コンサルタントに必要な15のスキル・能力を徹底解説

公開日:2025/01/21 / 最終更新日: 2025/03/04

「自分がコンサルタントとして求められるスキル・能力を有しているか把握したい…」という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、共通してコンサルタントに必要なスキル・能力やコンサルタントの種類別に必要なスキル・能力を、解説します。

 

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コンサルタントは、企業や組織が抱える課題を解決するために、自身のノウハウや知見を生かし、企業戦略の立案や業務改善、実行支援を通じて成長を支援する専門職です。
コンサルタントが担う業務には、クライアント企業の現状分析や課題に関する情報の収集、課題解決に向けた戦略の策定などが挙げられ、これらの業務を推進するにあたっては、さまざまなスキルや能力が不可欠です。

本章では、コンサルタントに必要な次の15のスキルや能力について、なぜそのスキル・能力がコンサルタントに必要なのかを解説します。

ロジカルシンキングとは、物事を論理的に整理し、因果関係を明確にした上で結論を導き出す能力を指します。
企業や組織が抱える課題は、さまざまな原因が複雑に絡み合っていることが多く、最適な解決策や矛盾のない結論を導き出すためには、論理の飛躍や曖昧さを排除した思考が不可欠です。また、クライアントに対しては、複雑な問題をわかりやすく説明し、納得感のある解決策を提示する必要もあるでしょう。
このように、ロジカルシンキングはコンサルタント業務において、課題の特定から解決策の提示まで、全ての業務プロセスにおいて必要とされる重要な能力の1つとなります。

問題解決能力とは、クライアントが抱える課題を特定し、適切な解決策を提案する能力を指します。
コンサルタントは、クライアントのビジネス環境や市場動向などを分析し、課題の根本的原因を特定した後、複数の解決策案を立案し、それぞれのメリット・デメリットを評価したうえで、最適な解決策を提案します。
多角的な視点から要因を分析し、データに基づいて客観的に問題を把握、クライアントに対して論理的な説明を行うなどの業務を日常的に推進するため、高度な問題解決能力が求められるでしょう。また、現状の分析だけでなく、潜在的なリスクを予測し、最適な解決策を提案するスキルや経験も不可欠です。

調査・分析能力とは、客観的なデータに基づいて課題を把握し、重要な洞察を引き出す能力を指します。
コンサルタントは、市場調査や競合分析、財務分析、顧客分析など、さまざまな調査手法や分析手法、多様な情報源を駆使し、課題解決の根拠を見つけ出します。
日頃からデータを用いて正確な現状分析と将来予測を行うコンサルタントにとっては、欠かせないスキルといえるでしょう。

コミュニケーション能力とは、相手と円滑に意思疎通を図る能力であり、適切な情報共有や意見交換、相手を説得する力などが含まれます。
コンサルタントは、クライアントのニーズを正確に把握し、提案内容をわかりやすく説明するだけでなく、プロジェクトの進捗状況や課題点を適切に報告する必要があります。このように、コミュニケーションスキルはコンサルタント業務の基盤となるため、欠かすことはできません。

ヒアリング能力とは、相手の話を傾聴する能力を指しますが、相手の潜在的なニーズを引き出す、相手の気持ちに共感する、相手の話を理解するなどの能力も含まれます。
クライアントが抱える問題は必ずしも明確ではなく、的確な質問や信頼構築を通じて潜在的なニーズを引き出さなければなりません。高度なヒアリング能力を有していれば、クライアントが抱える真の課題を迅速に特定できるでしょう。

プレゼンテーション能力とは、分析結果や提案内容をクライアントにわかりやすく説明し、合意形成を促すスキルです。どんなに優れた解決策を立案できたとしてもプレゼンテーション能力が乏しければ、高い評価を受けることはできません。
資料作成スキルや説明力、質疑に対して的確に応答する技量など、プレゼンテーションに関わる幅広い能力を養うことで、論理的かつ簡潔に説明できるようになり、クライアントから理解と信頼を得られるようになるでしょう。

