェアのテスト工程に限らず、全ての開発工程に関与します。そのため、開発前の要件分析や要件定義のミーティングからQAエンジニアが参加することが重要です。開発途中でも、エンジニアと連携し、懸念事項を確認しながら、品質を高めるための取り組みが求められます。

QAエンジニアの平均年収は800万円


JACがサポートしたQAエンジニアの平均年収は約800万円です。ボリュームゾーンは約650~1,000万円で、年収はスキルや経験、転職先の企業規模によって変動します。特に、高いスキルをもつ方は、より良い条件での転職が可能です。実際、当社の支援により転職を成功させたQAエンジニアの方々のうち、26%が年収1,000万円以上の条件で入社を決定しています。

※当社実績(2024年1月~2024年12月)より

JACからの転職に限らず、一般的なQAエンジニアの平均年収は約550万円とされていますが、年齢や経験年数、スキル、役職、業界、企業規模などにより、大きな差がある点に注意が必要です。年代別のQAエンジニアの一般的な年収目安は以下のとおりです。

<年代別QAエンジニアの年収目安>

年代平均年収
20代350~500万円
30代500~600万円
40代600~700万円
50代700~1,000万円

このように、QAエンジニアの年収は多様な要因によって変わるため、転職を検討する際には自分のスキルや経験を見極め、適切な求人を探すことが重要です。

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QAエンジニアの最新転職・求人情報


2024年のQAエンジニアの新規求人数は、前年と比較して約140%増加しています。特に、ソフトウェア業界やSIer、自動車関連、デジタルマーケティングの分野で求人が増加傾向にあります。ここでは、実際にJACが取り扱っているQAエンジニアの求人情報をいくつかご紹介します。

  • ●株式会社エス・エム・エス: QAエンジニア【勤務地:東京】
     求人情報はこちら
  • 株式会社enechain: QAエンジニア(マネジャー候補)【勤務地:東京】
     求人情報はこちら
  • ●株式会社インフキュリオン: QAエンジニア【勤務地:東京】
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  • 非公開: ※フルリモート可※QAエンジニア【新サービス開発】【勤務地:東京】
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  • 株式会社ココペリ: 【QAエンジニア(チーム立上げ)】中小企業7万社が活用する急成長プラットフォームのQAエンジニア【勤務地:東京】
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  • 株式会社TVer: QAエンジニア【勤務地:東京】
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  • グロービング株式会社: QAエンジニア(クラウドプロダクト事業本部)【勤務地:東京】
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  • 株式会社justInCaseTechnologies: QAエンジニア【InsurTechのリーディングカンパニー、保険API開発で世の中にない価値を提供】【勤務地:東京】
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  • ダイキン工業株式会社: QAエンジニア(ITセキュリティ)【大手グローバル空調メーカー】【勤務地:大阪】
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  • 株式会社Luup: 自動化QAエンジニア【街じゅうを「駅前化」するインフラをつくる】【勤務地:東京】
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※求人の募集が終了している場合もございますので、ご了承ください。(2025年2月最新)

QAエンジニアに求められるスキルや経験


QAエンジニアには、以下のようなスキルや経験が求められます。

プログラミングスキル

QAエンジニアは、ソフトウェアのテスト計画を立案する際に製品の仕様を把握する必要があります。このため、設計内容を理解できるプログラミングスキルが不可欠です。プログラミングの知識があれば、テスト結果をフィードバックし、具体的な改善案を提案しやすくなります。特に、Java、Python、C#などの言語は広く用いられており、QAエンジニアにはこれらの言語に関する知識が求められます。さらに、テスト自動化ツールの開発においてもプログラミングスキルが必要です。

ソフトウェア開発に関する知識

QAエンジニアはユーザー目線での品質保証が求められます。そのため、ソフトウェア開発プロセスについての知識は必須です。開発の流れを理解することで、テストのスケジュールを効果的に立案できます。

テスト技法に関する知識

QAエンジニアは、さまざまなテスト手法を使いこなす必要があります。例えば、単体テスト、結合テスト、システムテスト、回帰テストなど、プロジェクトに適したテスト技法を選択し、計画を立案するスキルが求められます。これにより、品質保証プロセスを効果的に実施できます。

品質保証・品質マネジメントに関する知識

QAエンジニアには、品質保証や品質マネジメントの知識も必要です。特に、ISO9001などの品質保証規格の認証が求められる場合があるため、関連する規格についての理解が求められます。

コミュニケーションスキル

QAエンジニアは、プロジェクトの初期段階から関与し、ユーザーの要望を伝えたり、テスト結果をフィードバックしたりするため、開発側との円滑なコミュニケーションが欠かせません。相手の意図を理解し、必要事項を的確に伝えるためのコミュニケーションスキルは、より高い品質の製品を作り上げるために不可欠です。

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QAエンジニアへの転職に生かせる資格


QAエンジニアになるために必須の資格はありませんが、以下の資格を取得していることで、QAエンジニアとしてのスキルや知識を証明でき、転職活動において有利になる可能性があります。

