ヘルプデスクの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

  1. 転職マーケット×IT(通信/ソフトウェア/SI/コンサルティング)

公開日:2025/02/18 / 最終更新日: 2025/03/07

ヘルプデスクは、自社の製品を利用している顧客や社員から、製品の使用方法やトラブル時の対応法についての問い合わせを受け付ける職種です。現在、ビジネスシーンにおいてソフトウェアやITシステムは欠かせないツールとなっており、ユーザーをサポートするヘルプデスクのニーズも高まっています。今回は、求人数も増加傾向にあるヘルプデスクの仕事内容や年収、最新の求人情報、ヘルプデスクを目指すにあたって必要なスキルなどをご紹介します。

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ヘルプデスクとは?


まずは、ヘルプデスクに類似した職種と比較しながらヘルプデスクが担う役割についてご説明します。

ヘルプデスクとは

ヘルプデスクは、システムやソフトウェア、パソコンなどの使用方法やトラブルなどの問い合わせに対応し、問題を解決するサポートを行う業務です。メールやチャット、電話などによる問い合わせに対応する場合がほとんどですが、状況に応じて、直接訪問による対応が必要になるケースもあります。また、ヘルプデスクには、製品を利用している顧客からの問い合わせに対応するケースと、社員からの問い合わせに対応するケースの2つのパターンがあります。

システムやソフトウェアなどを導入後、適切に運用できなければ、顧客の不満は募るでしょう。また、社内においても業務が滞る恐れがあります。導入から運用までを適切にサポートできるヘルプデスクの役割は、顧客満足度や業務効率を高めるものであり、情報化社会の発展にともない、ヘルプデスクの重要性は増しています。

テクニカルサポートとの違い

ヘルプデスクが、ユーザーからの幅広い問い合わせに対応する職種であるのに対し、テクニカルサポートは、より専門的な観点からITに関する技術的な問い合わせに対応する職種です。テクニカルサポートは、特定の製品やサービスに対して深い知識を持ち、より高度な問題解決が求められます。

サービスデスクとの違い

サービスデスクもヘルプデスクに似た職種ですが、ヘルプデスクの場合は、対応できない問い合わせや専門外の問い合わせは他部署に引き継ぎます。一方、サービスデスクでは問い合わせから情報発信まで、より幅広い業務に対応し、トラブル解消まで一貫して行う点に違いがあります。

カスタマーサポートとの違い

ヘルプデスクのサポート対象は、社外と社内の両方のユーザーですが、カスタマーサポートは社外の顧客のみを対象にしたサポートを行う職種です。カスタマーサポートは、顧客の問い合わせに対して迅速に対応し、顧客満足度を高める役割を担います。

ユーザーサポートとの違い

ヘルプデスクのうち、顧客や社外のユーザーからの問い合わせやトラブル、クレームなどに対応する社外ヘルプデスクをユーザーサポートと呼ぶことがあります。ユーザーサポートは、顧客の要望を理解し、適切なサポートを提供する重要な役割を担っています。

ヘルプデスクの仕事内容


前述のようにヘルプデスクの仕事は、顧客をはじめとした社外のユーザーからの問い合わせに対応する社外ヘルプデスクと、社内の問い合わせに対応する社内ヘルプデスクの2つのパターンに分けられます。それぞれの仕事内容は次のとおりです。

社外ヘルプデスクの仕事内容

社外ヘルプデスクの場合、自社製品やサービスを利用している顧客からの問い合わせに対応します。使用方法やトラブル発生時の対処法についてのサポートやクレーム対応が主な業務です。顧客の問い合わせに対し、適切に回答する必要があるため、自社製品やサービスについての幅広い知識が求められます。また、すぐの対応が難しいトラブルの場合には、より専門的な対応が可能な関連部署にエスカレーションする場合もあります。

社内ヘルプデスクの仕事内容

社内ヘルプデスクは、情報システム部門などに所属し、自社の社員からのパソコンや情報システム、ソフトウェアなどの使用方法やトラブル発生時の問い合わせに対応する業務です。ネットワークに関する問い合わせやトラブルシューティングが求められるケースもあり、社内のヘルプデスクには、導入しているシステムやネットワークに関する技術的な知識も求められます。そのほか、社内で活用するパソコンのセットアップや機器のメンテナンス、ソフトウェアのアカウント管理、新たな情報システムの導入検討なども担当する場合があります。

問い合わせ内容の共有と分析

問い合わせ内容や解決方法を記録し、組織内で共有化するとともに、同様のトラブルが起きた際により迅速な対応ができるようにノウハウを蓄積します。また、製品やサービスの改善につなげられるよう、利用者からの問い合わせ内容を分析することもヘルプデスクの業務です。

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ヘルプデスクの平均年収


ヘルプデスクの平均年収は、一般的に400万円前後とされています。しかし、年齢や役職によって年収の差は大きく、課長や部長などのマネジメントポジションに就いている方の場合、年収はより高額になります。

