Hさん(男性/50代前半)
マネジメント経験を積むため、40代後半で転職
「マネジメント経験を積みたい」
そんな動機から、私は40代後半で転職を始めました。まだ、JACのコンサルタントの方とお会いする前のことです。
私は、上場メーカーに勤務し、30歳前後から経理職の道を歩み始めました。以来、経理領域で幅広い業務を経験させていただきました。しかしながら、縦割り組織の会社であり、上のポストが詰まっていたため、40代になってもマネジメント経験を積めていない状況に危機感を感じるようになりました。
そこで、「マネジメントタイトル」を最優先目標として転職活動を行い、異業種・非上場企業への入社をしました。
ようやく得られた、管理部門の「次長」の役職。しかし、上長や横並びの次長が存在する組織内で、自身の役割範囲・裁量範囲はあいまいで、「肩書はあっても、望んでいたようなマネジメント経験は積めない」と強く感じました。そのため、再度転職活動を開始。そこで、JAC Recruitment(以下JAC)のコンサルタントの方に出会いました。
「全体の仕組みを理解している」ことが高く評価
すでに50代にさしかかり、マネジメントにおいてはさしたる実績がまだないことから、不安もありました。しかし、JACの担当コンサルタントの方は、私の「経理領域内での経験の幅広さ」が武器になると評価をしてくださいました。
私は実際、上場メーカー勤務時代、単体決算・連結決算・海外子会社管理・開示業務といった、幅広い経験がありました。さらには「業務プロセスの改善」まで手がけていたことも大きかったようです。
業務プロセスの改善は、全体の仕組みを正しく理解していなければできないことから、経理の業務・組織を俯瞰して見る視点を持ち、課題発見・改善につなげている、この点をもっと掘り下げましょうとアドバイスしていただきました。
そこでご紹介いただいたのが、上場メーカーのB社です。B社は経理のマネジメント体制に課題を抱えていました。そこで、経理全般を理解しており、改善の経験を持つ私の経歴に興味を持っていただけたのです。B社は、マネジメントの実務経験は浅くても「マネジメントをしっかりやっていきたい志向があればいい」とのこと。
上場企業といえ、規模はそれほど大きくはないB社は、「少数精鋭」の体制。経理課長のポジションで迎えていただきました。経理領域での幅広い経験が認められたこと、また、給与水準が低めの業種から高めの業種に移ったことで 、「年収170万円 アップ」も実現できました。
コンサルタントの目線:専門領域の範囲内で経験を増やし、「掛け算」で生かす。
ミドルシニア層の転職では、「経験の幅広さ」が強みとなります。
ただし、ゼネラリストの皆さんがジョブローテーションによって幅広い職種を経験されたケースでは、軸となるスキルが弱く、転職活動で苦戦されるケースも多々あります。
しかし、Hさんの経理領域内の経験のように、特定の専門領域内において幅広い業務・役割を経験した方は、転職市場でも強さを発揮します。
特にHさんはメーカーで海外子会社管理も手がけていました。国内マーケットが縮小に向かうなか、あらゆる業種・規模の企業が海外市場の開拓に取り組んでいきます。海外子会社管理も、管理部門スペシャリストとしてはニーズが高い経験といえます。
また「改善」「変革」といった経験・実績も高く評価されます。
将来の選択肢を広げるためには、専門領域内において、経験の幅を広げていくことをお勧めします。
幅広い業務経験を「掛け算」することで、フィットする案件に出会うチャンスが広がり、年収アップにもつながりやすくなるでしょう。
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