外資系金融への転職は未経験でも可能?最新求人や年収相場を解説

公開日:2025/03/04 / 最終更新日: 2025/03/13

「外資系金融機関への転職を検討したい」という方もいるのではないでしょうか。

外資系金融機関への転職を進められるように、外資系金融機関の最新転職・求人情報や求められる経験・スキルを解説します。

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本章では、外資系金融機関の最新転職・求人情報を紹介します。

外資系金融企業:Financial Planning & Analyst
NASDAQ上場Fintech企業:IT Operation/Security Generalist
NASDAQ上場Fintech企業:Client Management Specialist 中華圏担当
NASDAQ上場のFintech企業:広告パートナー開拓_Partnerships and Affiliate Marketing Manager
外資系銀行:コンプライアンス部スタッフ
外資系生命保険会社:Sr. Functional Analyst
外資系生命保険会社:データ・ガバナンス&ストラテジー・ヘッド

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年2月最新)

本章で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含めこれまで培ってきた経験やスキルを生かせる求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。

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業界未経験から外資系金融機関への転職は、比較的難易度が高くなるものの、職種によっては転職可能なケースもあります。

ただし、投資銀行業務やトレーディング、アセットマネジメントなどのポジションは、高度な知見が求められるほか、各ポジションに従事する従業員の能力が企業の業績にも直結することから、豊富な経験や大きな成果を残した実績を有する経験者を強く求める傾向があります。そのため、未経験の場合、採用に至る可能性は極めて難しいでしょう。
一方で、リスク管理やコンプライアンス、オペレーション、IT、データアナリスト、カスタマーサポートなど、バックオフィスやミドルオフィスなどの部門では、金融業界の経験がなくても、応募職種と親和性の高いスキルや経験を有している場合、採用に至ることもあります。特に、ITスキルや高い語学力などは、金融業界でも需要が高いため、業界での業務経験がなくても、内定を獲得できるかもしれません。

未経験から外資系金融機関への転職を希望する場合、まず自身の経験や強みがどのような職種や部門で発揮できるのか、十分に自己分析と業界研究に取り組むことが重要です。そのうえで業界の転職事情に精通した転職エージェントなどのサービスを活用し、転職活動の準備を入念に行うことが必須といえるでしょう。


下記は、外資系金融機関に代表される業種です。

• 外資系投資銀行
• 外資系証券会社
• 外資系保険会社
• 外資系運用会社(アセットマネジメント)
• 外資系PEファンド(バイアウトファンド)
• 外資系クレジットカード会社

ここでは、上記6つの業界の特徴を解説します。

外資系投資銀行は、企業のM&A合併・買収や資金調達などの金融サービスを提供する金融機関です。主な業務内容は、企業の資金調達を支援するアンダーライティングや企業の合併・買収を仲介するM&Aアドバイザリー業務、投資家向けに金融商品の売買や運用を行うトレーディング業務、富裕層向け資産運用サービスを提供するプライベートバンキング業務など多岐にわたります。

顧客は大企業や政府機関が中心であり、グローバル市場における資本取引をサポートします。また、世界の金融市場で大規模な取引を実行するため、政治や経済の影響を受けやすい点が特徴です。

外資系投資銀行には、次のような企業があります。

ゴールドマン・サックス証券株式会社
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
JPモルガン証券株式会社
バンク・オブ・アメリカ証券会社
ドイツ証券株式会社

>>外資系銀行の転職|評価される資格や転職成功のポイントを解説

外資系証券会社は、投資銀行業務の一部である証券ブローカー業務を専門化し、個人投資家や機関投資家向けに金融商品の仲介を行う金融機関です。主な業務内容は、株式や債券などの売買仲介業務や投資信託などの金融商品販売業務、企業の資金調達支援を行う投資銀行業務などがあります。なかには、個人投資家向けのリテール営業を中心とする企業もあれば、機関投資家向けのトレーディングや金融商品の開発に特化する外資系証券会社もあります。
証券会社は、業績が株式市場や債券市場の動向に左右されやすいため、マーケットトレンドに合わせた柔軟なビジネス展開が求められる点が特徴です。

