組織開発の転職事情|難易度や成功のポイントとは

  1. 管理部門(経理/人事/法務)
  2. 経営企画・管理×転職市場動向

年功序列から成果主義への移行、ジョブ型雇用の導入、M&Aや事業再編、リモートワークの拡大――さまざまな変化を背景に、人事制度や組織の変革・刷新に取り組む企業が増加。人事制度企画・組織開発を担う人材のニーズが高まっています。人事制度企画・組織開発職の転職市場動向に精通した、JAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが解説します。

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組織開発の最新の転職市場動向


人事職の採用は全般的に活況です。特にニーズが高いのは「採用担当者」ですが、つまりは人材採用が活発化しているということであり、優秀な人材から選ばれるためには「組織体制/組織風土」も重要。そこで、組織開発を担う人材も求められています。

制度や組織の変革が必要とされている背景には、事業環境や雇用の在り方の変化があります。各社、事業の再編を行うなかで、M&Aや新組織・新会社の立ち上げに際し、人事制度の見直し・整備に迫られるケースが多数見られます。

また、「ジョブ型」など新たな雇用制度の導入、年功序列型の人事制度から成果主義型の人事制度への移行を図る動きも加速しています。加えて、近年はリモートワークが拡大。新たな働き方に対し、人事評価や労務管理などを適応させていく必要があります。

今後、人的資本の情報開示なども強く求められるようになっていきますので、組織開発を主導できる人材のニーズはより高まる可能性があります。

大手企業の採用動向

大手企業による組織開発の採用においては、30代後半~40代半ばのリーダー~マネジャークラスが迎えられているケースが多く見られます。また、マネジャーと同等の待遇で「エキスパート職」として採用するケースも増えています。

会社全体で既存の制度や組織を大きく変えるというより、事業再編にともなう組織再編、M&A、子会社設立などに際して、制度や組織のスペシャリストを求めるケースが多いといえます。

中小企業の採用動向

中小企業の場合、「組織開発」の専任担当として採用するケースはほぼありません。採用や労務も含め、人事全般のマネジメントに対応できる即戦力人材が求められます。


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組織開発の採用で求められる経験・スキル


組織開発は、経営戦略・組織戦略の実現を担うポジションだけに、制度企画の経験はもちろんのこと、経営陣とのコミュニケーション、組織を横断してのコミュニケーションが重要となります。

具体的には、次のようなスキルが選考で重視されます。

採用企業が求める「組織」の運営経験

企業が「こんな組織を作りたい」という構想を持っている場合、すでにそのような組織を確立している企業で人事を務めてきた方が採用ターゲットとなります。「組織運営のノウハウを自社に導入してほしい」ということです。組織作りのフェーズから手がけてきた方であれば、尚歓迎されます。

経営の視点

経営の視点を持って組織全体を俯瞰し、課題を発見する力、課題に対して効果的な施策を打てる力が求められます。

これまでの経験において、課題発見から施策実行のプロセス、その施策の成果が問われます。


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組織開発の30代の転職事情


制度企画の採用においては、30代前半の方であれば、まずは採用なり労務なり、いずれかの人事領域でしっかり実務経験を積んだかどうかが見られます。そのうえで、制度企画の一部にでも携わった経験があれば、より評価される可能性があります。

30代後半では、より即戦力性が求められるようになります。制度企画の実務経験や実績があることに加え、一部分であっても主担当としてリードした経験があればプラス評価につながります。上長であるマネジャーと連携したり、メンバーに指導したりしながらプロジェクトを推進した経験が問われます。

組織開発の40代の転職事情


40代では、マネジメント経験が求められるようになります。マネジメント経験がない場合も、専門業務のスキルが高い方であれば評価されます。マネジャーと同等の待遇の「エキスパート職」として迎えられるケースもあります。

人事制度企画は、経営戦略や事業戦略に直結するため、経営陣との協議・折衝の経験も重視されます。また、各部署の責任者とどのように連携をとってきたかも注目されるポイントです。

スタートアップやベンチャー企業などでは、これから人事部門の整備を進めるにあたり、CHROや人事部長のポジションを求めるケースもあります。人事の幅広い業務経験+マネジメント力が問われます。

組織開発のキャリアプラン


採用や労務などを経て制度企画・組織開発まで手がけた方は、次のステップとして「人事マネジャー」「人事部長」など、より上位ポジションへ昇格していくのが一般的です。

一方、大手企業で制度企画まで経験を積んだ方は、準大手・中堅・中小企業などのマネジメントポジションに転職し、裁量権を持って制度の整備・変革などを担うことも可能です。

アーリーフェーズ、あるいはIPOの準備を進めるベンチャー企業で、「CHRO」「人事部長」などとして一から人事組織の構築に取り組む方もいらっしゃいます。

組織開発の転職を有利に進めるためには、コンサルタントにご相談を


JACでは、業界や職種に精通したコンサルタントが、求人企業とコミュニケーションを取りながら、最新の転職市場動向の把握を行っています。コンサルタントは、選考通過しやすい職務経歴書の準備や面接の取り組み方についてのアドバイスはもちろん、転職ご希望者様自身がうまく気付けないような強みを発見するお手伝いもしています。

人事職へのご転職を考えている方は、人事職の転職を数多くご支援を行ってきたJACのコンサルタントに、ぜひご相談ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。





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