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)が主催する資格試験で、ソフトウェアのテストやレビュー評価に必要な知識が問われます。Foundation LevelとAdvanced Levelの2段階のレベルがあり、JSTQBはISTQB(国際ソフトウェアテスト資格認定委員会)の加盟組織で、世界各国のテスト技術者資格と相互認証を行っているため、国際的にも通用する資格です。
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ソフトウェア品質技術者資格認定

一般財団法人日本科学技術連盟が主催するこの資格試験は、ソフトウェア品質に関連する品質保証部門や開発者、テストエンジニアを対象としています。初級、中級、上級の3段階があり、ソフトウェアの品質向上に必要な知識が問われます。
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QC検定

日本規格協会(JSA)が主催する品質管理に関する資格試験で、4級から1級までの4つのレベルが設定されています。試験内容はソフトウェアに特化したものではなく、すべてのものづくりの品質保証に関する知識が問われます。
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QAエンジニアになるには


QAエンジニアの求人は増加傾向にあり、これまでQAエンジニアとしての経験やソフトウェア開発経験をもつ方は、比較的転職しやすい状況です。ただし、転職を成功させるためには、目的やキャリアを明確にする必要があります。条件面だけで企業を選ぶと、後悔する可能性があるのです。そのため、年収や条件面に加えて、企業のビジョン、業務内容、職場の雰囲気も十分に調査することが大切です。

1人で転職活動を行う場合、求人情報以上の詳細を把握するのは難しいことが多いです。そのため、気になる求人があっても、自分が求める業務なのか、企業文化に合っているかを判断するのは容易ではありません。QAエンジニアの求人は豊富ですが、応募を繰り返すことは効率的な転職活動とはいえません。

そこでお勧めしたいのが、転職エージェントへの相談です。エージェントは転職希望者のスキルや希望をヒアリングし、理想のキャリアに合った求人を提案します。特にJACのようなQAエンジニアの転職支援に強みをもつエージェントを利用することが重要です。

一般に、求人を公開せずエージェントにのみ依頼を出す企業も多く存在します。幅広い選択肢から自分に合った企業を見つけたい方には、転職エージェントの活用を強くお勧めします。

QAエンジニアのキャリアパス


QAエンジニアとしての経験を積んだ後には、以下のようなキャリアパスが考えられます。

QAコンサルタント

ソフトウェアの品質リスクを検証し、品質管理に関する戦略を提案するコンサルタントです。QAエンジニアの上流工程にあたる職種で、蓄積したノウハウを生かし、ソフトウェアの開発やテスト技法についての専門的な知識が求められます。クライアントとの接点が多いため、コミュニケーションスキルが高い方に適しています。

QAマネージャー

QAエンジニアをまとめ、テスト計画の立案から実施、結果のフィードバックまでをマネジメントする役割です。プログラミングや品質管理の知識を生かし、メンバーの成長をサポートする責任も担います。スタッフ育成に興味がある方やリーダーシップをもつ方に向いています。

シニアQAエンジニア

QAエンジニアとしての専門性を追求し、シニアQAエンジニアとして活躍する道もあります。豊富な経験に基づいた高い技術力を生かし、QAエンジニアの中心的な役割を担います。技術力をさらに高めたい方には、シニアQAエンジニアが適しています。

QAエンジニアの転職事例


JACでは、さまざまなエンジニアの転職をサポートしています。ここでは、当社のサポートによって転職を成功させたQAエンジニアの事例をご紹介します。

Kさん(男性/40代後半)

業種職種年収
転職前ソフトウェア企業部長補佐800万円
転職後ソフトウェア企業QAエンジニア責任者候補1,200万円

Kさんは、SEとしてソフトウェア企業に就職し、QAエンジニアとして実績を積んできました。部長補佐としてプレイングマネージャー的な業務を担っていましたが、組織全体をより良い方向に変革するマネジメントポジションへのキャリアアップを目指して転職を決意されました。

JACでは、Kさんの希望を考慮し、FinTech領域におけるQAエンジニアの責任者候補としての求人を紹介。さまざまな業界での経験と品質保証業務に関する高い知識が評価され、見事に採用されました。転職後は年収も大幅にアップし、システム開発のマネジメント全般を担う責任者候補として意欲的に業務に取り組んでいます。

QAエンジニアへの転職なら、JAC Recruitmentへ


QAエンジニアは、ソフトウェア開発やテスト技法の専門知識に加え、品質保証やマネジメントに関わる知識も求められる高い専門性をもつ職種です。多くの企業がユーザー満足度を高めるために、製品の品質向上に力を入れており、今後もQAエンジニアのニーズは高まることが予想されます。

JAC Recruitmentは、これまでに多くのQAエンジニアの転職をサポートしてきた実績があります。IT業界に詳しい複数のキャリアコンサルタントが、転職希望者の要望に寄り添いながら、理想の求人を提案します。QAエンジニアへの転職をお考えの方は、ぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。




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