コンサルティングファームとは?種類や企業一覧を紹介

公開日:2025/01/21 / 最終更新日: 2025/02/12

「次のキャリアとしてコンサルティングファームを検討したい」という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、コンサルティングファームの種類・企業一覧などを解説します。

 

業界のプロがあなたにあった転職支援を行います

今現在、

  • 経験を活かして異業界への転職を検討している
  • 業界内でより自分にあった企業へ転職したい
  • より年収を上げたい

上記のようなお困りごとがございましたら、私たちJACへ相談してみませんか?

登録してプロの転職支援を受ける

業界のプロがあなたにあった転職支援を行います

今現在、

  • 経験を活かして異業界への転職を検討している
  • 業界内でより自分にあった企業へ転職したい
  • より年収を上げたい

上記のようなお困りごとがございましたら、私たちJACへ相談してみませんか?

登録してプロの転職支援を受ける


本章では、コンサルティングファームについて、以下4つの観点から解説します。

・ 特徴
・ 歴史
・ 組織体制
・ 仕事内容

コンサルティングファームとは、企業や組織が抱える経営課題に対し、専門的な知識やデータ分析の結果を用いて助言やサポートを提供する組織です。
コンサルティングの対象は、大企業から中小企業、官公庁、非営利団体など、多岐にわたり、業界や領域もさまざまです。コンサルティングファームは、企業が直面する経営戦略や業務プロセス、ITシステム、組織改革などの多様な課題に対し、客観的な視点と専門的な知識に基づいた分析を行い、最適な解決策を提案することで、企業の成長や変革を支援します。

  • 日系コンサルティングファームとは?企業一覧や転職動向を紹介

    「日系コンサルティングファームが自分に合いそうか検討したい」という方もいるのではないでしょうか。 本記事では、主な日系コンサルティングファームの企業一覧や転職動向などを解説します。 業界のプロがあなたにあった転職支援を行… 続きを読む 日系コンサルティングファームとは?企業一覧や転職動向を紹介

  • 外資系コンサルティングファームとは?企業一覧や転職動向を紹介

    「外資系コンサルティングファームが自分に合いそうか検討したい」という方もいるのではないでしょうか。本記事では、主な外資系コンサルティングファームの企業一覧や転職動向などを解説します。 業界のプロがあなたにあった転職支援を… 続きを読む 外資系コンサルティングファームとは?企業一覧や転職動向を紹介

コンサルティングの起源についてはさまざまな諸説がありますが、1890年にマサチューセッツ工科大学のアーサー・D・リトル博士によって設立された「アーサー・D・リトル社」が始まりとする説が有力だといわれています。
当時は、急速な工業化と技術革新に対応した経営の効率化や組織の合理化が求められていました。同社は、科学的管理法を用いて企業の課題を解決することを目指した事業を展開し、今日に至るコンサルティングの原型を形作りました。その後、1926年にマッキンゼー社が設立し、企業の戦略や経営管理に関する支援に注目が集まり、現代的な経営コンサルティングの基盤が確立しました。

なお、日本においては、第二次世界大戦後、アメリカの経営手法が導入される中で、徐々にコンサルティングファームが認知されるようになりました。1960年代以降、外資系のコンサルティングファームが日本に進出したことを皮切りに、その後日本国内でも独自のコンサルティング会社が台頭するようになりました。現在では、戦略系や総合系、IT特化型など多様なファームが存在しています。

コンサルティングファームは、クライアントの課題解決を効果的かつ効率的に進めるため、独自の組織体制を敷いています。一般的には以下の役職が階層的に配置され、階層ごとに明確な役割が割り振られています。