外資系証券会社には、次のような企業があります。

ゴールドマン・サックス証券
JPモルガン証券株式会社
BofA証券株式会社
UBS証券株式会社
バークレイズ証券株式会社

>>外資系証券会社への転職は未経験でも可能?最新求人や年収相場を解説

外資系保険会社は、保険商品の販売を通じたリスクマネジメントを提供する金融機関です。主な業務内容は、死亡や病気などに備える生命保険、事故や災害などに備える損害保険、企業活動リスクに対応する法人向け保険などの販売です。
特に外資系保険会社は、グローバルなノウハウを生かした商品開発やリスク管理が強みであり、個々のニーズに最適化したオーダーメイド型の商品提供が特徴です。

外資系保険会社には、次のような企業があります。

プルデンシャル生命保険株式会社
メットライフ生命保険株式会社
アフラック生命保険株式会社
チューリッヒ保険会社
AIG損害保険株式会社

>>外資系保険会社への転職は未経験でも可能?最新求人や年収相場を解説

外資系運用会社は、投資家から預かった資金を運用する金融機関であり、運用手数料を主な収益源としている点が特徴です。具体的な業務は、投資信託や投資法人などの運用商品の開発・管理、機関投資家や富裕層向けの投資一任およびコンサルティングサービスなどが挙げられます。

運用会社は、市場分析と投資判断において高い専門性が求められるため、ジョブ型採用が主流です。採用選考では実務経験や前職での成果が特に重視されます。

外資系運用会社には、次のような企業があります。

ブラックロック・ジャパン株式会社
フィデリティ投信株式会社
J.P.モルガン・アセット・マネジメント
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント
UBSアセットマネジメント

>>外資系資産運用会社(アセットマネジメント)への転職は未経験でも可能?最新求人や年収相場を解説

外資系PEファンドは、未上場企業や経営不振企業に投資し、経営改善後に売却することで利益を得る投資ファンドです。主に事業再生や企業価値向上を目的とした経営支援を推進しており、企業価値向上とIPOやM&Aによる投資回収を目指します。

PEファンドは、巨額な資金を動かす点が特徴であり、特に外資系は高いリターンを追求します。また事業特性上、非常に高い専門性や豊富な経験が求められるため、ほかの外資系金融企業と比較して転職の難易度は高いといわれています。

外資系PEファンドには、次のような企業があります。

カーライル・ジャパン合同会社
KKRジャパン株式会社
シーヴィーシー・アジア・パシフィック・ジャパン株式会社
アドバンテッジパートナーズ株式会社
MBKパートナーズ株式会社

>>PEファンドとは? 転職の年収や業界動向を解説

外資系クレジットカード会社は、主に加盟店から手数料を受け取ることで利益を得ている金融機関であり、利用者の年会費や金利収入なども収入源の一つです。具体的な業務内容は、個人向けクレジットカードの発行や会員管理、加盟店の開拓、クレジットカード利用にともなう決済処理・リスク管理、消費者向け金融サービスの提供などが挙げられます。
特に、外資系クレジットカード会社は、グローバルネットワークを生かしたビジネス展開を強みとしており、国際的なブランド力と海外での豊富なビジネスノウハウを活用したマーケティングキャンペーンやサービス提供が特徴です。消費者向けクレジットカード事業を基盤とし、法人向けクレジットカードや金融サービスなど、多岐にわたる金融商品を展開する企業も多く、消費者のライフスタイルやニーズに合わせた多様なサービスを提供しています。

外資系クレジットカード会社には、次のような企業があります。

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.
マスターカード・ジャパン株式会社
Visa Worldwide Japan 株式会社

>>クレジットカード業界の現状と今後、業界未経験で活躍できる求人が多数


日系企業と比較した際に挙がることの多い外資系金融機関の特徴としては、次のようなものがあります。

• 成果次第では圧倒的に高い給与水準
• 国際的な案件を扱いグローバルな働き方ができる機会がある
• 業種によってはリストラの恐れもある

本章では、上記外資系金融機関の3つの特徴について解説します。

外資系金融機関の特徴として、成果次第で日系金融機関やほかの業界と比較して圧倒的に高い給与水準が期待できる点が挙げられます。外資系金融機関は、基本給の水準が高く、業種によってはインセンティブ制度が適応されます。そのため、高い成果を残すことができると、年齢や年功序列に関係なく、若手であっても高年収を実現できるでしょう。

