新規事業立ち上げの転職で、成功させている人の共通点とは?

  1. ハイクラス
  2. 最新記事
  3. 特別企画
  4. 記事
  5. 転職市場

公開日:2023/02/28 / 最終更新日: 2024/11/07

これまで培ってきた知見を生かし、新規事業立ち上げに挑戦したい・携わりたいと相談を受けることがあります。立ち上げ前の新規事業の場合、競合他社に自社の戦略を知られないように、求人を非公開にして採用活動を行う企業が多いため、ご自身で探すには難しいのが現状です。
そのため、新規事業の立ち上げに携わる転職を希望する方は、エージェントを活用して求人を見つけることをおすすめします。

企業では、リスク分散や新たな顧客ニーズに対応すべく、多くの企業で新規事業の立ち上げが活発になっています。実際、JAC Recruitment(以下、JAC)の求人にも、ポジション名に「新規事業」を含む求人数は、ここ数年で4.5倍以上に増加しています。※2020年と2022年の年間求人数を比較

本記事では、新規事業の立ち上げの転職で成功されている方の共通点、求められている経験や、新規事業立ち上げに携わりやすい企業の特徴について、JACのプリンシパルアナリストである黒澤敏浩が解説します。

新規事業の転職を成功させている方の共通点


新規事業立ち上げイメージ

新規事業ポジションへの転職を検討されている方は、自身のご経歴で下記を強みとして打ち出せるストーリーがあるかを確認してみましょう。

新規事業ポジションへの応募をする際には、ご自身が新規事業にいかに適した経験をもっているかをアピールしましょう。

【2024年】新規事業のエグゼクティブポジションの転職市場動向

事業成長に対する当事者意識

新たな事業を立ち上げ、軌道に乗せるには試行錯誤が必要で、困難な状況にも立ち向かう場面が多々出てきます。そのような中でも、従来のやり方にとらわれることなく、新しいものを生み出す情熱や高いチャレンジ精神を持ち、粘り強く、時には泥臭く業務を遂行していかなければなりません。

この事業を成長させたいという強い思いと、そのために自分は何をすべきかを考え、実際に動ける方が求められています。

社内外との折衝力

新規事業の立ち上げ時には、これまでに経験のない問題・課題に直面することが、多々あるでしょう。その問題を解決するために、社内外の多くの関係者を巻き込み、主体的に推進していくことが必要です。自分の意見を持ちつつ、相手の意見にも耳を傾けて最適解へ導いたり、粘り強く交渉を行うなどのコミュニケーション力が求められます。

また、ステークホルダーとの関係性を構築するためにも、問題や課題を構造的にとらえ、分かりやすく説明できる論理的な思考も必要とされます。

柔軟な対応力

新規事業の立ち上げには、検討の途中で方向性が変化したり、ストップしたり、また、新たな機会が突然飛び込んでくるなど常に変化があるものです。そのような中でも、柔軟かつ臨機応変に対応し、リーダーシップを発揮しながら推進できる方が求められています。

スピード感

市場や顧客のニーズは急な展開で変化することがあります。そのため、新規事業の立ち上げで十分な準備をしていても、いざ実行してみると市場が変化しているという場面も。最近では、最低限の費用や手順でPDCAを高速で回し、顧客の反応を繰り返し確認することで方向性を決める手法もあるので、スピード感を持って対応できる方が求められています。

新規事業立上げや推進に求められる経験


企業にとって新しい分野に挑戦する場合、通常、その分野に精通した知識や経験を十分に持つ方が、企業内にいないことも。そのため、新規事業を立ち上げる際には、必要な知識を持つ方を社外から採用するケースが見られます。

それでは、新規事業で採用される方は、どのような経験を持つ方なのでしょう。企業の採用担当者や事業責任者からよくいただくリクエストを3つご紹介します。

同分野での立ち上げ経験

同分野の新規事業を立ち上げた経験がある方が求められています。
新規事業立ち上げ時の検討事項やあらゆる想定事項は、経験者だからこそわかる貴重な情報であり、スキルです。

同分野での業務経験

立ち上げ経験はなくても、その事業に携わっていた経験者が求められています。ご自身としては、特筆すべき知識でないとしても、その企業にとっては、新規事業にかかわるナレッジを共有してもらえるため、採用ニーズは高くなっています。

異分野での事業立ち上げ経験

同分野の事業立ち上げ経験がなくとも、異分野で事業立ち上げに携わった方が求められています。新規事業の立ち上げは、既存の事業に比べて、人員を含め、限られたリソースで進めていくケースが多いです。自分自身の裁量・責任・権限で考え実施する仕事が増えるため、全体を見渡して俯瞰できる能力や日々の変化に対応できる柔軟性、計画通りに物事が進まなくても事業を進めていく力が必要であり、事業立ち上げ経験者はその素養があると評価されることが多いです。

