CxOとは？CxOの役職一覧やCxO人材へのなり方を解説

「CxOに興味があるけど詳しく役職が分からない…」という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、CxOの役職やCxO人材になる上でのポイントを解説します。

CxOとは？

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本章では、CxOについて、下記3つの観点から解説します。

● CxOの定義と役割
● CxO制度の導入が日本で注目されている背景
● CxOと執行役員・取締役・役員の違い

CxOとは、「Chief x Officer」の略で企業における各業務・機能の責任者の総称

CxOとは、「Chief x Officer」の略であり、企業の特定分野における最高責任者を指す総称です。「x」は分野や機能に応じて該当する言葉に置き換えられ、CEO（Chief Executive Officer：最高経営責任者）などが例として挙げられます。

CxOを担う人材は、それぞれの専門分野において全般的な責任を持ち、意思決定や戦略立案を担うほか、企業の中核を担う存在でもあります。そのため、専門的な知識やスキルだけでなく、経営者的な視点やリーダーシップ力も求められます。

CxO制度の導入が日本で注目されている背景

CxO制度とは、企業の最高位の役員であるCxO（Chief × Officer）を複数設置し、事業運営を強化する制度のことを指します。
従来の日本企業では、代表取締役が複数のCxOを兼務するケースが一般的でした。しかし、顧客ニーズの多様化や社会の急速な変化・進展に伴い、企業はよりスピード感を持った事業戦略の策定や持続可能な事業経営の推進が求められるようになりました。代表取締役が複数のオフィサーを兼任すると、本来専念すべき執行に十分な時間を割けない状況に陥るケースが多く、求心力を持った一体的経営を実現することが難しくなりつつあります。

市場や社会の変化、顧客ニーズに迅速かつ的確に応えるためには、組織構造の根底からの変革が必要視されるようになりました。そのような背景もあり、日本国内でも組織構造を革新する1つの手段として、CxO制度に注目が集まるようになりました。

CxO制度を取り入れることで、企業は各分野や事業における運営に対して、専門的な視点から迅速に意思決定できるようになる利点があります。また、各分野の責任者が明確になるため、トラブルに直面した時にはその領域の責任者が主導者となりトラブル解決にあたれるようになります。
さらに、CxO制度が根付くと取締役は管理業務に注力できるようになり、よりスピード感のある事業経営が実現するでしょう。

出典：「グローバル競争時代に求められるコーポレート・トランスフォーメーション（2024年6月）」（経済産業省）

CxOと執行役員・取締役・役員の違い

CxOとは、企業の特定分野における最高責任者を指し、企業が掲げる経営戦略に基づきながら自身の専門とする分野の業務やメンバーを統括する役割を担います。

一方、執行役員は、企業の業務執行を担う役職を指し、取締役会で決定された経営方針や戦略を遂行する責任を負います。CxOと近い役割を担ったりCxOと兼任したりする場合もありますが、CxOのように専門分野に特化するよりも総合的な業務運営を担う傾向があります。

取締役とは、会社法に基づき設置される法定役員であり、取締役会を構成するメンバーのことを指します。企業の重要事項を意思・決定する立場にあり、経営方針や経営戦略の策定に携わります。
役員は、取締役や監査役、執行役員など企業の上位役職を総称する言葉です。企業によっては法的に定義された取締役や監査役のほか、任意役職である執行役員やCxOが含まれる場合もあります。

役職	定義	特徴
CxO	特定分野の最高責任者	専門性が高く、戦略策定や意思決定を担う
執行役員	業務執行を担う	取締役会の指示に基づき、事業を運営する
取締役	意思決定機関のメンバー	会社の経営方針を決定する
役員	上記3つの役職の総称	会社の経営に関わる重要な役割を担う

CxOの役職一覧

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本章では、CxOに該当する各役職について、それぞれの役職が持つ責任や権限、担う業務について解説します。

CEO（Chief Executive Officer）：最高経営責任者

CEOとは、「Chief Executive Officer」の略語であり、企業全体の最高経営責任者を意味します。
企業のあらゆる活動の最終的な責任を担い、会社のビジョンやミッションを掲げ、経営方針や経営戦略を立案・策定し実行に移します。また、経営陣への指導や株主への説明なども最高経営責任者の職務に含まれます。

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CFO（Chief Financial Officer）：最高財務責任者

