40代の社内SE(システムエンジニア)の転職事情・成功ポイント

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公開日:2022/04/19 / 最終更新日: 2024/10/21

企業のDX推進が叫ばれるなか、その要となるITエンジニアとして、社内SEに対する人材需要はますます高まっています。しかし40代のマネジメント職となれば、特有の難しさがあり、しっかりと視線を定めないと転職が成功しない可能性があります。
そこで今回は、40代社内SEに特に焦点を当て、転職の最新事情と成功のためのポイントについて、社内SEの転職事情に精通しているJAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが解説します。

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40代社内SE(システムエンジニア)の転職が難しい理由


40代の社内SEの転職難易度が高い理由は、以下です。

1.40代は年収が高い傾向にあり、企業側が採用に慎重になる

40代で転職に成功する方は、現職でも高評価で年収の高い方が多いです。そして、転職先でも同様のポジションに対して同等の年収で契約できるかがポイントです。また、社内SEから別企業の社内SEへ転職する場合は年収が上がるケースが多い傾向にあります。

一方、SIerやコンサルティングファームから事業会社の社内SEに転職すると、年収が下がってしまうケースもあります。ご自身のキャリアアンカーをどこに置くかを念頭に置きながらの転職活動が必要といえます。

2.即戦力としての働きを求められる

40代以降の中途採用で重視されるのは「採用条件にマッチし、即戦力として現状の課題を解決してくれる経験者」かどうかです。

また40代になると、ある程度の役職が付いていることが前提となります。募集要件を満たしていることはもちろん、そのうえで付加価値が必要となります。ポテンシャル採用という観点がないため、よりシビアな視点で「即戦力として活躍できそうか」という点が求められます。

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40代社内SE(システムエンジニア)の転職事情


40代社内SEの採用要件として求められるのが、マネジメント力とシステム上流工程の経験、そして経営層との折衝力の3点です。

マネジメント力ではプロジェクトなどの業務マネジメントと、部下の評価などを含めた組織マネジメントの両面の経験が求められます。また、システム導入検討時のシステム企画や要件定義などの上流工程の経験があれば有利に働くでしょう。

企業規模によって求められる傾向に差があり、中小規模の企業の場合はオールマイティ型のエバンジェリスト的な方が求められる場合が多く、企業規模が大きくなるとスペシャリストが求められる傾向にあります。さらに、社内SEのマネジメント職では経営陣と折衝しながら予算取りをしなければならないケースも多いため、そのような動きができる方はニーズが高くなる傾向です。

その他、SIerやコンサルティングファームと異なり、短期的な成果よりも中長期的な視点で会社の競争力を強化させることが求められます。そのため「しっかり腰を据えて働いてもらえるか」が採用基準として重視される傾向です。

また、昨今IT系エンジニアに求められるスキルにも変化が見られますが、40代以上になると一番重要視される経験は組織マネジメントや折衝力などであり、その上で個別の技術トレンドにも精通している方はよりニーズが高まるでしょう。

40代社内SEの求人例

大手企業の例では、ERPやクラウド系のインフラエンジニア、またはクラウド関連の企画やプロジェクトマネージャークラスなどのポジションの求人が出ています。募集分野などでの一定以上の経験が求められます。年収帯は概ね800~1500万円のハイクラスが中心です。

その他、製造業系商社での社内アプリケーションの国内外への展開をリードするプロジェクトマネジャーの求人などもありました。最近増えてきているのが海外駐在経験や英語力が求められる海外駐在のポジションです。

中小企業やベンチャー企業では、アプリケーションからインフラまで幅広くカバーでき、しかもプロジェクトのリードと組織マネジメントの双方の経験やスキルを持つゼネラリスト的なマネージャーが求められるケースが大多数です。年収は少し下がって800万円程度までになります。