アナリスト:主にデータ収集や分析、資料作成などの業務を担当します。コンサルタントの指示の下、プロジェクトの実務を遂行します。
コンサルタント:アナリストの分析をもとに具体的な解決策を提案するほか、クライアントへのプレゼンテーションや実行計画の策定などの業務も担います。
マネージャー:プロジェクト全体の管理責任者として、プロジェクトの計画や実行、進捗管理、品質管理などを統括します。また、窓口役としてクライアントに進捗を報告・共有する役割も担います。
パートナー:ファームの経営層を指し、クライアントとの関係構築や新規案件の獲得、ファームの戦略策定などを行います。

事業会社の組織体制と比較すると、コンサルティングファームはプロジェクトごとにチームが組成されるため、流動的である点が特徴です。また、役職ごとの役割が明確であり、個々のコンサルタントは自身の専門性を生かしてプロジェクトに貢献します。

コンサルティングファームでの業務は、企業が直面する課題の解決に対する支援が中心です。具体的な粒度はクライアントのニーズによって異なりますが、一般的には以下の流れで業務を推進します。

プロジェクト:初期段階では、クライアントの現状分析と課題の特定が行われ、特定された課題に基づき、解決策を提案します。解決策の提案においては、現実的かつ実行可能な戦略や施策を複数提示するとともに、具体的な数値目標やロードマップも併せて提案します。
実行段階:クライアントとともに改善プロジェクトに取り組みます。必要に応じてプロジェクトマネジメントを行い、関係者間の調整や進捗管理を行うこともあるでしょう。また、プロジェクトが完了した後は、適宜成果のモニタリングやさらなる改善に向けた施策の実施を通じて、クライアントが持続可能な成果を生み出せるようサポートします。


コンサルティングファームと一口にいっても多様な種類があります。
本章では、代表的な次の10種のコンサルティングファームについて、解決する課題や得意とする領域について解説します。

総合系コンサルティングファームは、経営戦略から業務改革、IT導入、組織設計に至るまで、幅広い分野のコンサルティングサービスの提供を通じてクライアント企業の課題解決を総合的に支援します。
多くのファームが戦略コンサルティング部門やテクノロジーコンサルティング部門、人材コンサルティング部門など、複数の専門領域を統合した組織構造を持っており、クライアントのニーズや課題に合わせて横断的かつワンストップで包括的なソリューションを提供する体制を整えています。
案件としては、全社的な経営戦略の見直し、大規模なシステム導入プロジェクト、グローバル展開支援などが挙げられ、比較的組織規模が大きく、多様な専門性を持つコンサルタントが在籍しています。

総合系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

  • 総合コンサルティングファームとは?仕事内容や企業一覧を紹介

    「総合コンサルティングファームが自分に合いそうか検討したい」という方もいるのではないでしょうか。 本記事では、主な総合コンサルティングファームの仕事内容や企業一覧などを解説します。 業界のプロがあなたにあった転職支援を行… 続きを読む 総合コンサルティングファームとは?仕事内容や企業一覧を紹介

戦略系コンサルティングファームは、企業の経営戦略や事業戦略、M&A戦略など、事業経営のトップ層に関する課題を専門とするコンサルティングを提供します。
新規事業の立ち上げや事業ポートフォリオの最適化、M&A戦略の策定、グローバル展開戦略の構築など、高度な経営判断を必要とする領域を得意としており、少数精鋭の組織体制を敷いているファームが多い傾向にあります。

戦略系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

IT系コンサルティングファームは、企業のIT戦略の立案やITシステムの導入支援など、ITに関連するコンサルティングを提供するファームです。
デジタル化の進展にともない、データ活用やAI導入、クラウド移行、セキュリティ対策などのIT領域の重要性が増しており、IT系コンサルティングファームの需要は拡大傾向にあります。案件としては、大規模なシステム開発プロジェクトやITインフラの刷新、DX化支援などが挙げられます。
高度なIT専門知識を持つコンサルタントが多く、IT技術者出身のコンサルタントも珍しくありません。