CFOとは、「Chief Financial Officer」の略語であり、最高財務責任者を意味します。
企業の財務に関する全ての業務に関する統括・責任を担う役職であり、財務戦略の策定や管理、資金調達や収益性の向上に取り組みます。また経営陣に対しては、財務分析や投資判断の助言を行い、会社の健全な財務体制の維持に努めます。

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COO（Chief Operating Officer）：最高執行責任者

COOとは、「Chief Operating Officer」の略語であり、最高執行責任者を意味します。
企業の運営に関わる業務全般を統括する役割と責任を担い、CEOが策定した戦略を実務に落とし込み実行に移したり、各部門間の調整を行い事業運営の効率化を図ったりします。
COOは、企業のビジョンやCEOの考えた戦略を理解することはもちろん、ビジョンやCEOの考えを具現化し、遂行する能力が求められます。

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CMO（Chief Marketing Officer）：最高マーケティング責任者

CMOとは、「Chief Marketing Officer」の略語であり、最高マーケティング責任者を意味します。
企業のマーケティング活動全般を統括する役割を担い、売上を向上させるための戦略を立案・実行し、企業の商品やサービスを市場に広めます。

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CTO（Chief Technical Officer）：最高技術責任者

CTOとは、「Chief Technical Officer」の略語であり、最高技術責任者を意味します。
技術戦略の意思決定や新技術の研究・開発、技術基盤の構築を主導するなど、自身のスキルや知見を活かし、企業の競争力を高めたり企業の発展を支えたりする役割を果たします。

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CIO（Chief Information Officer）：最高情報責任者

CIOとは、「Chief Information Officer」の略語であり、最高情報責任者を意味します。
主に情報・IT戦略の立案や実行、情報システム全体の管理などを担いますが、一口にCIOの業務と言っても情報セキュリティ対策や業務効率化、データ管理、ITインフラの整備など多岐にわたります。
また、企業の情報資産をサイバー攻撃などから保護する役割もCIOの業務に含まれる場合があります。

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CHRO（Chief Human Resource Officer）：最高人事責任者

CHROとは、「Chief Human Resource Officer」の略語であり、最高人事責任者を意味します。
企業の人材戦略を統括する役割を担い、人事制度の構築や人材育成、採用活動を主導します。従業員のエンゲージメント向上や組織文化の醸成も重要な役割の1つです。
あらゆる人材と接するポジションであることから、人事に関する専門的な知見やスキル、組織経営に必要な能力はもちろん、高いコミュニケーション力や大局的かつ長期的な視点も求められるポジションです。

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CSO（Chief Strategy Officer）：最高戦略責任者

CSOとは、「Chief Strategy Officer」の略語であり、最高戦略責任者を意味します。
企業の中長期的な成長戦略を策定・実行する役割を担い、市場や競合分析をもとに、新規事業開発や既存事業の拡大などを通じて企業の成長に寄与します。

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CCO（Chief Communication Officer）：最高コミュニケーション責任者

CCOとは、「Chief Communication Officer」の略語であり、最高コミュニケーション責任者を意味します。
企業の内外部におけるコミュニケーション戦略を立案・実行する役割を担い、広報活動やIR、社内メッセージなどの発信を通じて、企業イメージ向上を図ります。
情報の受け手が抱く感情を踏まえた正確で誠実なコミュニケーション力が求められます。

CAO（Chief Analytics Officer）：最高分析責任者

CAOとは、「Chief Analytics Officer」の略語であり、最高分析責任者を意味します。
企業が保有するデータを分析し、経営判断や意思決定に役立つ情報を提供する、新しいビジネスチャンスを発掘する、ビジネスプロセスの最適化や業務効率化を図るなど、データをあらゆる課題や戦略のために役立てます。

CPO（Chief Privacy Officer）：最高プライバシー管理責任者

CPOとは、「Chief Privacy Officer」の略語であり、最高プライバシー管理責任者を意味します。
主に企業が管理する個人情報の保護・管理に務め、プライバシーポリシーやCookieポリシーの作成・改正、従業員へのプライバシー遵守に関する教育、社内の個人情報保護体制の構築などを担います。

CISO（Chief Information Security Officer）：最高情報セキュリティ責任者

CISOとは、「Chief Information Security Officer」の略語であり、最高情報セキュリティ責任者を意味します。主に企業の情報資産をサイバー攻撃などから保護するための対策を立案・実行する役割を担います。
一昔前は、サイバーセキュリティなどを防ぐ業務が中心でしたが、近年は従業員のセキュリティリテラシーの醸成やセキュリティをビジネスに統合する働きかけができる人材が求められつつあります。

