エグゼクティブとは?定義や役職、求められる要素を解説

公開日:2024/12/02 / 最終更新日: 2025/02/07

「“エグゼクティブ”って、どのような役職のこと?自分もなることができるのだろうか?」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
エグゼクティブの役職に就くイメージが湧くように、エグゼクティブに該当する代表的な役職やエグゼクティブなどを、分かりやすく解説します。

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本章では採用市場で使用される「エグゼクティブ」の意味を解説するとともに、エグゼクティブ人材とハイクラス人材の違いやビジネスシーン以外で使用されるエグゼクティブの意味について解説します。

採用市場やビジネスの場で使用される「エグゼクティブ」とは、一般的に事業方針や戦略の決定権を持つ上級管理職を指します。

エグゼクティブには明確な定義はなく、企業によってエグゼクティブの位置づけやエグゼクティブとなる役職が異なります。しかし、多くの場合、代表取締役やCEOなど、会社を代表する責任者や事業の指揮を司るポジションを指すケースが多いようです。

エグゼクティブ人材とハイクラス人材の主な違いは、企業の経営全般を指揮・統括する役割や組織全体を牽引する能力の有無です。
ハイクラス人材もエグゼクティブ人材と同様に明確な定義はありませんが、エグゼクティブ人材は、事業運営全般をリードするリーダーシップ力や経営スキルを持つ人材を指す傾向があります。また、事業のビジョンや方向性を決定し、組織全体を統括する役割を果たします。

一方、ハイクラス人材は、特定の領域や分野におけるエキスパートとしての地位を築いており、高度な専門知識や能力を持つ人材を指します。非役職者でも特定の領域に精通していることもあり、高い成果を残す人材をハイクラス人材と称することもあります。

両者には役職や経営能力の有無などの違いがありますが、双方ともに高度なスキルと経験を持ち、企業にとって重要な役割を果たす点が共通しています。

※ここに11月分で作成する「ハイクラスとは」の対策記事へのリンクを設置。

エグゼクティブ(executive)という言葉自体は、「実行力のある」「重役」「高級な」などの意味があります。ビジネスシーンではこれらの意味から企業の上級管理職を指すようになったと考えられます。

なお、エグゼクティブという言葉は、ビジネスの場以外にもさまざまなシーンで使用されています。例えば、ホテルなどの施設における「エグゼクティブ会員」は特別な待遇を受けられるステータスを示します。他にも映画館に設置されている「エグゼクティブシート」や空港にある「エグゼクティブラウンジ」は、多くの場合特定の条件を満たしたユーザーのみが利用できる限定スペースとなっています。
いずれも「上級」「高級」などを意味し、一般とは異なるステータスを有する旨を示しています。


本章では、エグゼクティブに該当する代表的な役職の種類と各役職の特徴を解説します。

● CEO(最高経営責任者)
● COO(最高執行責任者)
● CFO(最高財務責任者)
● CIO(最高情報責任者)
● CTO(最高技術責任者)
● エグゼクティブマネージャー
● エグゼクティブプロデューサー
● 社外取締役
● 海外現地法人トップ

CEO(Chief Executive Officer)は、企業の最高責任者を指す言葉です。経営全般の最終決定権や責任を持ち、企業戦略の策定や方向性の決定、組織編制などの指揮・統括を担い、企業価値の向上を図ります。
代表取締役社長と混同されがちですが、CEOの責任は事業経営の範囲に限定される場合があります。なお、日本では、代表取締役社長や代表取締役会長がCEOを兼任する場合もあります。

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COO(Chief Operating Officer)は、CEOの決定した戦略を実行に移す役割を担い、企業全体のオペレーションを指揮・統括します。
CEOの次にあたる役職として位置づけられるケースが多く、組織の円滑な運営や生産性向上を推進します。

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CFO(Chief Financial Officer)は、企業の財務管理や責任を全般的に担うポジションです。事業戦略と資金調達や投資、収益分析、リスク管理などの財務戦略を結びつけて、企業の持続可能な成長に取り組みます。

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CIO(Chief Information Officer)は、経営戦略に基づいたデジタルインフラの整備や情報システムの最適化などを担います。また企業が保有する情報資産の適切な管理や戦略的な運用もCIOの責任の1つです。

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CTO(Chief Technology Officer)は、企業の製品やサービスに関連する技術に関する最高責任者を指します。いち技術者として深い知見や幅広いスキル、経験を有しているだけではなく、経営者視点から技術の活用や技術戦略の立案に取り組みます。
また、技術資源の適正な管理や新技術の導入推進などを通じて、企業の技術競争力を高めるのもCTOの役割です。

エグゼクティブマネージャーは、管理職の中でも企業の事業方針や戦略の決定に直接携わる上級管理職を総称する言葉です。一般的に社長や会長、専務、常務、事業部長などがエグゼクティブマネージャーに該当します。

