50代人事の転職は難しい?成功のポイントを解説

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公開日:2024/10/09 / 最終更新日: 2024/10/24

「50代での転職は可能か」「50代で転職歴が多いが、受け入れてくれる企業はあるか」――50代人事職の方々から、そのような相談をよくお受けします。
現在、人事のスペシャリストや人事管理職のニーズは高く、専門性を磨いた方であればチャンスは広がっています。50代人事職の転職の可能性について、JAC Recruitment(以下、JAC)の人事領域専任コンサルタントが解説します。

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50代の人事転職は難しいのか?現状と求人の傾向について


人事職の求人は全般的に増加傾向にあり、50代の方の採用事例も増えています。
中小規模の企業では、今後、国内外での事業拡大を図るにあたり、増員のための採用戦略策定、労務管理体制の整備、労務規程・人事制度の見直しなどの課題に取り組む企業が多数存在します。これらの課題解決を主導できる即戦力として、人事のスペシャリストや管理職クラスの求人が増加。また、人材流動が活発化するなか、ベテラン層が退職したあとを引き継ぐポジションの求人も一定数あります。

ほかにも、大手企業では人事組織のグローバル化が進んでいることから、グローバル化を早期に進めていた先進的な企業で、英語を使う人事業務経験を持つ方を求める企業は多く、求人は増加しています。グローバル化を加速させる即戦力として、先行する大手企業からグローバル化をこれから進める大手企業の人事へ転職するケースも増えているのです。

50代の人事転職で求められるスキル・経験・マインドについて


ここでは、50代人事職の転職で重視されるポイントについてご紹介します。

専門領域のコアスキル

人事職求人で求められる経験は、「採用」「労務」「制度企画」「研修」など多様です。いずれかの専門領域でコアスキルを身に付けていれば、それらを生かせる採用ポジションが存在します。特に事業拡大を目指す中小企業の場合、これまで属人的になりがちだった人事評価の制度や、等級制度の見直しなどが必要となるため、「制度企画」「労務」の経験を求める求人が多数あります。

マネジメント経験と推進力

加えて、50代の方々に共通して求められるのは「マネジメント経験」です。さらに、「管理」だけでなく「戦略推進」の力も必要とされています。かつては「コストセンター」として位置付けられていた人事部門は、昨今「プロフィットセンター」として利益創出をサポートする役割が期待されています。

経営層の戦略や思いを理解し、それをそのまま部下に下ろすのではなく、組織やメンバーの状況に合わせた形で落とし込める管理職のニーズが高まっています。また、自身の役割をマネジメントだけに限定せず、状況に応じて自ら手足を動かし、実務を行うマインドも求められます。

50代人事の年収相場


50代人事職の方が転職する場合の年収相場は下記のとおりです。

<中小企業の50代人事の年収相場>

課長・マネージャークラス600万~800万円
部長クラス800万~1000万円前後
役員クラス約1200万円

給与水準が高い大手企業の子会社も、一般的な中小企業と比べると給与水準が高く設定されています。

<大手企業の50代人事の年収相場>

メンバークラス800万円前後
課長・マネージャークラス900万~1200万円前後
部長クラス1300万~1500万円

業界の傾向として、金融業界や不動産業界などは比較的給与水準が高めです。また、最近では日系企業と外資系企業の間で大きな差はない状況です。グローバル化を加速させるため、外資系企業で経験を積んだ方を迎え入れる日系企業も増えており、日系企業の年収水準が上がってきているのです。

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50代人事の転職理由とキャリアパス


50代人事職の方が転職を検討する理由としては、「経営状況の変化」「経営者との意見相違」というものが多く見られます。
このほか「役職定年による年収ダウン、裁量権の縮小」を機に、より長く活躍できる環境を求める方もいらっしゃいます。「残りの人生、このまま終えていいのだろうか。経験を生かして新たな環境に飛び込んでみたい」という思いを語る方も少なくありません。

