金融系SEの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

  1. 転職マーケット×IT(通信/ソフトウェア/SI/コンサルティング)

公開日:2025/02/18 / 最終更新日: 2025/03/07

システム開発に携わっている方の中には、キャリアアップや年収アップを目指し、金融系SEへの転職を考えている方も多いのではないでしょうか。金融業界はその特性上、システムの不具合が生じた際にはほかの業種と比較して影響が甚大であるため、金融系SEにはより高度な知識やスキルが求められます。そのため、金融系SEの年収は高額になる傾向があります。

今回は、金融系SEの仕事内容や求人情報、求められるスキルなどについて詳しく解説します。

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金融系SEとは?


金融系SEとは、金融業界向けに特化したシステムエンジニアのことを指します。銀行、保険会社、証券会社など、金融業界が利用する業務システムの開発や運用を行う役割を担っています。金融系SEは、金融機関に所属するケースと、金融業界に特化したシステムインテグレーター(SIer)に所属するケースがあります。

金融業界では、フィンテックと呼ばれる金融とテクノロジーを組み合わせた新しいサービスが登場し、ITの活用が進んでいます。金融システムは社会インフラの一部として重要な役割を果たしており、金融系SEには情報セキュリティに関する高いリテラシーが求められます。そのため、金融系SEは責任が大きいですが、業務で得られる達成感も大きいでしょう。

一般的なSEとの違い

SEはシステムやソフトウェアの設計・開発・運用・保守を行うエンジニアですが、金融系SEは金融システムに特化している点が異なります。一般的なSEと同様の業務を担う一方で、金融業界特有の知識が求められるのです。

金融系SEの仕事内容


金融系SEの主な業務は、システムの開発、管理、運用の3つです。金融システムの種類に応じて仕事内容は異なります。ここでは、銀行、保険会社、証券会社の3つのパターンに分けて説明します。

銀行における金融系SEの仕事内容

銀行での金融系SEは、預金や引き出し、融資、送金、為替などの処理を行う「勘定系システム」の開発・運用・管理を主に担当します。また、処理された取引データをもとにしたユーザー分析や帳票作成、リスク管理に関わる「情報系システム」の開発・運用も行います。さらに、窓口業務をサポートする行内端末やネットバンキングに関連する「チャネル系システム」の開発・運用も重要な業務です。

保険会社における金融系SEの仕事内容

保険会社では、「業務系システム」「情報系システム」「販売チャネルシステム」の3つのシステムを開発・運用・管理することが主な業務となります。業務系システムは顧客や契約の管理を行い、情報系システムは顧客情報や保険の利用状況を分析します。また、販売チャネルシステムは代理店やインターネット通販など、さまざまな販売経路の状況を管理する役割を果たします。

証券会社における金融系SEの仕事内容

証券会社の金融系SEは、「業務系システム」「情報系システム」「対外接続系システム」の業務を担当します。業務系システムには証券の注文や決済、顧客管理システムなどが含まれ、情報系システムは金融商品の情報を管理します。対外接続系システムでは、顧客が自宅から株式売買を行えるようにするシステムの開発・運用を担います。

金融系SEの平均年収


金融系SEは年収が高い職種として知られており、一般的な平均年収は750万円前後です。年齢やスキル、役職、所属先企業によって金融系SEの年収は異なりますが、平均年収750万円は、標準的なSEの平均年収である500~550万円を大きく上回っています。これは、金融系SEが高度な専門知識や技術を求められる重要な役割を担っていることを反映しています。

JACでは、多数の金融系SEの転職をサポートしており、当社の実績をもとにした金融系SEの平均年収も約750万円です。また、ボリュームゾーンは年収700~900万円程度となっています。以下の表に、金融系SEへ転職された方の年代別の平均年収を示します。

年代平均年収
20代500万~750万円
30代700万~900万円
40代800万~1,000万円
50代800万~1,200万円
※当社実績(2024年1月~2024年12月)より

このように、金融系SEの年収は年代とともに増加し、特に40代から50代にかけての年収上昇が顕著です。これは、経験とスキルが求められるためであり、金融業界での豊富な実績が年収に影響を与える要因の一つです。

金融系SEの最新転職・求人情報


2024年の金融系SEの新規求人数は前年と比較して約3倍に増加しています。特に、証券会社、生命保険会社、銀行といった金融機関が社内SEを募集する傾向が強く、金融業界全体が急ピッチでデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していると考えられます。

JACでは多くの金融系SEの求人を扱っていますが、ここでは一部の求人をご紹介します。

  • ●農中情報システム株式会社:【金融SE】クラウドインフラエンジニア 自社勤務/在宅勤務可【勤務地:東京】
     求人詳細
  • ●オリックス銀行株式会社:【社内SE/上流工程】金融システム開発担当【勤務地:東京】
     求人詳細
  • トヨタファイナンス株式会社:システム企画・開発担当【勤務地:愛知】
     求人詳細
  • 外資系生命保険会社:資産運用システム管理・保守【勤務地:東京】
     求人詳細
  • 株式会社日立製作所:大手証券分野のインフラ基盤の提案、構築を担うシステムエンジニア【勤務地:東京】
     求人詳細
  • ファイナンシャルテクノロジーシステム株式会社:SE★在宅可/金融システムの開発エンジニア【勤務地:東京】
     求人詳細
  • アクセンチュア株式会社:テクノロジーコンサルタント/ソリューション・エンジニア(金融領域)【勤務地:大阪】
     求人詳細
  • SCSK株式会社:【ポテンシャル・第二新卒歓迎】金融向けシステム開発技術者(金融経験不問)【在宅勤務可】【勤務地:東京】
     求人詳細
  • 株式会社日立製作所:金融業界向けソリューションの企画・提案エンジニア【勤務地:神奈川】
     求人詳細
  • フィデックス株式会社:【Webアプリ開発エンジニア】グローバル×Fintechベンチャー/自社内開発【勤務地:東京】
     求人詳細