エグゼクティブプロデューサーは、主に制作現場やクリエイティブ職で用いられるエグゼクティブ職の呼称であり、企画や脚本、制作費の調達・管理など制作全般の責任を担います。
プロデューサーよりもさらに上級に位置するポジションであり、「制作総指揮者」と称されることもあります。

社外取締役は、社外から招いた取締役を指し、企業と雇用関係や業務関与を持たない点が特徴です。
社内情勢に左右されないポジションであることから、客観的な視点から企業の経営を監督する役割を担います。具体的には、コーポレートガバナンス(企業統治)の改善や経営陣に客観的な意見や助言を提供します。
上場企業では、1名以上の社外取締役の設置が義務付けられています。

参考: 「会社法の一部を改正する法律について」(法務省)

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海外現地法人トップは、海外に設立された企業の現地法人や子会社、支社の最高責任者を指します。現地法人の経営全般の責任を担い、本社の方針を現地で実行しつつ、現地市場に適応した戦略を立案・実行します。


ここでは、エグゼクティブ人材に求められる次の5つの要素について解説します。

● 理念・パーパスに共感し経営者と志ともに目標を目指す力
● 特定の専門領域に対する豊富な経験・実績
● 「ハンズオン」で専門領域外にも染み出し幅広い業務を担う姿
● 戦略を策定し推進の多様なステークホルダーを巻き込む力
● 新しい企業文化を尊重し適応する柔軟な姿勢

エグゼクティブ人材は、理念・パーパスに共感し経営者と志ともに会社のカルチャーや事業基盤の構築に努める意思や意欲が求められます。
その理由として、エグゼクティブ人材は組織に対して大きな影響力を持ちます。万が一経営者と異なるビジョンを持ち単独で事業を推進した場合、組織の文化や理念の一貫性が保てなくなる懸念があります。

経営者が掲げるビジョンに対して深い理解と共感を持ち、理念やパーパスを体現できる人材が求められることを理解しておきましょう。

転職を通じてエグゼクティブ職に就くためには、特定の領域で高いスキルと実績を持ち、即戦力として貢献できる旨を示せる実績が不可欠です。また、圧倒的な経験・実績を有していると、新しい組織でも一目置かれ、新しい人材がエグゼクティブポジションに就いたとしても、既存社員の不安を招くことはないでしょう。

同じ職種・業界の企業でも企業規模や入社後に担う役割によって求められる経験や実績は大きく異なります。採用背景や求められる能力については、転職活動時にしっかりリサーチしておきましょう。

エグゼクティブ人材に求められる要素は経験やリーダーシップ力に限らず、「ハンズオン」なマインドや姿勢も必須です。
企画や戦略の策定だけに留まり、実務をメンバーに一任するスタンスでは、採用に至ったとしても新しい企業のメンバーから信頼を得ることは難しいでしょう。企業全体の成功を見据え、積極的に現場に関与するマインドや幅広く業務を請け負う姿勢が求められることを理解しておきましょう。

エグゼクティブ人材は経営者の片腕として、これまで培ってきた経験やスキルを活かし、企業の成長に向けて的確な戦略を策定できるブレイン的な役割が求められます。また、経営者が誤った判断を下した時や判断に迷った時は、これまで培った経験に基づいた適切な進言が期待されます。

企業が掲げる戦略の実行は、個人の力だけで成し遂げられるものではありません。多くのステークホルダーの協力が不可欠であり、ステークホルダーを巻き込み、戦略を推進する力が必要です。
戦略を策定できるほどの経験、ステークホルダーを巻き込む統制力や調整力は、組織に多大な貢献をもたらすと期待されていることから、エグゼクティブ人材に欠かせない素養と考える企業もあるでしょう。

新しい企業文化を尊重し適応する柔軟な姿勢もエグゼクティブ人材に求められる要素の1つです。
転職先の企業には、その企業独自の文化や風土、仕事の取り組み方が根付いています。就任直後から方針や仕事への取り組み方を急転換した場合、現場に混乱を招いたり、従業員に不信感を与えたりする恐れがあります。
エグゼクティブ職に転職する際は、新しく入社する企業の文化を尊重し、適応しようと努める姿勢を示すことが大切です。


エグゼクティブになるには、次のような方法が挙げられます。

● 現職で昇進を重ねエグゼクティブ層へキャリアアップする
● ヘッドハンティング(エグゼクティブサーチ)を受ける
● 起業する
● エグゼクティブ層に特化した転職支援を受け転職する

本章では、上記4つの方法について解説します。

エグゼクティブになる方法としては、現職で結果を出し、マネジメントや経営に携わるポジションに昇進し続ける方法があります。成果を積み重ね、徐々に組織の中核に携わる役職へと昇進し、最終的にエグゼクティブ層への到達を目指します。

現職で昇進を重ねエグゼクティブ層へキャリアアップする方法で意識したいポイントは、次の通りです。

● キャリアプランを策定しておく
● 短期的な成果や成果に留まらず、組織運営に寄与する価値を提供する
● 自分の強みを組織の目標と結びつける

現職でエグゼクティブ層への到達を目指すには、まずゴールまでの道筋を明確にすることが大切です。エグゼクティブポジションをゴールに据えたキャリアプランを策定することで、現在からエグゼクティブポジション就任までの具体的な道のりや取り組みが見えてくるでしょう。また、エグゼクティブに求められる素養がある旨を示すためにも、組織運営に寄与する価値を提供することも大切です。