自身の能力を試したい人や過酷な労働環境下でも高い給与がやりがいに直結する人にとっては、魅力的な環境に感じられるでしょう。一方で、企業が求める成果を残せなければ、キャリアの停滞に悩んだり、雇用契約の更新が見送られたりする恐れがあります。

日系金融機関と比較して国際的な案件を扱うなど、グローバルな働き方ができる点も外資系金融機関の特徴です。外資系金融機関は、グローバルにビジネスを展開しており、国際的な資金フローや投資活動に深く関与しています。そのため、クロスボーダーM&Aや海外投資、外国為替関連取引など、日系企業と比較して国際間プロジェクトに参画する機会が多く、グローバルな環境でキャリアを形成したい人にとって、やりがいを感じられるでしょう。

海外拠点との連携は日常的であり、多様な文化やバックグラウンドを持つメンバーと協働できる点も、外資系金融機関ならではの魅力です。また、英語を用いた業務遂行は日常的であり、実践的な環境で英語力を向上させることもできるでしょう。

外資系金融機関は、日系金融機関と比較して、業績悪化またはビジネス戦略の見直しにともなうリストラに遭う恐れがあります。業績悪化または市場環境の変化に直面した際、日本市場からの撤退や部門の閉鎖、人員削減を断行するリスクが日系金融機関よりも高いことを、あらかじめ理解しておく必要があるでしょう。

外資系金融機関の高い給与水準は魅力的ですが、雇用の安定性を優先する人にとっては、懸念材料になる場合があります。外資系金融機関への転職を検討する際は、転職活動時にグローバル戦略における日本法人の位置付け、リストラやレイオフの事例などについて確認しておくのも良いでしょう。
また、転職後は突然のリストラやレイオフへの備えとして、常日ごろからスキルアップに努めるなど、自身の市場価値を高めておくことが大切です。


ここでは、外資系金融機関への転職で求められる、次の4つの経験・スキルについて解説します。

• 金融業界での実務経験・金融商品や市場への知見
• 高度な英語力・語学力
• データ分析・活用力
• 精神的・肉体的なタフネスさ

外資系金融機関への転職では、金融業界における実務経験と金融商品や市場への知見が必須となります。
特に外資系企業は、高い専門性を強みとしたビジネス展開が特徴です。また、顧客層も機関投資家や富裕層など、高度な金融サービスを求める層が中心です。メインとなる顧客層のニーズに応えるためには、従業員自身がレベルの高い金融知識を備えていなければなりません。
そのため、キャリア採用では、金融商品の特徴に精通しており、投資活動においても実務経験を有しているなど、一定以上の金融知識や実務経験を求める傾向があります。

特に、投資銀行業務や資産運用業務、機関投資家向け営業など、顧客と直接相対する職種では、金融業界での実務経験や専門的な知識は前提条件になるでしょう。転職活動では、応募先のポジションにおいてどの程度の経験やスキルが求められるのか、入念にリサーチすることが大切です。

高度な英語力・語学力も、外資系金融機関への転職時に求められる傾向があります。
グローバルにビジネスを展開する外資系金融機関では、海外本社や海外部門、外国人顧客とのコミュニケーションは日常的であり、会議やメール、資料作成、交渉など、あらゆる場面で外国語を使用します。

英語力や語学力に乏しい場合、業務に支障をきたすだけではなく、意思決定の遅延やビジネス機会の損失を招く恐れがあります。特に、投資銀行業務やグローバルマーケット業務、外国人顧客対応など、外国語を頻繁に使用する職種では、議論や折衝を行えるレベルの高度な語学力が求められるでしょう。

一部の職種や部門では、英語力や語学力が求められないケースもあります。しかし、管理職を目指すのであれば、職種や部門問わず英語力や語学力は必須となるでしょう。そのため、キャリアアップを視野に入れているのであれば、語学力の向上に努めるようにしましょう。

データ分析とデータ活用力は、近年外資系金融機関において、特に重要視されている能力の一つです。外資系金融機関は、AIやビッグデータなどの最新テクノロジーを積極的に導入し、データドリブンなビジネス展開を加速させている背景もあり、データを適切に分析し、有益なインサイトを引き出す能力は、採用選考において高く評価されるでしょう。