40代社内SEの転職成功事例

実際に、JACでの転職成功事例を2件ご紹介します。
1件目は、IPOを果たした少人数の企業でIT戦略の統括責任者だった40代後半の方の事例です。IPOを目指す従業員80名程度の会社の情報システム部長に転職し、年収も前職の670万円から750万円と80万円アップしました。
この方が転職を成功させたポイントとしては、企業の規模感が近かったことや、IPOを控えたJ-SOX対応など転職先でも引き続き必要な経験をお持ちだったことなど、ご本人がお持ちの経験/スキルと転職先要件との親和性が高かったことが挙げられます。JACでは、転職ご希望者様のお話を伺い、企業が求めている人材であると感じたため、前職との親和性の高さやスキルの親和性を面接の際にはアピールできるよう、アドバイスさせていただきました。

もう1件は、大手コンサルティングファームの方が、大手クラウドサービス企業の情報システム部長に転職した例です。年収は前職の2100万円から1550万円程度にダウンしましたが、JACのコンサルタントと面談を重ねていく中で、ご自身が本当に望まれているキャリアプランについて、棚卸を行いました。その結果、故郷の北海道にUターン勤務できること、事業会社で自社サービスに直接かかわることができること、さらには再雇用制度など年齢を重ねても長く働ける環境が整っていることなどが、転職者様ご自身にとって重要なことだとの気づきがあり、年収以外のメリットを採られて転職されました。


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40代の社内SE(システムエンジニア)に求められるスキル


40代社内SEには主に次の3つのスキルが求められます。

1.SEの専門知識・実務経験

マネジメント経験に加えて、アプリケーション領域とインフラ領域でそれぞれどのような経験をお持ちなのかがポイントになります。その他基幹システムのリプレイスなどさまざまな経験をお持ちの場合はより有利に働くでしょう。

2.コミュニケーション能力

一口にコミュニケーション能力といっても、実は深い意味があります。まずオープンマインドで壁を作らずに業務を推進していくことができる人物であることが必要です。さらに、下記が明確に必要となってきます。

・経営層など上層部との折衝力
・自部門のマネジメント時に取るコミュニケーションに必要な能力
・ITリテラシーが高くない方にも分かりやすく伝える説明能力
・事業部門に対してITの導入効果やメリットなど納得感をもって伝えることができる説明能力

3.環境順応性

新しい環境への順応性も採用時に評価される要素です。その意味では、ある程度転職経験のある方のほうが、新しい環境に適応できる人材だと判断される場合もあります。

一方で面接時に、「転職時に発生した前職とのギャップに、どう対応したのか?」などの過去の対応経験をアピールすることで、環境順応性を企業から評価される場合もあります。

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40代の社内SE(システムエンジニア)が企業へアピールすべきスキル


40代の社内SEは、豊富な経験とノウハウを持っています。経験は、長い時間をかけて得られるもので、この実務経験が40代の社内SEを特別な存在としています。
実際に多くの企業は経験を重視しており、40代の社内SEを高く評価し、深い経験に投資することを選びます。そこで、ここからは、40代の社内SE(システムエンジニア)が転職でアピールできる具体的なスキルについて紹介します。主なスキルは以下の3つです。

・顧客のニーズを理解するスキル
・マネジメントスキル
・問題解決スキル

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1.顧客のニーズを理解するスキル
顧客のニーズを正確に理解し、それに対応する解決策を提案する能力はビジネスの成功の鍵となります。40代の社内SEは、顧客とのコミュニケーションに関しても優れたスキルを持っています。
若手SEでも顧客のニーズを理解する才能がある人はいますが、その数は一般的にそれほど多くはありません。40代の社内SEは長年の経験からくる人間力とコミュニケーション能力で、顧客のニーズを正確に把握することができます。
顧客から見ても、自らのニーズを理解してくれる社内SEが依頼先の企業にいると、信用度が高くなるため、重要なスキルであるといえます。