Topへ

新規事業立ち上げに携わりやすい企業や業界


新規事業に関連する採用を行っている企業にはいくつか傾向があります。下記に挙げる制度や部門がある企業や業界では、新規事業が立ち上がりやすいため、携わりやすいといえます。

新規事業立ち上げの実績がある企業

実績グラフイメージ

創業時からの事業以外にも、活発に新規事業を行っている企業は、社内で新規事業が立ち上がりやすい企業といえます。
ただし、新規事業が立ち上がりやすくても、それを軌道に乗せるのは難しいことです。気になっている企業が過去に立ち上げた新規事業について、今どうなっているのかを調べてみるのもおすすめです。ご自身で調べるのが難しい場合は、企業の内部事情をよく知るJACのコンサルタントにご相談ください。

新規事業提案制度がある会社

新規事業提案制度とは、社内で新規事業の公募を行う制度です。社員は自由に新規事業を提案でき、経営陣など上位の役職者にプレゼンテーションできる機会があるため、新規事業に携わりやすいといえます。

事業開発部門を設置している会社

事業開発は、事業計画の策定やKPIの設定、経営陣との折衝など、事業を成功させるために必要な業務を行う部署です。ヒト、モノ、カネの管理をはじめ、事業で成果を出すためのリサーチ、分析をして、事業を推進させます。部署の名称は企業によって異なる場合もありますが、専門の事業開発部署がある会社では、新規事業に携わる機会も増えます。
なお、事業開発(Business Development)が、「新規開拓営業職」の言い換えであることも多いので、転職時には業務内容をしっかりと把握することが重要です。

IT・デジタル技術と組み合わせられる業界

新規事業が生まれやすくなる要因は経済成長、規制改革、社会変化などいくつかありますが、その代表の一つが「技術革新」です。
近年の特徴としては、IT・通信技術に他業界・他技術を組み合わせる新たな動きが見られます。
例えば、ITと金融を組み合わせた「フィンテック(Fintech)」やITと医療を組み合わせた「ヘルステック(Healthtech)」などです。
新規参入している企業で、経験者を外部から採用する傾向があるので、新規事業に携われるチャンスが多いといえます。

「フィンテック(FinTech)」業界の転職で求められるスキル、平均年収は?

オムニチャネル戦略の転職事情|難易度や成功のポイントとは 

外資系企業の日本支社

外資系企業の本国で既に確立している事業を、日本支社で新規事業として立ち上げるケースがあります。事業を推進するトップは本国での経験者が担当し、トップ以外は日本で採用することが多いです。日本市場では新規事業ですが、本国での前例があるため、比較的、進めやすいというメリットがあります。

ただし、新規事業の推進方法など、本国からの指示が強く、裁量権がない場合も。JACのコンサルタントは、求人票に記載されている内容だけでなく、企業の内部事情も把握していますので、事前にご確認ください。

日本の主な外資系企業一覧【業界別】

新規事業立ち上げの転職はJACへ相談


冒頭でもお伝えしましたが、立ち上げ前の新規事業は競合他社に自社戦略を知られないようコンフィデンシャルで行われることが多く、メンバーから役職者までを一気に採用する場合もあります。
そのため、新規事業に携わる求人をご自身で見つけるのは難易度が高いと言えます。

JACのコンサルタントは、採用企業の採用担当者だけでなく、事業責任者や経営層とも直接コミュニケーションを取っており、企業の新規取り組みなども熟知。非公開求人も多く、お預かりしています。
ご登録の上、コンサルタントとの面談で、ぜひご希望の詳細をお聞かせください。

新規事業など企業の戦略にかかわるコンフィデンシャルな求人も多数保有。
新規事業関連の仕事に携わりたい方は、JACへご相談ください。

ご登録済み・サービス利用再開の方はこちら
MyPageログインはこちら MyPageログインはこちら

この記事を監修した転職コンサルタント

https://www.jac-recruitment.jp/market/wp-content/uploads/2021/08/t-kurosawa.jpg

黒澤 敏浩

プリンシパルアナリスト

ハイクラス・管理職の転職に強い人材紹介会社のジェイエイシーリクルートメント(JAC)でマーケット研究などを担当し、ホワイトカラー転職市場や給与の分析などで20年の経験を持つ。人材サービス産業協議会の「外部労働市場における賃金相場情報提供に関する研究会」委員や日本人材マネジメント協会執行役員「人事(HRM)の投資対効果(ROI)」担当も務める。
日本証券アナリスト協会認定アナリスト。国家資格キャリアコンサルタント。ISO30414(人的資本情報開示ガイドライン)リードコンサルタント。