IT系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

監査法人系コンサルティングファームは、監査法人を母体とするコンサルティングファームであり、リスク管理や内部統制、コンプライアンス対応を得意としています。
財務デューデリジェンスや内部統制構築支援、不正リスク対応、IFRS導入支援など、財務・会計に関する専門的な課題解決を支援するほか、経営の透明性を高めるためのプロセス改善やIPO準備などのプロジェクト支援も提供しています。
母体である監査法人との連携により、高度な専門知識と豊富な経験に基づいた専門性の高いアドバイザリーサービスを提供できる点が強みです。

監査法人系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

シンクタンク系コンサルティングファームは、調査研究機関を母体とするコンサルティングファームであり、主に公共政策の提言や産業構造の分析、社会問題の解決に向けた施策の立案など、学術的な知見に基づいたコンサルティングを提供します。
政策立案支援や中長期的な取り組みが必要な社会課題解決を得意とし、官民問わず幅広い領域を対象としている点が特徴です。アカデミックなバックグラウンドを持つ研究者や専門家出身のコンサルタントが多く在籍している点もほかのファームと大きく異なる点といえるでしょう。

シンクタンク系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

  • シンクタンクとは?コンサルとの違いや企業一覧を紹介

    「次のキャリアとしてシンクタンクを検討したい」という方もいるのではないでしょうか。本記事では、シンクタンクとコンサルの違い・企業一覧などを解説します。 業界のプロがあなたにあった転職支援を行います 今現在、 経験を活かし… 続きを読む シンクタンクとは?コンサルとの違いや企業一覧を紹介

FAS(Financial Advisory Service)財務系コンサルティングファームは、M&Aや企業再生、事業承継など、財務戦略に特化したコンサルティングを提供しています。M&Aにおける財務デューデリジェンスや企業価値評価、リストラクチャリング支援、事業承継プラン策定など、財務に関する高度な専門知識が求められる領域を得意としており、深い財務知識と豊富な経験を持つコンサルタントが多く在籍しています。

FAS財務系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

企業・事業再生系コンサルティングファームは、経営不振に陥った企業の再建を専門とするファームです。
事業デューデリジェンスや事業計画策定、リストラクチャリング、債務整理など、企業の再生に関するあらゆる課題に対応し、事業計画の見直しや資金繰り改善策の提案、再建に必要なステークホルダーとの調整などの業務を推進します。
財務や法務、オペレーションなど、多岐にわたる専門知識と経験を持つコンサルタントが連携し、事業再建の実現に向けて、戦略策定から実行支援まで包括的な支援を提供します。

企業・事業再生系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

組織人事系コンサルティングファームは、人事制度設計や組織改革、タレントマネジメントなど、組織と人事に関する課題解決に特化したファームです。組織構造改革や人事評価制度構築、人材育成プログラム開発、リーダーシップ研修など、働き方改革や従業員のエンゲージメント向上、リーダーシップ育成といったテーマを得意としている点が特徴です。
近年、労働市場の変化やリモートワークの普及にともない、企業が直面する人事課題が多様化していることから、組織人事系コンサルティングファームの需要も高まりつつあります。

組織人事系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

医療系コンサルティングファームは、医療機関や製薬会社、ヘルスケア関連企業を対象に、業務改善や経営戦略の立案を支援するファームです。
病院経営改善や医療情報システム導入支援、地域医療連携推進など、医療に関する専門的な課題に対するコンサルティングを提供する点が特徴であり、医療業界における深い知見と専門性を有するコンサルタントが多数在籍している点が特徴です。

医療系コンサルティングファームには、次のような企業があります。

製造業コンサルティングファームは、製造業界特有の課題解決に長けたファームであり、生産性向上やコスト削減、品質管理、サプライチェーンマネジメントなどの分野においてクライアント企業の事業成長を支援します。
近年では、IoTやAI、ビッグデータなど最新技術を活用したスマートファクトリー化支援にも注目が集まっています。また、グローバル市場での競争が激化する中、海外拠点の工場設立や現地パートナーとの協業など、国際的なプロジェクトも増加傾向にあります。

製造業コンサルティングファームには、次のような企業があります。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。