変化への対応力や柔軟性とは、予測できない状況や環境の変化に迅速に適応し、課題解決に向けて適切な行動を取る能力を指します。コンサルタントは、常に変化し続ける市場環境やクライアントの方針変更に迅速に対応しなければなりません。
例えば、プロジェクトの途中でクライアントから新たな要求があった場合や経営環境が大きく変化した場合、既存の取り組みに固執せず、冷静に状況を分析し、柔軟に計画を修正する対応力や柔軟性が求められるでしょう。

精神的耐久力とは、プレッシャーの多い状況やタイトなスケジュールの中でも冷静さを保ち、適切に業務を遂行する力を指します。
コンサルタントは、複雑なタスクや課題を並行して進めるなど、ときにはさまざまなストレス要因に直面することがあるため、精神的にもタフでなければなりません。
複数のクライアントを同時に担当し、それぞれ異なる課題やスケジュールに対応する場合でも、感情的になることなく、冷静に優先順位を見極め、着実に成果を出すことが求められます。

コンサルタントには、精神的な耐久力だけでなく、肉体的な耐久力も不可欠です。プロジェクトによっては、長期間にわたる出張や深夜までの作業など、体力的にハードな状況に置かれることもあり、体力が不足していると業務に支障をきたす恐れがあります。
また、忙しいスケジュールの中でも健康を維持できるよう、自己管理に努める姿勢も必須といえるでしょう。

コンサルタントは、クライアントの経営課題や法的リスクに対してアドバイスを行う立場にあるため、経営全般や関連する法律への深い知見も必要です。
特に、財務・会計やマーケティング、人事、各種コンプライアンスに関する知識は、コンサルタント業務を推進するにあたって深い知見を有していることが望まれるでしょう。

グローバル化が進む昨今においては、英語力が求められるシーンも珍しくありません。
特に外資系コンサルティングファームに在籍する場合や海外クライアントを担当する場合、国際的な調査資料の分析や海外拠点との調整業務など、多くの場面で英語力が必要になるでしょう。
このように、英語力はグローバルな舞台で活躍するための基礎的なスキルといえます。そのため、所属するファームや担当するクライアントによっては、ビジネスの現場で意思疎通できる程度の英語力が求められることを理解しておきましょう。

プロフェッショナルマインドとは、仕事に対して高い責任感と倫理観を持つ姿勢を指します。コンサルタントは、企業の重要な意思決定に関与するため、信頼を得るためのプロフェッショナリズムは不可欠です。
クライアントの機密情報を厳守し誠実な態度で業務に取り組んだり、たとえ困難な課題に直面したとしても成果を追求し続けたりする姿勢は必須であり、またそれらはコンサルタントの信頼性や評価に直結する要素といえるでしょう。

プロジェクトマネジメント力とは、複数のタスクを管理したりメンバーの能力を最大限に高められるよう育成や業務差配を行ったりして、プロジェクトを期限内に成功に導くスキルのことを指します。
コンサルタントは、プロジェクト全体を統括する立場であり、コンサルタントの能力値によってプロジェクトの成功確率が左右されることもあります。
プロジェクトが滞りなく円滑に推進され、高い成果を創出するためには、プロジェクトマネジメントに関わる幅広く高度な能力が欠かせません。

コンサルタントは、特定の業界や領域に関する専門知識を持つことで、クライアントに対してより価値の高い提案ができるようになります。
例えば、製造業のサプライチェーン最適化に特化したコンサルタントであれば、製造業特有の課題やサプライチェーンの最新動向などを考慮した最適なソリューションを提供できるでしょう。

