CEOとは？転職動向や転職事例、求められる実績などを解説

これまで経営に携わってきた経験をお持ちの方のなかには、より関心の強い分野やご自身の能力を発揮できる企業でCEOとして会社を牽引していきたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

CEOへの転職は簡単なことではありませんが、会社をリードしてくれるCEOを探している企業はあります。では、CEOへの転職を実現するためにはどのようなポイントが求められるのでしょうか。

本記事では、CEOへの転職成功事例やCEOに求められる能力や経験などについてJAC Recruitment（以下、JAC）が解説します。

CEOとは

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CEOの転職市場についてご紹介する前に、まずはCEOの役割について確認していきましょう。

CEOとは、最高経営責任者のこと

CEOとは「Chief Executive Officer」を略したもので、日本語に直すと「最高経営責任者」という言葉になります。

CEOは、会社の経営方針や事業戦略の策定を行い、会社の業務執行を統括する役割を担います。また、最高経営責任者の名のとおり、CEOは経営方針の決定や事業の結果についても最終的な責任を負う立場です。そのほか、株主や取引先企業、金融機関などのステークホルダーに対し、経営方針などの情報開示を行い、コミュニケーションを図りながら良好な関係を構築する役割も担います。

CEOと代表取締役の違い

代表取締役とは、会社法に規定されている役職の一つで、会社の代表権をもつ人物であり、対外的な企業の代表者でもあります。一方、CEOは会社法には規定されていない役職です。そのため、代表取締役のように法的な責任や権限をもつわけではありません。

しかしながら、日本ではCEOが代表取締役を兼務する場合も少なくなく、その場合は代表権もあわせもつことになります。

CEOと社長の違い

日本では、会社のトップにあたる人物を社長と呼ぶ慣習があります。しかし、社長もCEOと同様、会社法で規定された職位ではなく、会社内での役割を示すために使われる役職名だといえます。

代表取締役社長として社長が代表取締役を兼任する場合もありますが、社長と代表取締役が区別されるケースもあります。また、日本では社長がCEOとCOOの役割を兼ねている企業や、代表取締役会長がCEO・社長がCOOの役割を担うケースも少なくありません。

CEOとCOOの違い

COOもCEOと比較されることが多いポジションです。COOは「Chief Operating Officer」を略した言葉で、日本語では「最高執行責任者」と訳されます。CEOは長期的な経営に関する責任を負うのに対し、COOはCEOが決定した方針に従い、実際に業務を執行する役割を担います。COOは実質的な事業活動の責任者であるといえるでしょう。

CEOとCFOの違い

CFOとは「Chief Financial Officer」のことで、日本語では「最高財務責任者」になります。CFOは財務の最高責任者としてCEOが決定した経営方針にのっとり、財務戦略の立案や資金調達、財務管理などの役割を担います。

CEOとCIOの違い

CIOとは「Chief Information Officer」の略で、日本語に直すと「最高情報責任者」です。CIOは企業の情報システム関連業務の責任者であり、経営陣の1人としてITリソースの管理やITリスクマネジメント、情報化戦略の立案といった役割を担います。

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CEOが注目されている背景

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CEOは、もともとはアメリカ企業で使用されている役職です。アメリカでは、日本の企業のように経営と執行を同じ取締役が担うことはありません。なぜなら、同じ人物が重要事項の決定をし、業務執行を監視するとなると、経営の透明性の確保が難しくなるからです。そのため、アメリカ企業では経営についてはCEOが、執行についてはCOOが最高責任者となり、権力を分散させています。

日本においてCEOという肩書きが使用され始めた時期は明確ではありません。しかし、1997年にソニーが執行役員制度を導入し、2000年ごろからCEOというポジションを設ける企業が増えてきました。

その背景には企業活動のグローバル化が関係していると考えられます。従来のような代表取締役が経営と執行の両方のトップを担っている場合、経営と業務執行の分離ができず、業務執行の十分な監視は行えません。そのような状況では、投資家から信頼を得ることは難しいでしょう。そのため、日本でもコーポレート・ガバナンスを強化し、国際的な競争力を獲得することが必要だと考えられるようになり、CEOを導入する企業が増えているのです。

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CEO転職時の年収ボリュームゾーンは2,000～3,000万円

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CEOの年収は、企業規模によって大きく変わってきます。JACが転職を支援した事例では、ボリュームゾーンは2,000～3,000万円でCEOに就任されるケースが中心となっています。