【年代別ヘルプデスクの年収】

以下は、年代別のヘルプデスクの一般的な平均年収です。

年代平均年収
20代300~350万円
30代350~400万円
40代400~450万円

一方、JACがヘルプデスクへの転職をサポートした事例をみると、平均年収は530万円であり、ボリュームゾーンは500~600万円です。当社では、多くのIT関連企業との取り引きの実績があり、マネジメント経験がある方の登録も多いため、ヘルプデスクの一般的な年収相場よりも高い年収で転職を成功させている事例が多くなっています。

※当社実績(2024年1月~2024年12月)より

ヘルプデスクの最新転職・求人情報


2024年のヘルプデスクの新規求人数は、前年と比較して185%となっており、特にソフトウェア企業やシステムインテグレーターからの求人が増えています。この増加は、ITの重要性が高まる中で、ヘルプデスクの役割がよりいっそう重要視されていることを示しています。

ここでは、JACが取り扱う多数のヘルプデスク求人の中から一部をご紹介します。

  • ・非公開企業:【東京】ヘルプデスク担当(社内SE)【勤務地:東京】
     詳細はこちら
  • ・株式会社ニコン:ITサポートエンジニア(ヘルプデスク管理者)【勤務地:東京】
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  • ・非公開:社内SE インフラ/セキュリティ/ヘルプデスク【勤務地:東京】
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  • ・非公開:~IPO準備企業~【社内SE】ヘルプデスク【勤務地:東京】
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  • ・非公開:【社内SE】社内サポートデスク管理 担当【勤務地:東京】
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  • ・株式会社村田製作所:【情報システム部門】<京都/みなとみらい>ユーザーサポートスペシャリスト【勤務地:神奈川、京都】
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  • ・非公開:社内システム部門(IT・DX推進課) ※プライム市場上場企業/年間休日125日【勤務地:東京】
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  • ・プライム上場企業:【東京】社内SE【勤務地:埼玉、東京】
     詳細はこちら
  • ・【不動産】:社内SE(インフラ全般)【グループでの離職率1%、働きやすい環境があります】【勤務地:東京】
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  • ・国内大手決済代行企業:情報システム(スタッフ~リーダークラス)【勤務地:東京】
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※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年2月最新)

ヘルプデスクに求められるスキルや経験


ヘルプデスクは、幅広い問い合わせに対応する業務であり、次のようなスキルや経験が求められる傾向にあります。

コミュニケーションスキル

ヘルプデスクには、コミュニケーションスキルが欠かせません。ユーザーがヘルプデスクに問い合わせをする場合は、何らかの悩みまたは不満を抱いていると考えられます。そのため、相手の要望をしっかり汲み取り、適切かつ分かりやすい言葉で解決策を伝える能力が必要です。また、特に社外のユーザーに対応する場合には、ビジネスマナーに則った言葉遣いも身に付けていなければなりません。万が一、相手に失礼な態度だと捉えられた場合、企業の評価にも影響を与える恐れがあります。

パソコンやOS、ネットワークなどに関する知識

ハードウェアやソフトウェア、ネットワークに関する知識もヘルプデスクに求められます。ヘルプデスクでは、マニュアルに沿った対応を行うケースがほとんどですが、製品やサービスを利用する際に必要となる機器やネットワークについての知識があれば、トラブル時により的確にサポートできるようになります。

製品やサービスに関する知識

ヘルプデスクには、パソコンに関する基本的な知識、提供している製品やサービスの仕様、付随するサービスなどについての知識が必要です。また、社内ヘルプデスクの場合は、社内で使用している業務システムの知識なども求められます。

トラブル発生時の柔軟な対応力

ヘルプデスクでは、ユーザーからのクレームに対応するケースもあります。また、クレームではないものの、トラブルを抱えている状態ではユーザーがいら立っているケースも少なくありません。ユーザーからの要望に対し、状況に応じて冷静かつ柔軟に対応する能力も求められます。

語学力

ヘルプデスクに問い合わせをする顧客や社員が日本人だけとは限りません。そのため、外国人従業員や外国人ユーザーを顧客にもつ企業では、英語をはじめとした外国語のコミュニケーション能力をもつヘルプデスクを求めるケースがあります。

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ヘルプデスクへの転職に生かせる資格


ヘルプデスクには資格が必要なわけではありません。しかし、次のような資格を取得している場合、転職を進めるうえで役立つ可能性があります。

ITパスポート

ITパスポートは、情報処理推進機構(IPA)が主催する、ITに関する基礎的な知識を所有していることを証明できる国家試験です。AIやビッグデータなどの新しい技術やアジャイルなどの開発手法に関する知識、ITネットワークやセキュリティに関する知識などに加え、経営やマーケティング、財務などについての知識も出題に含まれます。そのため、ヘルプデスクとして必要となる知識を幅広く学ぶことができる資格です。また、CBT方式によって年間を通じて実施されているため、比較的受験しやすい試験です。

