【2024年】化学業界(外資系企業中小企業/スタートアップ)におけるSDGs取り組みと転職市場動向

  1. SDGs×転職市場動向
  2. 化学メーカー(化学/素材業界)×転職マーケット

公開日:2023/06/05 / 最終更新日: 2024/10/21

持続可能な社会の実現に向け、多くの企業がSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを強化しています。特に、化学業界は環境への配慮、社会的貢献、ガバナンスの改善といった目標に向け、積極的な行動を起こしています。

この記事では、化学業界の中でも、スタートアップ・中小企業・外資系企業におけるSDGsへの取組みと採用動向について、化学業界に精通したJACの転職コンサルタントが解説します。

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化学業界(スタートアップ/中小企業/外資系企業)におけるSDGsへの取組み


スタートアップ・化学商社・中小企業・外資系企業の領域ごとに、化学業界で見られるSDGsへの取組みの動向をお伝えします。

スタートアップにおけるSDGsの取組み

近年、「サステナビリティ」「SDGs」「カーボンニュートラル」などの実現につながる事業を主軸とする、スタートアップ企業の立ち上げが急増しています。

たとえば、Co2を排出しない資材の開発・製造(植物由来材料からプラスチックを製造するなど)、新エネルギーの実用化、リサイクル(プラスチック/金属など)といった事業開発が活発です。

スタートアップの設立にかぎらず、もともと化学素材を扱っていた中小メーカーが、リサイクル事業や再生可能エネルギー事業などに乗り出すなど、新規事業を開発する動きも活発です。

化学商社におけるSDGsの取組み

化学商社においては、環境対応の材料の取り扱いを強化する企業が増えてきました。

例えば、樹脂・プラスチック専門商社では、生分解性プラスチック(微生物の働きによって「水」と「CO2」に分解され、自然へ還る性質を有するプラスチック材料)や、石油代替素材を使用した材料などを積極的に導入。

他にも、鉄鋼・非鉄専門商社は、金属スクラップや鉄スクラップなどのリサイクル事業を拡大させています。

このように、環境負荷の低減につながる製品のラインナップを増やし、一事業として拡大を図るケースが多く見られます。

中小企業におけるSDGsの取組み

「サステナビリティ推進室」などの専門部署を立ち上げる動きが、メーカー・商社問わず中小企業にも少しずつ広がってきました。

「環境負荷の低減」「Co2排出削減」のほか、「サステナブルな働き方」「ジェンダー平等」「雇用創出」「健康増進」など、多様なテーマに取り組む部署として機能させていく方針です。

外資系メーカーにおけるSDGsの取組み

外資系化学メーカーでも、「環境負荷の低減」「Co2排出削減」をテーマとした製品を展開。サステナブルソリューションに関わる売上ポートフォリオの組成、ダイバーシティ&インクルージョン推進などを強化しています。

グローバルで開発された製品は、日本企業の類似製品よりサステナブルに貢献している製品も多く、日本マーケットでの拡販を図っています。

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化学業界(スタートアップ/中小企業/外資系企業)におけるSDGs関連の採用動向


上記の取組みにともない、求人数はゆるやかながら増えています。

ここでは、どのような経験・スキルを持つ方にチャンスがあるのかをお伝えします。

スタートアップ:エンジニア/セールス

化学業界のスタートアップで採用を行っているのは、事業が軌道に乗り始め、成長フェーズに入った50名~100名規模の企業が中心。一部、IPOを目前に控えている企業もあります。

募集職種はエンジニア、セールスなど。

エンジニアの場合、「環境負荷軽減」「Co2排出削減」に関する経験までは求められず、その企業と親和性が高い技術を持っていれば採用対象となり得ます。たとえば、「脱プラスチック」を事業テーマとする場合、プラスチック関連の事業での業務経験がある方であればチャンスがあります。

セールスの場合、若手層ほど前職の経験は問われず、「社会に貢献したい」というマインドが重視されます。

この分野でいち早く知見を身に付けたいのであれば、早い段階で同業界に飛び込むのも有効な手段のひとつです。

中小メーカー:新規事業開発/エンジニア

中小メーカーにおいては、環境負荷低減製品、新エネルギー、リサイクルといった新規事業が立ち上がっています。類似事業の企画、タイアップ先の選定、アライアンス交渉、プロジェクトマネジメントといった経験を持つ方が、転職に成功されています。