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CBO（Chief Branding Officer）：最高ブランディング責任者

CBOとは、「Chief Branding Officer」の略語であり、最高ブランディング責任者を意味します。
企業のブランドイメージの定着や価値向上に向けて、ブランディング戦略を策定・実行し、市場での差別化を推進します。

CDO（Chief Design Officer）：最高デザイン責任者

CDOとは、「Chief Design Officer」の略語であり、最高デザイン責任者を意味します。
デザイン関連の業務における最高責任を担い、商品やブランドイメージに基づいたデザイン制作の統括にあたります。商品やサービスのデザインはもちろん、ブランディングやマーケティング部署と連携することも多く、幅広い部門や組織と連携を図りながら企業の成長に貢献します。

CDO（Chief Data Officer）：最高データ責任者

CDOとは、「Chief Data Officer」の略語であり、最高データ責任者を意味します。
企業のあらゆるデータを収集・管理することはもちろん、データを分析したり、データ分析基盤の構築を担ったりすることもあります。

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CDO（Chief Digital Officer）：最高デジタル責任者

CDOとは、「Chief Digital Officer」の略語であり、最高デジタル責任者を意味します。
企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進する役割を担い、デジタル戦略の策定やデジタル変革の推進などを通じて、企業のデジタル競争力の強化に取り組みます。

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CKO（Chief Knowledge Officer）：最高知識責任者

CKOとは、「Chief Knowledge Officer」の略語であり、最高知識責任者を意味します。
企業内に蓄積された知識やノウハウなどの知識資産を管理・活用することが主な役割です。知識共有の仕組みを整備し、知識共有の促進に役立てます。

CLO（Chief Legal Officer）：最高法務責任者

CLOとは、「Chief Legal Officer」の略語であり、最高法務責任者を意味します。
企業の法務に関する業務全般を統括し、法的リスクのマネジメントやコーポレートガバナンスの強化、法改正に伴う対応などを行います。
CLOになるにあたって必要な資格はありませんが、業務の特性上弁護士資格保有者が選ばれる傾向があります。また、グローバル化が進む昨今においては、語学力に長けた人材や海外の弁護士資格を所有する人材が選ばれることも多くなりました。

CAO（Chief Administrative Officer）：最高総務責任者

CAOとは、「Chief Administrative Officer」の略語であり、最高総務責任者を意味します。
企業の総務業務に関する全ての責任を担い、設備管理や人事関連業務など、組織運営の基盤を整備し、円滑な事業運営を実現します。

CxO人材になるには？

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ここでは、CxO人材になるために必要な次の4つの行動や要件について解説します。

● CxOポジションには原則CxOとしての経験・実績が求められる
● CxO経験がない場合CxO候補としての参画を狙う
● CxO求人は非公開がほとんどであるため、特化したエージェントを利用
● CxOポジションへの転職なら、エグゼクティブ転職に強いJACへ

CxOポジションには原則CxOとしての経験・実績が求められる

CxOは、企業の重要な意思決定に関わるポジションであることから、特定分野の最高責任者として戦略策定や業務執行をリードできる能力が特に重要視されます。そのため、多くの企業では、CxO経験や実績を有する人材を優先的に採用する傾向があります。
CxOになるためには、まず組織変革を実現した実績や経験を積むことが大切です。

CxO経験がない場合CxO候補としての参画を狙う

CxO経験がない場合、CxO候補としてプロジェクトに参画することを視野に入れましょう。
役職名がCxOでなくても、CxO相当の責任を担う役職に就くことで、次のキャリア形成に向けた足がかりになることもあります。

CxO求人は非公開がほとんどであるため、特化したエージェントを利用

CxOポジション就任に向けて転職活動に取り組む場合、エグゼクティブ転職に特化した転職エージェントを利用しましょう。その理由として、CxOは、企業にとって戦略や事業方針に関わる重要なポジションのため、採用情報を一般に公開すると、競合他社に事業運営において重要な情報が漏れる懸念があります。そのため、非公開で人材採用を進めるケースが一般的です。
CxOを目指す場合は、エグゼクティブ転職やハイクラス転職に特化したエージェントを利用しましょう。

CxOポジションへの転職なら、エグゼクティブ転職に強いJACへ

JAC Executiveは、CxOポジションを含むエグゼクティブ層への転職支援に特化したサービスです。
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