データエンジニアの転職事情|難易度や成功のポイントとは

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DX推進への取り組みが活発化する中、ビッグデータを扱う職種として求人が増えているのが「データエンジニア」です。

企業からの需要に対して、経験者の数が追いついておらず、データエンジニアの経験がない異分野からのエンジニアがデータエンジニア職へ転職するケースも増加しています。

本記事では、2024年のデータエンジニアの最新転職市場動向を、デジタルテクノロジー領域の転職サポートに強いJAC Recruitment(以下、JAC)の専門コンサルタントが解説。募集背景・求人企業や業界・年収相場・キャリアパス・転職成功事例などをお伝えします。

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データエンジニアの転職・求人の市場動向


2024年では、データエンジニアの求人数が増えています。ここでは、ニーズが高まっている背景、募集を行っている業界・企業をご紹介します。

DX推進によりデータエンジニアの採用ニーズは高まっている

「DX」の推進にあたり、「データサイエンティスト」「機械学習(AI)エンジニア」などの採用は、引き続きニーズが高い状況が続いていますが、現在同等かそれ以上に必要とされているのが「データエンジニア」です。

データサイエンティストや機械学習(AI)エンジニアがデータの分析・利活用を行おうとしても、肝心のデータにおいて「管理形式が統一されていない」「欠損がある」「結合できない」といった状況では分析を進められません。そこでまずは既存のデータを分析できる形に整える必要があり、その役割を担うのがデータエンジニアです。

先進的な企業ではコロナ禍以前からDXに取り組んでいましたが、大多数の企業はここ1~2年で着手しており、まだまだデータ分析以前のフェーズにあります。これらの企業では特にデータエンジニアを強く求めています。

上記の背景により、データエンジニアの求人がさらに高まっています。

データエンジニアの求人が多い業界・企業


データエンジニアの採用を行っている業界・企業は次のとおりです。

データエンジニアの求人が多い業界・企業1:テックカンパニー

1つ目はITテクノロジーを活用してビジネスを行う「テックカンパニー」です。

大手ネット企業などでは、自社サービスの品質向上や新規サービス開発のためにユーザーのデータを収集・分析・利活用しており、データエンジニアが欠かせません。

データエンジニア求人が多い業界・企業2: 事業会社

2つ目は「事業会社」です。さまざまな業種の事業会社が、業務改善や新規事業創出を目指しDXを進めています。

しかし、部署ごとにデータ入力・管理の仕方が異なっているなど、統一されていない企業が多数。これを整備するデータエンジニアが必要とされています。

データエンジニアの求人が多い業界・企業3:  SIer/ITコンサルティングファーム

3つ目のSIerやITコンサルティングファームには、クライアントである事業会社からDX支援の依頼が多数寄せられているため、ニーズが高まっています。

DX支援依頼に対応するため、専門部署の立ち上げ・拡大にあたり、エンジニアを採用しています。

データエンジニアの役割・仕事内容


現在、採用ニーズが増えているデータエンジニアには、自社またはクライアント企業が活用したいデータについて、分析・利活用ができる状態に整える役割が求められています。

企業の現状に応じて、次のような業務を担います。

  • データを整理・活用するための基盤作成
  • データ活用における基盤作成のためのインフラ構築
  • データの整理・加工(保管形式の統一・重複データの整理・不要データの削除など)
  • データの可視化(グラフ化・ダッシュボード作成など)
  • 機械学習・AIなどを運用していくためのデータマネジメント

主に上記5つが挙げられます。データはデータのままでは活用することができないため、活用するための基盤を作成したり、インフラ構築したりする必要があります。

また、データをグラフなどに起こして見やすい形で可視化するのもデータエンジニアの業務の1つです。

ほかにも、機械学習やAI開発において質の良い「教師データ」を作成することも求められます。

データエンジニアの転職に求められる経験・スキル・資格


データエンジニアの転職のスキルセットとして、プログラミング言語では、PythonやR言語が求められることが多く、汎用性の高いJavaはもちろん、Javaの後継ともいわれる比較的新しい言語Scalaなども学んでおくとプラスとなります。