データ分析やデータ活用力が特に求められる職種としては、リスク管理業務やクオンツ業務、投資分析業務などが挙げられます。近年では、マーケティングや営業部門においても、データ分析に基づいた顧客ターゲティングマーケティングや販売戦略が求められつつあります。
職種問わず金融業界全体で各能力の重要性が増していることから、データ分析とデータ活用に長けている旨を示せると、採用選考で優遇されることもあるでしょう。

精神的・肉体的なタフネスさも、外資系金融機関への転職には不可欠です。
金融業界は、市場の変動や取引のプレッシャー、顧客からの要求など、精神的な負荷がかかりやすい側面があります。また、長時間労働や不規則な勤務時間も珍しくないため、体力的なタフネスさも欠かせません。
特に、投資銀行業務やトレーディング業務など、常に市場の最前線で活動する部門では、精神的にも肉体的にもタフでなければ務まらないでしょう。

さらに、外資系金融機関はグローバルに事業を展開しています。ポジションによっては、海外拠点との打ち合わせや出張も多く、異文化のなかで働く適応力や出張が続くことによる身体への負荷にも打ち勝つ強靭さが求められることを理解しておきましょう。


外資系金融機関の年収相場は、職種や役職、経験年数、企業の規模によって変動しますが、同等の職位で比較した場合、日系金融機関の年収水準を大きく上回るケースが大半です。特に、投資銀行業務やトレーディング業務、資産運用業務などのフロントオフィスではインセンティブ比率が高く、成果や成績次第で高年収を実現できるでしょう。
このように、外資系金融機関では、企業が期待する成果や成績を残した場合、年齢や年功にかかわらず高い報酬を得られる点が魅力です。

ただし、企業が期待する成果を残せなかった場合、転職前よりも年収が下がる恐れがあります。また、ポジションによってはインセンティブ割合が少ない、もしくはインセンティブが支給されないケースもあるため、一概にインセンティブによって高年収が実現できるわけではないことを理解しておきましょう。
さらに外資系企業は日系企業ほど福利厚生が手厚くなく、多くの場合退職金制度も設けられていません。外資系金融機関への転職を目指す際は、生涯賃金や定年退職後の資金繰りなども考慮し、慎重に検討しましょう。

JACが提供する転職支援サービスを利用し、外資系金融機関に転職した方の平均年収は840万円前後であり、ボリュームゾーンは600〜800万円程度です。
なお、最高年収は、3,200万円程度(ポジション:本部長以上)でした。

役職別・年代別の平均年収は、次のとおりです

【役職別平均年収】

ポジション平均年収
課長未満700万円前後
課長以上1,000万円前後
部長以上1,100万円前後
本部長以上3,000万円前後

【年代別平均年収】

年代平均年収
20650万円前後
30800万円前後
40950万円前後
50代以上1,000万円前後

※当社実績(2022年1月~2024年12月)より
※母数が少ないため、判断材料の一つとしてご参照ください。

  • 外資系企業の年収情報|日系企業との比較や年収アップのポイント

    外資系企業といえば「高年収」「実力主義」「激務」というイメージを抱く方が多いかもしれません。しかし、業界や年代によって、その実態は大きく異なります。外資系企業の年収が高い理由や主な業界の年収傾向、年代ごとの平均年収などを… 続きを読む 外資系企業の年収情報|日系企業との比較や年収アップのポイント


本章では、外資系マーケティング職への転職を成功させるために意識したい次の3つのポイントについて解説します。

• 求人数が限られているため、非公開求人もチェックする
• 外資系企業に強い転職エージェントを利用する
• 英文履歴書の添削を受けながらブラッシュアップする

外資系金融機関の求人は数が限定的であるため、転職活動の際は非公開求人もチェックしましょう。
金融業界の求人は給与水準が高く、求人を公開すると多くの応募者が殺到するケースも珍しくありません。そのため、採用活動の効率化を図ったり、求人要件に合致する応募者を逃したりしないためにも、非公開で採用が進められることがあります。特に高度な専門職や管理職になると、企業側は人材紹介会社やヘッドハンターを活用して非公開で採用を行うことが多く、収集できる求人情報は限られてしまいます。
また、企業内部のリファーラル採用も活発であり、外部に求人情報が公開されないまま、採用が決定するケースも珍しくありません。