ITパスポート試験

基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験も情報処理推進機構が主催する国家試験です。資格取得者は、ITを活用したサービスや製品、システム、ソフトウェアを作るスタッフとして必要な基本的な知識・技能、実践的な活用能力を身に付けていることの証明になります。基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートする際に必要な基本的な知識が問われる試験です。そのため、今後、ヘルプデスクからエンジニアへ進みたいといったようなキャリアパスを検討している方などは、特に取得しておいた方がよい資格だといえるでしょう。
基本情報技術者試験

TOEIC

TOEICは、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が主催する英語のコミュニケーションのテストです。評価はスコアで示され、700点以上の点数があれば、英語を使う仕事を希望する場合に英語力のアピールになります。ヘルプデスクとして、英語力を生かしたい場合には、英語のスキルを証明するためにTOEICを取得しておくとよいでしょう。

TOEIC

ヘルプデスクになるには


ヘルプデスクは、経験が優遇されるIT関連の職種において、未経験の場合でも比較的挑戦しやすい職種であるといえます。しかし、入社する企業によって得られる経験や身に付けられるスキルは変わってきます。そのため、ヘルプデスクの経験をお持ちの方も、未経験の方も、どのようなキャリアを目指すのかによって、選ぶべき求人は変わってくるといえます。

自分に合ったヘルプデスク業務に出会うためには、企業研究が必要です。しかしながら、求人内容を見ているだけでは、詳しい業務内容や部署の雰囲気、企業の方針までを把握することはできません。現場の雰囲気や入社後に担う業務の内容などをより詳しく知りたい場合には、業界に詳しい転職エージェントの活用をおすすめします。

JACでは、ヘルプデスクをはじめとしたIT関連職に詳しいキャリアコンサルタントが求職者の方の希望をしっかりヒアリングしながら、中長期的なキャリア形成について、的確なアドバイスを行っています。また、求人企業についても業務内容や部署の雰囲気まで、詳細に把握しているため、企業選びに役立つ情報の提供も可能です。ヘルプデスクへの転職を検討される場合は、お気軽にJACにご相談ください。

ヘルプデスクのキャリアパス


ヘルプデスクとして実務経験を積んだ方は、どのようなキャリアパスを目指すことができるのでしょうか。ヘルプデスクの主なキャリアパスをご紹介します。

プログラマー

システムエンジニア(SE)が設計した設計書に従い、詳細設計やコーディングなどを行う職種です。ヘルプデスクとしてITについての基本的な知識とスキルを身に付けた方の中には、プログラミング言語について学び、プログラマーとして活躍するケースがあります。

PG(プログラマー)の転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

社内SE

社内SEとは、自社システムの構築や運用管理などに携わる業務です。社内システムの障害が発生した場合には、社員からの求めに応じてヘルプデスクに近い対応が求められるため、ヘルプデスクでの経験を生かすことができます。社内SEを目指すのであれば、プログラミングのスキルや業務システムについての知識を身に付ける必要があるでしょう。

社内SEの転職事情|難易度や成功のポイントとは

テクニカルサポート

ユーザーからの問い合わせにはヘルプデスクが一次対応するものの、高度な知識が必要な場合はテクニカルサポートが対応をします。ヘルプデスクとしてキャリアを積み、技術分野における専門的な知識が求められるテクニカルサポートの仕事に就くことも、キャリアパスの選択肢の1つです。

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ヘルプデスクの転職事例


JACがサポートをした、ヘルプデスクの転職事例をご紹介します。

Hさん(女性/40代)

業種職種年収
転職前食品製造会社ヘルプデスク520万円
転職後IPO準備中の成長企業ヘルプデスク550万円

Hさんは、食品製造会社において長年ヘルプデスク業務に携わってこられた経験があり、メンバーのマネジメント経験や部下の育成経験もお持ちでした。経営者の交代により、情報システムやセキュリティに対する関心度が低下したことに不安を覚え、転職を決意されました。ヘルプデスクとしての経験とコミュニケーションスキルの高さ、ITに関する高い知識が評価され、IPO準備企業にヘルプデスクとしての入社が決定しました。現在は、ヘルプデスク業務のほか、情報セキュリティ対策に関する業務においても力を発揮され、新たな職場で活躍されています。

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ヘルプデスクへの転職なら、JAC Recruitmentへ


JAC Recruitmentは、IT業界への転職支援において豊富な実績を誇る転職エージェントです。デジタル技術の普及にともない、顧客満足度や社員の業務効率の向上に大きな役割を果たすヘルプデスクの求人はさらに増加すると予測されています。

JACには、これまでにも多くのヘルプデスクへの転職希望者を支援してきた実績があります。ヘルプデスクへの転職なら、ぜひJACにお任せください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。