ただし、ご経験や実績、スキルなどによって年収は前後するものです。そのため、年収約3,500万円以上の条件で転職し、CEOに就任した事例もあります。また、CEOは最高責任者であるため、世代別の転職者数を見ると50代・60代が多いですが、40代でご実績がある方も転職を成功されています。

※当社実績（2024年1月～2024年11月）より

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CEOの最新転職・求人情報

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CEOの最新求人のなかからいくつかをご紹介します。CEOに求められるスキルなどをご確認ください。

JACの保有するCEOの最新求人情報

・非公開企業：オフショア開発_将来のCEO候補　＞

・大手教育サービス企業：旅行事業（子会社）統括責任者（CEO）候補　＞

・非公開企業：グループ製造会社社長候補（親会社から出向）＞

・非公開企業：インド現地法人責任者　～スタンダード上場の照明器具メーカー～　＞

・プライム上場のコングマリット企業：ベトナム日本語学校長候補　　＞

・富士商興株式会社：【海外駐在関連】ブラジル現地法人/Managing Director（海外拠点長および営業責任者）候補の募集　＞

・非公開企業：S001【東京本社】経営企画　～東証プライム上場・世界屈指の電子部品メーカー～　＞

・非公開企業：【北米・欧州駐在案件】プラント機器の開発事業企画・推進　＞

※掲載した求人の中には、募集が終了している場合もございます。あらかじめご了承ください。（2024年12月最新）

CEOへの転職市場動向

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実際、CEOの求人はどのような業界において増えているのでしょうか。CEOの転職市場の傾向についてご紹介します。

事業承継にかかわるCEO求人が増加中

現在、後継者不足に悩む企業は少なくありません。そのため、事業承継のために後継者として、会社を任せられるCEOにふさわしい方を募集するケースが多くあります。事業承継の場合、経営者が高齢である場合がほとんどです。そのため、年代としては50～60代程度の豊富な経験をもつ方が採用されやすい傾向にあります。また、後継者不足に悩む企業は都市部より地方に多いことから、事業承継のためのCEO求人も地方のほうが多くなっています。

IT業界でもCEO求人が増加傾向

2021年にデジタル庁が創設され、日本では国全体でデジタル社会の実現に向けた取り組みが進められています。AIやIoT、ビッグデータなどを融合または相互作用させる技術も開発されており、IT関連企業の競争は激化しています。そのようななか、IT業界に関する知識と経営ノウハウをもつ方が注目を集めています。

グローバル展開を目指す企業も多く、海外での事業展開の経験をもつ方はより企業から求められるでしょう。

将来のCEO候補としての求人も

CEOは、最高経営責任者であり、事業の状況を十分に理解していなければ的確な経営方針や事業方針の策定が難しくなります。そのため、一定期間はCEO候補として事業に関わり、事業の内容や状況をしっかり把握したうえでCEOに就任するケースも少なくありません。従って、CEOに就任することを前提としたCEO候補者としての求人もあることを理解しておくとよいでしょう。

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CEOへの転職で求められるスキル

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企業はCEOを採用する際に、どのような点を重視しているのでしょう。CEOへの転職において求められるスキルや能力についてご紹介します。

経営経験と組織を束ねるリーダーシップ

CEOは最高経営責任者であり、企業のトップとして会社を率い、企業の成長を左右する経営方針の決定をくだす立場です。会社の決定に最終責任をもつCEOだからこそ企業の経営経験は欠かせません。CEOとしての経験は必須ではないものの、なんらかのかたちで企業の経営に携わってきた経験がなければCEOへの転職は難しいといえます。また、経営陣をまとめ、従業員を強力に牽引するリーダーシップもCEOには必要な資質です。

長期的視野に立ったスピーディーで的確な判断力

CEOに求められるのは、中長期的な視野に立った経営方針の策定です。従って、現在だけでなく、将来を見据えた経営判断が求められます。また、変化の激しい時代において、時流を読む力も欠かせません。CEOには、長期的な視野に立ち、企業を成長に導く的確かつ迅速な判断力が求められます。

社内外のステークホルダーと関係を構築するコミュニケーション力

CEOは、社員や顧客、株主、取引会社などに対し、企業理念や経営方針、事業の状況などについて報告し、円滑な関係を築くコミュニケーション能力も求められます。明確、かつ説得力のある言葉で、自社の魅力や将来性をステークホルダーに伝える能力はCEOに欠かせないスキルであるといえるでしょう。

