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今より活躍できるフィールドを手に入れるための転職面接の極意

公開日:2024/07/22 / 最終更新日: 2024/08/22

転職活動で重要な場面の一つである採用面接。そこでJAC Digitalは「今より活躍できるフィールドを手に入れるための転職面接の極意」をテーマとしたウェビナーを開催しました。

JAC Digitalアドバイザーで「プレゼンの神様」と称される澤円氏より、面接官を唸らせる求職者の共通点を解説。また、JAC Digitalのコンサルタントが、最新の転職市場動向と面接通過のポイントを紹介しました。

※本記事は2024年6月20日にJAC Digitalが開催したオンラインイベントを一部抜粋、再構成したものです。また、文章表現を統一するため言い回しも変更しておりますのでご留意ください。


IT業界に特化したコンサルタントが、あなたの転職をサポート。
業界における市場価値や、レジュメ、面接対策、企業傾向などJACのコンサルタントにご相談ください。


面接企業の給与テーブルを事前に知っておくことが大事


澤氏:面接での給与交渉、皆さんはどうされていますか? 「お金の話をしていいのか」とちゅうちょする方も多いのではないでしょうか。給与の話題を出すこと自体はよいと思いますが、ポイントは、その企業の給与テーブルを理解することです。これを超える要求は、時にネガティブな印象を与える可能性があります。一方で、企業が本当に欲しい人材であれば、給与テーブルを超えた提示をすることもあることでしょう。

ここで重要になってくるのが、情報収集です。自身のスキルと希望する報酬、そして企業が求めるスキルと用意している予算。これらの「マッチング」が転職成功の鍵となります。しかし、個人で全ての情報を集めるのは困難です。そこで活用をおすすめしているのが転職エージェントです。JAC Digitalでは、豊富な情報を持っており、適切なマッチングをサポートしています。さらに企業単位ではなく、部署単位まで掘り下げて情報収集をしているからこそ、的確なコンサルティングが実現するのです。

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培ってきた実績をアピールするために重要な「抽象化」


澤氏:次に、「従来の肩書きは転職活動で武器になるか?」です。これは肩書きと実績のバランスが取れているかが重要です。例えば「部長」という肩書きがあっても、実際にチームマネジメントの経験がなければ、期待と現実のギャップが生じてしまいます。

そして実績も持ち合わせていたとして、その実績が転用可能かどうかも鍵となります。現在の会社や部署に特化したスキルだけでは不十分です。ここで必要なアクションが「実績の抽象化」。具体的には、「〇〇社にて年間◯億円の売上を達成」という実績を、「この業界のことであれば何でも知っている」「こういった商材は扱える」と転用することです。これにより、異なる環境でも通用するスキルとして説明できるようになります。さらに、全く異なる分野への転職を考えている場合も、現在のスキルを抽象化し、新しい領域でどうか生かせるかを考えることが重要です。

このプロセスは一人で行うのは難しいかもしれません。そのような時こそ、JAC Digitalの力を借りることをおすすめします。コンサルタントの知見を活用し、自身の価値を最大限に引き出す戦略を立てましょう。

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カルチャーギャップはお互いにとって不利益につながる


澤氏:転職先のカルチャーも気になるところですね。カルチャーフィットは求職者にとっても採用担当者にとっても大きな関心事の一つで、実はスキルマッチ以上に重要視されています。なぜなら、カルチャーギャップは生産性低下や早期離職につながり、双方にとって不幸な結果を招くからです。

では、どうすれば企業カルチャーを理解し、自分との適合性を判断できるのでしょうか?

まず、企業のオフィシャルな情報源を徹底的に調査しましょう。ホームページ、SNS、PR動画など、企業が発信する情報は貴重な手がかりとなります。「きれいごとばかり発信している」という印象を受けるかもしれませんが、企業が公に掲げる価値観やビジョンは転職先を知るうえで大切な指標です。

そして公の情報を踏まえて、面接ではより深い質問をすることで、リアルな企業文化を探ることができます。企業のカルチャーや価値観に対して自分がどう感じるのか、そこは正直でいてほしいです。一時的な利益や条件のために自分に嘘をつくと、長期的には大きな代償を払うことになりかねません。興味のある企業を見つけたら情報を集め、自分にとって最適な選択をしてもらいたいと思います。

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面接で緊張しない人はいないからこそ戦略を立てて臨む


澤氏:「面接は緊張する」という方もいらっしゃいますね。まず、緊張することは決して悪いことではありません。実は、コミュニケーション能力が高いと思われがちなアメリカ人でさえ、人前で話すことを恐れていると言われています。世界的に見ても、公衆の前で発言することへの恐怖=グロソフォビアを抱えている方は、最も多いとされています。アメリカのあるコメディアンは、「葬式で弔辞を読むよりも、棺に入っている方が怖くない」と表現したほどです。誰でも人前で話すことの難しさを感じているのです。