また、新規事業のテーマにマッチする技術を持つエンジニアの採用ニーズもあります。化学業界ではCo2排出削減に取り組む企業が増えているため、開発においても製造工程においても、関連する知識・経験を持つエンジニアが求められています。

商社:営業職

化学商社では営業職を採用しています。「環境負荷低減」をテーマに新たな事業を広げていく段階にありますが、経験者が少ないため、興味・関心の強さが選考で重視されます。

基本的には商社出身者が求められますが、親和性が高い製品の経験があればメーカー出身者も転職に成功しています。

外資系メーカー:セールス

外資系メーカーの採用ポジションは限定的ですが、セールスとしてこれまでの経験を生かせる可能性があります。グローバルで開発された先進的なプロダクトを扱えることが大きな魅力といえるでしょう。

ダイバーシティ&インクルージョンが日本企業以上に進んでおり、女性にとっても活躍しやすい風土があります。

サステナビリティ推進室:幅広いポジション

メーカー・商社で新設の動きがある「サステナビリティ推進室」では、室長クラスからスタッフクラスまで、幅広いポジションで採用が行われています。

責任者のポジションでは、前職でもサステナビリティ推進やCSR施策などを手がけた実績が求められます。大手企業でこれらの経験を積み、中小企業でゼロからの立ち上げに貢献したい……という思いを持つ方は、このポジションにマッチするでしょう。経験者であれば、年齢を問わず採用されています。

裁量権を持ち、スピーディに推進していきたい方にとっては、やりがいを感じられる環境です。


SDGs関連の仕事に興味はあるが、具体的に何ができるか分からないという方はぜひ一度JACのコンサルタントにご相談ください。



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化学業界におけるSDGs転職成功事例


化学業界でサステナビリティ推進ポジションに転職した事例をご紹介します。

大手化学メーカー研究開発からベンチャーの開発本部長へ

大手外資系化学メーカーの日本法人で、研究開発職に就いていたKさん(50代後半/男性)。事業部門が縮小されることになり、転職活動を開始されました。
当初のご希望は、「これまで同様、大手企業で研究開発を続けたい」でしたが、JACのコンサルタントからは大手メーカーの求人のご紹介とともに、Kさんの経験がそのまま生かせるベンチャー企業も選択肢の一つとしてご提案しました。
ご紹介したベンチャー企業のA社は、環境配慮素材や資源循環ビジネスなどを手がけ、総合型サステナビリティベンチャー企業としての地位を築きつつある企業。最初は興味が薄かったKさんですが、結果的には、大手素材メーカーからの内定を辞退し、A社に入社されました。
A社のラボに見学に行き、メンバーたちが「社会に貢献したい」という強い思いを持って取り組んでいる姿に魅力を感じたのです。
開発本部のシニアマネジャーポジションで入社され、その後、開発本部長へ昇格されました。

エネルギーベンチャーの企画職から中堅商社のサステナビリティ推進担当へ

Nさん(30代後半/女性)は、大手サービス企業からエネルギー系ベンチャー企業に転職し、「脱炭素」に関わる事業企画を手がけていました。しかし、よりサステナビリティに本腰を入れて取組みたいと考え、転職を決意。専門商社のB社に入社されました。

B社は中堅規模ながら特定領域でトップクラスのシェアを有し、近年は環境領域の事業にも展開しています。サステナビリティ推進室を立ち上げ、環境負荷低減・健康経営・女性活躍推進・雇用創出などのテーマに取り組んでいくにあたり、企画職を募集。

Nさんは前職でサステナビリティ関連の企画に携わった経験が評価され、採用に至りました。

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化学業界におけるSDGs転職ならJACへ


JACには、化学業界を専門で担当するコンサルタントがおり、CxOや事業部長クラスの方々と日々情報を収集。転職を検討している皆様に、各社の新部門・新プロジェクト立ち上げといった取組み状況や採用ニーズをお伝えしています。

各社が何を目的とし、どう戦略を描き、現在どのフェーズにあり、何を課題としているのかをつかんでおり、転職を考える方々の経験・スキル・志向に合わせて情報を提供し、求人をご紹介。

これまでの転職事例も踏まえて活躍の可能性を探り、選考を通過するためのアドバイスもいたします。

まだ具体的に転職を決意していない段階でも、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。