加えて、自分の強みを組織の目標と結びつけることも有効です。組織の目標と自身のスキルや強みをリンクさせることで、「組織にとって必要不可欠な人材」として捉えてもらえる可能性が高まるかもしれません。

ヘッドハンティング(エグゼクティブサーチ)を受けるのもエグゼクティブになる1つの方法です。ヘッドハンターからスカウトやオファーを受け、企業との面談や交渉を経てエグゼクティブ職へと就任します。

ヘッドハンティング(エグゼクティブサーチ)を受けるためには、次のような能動的な取り組みが必要です。

● 自分のスキルや実績を発信する
● 特定の専門分野や業界で突出した成果を残す
● ヘッドハンターからのスカウトを受け取れる転職支援ツールを活用する

へッドハンターは、独自の情報網を駆使して人材を探しますが、リサーチの過程でインターネット上に公開されている情報や口コミ、評判などからスカウトする人材を絞り込むこともあります。そのため、インターネット上などから自身の残した成果や実績を発信することで、アプローチを受ける可能性が高まるでしょう。
また、特定領域で突出した成果を示すことで、「この分野で最適な人材」として口コミや評判が広がることもあります。

最近では、ヘッドハンターからスカウトを受け取れる転職支援サービスも登場しています。このようなサービスを活用するのも良いでしょう。

自身で事業を立ち上げ、創業者兼経営者としてエグゼクティブ職に就任する方法もあります。
自ら起業する場合、既に基盤が構築された企業のエグゼクティブ職に就任するケースとは持つべきマインドが異なる場合があります。

そのため、起業によって創業者兼経営者としてエグゼクティブ層のポジションに就く場合は、以下のポイントを意識しましょう。

● 明確なビジョンを掲げる
● 市場分析に基づいた戦略を策定する
● 戦略の立案や企画だけでなく、事業運営にも携わる

まずは、事業運営に向けて明確なビジョンを掲げましょう。ビジョンを掲げることで自身がエグゼクティブ職に就く上でどのような企業を築いていきたいのかが明らかになります。加えて、市場分析に基づいた戦略を策定し、持続可能な事業運営の構築に努めましょう。
さらに起業初期は、経営者でありながら、実務をこなす場面も多々あります。自ら事業運営にも積極的に携わり、事業の基盤を固めていきましょう。

エグゼクティブ層に特化した転職支援サービスを活用し、エグゼクティブ職への就任を実現する方法もあります。転職エージェントの中にはエグゼクティブ層に該当する求人を豊富に取り扱うサービスもあり、このようなサービスを利用することで、これまで培ってきた経験やスキルを活かせるエグゼクティブ職への転職を叶えられることもあります。

エグゼクティブ層に特化した転職支援サービスを活用する際は、次のポイントを意識しましょう。

● エグゼクティブ求人を豊富に取り扱うサービスを選ぶ
● エグゼクティブ転職に精通した担当者が在籍するサービスを選ぶ
● 転職後のキャリアパスを見据えた選択を心がける

転職支援サービスを活用する際は、エグゼクティブ求人の豊富さやこれまでの支援実績を調べましょう。転職支援サービスと一口に言ってもさまざまなサービスがあります。エグゼクティブ求人の取り扱いが少ないサービス選んでしまうと、求めるポジションに出会えない懸念があります。
また、エグゼクティブ職は企業の中核を担うポジションであることから、一般職の転職とは留意すべき点が異なるケースも多々あります。担当者のサポートの質が転職成功を左右することもあるため、エグゼクティブ転職に精通した担当者が在籍するサービスを選びましょう。

さらに、一時的な条件だけでなく、転職後のキャリアパスを見据えることも大切です。中長期的なキャリア成長を見据えて応募先企業を選ぶことで、エグゼクティブ職に就任した後も安定したキャリアを築いていくことができるでしょう。


本章では、JACが提供する転職支援サービスを用いて、エグゼクティブ転職に成功した方の事例を紹介します。

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エグゼクティブポジションに関する求人は、一般に情報を公開してしまうと、事業戦略や方針を競合企業に知られてしまうリスクがあります。そのため、求人情報が一般に公開されることは稀であり、多くの場合ヘッドハンターやエグゼクティブ採用に精通した転職支援サービスを介して紹介されます。

そのため、エグゼクティブポジションへの転職を考えているのであれば、エグゼクティブ転職に強みを持つ転職支援サービスの利用がおすすめです。中でもJAC Executiveは、経営幹部やエグゼクティブポジションに特化した転職支援サービスです。エグゼクティブ転職に精通したコンサルタントが70名以上在籍しており、1人ひとりの志向や要望に合わせて適切なポジションをご提案いたします。
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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。