2.マネジメントスキル
IT業界は、技術力だけでなく、プロジェクトやチームを正しく管理するマネジメントスキルを持った社内SEを切望しています。
若手が20代で管理職に昇進するケースも稀ではありませんが、そのようなポジションで成功するには多くの困難が伴います。そこで、熟練の社内SEが注目されるわけです。
長年にわたる業界経験と豊富なマネジメント経験を有する者は、新しいチームやプロジェクトを効率的に管理できます。そのため、企業からのニーズは非常に高く、その価値が認められています。

3.問題解決スキル
問題解決は社内SEの仕事のなかで最も基本的なスキルの1つですが、これは多くの顧客と接することで培われるスキルです。40代の社内SEは、その長いキャリアのなかで多くの顧客からの依頼に対応してきた実績があるため、問題解決スキルも非常に高いレベルにあります。
論理的な思考能力やアナリティカルスキルは必須で、これによって企業の開発現場の効率を飛躍的に向上させることが可能です。経験豊富な社内SEが開発現場にいることで、プロジェクトの成功率も高くなり、その結果、企業全体のパフォーマンスが向上します。

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40代の社内SE(システムエンジニア)が転職で失敗しがちなポイント


40代の社内SE(システムエンジニア)が転職で失敗しがちな共通点を2つ紹介します。

1.ライフワークバランスが保てない可能性がある
2.入社後の業務内容にギャップがある

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1.ライフワークバランスが保てない可能性がある
社内インフラを保守運用している社内SEは、休日出勤や夜間作業が多い傾向にあります。
振替休日などによりトータルでの残業時間は少ないですが、働き方が生活スタイルに合わないと苦労をすることも。
企業によっては土日休みなどの社内SEの案件もございますので、一度エージェントに相談してみましょう。

2.入社後の業務内容にギャップがある
社内SEの業務内容は多岐に渡り企業によっても異なるため、「業務内容が想像していた内容と違う」というギャップを感じ、早期退職してしまう方もいます。
入社後のギャップを少なくするためにも、採用面接の場などを有効に利用し、業務内容を正しく理解することに努めてください。

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40代の社内SE(システムエンジニア)転職を成功させるためのポイント


40代社内SEで転職を成功させるためには、次のようなポイントを押さえると良いでしょう。

転職先で求められるスキル・経験を持っているか

最も重要なのはやはり経験です。前述のとおりマネジメント経験や上流工程の経験をどの程度お持ちなのかが大きなポイントになります。加えてビジネスレベルの英語力も基本的なスキルと考えて良いでしょう。

これまでのキャリアと親和性の高い企業を選ぶ

現職企業の規模や業界、社風などと親和性のある企業を転職先に選択することで成功の確率が上がります。例えば、社員100人以下の中小企業で長らく社内SEを務めていた方が、40代で1000人規模の大企業に転職するのは現実的には難しい面があります。

反対に大手から中小規模へのポジションチェンジも同様です。仮に内定を得たとしても入社後のギャップに苦しむケースもあるためです。

40代の転職に強いエージェントを利用する

最後に、40代の転職に強い転職エージェントを利用することも重要です。JACでは40代の転職支援を得意としており、実際の支援実績が多数あります。また、さまざまな企業とのパイプラインも豊富で、求人数も他社と比較して圧倒的に多い点が特徴です。

企業と転職ご希望者を1人のコンサルタントが担当する「コンサルタント型」のスタイルを採用しているため、ご経験に即したポジションをピンポイントでご紹介できます。さらにJACの場合、コンサルタント自身が紹介企業の社風や内情を知った上でご紹介するので、転職後のギャップも少なくなります。
コンサルタント型を採用していないエージェントの場合は、職種や待遇などのキーワードや条件のみで候補がリストアップされて求人案件が送られてくる場合が多く、さまざま求人を知り、選べる楽しみはありますが、そこから本当に自身に適した企業を選択するには手間と時間が必要になります。また、相手先企業の情報が少ないので、どの企業が自分にマッチするのかといった判断が難しくなるので注意が必要です。

40代で、社内SEとしての転職について悩まれている方は、ぜひ一度JACにご相談ください。

社内SE職の転職関連情報


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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。





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