※求人の募集が終了している場合もございますので、ご了承ください。(2025年2月最新)

金融系SEに求められるスキルや経験


金融系SEに求められるスキルや経験について詳しく見ていきましょう。

ITスキル

金融系SEには、プログラミングスキルを含むITに関する知識とスキルが必要です。金融システムは複雑かつ大規模であるため、高度なスキルが求められます。特に使用頻度の高いプログラミング言語には、COBOL、C#、Javaがあります。また、システムのテストを行うため、LinuxやWindowsなどのOSの知識も必要です。さらに、ExcelやWordなどのオフィス系ソフトウェアの基本的な操作も求められることがあります。

金融業界での経験は必須ではないものの、ITスキルやSEとしての実務経験は転職時に重視されるポイントです。

正確性と臨機応変な対応力

金融システムにトラブルが発生すると、社会に大きな影響を与える可能性があります。そのため、金融系SEにはミスなく正確に仕事を遂行する能力、またトラブル発生時に臨機応変に対応できる柔軟な思考力と行動力が求められます。

金融業界に関する知識・経験

金融系SEが担当するのは金融システムですので、金融サービスの仕組みや特徴に関する知識、または金融業界に関わる業務の経験があると転職時に優遇されることがあります。具体的には、リスク管理や資産運用、規制に関する知識が有利に働くでしょう。

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金融系SEになるには


金融系SEを目指す場合、金融業界に入社する方法や金融系SIerに入社する方法があります。ただし、金融系SEと言っても、銀行業界と保険業界では業界の特徴や業務内容が異なります。そのため、自身がどのような業務に就きたいのか、どのようなスキルを生かしたいのか、キャリアプランを明確にしたうえで転職先を選ぶことが重要です。

求人サイトには金融系SEの求人が掲載されていることが多いですが、一部の企業は特定の転職エージェントにのみ求人依頼をしている場合があります。従って、より多くの求人に出会うためには、金融業界や金融系SEの転職サポート実績をもつ転職エージェントへの登録をおすすめします。

JACは、日系・外資系の金融企業、金融系SIerとの取り引き実績が豊富で、企業の特徴や風土も把握しています。金融系SEへの転職を検討されている方は、ぜひJACにご相談ください。当社には金融業界に詳しいコンサルタントが多数在籍しており、目指すキャリアをお伺いしたうえで、理想のキャリア実現をサポートする求人をご紹介します。

金融系SEのキャリアパス


金融系SEとして実務経験を積んだ方が目指すキャリアには、以下のような選択肢があります。

社内SE

金融系SIerなどで金融系SEとしての経験を積んだ方の中には、金融機関における社内SEを目指す人がいます。社内SEとして、システムの企画・開発・運用、セキュリティ対策、トラブル対応など、幅広い業務に携わるキャリアを築くことができます。金融業界は全体として年収が高く、充実した福利厚生を用意している企業も多いため、安定した環境で働くことができます。

社内SEの転職事情|難易度や成功のポイントとは

金融ITコンサルタント

金融系企業のコンサルタントとして、コンサルティングファームで金融ITコンサルタントになるというキャリアパスもあります。金融ITコンサルタントは、クライアントとなる金融機関の課題を見出し、ITのスキルと知見を生かして、課題解決のためのプランを提案し、実行支援を行います。この職種では、金融系SEとしてのITと金融の両方の知識やスキル、実務経験を生かすことができます。

ITコンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

金融系SEの転職事例


JACが転職をサポートした金融系SEの事例をご紹介します。

Iさん(男性/40代前半)

業種職種年収
転職前大手SIerSE750万円
転職後金融機関社内SE900万円

Iさんは大手SIerで携帯業界に関するシステム運用に携わってきました。年齢的に新たなチャレンジを成功させられる最後のチャンスと考え、キャリアアップと年収アップを目指して転職を決意しました。転職にあたっては異なる業界、または上流工程に関わる業務を希望されていました。JACから経験を十分に生かせる金融機関の社内SEのポジションを紹介したところ、システム運用と統制に関わった経験が評価され、採用が決まりました。

転職の目標であった新たな業界でのチャレンジと年収アップの両方を実現でき、現在は大きなやりがいをもって業務に取り組んでいます。

金融系SEへの転職なら、JAC Recruitmentへ


JAC Recruitmentは、コンサルタントが転職希望者と求人企業の双方と直接接触するコンサルタント型の転職エージェントです。金融業界やIT業界に多くのクライアントを持ち、これまでに金融系SEをはじめとしたさまざまなエンジニア職の転職をサポートしてきました。長年の取引実績により、クライアントの特徴や企業風土も詳しく把握しており、求人票だけでは伝えきれない生の情報も加えた詳細な求人情報をご紹介します。

金融系SEへの転職をお考えの際には、ぜひJACにご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。




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