50代人事のキャリアパス

「新たな経験」「自己成長」を志向する方もいらっしゃいますが、採用企業側としては「これまでの経験を生かしてほしい」と考えています。50代の方の場合、未知の領域に挑戦するよりも、自身の専門性や経験が生かせるポジションを目指す方が、転職成功率は高まります。

とはいえ、中小企業の場合は「管理部門」の中に人事が含まれており、人事を中心に総務や法務などの業務にも携わることを想定した求人もあります。志向によっては、管理部門業務を幅広く手掛けるポジションを選ぶのも一つです。
なお、専門性を極めた先には、1社に正社員として所属するのではなく、「業務委託」のスタイルで複数企業のプロジェクトを手掛けていく選択肢もあるでしょう。

未経験の業界・企業規模への転職の可能性について


管理部門職は、比較的、業界の垣根を越えて転職しやすい職種といえます。人事においても、未経験の業界に転職するチャンスは豊富にあります。
また、上場企業/非上場企業で、必要とされる経験・スキルが大きく異なるということもあまりありません。その点で、未経験の規模・成長フェーズの企業に転職できる可能性もあります。

50代の人事転職を成功させる3つのポイント


50代人事職の方が転職を成功させるために意識しておきたいポイントを3つご紹介します。

では、それぞれ解説いたします。

【1】自身の強みを整理し、言語化する

50代の方々は幅広い経験をお持ちですが、そのなかで「自身の強み」がどこにあるのかを明確に認識していない方もお見受けします。キャリアの棚卸しを行い、「どんな課題を解決してきたのか」「どんな成果を挙げてきたのか」を整理、言語化しておくことが大切です。

ある方は、大手企業で経験を積み、同格の大手企業を目指して転職を開始されました。しかし、キャリアの棚卸しの結果、「出向先の子会社での人事制度整備」という実績があり、ご本人もやりがいを感じていたことに気付かれました。このような場合、人事制度が未整備の中小企業を選んだ方が、活躍できる可能性があると考えられます。

【2】企業の「課題」に目を向ける

先述のとおり、人事職は「業界」「組織規模」「成長フェーズ」をまたいだ転職が可能です。それだけに選択肢が多く、どのような企業を選べばよいか迷いがちです。

応募企業を選ぶ際は、業界・企業の成長性やブランド力、条件面といったものよりも、「どのような課題を抱えているか」に注目してみてください。自身の経験・スキルを生かして解決できる課題がある企業であれば、即戦力性を高く評価され、高待遇で迎えられる可能性があります。

【3】選考では、ポイントを絞ってアピールする

50代の方は豊富な経験をお持ちであるだけに、職務経歴書の記載内容が多くなります。面接においても「これもできる、あれもできる」と多くのことをアピールしがちです。しかし、それでは企業側に「強みとするコアキャリア」が伝わりません。

職務経歴書や面接では、これまでの経験を全て盛り込むのではなく、今後ご自身が再現していきたい経験、そして応募先企業が求めている経験にフォーカスして伝えることを意識するといいでしょう。

こちらもあわせてご覧ください。

人事の転職事情

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50代の人事転職を検討する方々からいただく、よくある質問にお答えします。

Q. 50代の人事職が応募できる求人はあるのでしょうか?

A. 労働人口減少にともなう採用難、キャリアや働き方に対する価値観の多様化など、企業が抱える人材面の課題が増加・多様化している昨今、人事のスペシャリストは多くの企業で求められています。即戦力として、50代の方が選考に進み、採用に至っているケースは多数あります。

Q. 面接を「される側」に立つことに不安があります。注意すべきことはありますか?

A. つい自分が話したいことばかりを、発言してしまう方もよく見受けられます。企業側が何を知りたいのか、「相手のニーズ」も意識することが大切です。JACのコンサルタントは、企業の採用背景や課題、選考で重視しているポイントを把握していますので、JACが持つ情報を面接対策にお役立てください。