つまり、面接で緊張しているのはあなただけではありません。だからこそ、この課題を乗り越えることで成功率を高めることができるかもしれません。JAC Digitalでは、面接に向けての心理的サポートもしてくれます。自信を持って自分をアピールするコツや戦略を一緒に考えてくれるのです。

皆さんの良い未来をつくるために、コンサルタントがお手伝いしますので、ぜひ頼ってもらいたいと思います。

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40代でのキャリアアップを支援した事例紹介


澤氏:ここからはJAC Digitalのコンサルタント3名からもお話を聞いていきます。金澤さん、伊東さん、穂満さんよろしくお願いします。まず金澤さんから、過去に担当した転職支援の事例紹介をお願いします。

金澤:はい。私から、44歳男性エンジニアAさんの転職事例をご紹介します。この方に対して、JACは2回転職を支援しました。

Aさんはもともと10代からプログラミングをし、20代では専門的なIT企業に在籍されていました。1度目の転職はその方が31歳の頃。海外留学から帰国後、新たなチャレンジを求めてJACにご相談があったのがきっかけです。そこで紹介したベンチャー企業で11年間勤務し、管理職まで昇進されました。

Aさんが42歳になった頃、家族の事情や自身のキャリアの方向性について再考されたとのことで、再度ご相談がありました。ご希望は、「ものづくりがしたい」という意向と、ライフスタイルの変化に合わせた働き方を実現できる職場でした。地方移住への可能性やリモートワークの頻度、ものづくりへの思いなどをヒアリングし、キャリアプランを明確にしました。
そうした意向を面接の中でしっかりと伝えるための戦略や面接官の人柄、求める人材像などを事前にアドバイスさせてもらい、希望の環境への転職を支援いたしました。

実はAさんとは1回目の転職から10年間以上、SNSでゆるやかにつながりを保っていました。そのことで、転職を考えた時に私を想起されたようです。とてもうれしく、ありがたい事例です。

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コンサルタントが挙げる面接での失敗例


澤氏:次に、現場で活躍されているコンサルタントの皆さんだからこそ分かる、面接で避けるべきNGポイントを教えてください。何かありますか?

穂満:「話しすぎる」ことだと思います。面接では、面接官が知りたい情報を的確に捉え、簡潔に答えることが重要です。「あれもこれも伝えたい」という気持ちが前面に出たり、前提説明に時間を費やしすぎたりすると、肝心な点が伝わらないことが多々あります。

伊東:私が思うNGポイントは「結論から話さない」ことです。質問に対して背景やプロセスを先に話してしまうケースがあるのですが、まずは結論を伝えたうえで、なぜそのような考えに至ったか説明するほうがよいと思います。背景や経緯の説明は後回しにし、先に核心を伝えましょう。

金澤:「転職理由が前向きな理由ばかり」というのも、場合によっては注意が必要です。ネガティブな発言をあえて避けている方もいるかと思いますが、現職への不満や課題を正直に伝えることで、転職の真の動機が伝わります。ポジティブな発言ばかりだと、「腹を割ってくれないのかな」と変に勘繰られてしまうかもしれません。ネガティブな面も隠さず話すことが、真のあなたを知ってもらうきっかけになると思います。

澤氏:ありがとうございます。これらのポイントを一人で対策するのは難しいかもしれません。JAC Digitalでは過去の失敗例も踏まえたうえでサポートしています。キャリアプランの相談からレジュメの作成、面接対策まで、プロのコンサルタントからのアドバイスを受けながら、効果的な自己アピール方法を身につけましょう。まずは市場価値を確かめるという意味でも、お気軽にご相談してほしいです。

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質疑応答


Q. JACに登録しております。どのコンサルタントの方に相談できるのでしょうか?

伊東:基本的には、初回面談を担当したコンサルタントが主な窓口となります。具体的な求人に関心を持たれた場合は、その求人を担当するコンサルタントが相談に乗ります。まずは気軽にコンタクトを取っていただき、そこから具体的なサポートをスタートさせる形で進めていきます。

Q. 求人を出している企業や部署に人材の定着率の低さやハラスメントなどの問題がある場合、転職者にはそのような事実を隠して、プラスの情報だけを提供するのでしょうか? そうした問題を見抜くポイントはありますか?

伊東:JACでは、事実情報をお伝えすることに努めています。私たちは企業側と深く向き合い、人事責任者、現場責任者、役員などキーパーソンから率直な話を聞いています。そして、単なる人員補充ではなく、組織が直面している課題や問題点を把握し、それを解決できる人材を求めているという本質的な採用ニーズを理解するよう努めています。そのため、組織の課題や問題点については、候補者の皆さまにも包み隠さずお伝えしています。