非公開求人の情報を得るためには、外資系金融機関の求人情報を豊富に取り扱う転職エージェントを活用しましょう。また加えて、LinkedInなどのビジネスSNSを活用し、業界関係者や企業の人事担当者とのネットワークを構築するのも良いでしょう。さらに、応募を希望する外資系金融機関に友人や知人が在籍している場合、リファーラル制度を活用するのも有効な手段の一つです。

外資系金融機関への転職活動において、公開求人のみに焦点を当てることは、機会損失につながりかねません。ぜひ、ビジネスSNSなどを活用して、非公開求人の情報収集にも注力しましょう。

外資系金融機関への転職を成功させるには、外資系企業の採用市場に精通した転職エージェントを活用しましょう。なぜなら、外資系企業と日系企業では、採用プロセスや評価基準、企業文化など、転職活動において留意すべき点が異なるからです。

外資系企業の採用支援に特化した転職エージェントは、外資系企業特有の評価ポイントや文化・風土を理解しており、現場で求められる能力や過去の採用動向などにも精通しています。そのため、有益なアドバイスも期待できるでしょう。また、応募書類の作成から条件交渉のアドバイスまで一貫したサポートを受けられるため、満足度の高い転職を実現できる可能性が高まります。

外資系金融機関への転職活動では、英文履歴書のブラッシュアップにも注力しましょう。
英文履歴書は、単に自己PRや職務経歴を英語に翻訳するだけでなく、評価される要素を意識的に反映することがポイントです。例えば、「売り上げ〇〇%向上」、「コスト〇〇%削減」「〇〇億円規模のプロジェクトを主導」など、過去の職務経歴における具体的な実績や数値データを意図的に記述することが大切です。また、求人票の募集要件に記載されているキーワードを適切に盛り込み、自身のスキルや経験が企業のニーズに合致している旨を論理的に示すことも意識しましょう。

英文履歴書の添削を受けたい場合は、外資系企業への転職支援実績が豊富な転職エージェントを活用しましょう。外資系企業への転職支援に長けた転職エージェントであれば、英文履歴書の書き方に精通しているため、有益なアドバイスや的確なフィードバックが期待できるでしょう。
ブラッシュアップされた英文履歴書は、書類選考通過率を高めるだけでなく、面接に臨む際の自信にもつながります。

>>英文履歴書(英文レジュメ、CV)の正しい書き方・例文【サンプル付き】


本章では、外資系金融機関への転職成功事例として、3つの事例を紹介します。

業種職種年収
転職前日系大手建設メーカー事業施設開発550万円程度
転職後外資系アセットマネジメント企業シニア・マネージャー700万円程度

Nさんは、大学卒業後に日系大手建設メーカーに新卒入社し、法人営業として事業施設の開発業務に従事しました。その後、グループ会社のアセットマネジメント部門へ出向し、3年間、物件の予実管理や投資活動におけるNOI向上に貢献し、アセットマネジメント業務への高い適性を実感したそうです。
しかし、出向期間終了後、住宅メーカー本体の営業部門へ復帰するも、自身のキャリアとのミスマッチを感じて転職を決意しました。

転職活動では、希望どおり外資系アセットマネジメント会社からの内定を獲得し、年収アップに加え、非営業職へのキャリアチェンジを実現しました。

Nさんの転職成功の鍵は、アセットマネジメント業務の経験を明確にアピールし、金融・不動産運用の知識を生かせるポジションを選定した点にあるといえるでしょう。

業種職種年収
転職前BPO企業スーパーバイザー380万円程度
転職後外資系投資銀行ミドルバックオフィス700万円程度

20代後半女性のMさんは、大学卒業後すぐ客室乗務員としてキャリアとしてスタートさせましたが、コロナ禍の影響で休業が続き転職を余儀なくされました。その後、契約社員としてBPO企業で金融商品取引に関するバックオフィス業務に携わり、プロジェクトにおける業務委託内容選定やマニュアル作成、KPI・KGIの設定などの経験を重ねたと語ります。

もともと金融業界への関心が高かったことから、プロジェクト推進能力や業務改善提案スキル、高い英語力を生かして新しいキャリアを開拓したいと考え、外資系金融機関への転職に挑戦しました。