一方、DWH・ETLなど「Hadoop」「Spark」「Snowflake」「trocco」といったフレームワークやツールを使えると評価が高まります。アナリスト寄りの業務を担う場合は、「Tableau」などのBIツールの知識もあればプラス評価となります。

近年はクラウドで処理をすることも多いため「AWS」「GCP」「Azure」を求める傾向も見られます。「Amazon Redshift」「BigQuery」といったデータウェアハウス構築・運用経験も歓迎されています。

選考において重視されるのは上記のテクニカルスキルですが、加えて「データの整理・データ活用の基盤作りに面白みを感じられるか」というポイントも注目されます。

データエンジニアは未経験でも転職できる?異分野エンジニアも受け入れ強化


現在、データエンジニアの需要に経験者の数が追い付いていないため、企業はデータエンジニアへの転換を希望する異分野のエンジニアも受け入れています。

親和性が高いのは、サーバーサイドエンジニア。SQLをはじめデータベースの知識を持っているため、データエンジニアとしての経験はなくてもキャッチアップが早い即戦力として期待されます。

クラウドでデータ基盤を作ることが多いため、クラウドエンジニアからデータエンジニアへ移行する方もいらっしゃいます。

このように、データエンジニアの業務に転用できるテクニカルスキルに加え、この仕事に対する「興味の強さ」「モチベーションの高さ」を持つ方が転職に成功されています。

先に挙げたデータウェアハウスやフレームワークなど、業務で使用することがなくても独自にアクセスして触れておくと、採用選考でのアピール材料の一つになります。

データエンジニアの年収相場は500~1,100万円


データエンジニアとして転職する場合の年収相場は、企業にポジションによって500万~1100万円程度の幅があります。

もっとも採用ニーズが高いリーダークラスでは、700万~800万円でオファーされるケースが多数。ニーズが高いため、多くの方がもともとの年収から50万~100万円アップを果たしています。

データエンジニアへ転職した後のキャリアパス


データエンジニアとして経験を積んだ後のキャリアパスとしては、志向に応じて「スペシャリスト」もしくは「マネジメント」へ向かうコースがあります。

スペシャリストコースの場合、「アーキテクト」として、他のシステムとの連携を含めたデータ全体の構成を検討するポジションに就くのが王道です。

マネジメントコースでは、プロジェクトマネジャーやエンジニアリングマネジャーを担うようになります。また、「CDO(最高デジタル責任者)」(※デジタルまたはデータ)に就任するケースもあります。

志向によっては、データ基盤の知見を生かして「データサイエンティスト」「データアナリスト」へ移行する方もいらっしゃいます。

データエンジニアの転職を成功させる2つのコツ


データエンジニアとしての転職を成功させるためには、以下2つのポイントを押さえて転職活動を行うことをおすすめします。

データエンジニアを求める企業から好まれる傾向が高い要素です。それぞれ解説します。

コツ1:プロジェクト経験を棚卸し・言語化し、アピール材料として活用

エンジニアの方々が面接に臨む際、選考での自己アピールにおいて「技術力」「手がけたプロジェクト」にフォーカスする傾向が見られます。

もちろんそれらは重要ですが、それだけで終わってしまうと採用担当者は物足りなさを感じます。

技術力などに加え、経験したプロジェクトについて棚卸し・整理を行い、「どのような課題に対して」「どのような手法を駆使して解決したのか」まで語れると、プラス評価を得やすくなります。

コツ2.:「データの面白さ」を、実体験を交えて語る

特に未経験者の方の選考では「志望動機」が注目されます。

決して花形のポジションとはいえず、縁の下の力持ち的な存在であるだけに、「データエンジニアのどういうところに面白さ、やりがいを感じるのか」が問われるのです。これに対する回答を事前に準備しておくことをおすすめします。