穂満:そのような問題を見抜くポイントは、コンサルタントや人事担当者との面談の際、ダイレクトに「採用の背景は何ですか?」「組織の課題は何ですか?」と気軽に質問することです。そうすることで、「なぜそのポジションを募集しているのか」「組織に大きな問題はないのか」といった点をより深く理解することができると思います。

Q. 外資系企業では給与交渉ができない人はビジネス交渉力も低いとみなされてNGになり、一方で日系企業では「御社の規程に合わせます」以外の回答はNGだと聞いたことがあります。現在もこの傾向は同じでしょうか?

金澤:外資系・日系問わず、会社によるという印象です。外資系でもお金の話はされたくないという面接官もいれば、日系でも積極的に給与テーブルの話をするケースもあります。その点は事前にコンサルタントにご確認ください。

Q.40歳で異業種かつ異職種の転職に成功した事例はありますか?

金澤:はい、決して珍しいケースではありません。例えばSIerからゲーム業界と異業界へ転職したケースもありましたし、営業管理職から人事部門での若手育成に携わる職種に転身したケースもありました。実際、JACでは20代から60代まで幅広い年齢層の方々の転職支援を行っています。

澤氏:重要なのは、年齢を言い訳にせず、いくつになっても自分のやりたいことや挑戦したいことを明確にし、チャレンジすることだと思います。

Q.45歳で8社の経験があり、9社目へのチャレンジを考えています。転職回数が多いことをプラスに伝えるにはどうしたらよいでしょうか?

金澤:一番重要なのは、綺麗に取り繕わないことです。過去の転職の理由を、当時の状況も含めて率直に説明できるよう準備してください。本音ベースで、コンパクトに伝える練習をしましょう。

そして多様な経験から得た学びや成長を明確にし、それが今回の転職にどうつながっているかを伝えられるといいです。また、過去の経験を踏まえ、なぜ今この会社に応募したのか、どのような挑戦がしたいのか伝えましょう。応募先が求める人材像を把握し、過去の経験で培ったスキルの中から特にアピールしたい経験を見極めることも大事です。

Q.転職でカルチャーのミスマッチを経験しました。ホームページなどに公表されている内容と実態に乖離がありました。今後同じ失敗を繰り返さないためのアドバイスはありますか?

穂満:オファー面談や選考過程で、企業が掲げる理念や価値観が実際にどのように実践されているか、実際に聞いてみましょう。「ミッションやバリューを感じる瞬間は何ですか?」「チームではそれらをどのように体現されていますか?」といった質問をすることで、その企業が公表している情報が単に表向きにすぎないのか、それとも社員にも浸透しているのか、現場レベルでの実態が見えてくるかもしれません。

金澤:それに加えてオファー面談などの場で、人事担当者や直属の上司だけでなく、同じ部署の自分と同格になる可能性の社員や、似たようなライフスタイルの社員との面談を希望してみてください。特に、自分と近い立場の人と話すことで、より具体的な働き方やワークライフバランスについての情報が得られると思います。

Q.転職を決意する前の段階でも、転職エージェントを活用してもいいのでしょうか?

澤氏:エージェントの活用については早めの段階から始めても問題ないのではないでしょうか。むしろ、転職をしたいと思ってから始めると、余裕がなく慌ててしまい、良くない結果につながる可能性があると思います。コンサルタントの皆さんいかがですか?

金澤:そうですね。エージェントと早めに関わることで、相談者さまの人となりやライフスタイル、キャリアビジョンなどをじっくり理解できます。するとコンサルタントがヒアリングした企業の求める人材像にその方が当てはまっていた時、ご提案もしやすいです。

穂満:JACでは相談者さまへのサポートに期限を設けていません。今すぐ転職するつもりがなくても、キャリアに関する不安や疑問があれば、気軽に相談してください。30〜60分程度の面談もいつでもお受けします。2年後、3年後に転職を考えた時に再度連絡を取ることもできますし、定期的にキャリアの棚卸しをすることは大切です。コンサルタントとの面談を通じて自分のキャリアについて深く考える機会にもなります。

Q.面接で5年後、10年後のキャリアプランを聞かれるのが苦手です。管理職になりたくないのに、「管理職になりたい」と答えなければいけない気がしてしまいます。どう対応すればいいでしょうか?

穂満:確かに難しい質問ですよね。5年後、10年後のことを正確に予想するのは誰にもできません。でもこの質問の意図は、「あなたが自分のキャリアについてどう考えているか、どんな方向性を持っているか」を知りたいという思いも含まれていると思います。自分の過去のキャリアを振り返って、何に楽しさややりがいを感じたかを考え、それを踏まえて将来どんな仕事をしていたいか、どんな人になりたいか定めていきましょう。「to be」と「to do」の2つの軸で整理するといいと思います。

大切なのは、無理に管理職志向を装う必要はないということです。今の時代、キャリアパスは多様化していて、管理職になるだけが昇進や成長ではありません。スペシャリストやエバンジェリストなど、さまざまな道があります。 


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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。




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