転職活動では、金融業界での経験はないものの、プロジェクト管理や業務改善の経験、英語力、客室乗務員で培ったコミュニケーション能力が評価され外資系投資銀行の内定を獲得し、異業種からのキャリアチェンジと大幅な年収アップを実現することに成功しました。

Mさんの転職成功のポイントは、金融バックオフィス業務の経験を生かした点にあります。また、英語力と対外折衝のスキルが高く評価され、外資系企業ならではのグローバルな環境に適応できることを証明した点も、成功要因の一つだと考えられるでしょう。

業種職種年収
転職前外資系証券会社セールス1,000万円程度
転職後外資系金融情報システムセールス1,000万円程度+インセンティブ

Tさんは、日系証券会社で金融法人向け営業を担当し、株式や債券などのセールス業務を長年経験してきました。しかし、リーマンショック後の業績悪化を背景に、転職を決意。当初は同業の外資系証券会社を中心に転職活動を進めていましたが、求人数の少なさから思うように選考が進まない状況でした。

自力での転職活動に限界を感じていたさなかにJACに登録し、面談を受けたところ、外資系金融情報システム会社のセールス職の紹介を受けました。希望業界ではなかったものの、担当コンサルタントから金融システム業界の将来性や企業の強み、業務内容の詳細な説明を受け、自身の営業経験が生かせるポテンシャルを感じ、応募するに至りました。

転職活動当初は考えていなかった業界ではありましたが、コンサルタントのアドバイスを受け入れ、新たな分野に挑戦したことで、長期的なキャリア形成に寄与する機会を得られたとのことです。


ここでは、外資系金融機関からの代表的なキャリアパス例を3つ紹介します。

• 証券・投資銀行からPEファンド(バイアウトファンド)
• コンサルティングファーム
• 事業会社のCxO・経営企画

証券会社や投資銀行で投資業務やM&A、資金調達における専門的な知識や経験を積んだ後、PEファンドへとキャリアアップする道は、外資系金融業界におけるキャリアパス例の一つです。

PEファンドは、未公開株投資を主な業務とし、投資先企業の企業価値向上を通じて高い投資リターンを追求する事業形態であることから、投資判断や企業価値向上に携わった経験が求められます。証券会社や投資銀行でM&Aアドバイザリー業務や投資業務に携わった経験は、企業価値評価や投資判断における専門性、金融ドキュメントの分析能力など、PEファンドで活躍するために不可欠な能力を身につけていると評価され、採用選考でも優遇される可能性が期待できるでしょう。

証券会社や投資銀行で経験を積み、PEファンドへとステップアップすることで、キャリアの専門性を深めつつ、大幅な年収の増加も実現できるでしょう。

金融業界以外へのキャリアパスとしては、コンサルティングファームも選択肢の一つとして挙げられます。特に、M&Aや財務戦略に強いコンサルティングファームでは、外資系金融機関で培った分析力や財務知識が高く評価されるでしょう。

また、M&A戦略や資本政策、業務改革などのコンサルティング業務に携わることで、経営戦略に関する知見を得ることができます。その後のキャリア形成においても、金融知識と経営戦略の知見を掛け合わせることによって、事業会社のCxOなど、より高度なキャリアへとステップアップできるでしょう。

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    「次のキャリアとしてコンサルティングファームを検討したい」という方もいるのではないでしょうか。本記事では、コンサルティングファームの種類・企業一覧などを解説します。   業界のプロがあなたにあった転職支援を行い… 続きを読む コンサルティングファームとは?種類や企業一覧を紹介

外資系金融機関を経て、事業会社のCxOや経営企画部門に転身するケースもあります。
外資系金融機関の経験があるからといってすぐに事業会社のCxOや経営企画などのポジションに転職できるわけではありませんが、外資系金融機関で豊富な経験と高度な金融知識を身につけることでCFO(最高財務責任者)やCOO(最高執行責任者)、または経営企画部門の管理職などのキャリアの選択肢が生まれることもあるでしょう。

エグゼクティブポジションを目指す場合や経営戦略の立案などに携わりたい場合は、中長期的なキャリアパスを見据えて外資系金融機関での経験を生かせるキャリア選択を意識しましょう。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。