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CEOへの転職成功のポイント

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現在、事業承継を目指す企業や成長産業であるIT企業などを中心にCEOやCEO候補者を募集する企業が増えています。CEOへの転職するにあたっては、企業の経営経験は必須です。しかし、経営経験をもっているからといって必ずしも転職を成功させられるわけではありません。

CEOへの転職を成功させるためには、次の3つが重要なポイントとなります。

業界についての知識をアピールする

経営経験を豊富にもつ方であっても、転職を希望する業界の知識がなければ、CEOとして会社を牽引することは難しいでしょう。CEOへの転職を成功させるためには、まずは転職先の業界について豊富な知識をもっている必要があります。

これまでの実績から業界について深い知識・理解を保有していることをアピールし、今後、業界内で優位な地位を築くためにはどのような点の強化が必要になるのかを伝えられることが大切です。

就任後のビジョンを明確に示す

経営の経験をもっていても、その経験やノウハウが必ずしも新たな企業で生かせるかどうかは分かりません。企業の数だけ企業の理念や実績・事業の状況は変わり、前社での経験がそのまま転職先で生かせるとは限らないのです。従って、CEOの求人に応募する場合は応募企業について十分な研究を行う必要があります。応募企業の強みをさらに引き出し、明るい未来に導くためには、就任後にどのような施策が必要になるのか、企業が向かうべき方向性、就任後のビジョンを明確に示すことが大切です。

柔軟な姿勢と豊かな発想力をアピールする

CEOには、経営陣や社員をまとめる強力なリーダーシップも必要な一方、部下や社員、顧客などの声にもしっかり耳を傾ける柔軟な姿勢も求められます。また、企業として発展するためには既存事業の継続だけでなく、新たな分野への挑戦が必要になるケースもあります。そのため、さまざまな情報をキャッチし、社会の流れに合わせた斬新なアイデア生み出す発想力も必要です。

CEOとして経営陣やステークホルダーと良好な関係を築きつつ、イノベーションの創出にもつながる豊かな発想力をこれまでの実績や経験と絡めながら具体的にアピールするとよいでしょう。

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CEOの転職事例

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実際にJACが支援し、CEOに転職された事例をご紹介します。

コンサルタント会社から大手電機メーカー子会社のCEOへの転職事例

Aさん（40代男性）

	業種	職種	年収
転職前	コンサルタント会社	プロデューサー	–
転職後	大手電機メーカー子会社	CEO	2,000万円

Aさんは、大手コンサルタント会社のプロデューサーとして企業のデジタルトランスフォーメーションの推進に手腕を発揮されていました。現在、ITに関連する知識と経営の知識をあわせもつ方のニーズは非常に高く、大手の電機メーカー子会社のCEOに就任されました。就任先はインターネット関連の企業で、これまでの経験・ノウハウが大きく評価され、既存事業の改革や新規事業構築を推進されていく予定です。

大手メーカーの海外事業COOからグローバル企業海外拠点のCEOへの転職事例

Bさん（40代男性）

	業種	職種	年収
転職前	大手メーカー海外事業	COO	2,500万円
転職後	グローバル企業海外現地法人	CEO	3,000万円

Bさんは、大手メーカーの海外事業のCOOとして海外生産工場の収益管理などで手腕を発揮されていました。これまでの経験を生かし、よりダイナミックに事業の発展に貢献したいと考え転職を検討。これまでのグローバルでの活躍が評価され、グローバル企業の海外現地法人のCEOとして迎えられ、現地の経営全般、他海外拠点の取りまとめなどを担われています。

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CEOへの転職なら、JAC Executiveへ

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CEOは、経営の最高責任者として企業のトップに立ち、企業を統率する舵取りの役割を担うポジションです。ご自身の経験や実績を生かし、CEOとして企業の成長に貢献していきたいとお考えの場合は、エグゼクティブポジションの転職サポートを専門に行うJAC Executiveにお任せください。

JAC Executiveは、株式会社JAC recruitmentが提供するエグゼクティブポジションに特化したサービスブランドです。CEOへの転職支援実績も豊富にもつコンサルタントが、ご希望に合ったCEO求人をご紹介します。

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