人事部長ポジションへの転職に成功した50代の方の事例をご紹介します。

Tさん(50代半ば/男性)は、複数の大手企業で人事経験を積んだ後、数百名規模のITベンチャーで人事部長を務めていました。IPOに向けての組織整備に意欲を燃やしていたものの、IPOが頓挫したことから転職を決意。総務兼務を求められる環境から人事に専念できる環境を求め、JACに登録されました。
Tさんのご経験が生かせる求人は数十件あり、その中からご自身の志向に合う10社弱を選んで応募。入社を決めたのは数百名規模のインフラ系企業のA社です。A社はグループ企業を統合しようとするフェーズにありました。Tさんは企業統合時の人事制度構築の経験をお持ちだったため、A社のニーズにぴったりマッチし、年収アップで迎えられたのです。

転職成功の詳細は下記にてご確認いただけます。

50代人事の転職事例|大手企業での経験を生かし、中小企業の人事部長に転職

50代の人事転職ならJAC


人事の管理職求人においては、求人情報に「採用戦略立案、労務管理、研修企画」など幅広い業務内容が記載されているケースが多数あります。しかしながらその裏側には「特にこの課題を解決してほしい」「特にこのテーマを推進してほしい」といったニーズが隠れていることも多いものです。それをつかみ、自身の経験・スキルを生かせるかどうかを見極めることが重要です。

JACのコンサルタントは企業の幹部層と直接対話し、人事課題や求める人物像などを詳細にお聴きしています。そのため、転職を検討している方の強みや志向を踏まえ、それらを生かして活躍できるポジションのご紹介が可能です。「長く働きたい」とお考えの方にも、中長期の就業につながる選択肢のご提案をさせていただきます。

転職の意思がまだ固まっていない場合も、まずはお気軽にご相談ください。

年代・領域別人事の転職


ハイクラス・ミドルクラス(30-40代)、20代、IPO企業の人事転職事情は下記をご覧ください。

ハイクラス・ミドルクラス(30-40代)の人事転職動向を解説


日系企業におけるグローバル競争力強化に伴い、人事の領域も新たな段階へと移行しており、求人傾向に変化がみられます。
ここでは人事職求人のトレンドについて、どのような求人が増えているのか、需要が高まっている背景・理由も踏まえて解説します。
トレンド1:増加する国際的な業務に対応可能な方の需要が拡大
トレンド2:特定分野の専門経験を重視する傾向

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20代の人事転職動向を解説


近年、HRBPやHRIS、D&Iなど、人事部門における新たな職種への需要が高まる中で、企業が求めるスキルや経験も変化しています。特に実務経験が少ない20代の方が転職してキャリアアップを目指すためには、近年のトレンドを把握する必要があります。
トレンド1:HRBPやHRIS、D&Iなどの需要が高くなっている
トレンド2:人的資本経営に注力する企業が増えている
トレンド3:従業員の定着率向上とDX人事の推進を担う人材が求められている

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IPO企業の人事転職動向を解説


人事職のキャリアの選択肢の一つに、「成長途上のスタートアップ、ベンチャー企業の組織体制を整える」という道があります。IPOを視野に入れ、あるいは組織拡大を目指して、人事スペシャリストの参画を求める企業は増えています。
人事職採用で重視される経験・スキルは、企業の成長フェーズによって異なります。急拡大を目指す企業においては、「採用」活動を主導できる方が求められ、50名~100名規模になると、中間マネジメントが増え、等級制度などが必要となるため、人事制度企画の経験が必要とされます。

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人事転職職務経歴書の書き方


人事転職の職務経歴書の書き方は下記記事をご覧ください。

人事の職務経歴書サンプルと書き方

人事の職務経歴書(Word形式)のサンプルダウンロードはこちらから

この記事を監修した転職コンサルタント

井上 晃希

井上 晃希

管理部門専門ディビジョン マネージャー

入社時からバックオフィス系職種における中途採用のご支援。人事の経験もございますので、企業側の目線にも立ちながら客観的に中長期的なキャリア形成についてお話しできるかと思います。まずはご相談から。お気軽にご連絡ください。



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