これまでの経験の中でデータベースに関わり、重要性を実感したり面白みを見出したりした具体的なエピソードを盛り込んで語れると、説得力が増します。

データエンジニアの転職でよくあるQ&A


ここでは、データエンジニアへの転職のご希望者から寄せられることが多いご質問にお答えします。

Q. データエンジニアへの転職で年収アップを実現する方法を教えてください。

A. 業種や企業により、給与水準が異なります。年収アップを目指す際には、給与水準の高い業種・企業を意識して応募してみてはいかがでしょうか?
選考通過率を高めるためには、これまでの経験をしっかりと整理・言語化してアピールすることが重要です。

企業ごとに選考で重視するポイントは異なりますので、面接対策にJACのサポートをご活用ください。

「Hadoop」「Spark」「Snowflake」「trocco」などのフレームワーク、「Amazon Redshift」「BigQuery」といったデータウェアハウスの使用経験があれば評価が高まりますので、中長期視点で年収アップを図るなら、これらの経験も積んでいくことをおすすめします。

Q. データエンジニアに転職する場合の自分の市場価値が気になります。

A. 採用ニーズは常に変化しています。業界の動向にアンテナを張り、情報収集を継続することが大切です。

JACのコンサルタントは企業と密にコミュニケーションをとり、いち早く情報を得ていますので、ぜひお役立てください。

データエンジニアの転職成功事例


ここでは、JACからデータエンジニアとしての転職に成功した2名の事例を紹介します。転職のきっかけ・応募した企業・採用に至った決め手・年収アップ金額など、実例を元にご紹介しています。

転職成功事例1. 50代で中堅サービス企業から大手メーカーの新規部門へ

Sさん(50代前半/男性)はSIerや事業会社など5社以上でデータベースのスペシャリストとしてキャリアを積んできた方。直近勤務していた中堅クラスのサービス系企業において、IT投資が縮小されたのを機に転職を決意。

「IT投資に意欲的な企業」「事業サイドにも関わっていく」ことを希望軸として求人を検討した結果、大手メーカーのデジタル関連事業の新規部門へ転職。

転職先の大手メーカーでは、これまで、 転職回数が多い方の採用事例はほとんど見られませんでしたが、スキルの高さが重視され、年収150万円アップで迎えられました。

スキルがマッチすれば、50代の方でも中堅企業から大手企業への年収アップ転職がかなうことを証明する事例といえます。

>データエンジニアとして転職成功したSさんの事例へ

転職成功事例2. 中堅IT企業のデータベースエンジニアからベンチャー企業のデータエンジニアへ

Tさん(40代前半/男性)は中堅クラスのIT企業に勤務。Javaとデータベースに強みを持つデータベースエンジニアでしたが、データサイエンスやAIが台頭する未来を見据え、その領域へのキャリアチェンジを目指して転職活動をされました。

転職活動を始めたころは、エージェントは利用せずご自身で求人に応募していましたが、面接でのコミュニケーションや強みのアピールがうまくいかなかったため、不採用が続いたそうです。

JACのコンサルタントからは、面接に臨む際に心がけること・伝え方のポイントなどをアドバイスし、面接対策をサポート。最終的には、スキルに加えて人柄が評価され、データ活用サービス企業にデータエンジニアとして採用されました。

このように、面接への準備をしっかりと行うことで、未経験職種へのチャレンジの成功率を高めることができます。

データエンジニアの転職支援におけるJACの強み


JACではデータ関連のスペシャリストを支援する専門チームを設けています。この体制は他の転職エージェントではあまり見られません。

日本ディープラーニング協会が認定する「G検定」を取得しているコンサルタントも複数名おり、専門知識を備えているため、データエンジニアの方々のキャリアを正しく理解して、市場価値を見極めることが可能です。

未経験から転職を目指す場合には、転職ご希望者が持つ経験・スキルがデータエンジニアとしてどのように生かせるかをアドバイスいたします。

求人ラインナップも、スタートアップから大手企業まで、テック企業から事業会社のDX部門までと、幅広く揃っています。

私たちは、転職希望者の方のスキルを最大限に生かせること、先々のキャリアの可能性を広げること、志向にマッチすることを大切に、その方にとって最適な選択肢をご提供しています。

データエンジニアの転職関連情報


転職に役立つ、データエンジニアの転職成功事例や職務経歴書の書き方・よくある質問も合わせてご確認ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。





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