業界や領域の最新動向を常にインプットし続ける姿勢も、コンサルタントには欠かせません。なぜなら、ビジネス環境は絶えず変化しており、古い情報では適切な提案ができないためです。
そのため、コンサルタントは、業界誌や専門書籍、Webサイト、セミナーなどを活用し、常に最新の情報を収集し、自身の知識をアップデートし続けなければなりません。また、最新の業界トレンドや技術を把握しておくことで、ほかのコンサルタントに差をつけた提案が可能になるでしょう。
このように、インプット力はコンサルタントとしての競争力を維持する重要な能力です。


コンサルタントは、担当する領域や業界によって必要なスキル・能力が異なる場合があります。
本章では、次の5つの種類別にコンサルタントに必要なスキル・能力について解説します。

・ 戦略・経営コンサルタント
・ IT・DXコンサルタント
・ 人事コンサルタント
・ 財務・会計コンサルタント
・ 医療系コンサルタント

戦略・経営コンサルタントは、企業の経営戦略や事業戦略、M&A戦略など、経営に直接関わる重要な課題に取り組みます。そのため、経営視点で物事を考えられる視座の高さや、経営層と対等に議論できる高度な知見とコミュニケーション能力が求められるでしょう。また、経営課題は複雑かつ多岐にわたるため、論理的に状況を整理し、問題の本質を明確化するロジカルシンキングも必須です。
しかし、どんなに優れた案を立案したり、経営層と良好な関係を築けたりしても、戦略の意図や現状課題がクライアントに正しく伝わらなければ、効果的な施策を打ち出すことはできません。そのため、戦略・経営コンサルタントには、経営層に対してわかりやすく説明し、合意形成を促すプレゼンテーション能力も不可欠といえるでしょう。

戦略コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、求人動向を解説

経営コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

IT・DXコンサルタントは、企業のIT戦略の策定やシステム導入、DX推進など、ITを活用した課題解決を支援する専門家です。
ITに関する専門知識はもちろん、ITや最新テクノロジーをビジネスに適用するビジネス視点が必要になるでしょう。また、ITシステムの構築や変更には多くのステークホルダーが関わるため、プロジェクトを計画、実行、管理するプロジェクトマネジメント力も不可欠です。

ITコンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

DXコンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

人事コンサルタントは、クライアントの組織運営や社員のマネジメントに関する課題を、解決に導く支援を提供します。
人事関連の課題解決には、人事に関する専門知識はもちろん、従業員や管理職など多様な立場の人々とコミュニケーションを取るため、適切なヒアリングを通じて課題を深掘りする能力が求められます。
また、給与制度の改革や評価基準の策定を支援する際は、労働法や人事制度に関する専門知識が必要になるでしょう。ほかにも、クライアントの企業文化やビジョン、成長フェーズにマッチした提案が求められるため、柔軟性の高い思考力や対応力も人事コンサルタントに必要なスキルといえるでしょう。

人事コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

財務・会計コンサルタントは、企業の財務戦略や会計プロセスの最適化を支援します。
資金調達やM&Aの支援、コスト削減計画の策定、財務リスク管理など、企業の財務状況を向上させるための専門的な提案を行うため、財務・会計の専門知識は必須です。ときには、税務や法務に関する知識が求められることもあるでしょう。
さらに、経営層に課題や解決策を提言するプレゼンテーション能力やクライアントの立案した解決策を行動計画に落とし込むスキルなども、業務遂行に欠かせません。

財務コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

会計コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、転職動向を解説

医療系コンサルタントは、医療機関や製薬企業、医療関連企業など医療分野に特化した課題の解決を支援する専門家です。本職種では、医療業界の知識と業界特有の法規制に関する知見が欠かせません。
例えば、医療機関の運営効率を向上させるためには、医療費請求の仕組みや医療制度の最新動向を理解している必要があるでしょう。また、新薬の販売戦略を立案する場合は、薬事法や市場参入に関する規制を熟知していることが求められます。
さらに、医師や看護師、病院経営者など、さまざまな立場の医療関係者と連携することもあるため、コミュニケーション能力も不可欠なものとなってくるでしょう。

医療コンサルタントの転職事情|仕事内容や年収、求人動向を解説

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。