英語は転職で有利になる?英語力が求められる最新求人も紹介

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公開日:2021/10/15 / 最終更新日: 2025/05/16

転職活動をされている方々のなかには、「英語力を生かした仕事に就きたい」という転職に対する意欲は強く、企業側からも「英語ができる人を採用したい」という需要が常に高い傾向です。

本記事では、英語力が求められる最新求人・転職情報や転職市場で求められる「英語力」をJAC Recruitment(以下、JAC)が解説いたします。

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近年、英語力は転職市場において、多くの企業から求められるビジネススキルになりつつあります。
グローバル化が急速に進展する昨今において、英語はビジネスシーンにおける共通言語としての地位を確立しており、業種や職種を問わず、英語力を求める企業が増加しています。かつては、外資系企業や海外事業を積極的に展開する企業から求められる程度でしたが、グローバル化の進展にともない、国内ビジネスを中心に手掛ける日系企業にも需要が拡大しています。

新卒採用では、TOEICスコアを評価する企業も多く、求められるスコア水準は年々上昇傾向にあります。また、キャリア採用では、実務で使える英語力が求められるようになり、資格やスコア以上に、英語を用いたビジネス経験が重視され、即戦力となる英語力が高く評価される傾向が顕著に表れています。

また、日系企業の海外進出が加速するなか、英語力が求められるシーンも変化しています。従来は代理店を通じた海外展開が一般的でしたが、近年では現地法人を立ち上げ、直接事業運営を行うケースが増えつつあります。そのため、本社から派遣される駐在員や海外との折衝を担当する管理職には、現地のビジネス慣習を理解し、スピード感を持って対応できる高い英語力が求められるようになりました。

このように、英語力は特定の業種や職種に限らず、幅広い分野において転職を有利にする可能性が期待できる技能といえるでしょう。


本章では、JACが取り扱う英語力が求められる最新求人を紹介するとともに、転職情報についてお伝えします。
なお、本章で紹介する求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含め自身の英語力を生かせる求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。
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また、本章では、CEFRが示している6段階の共通参照レベルを「初級:A2」「中級:B1」「上級:B2」「第一言語レベル:C1~C2」とし、各レベルがどのような水準なのか、英検やTOEICのスコアと比較しながら解説します。

参照:各資格・検定試験とCEFRとの対照表(文部科学省)

CEFRのA2レベルに相当する初級は、基本的な日常会話ができる段階とされ、簡単な文章を理解し、身近な話題についてコミュニケーションを取り合える程度のレベルを指します。旅行先で道を尋ねる、レストランで注文をする、簡単な自己紹介をするなどが初級に該当します。
複雑な文法構造や語彙の理解は限定的であり、第一言語話者との流暢な会話や専門用語の多い文章の読解などは、難しい側面があります。

初級(A2レベル)は、英検で準2級程度、TOEICではおおよそ225〜550点に相当します。ビジネス現場では能力にやや物足りなさを感じられる可能性がありますが、英語を使用する機会が限定的なポジションであれば対応可能な水準といえるでしょう。

CEFR のB1レベルに相当する中級は、日常会話をスムーズにこなし、日常生活のみならずビジネスシーンにおいてもある程度英語を活用できるレベルを指します。
仕事の指示を理解し、簡単な報告や説明ができる一方で、複雑な文法構造や専門的な語彙の使用は限定的です。また、第一言語話者との流暢な会話やニュアンスまで含めて理解することは難しい場合があります。
そのため、さらなるキャリアアップや業務幅の拡大を目指す場合は、次のレベルであるB2レベル以上の習得が必須となるでしょう。

なお、中級(B1レベル)は、英検で2級、TOEICでは550〜780点程度に相当します。外資系企業では、求人応募において中級程度の英語力が最低条件になることが多く、日系企業でも海外出張や英語を日常的に使用するポジションに応募する場合は、中級以上の英語力が必須になるでしょう。

B2レベルは、仕事や学業で専門的な内容を理解し、議論に参加できるレベルに該当します。専門的な文書やニュアンスの求められる会話も理解できる水準であり、ビジネスシーンで必要とされる英語力を十分に備えているといえるでしょう。しかし、専門単語が頻出する資料の読解や第一言語話者と同等レベルの会話が求められる場面では、表現やニュアンス理解、語彙力などに課題が残る場合もあります。

英検では準1級、TOEICでは780〜945点に相当し、外資系企業では管理職や専門職に求められる最低水準の英語力とされています。

C1レベル以上は、母語話者と遜色ない水準の英語力を持つことを示します。ビジネスシーンのみならず、学術的な場面におけるコミュニケーションや専門性の高い用語が羅列する資料の読解などにおいても、苦心することはないでしょう。

本レベルは、英検1級、TOEIC945点以上に相当し、海外赴任や駐在員候補として優遇されたり、グローバル案件や多国籍チームに優先的にアサインされたりする可能性も期待できます。


本章では、英語力別に英語力を生かせる主な仕事・職種を紹介します。

初級以上の英語力が求められる仕事・職種としては、外国人観光客を対象とする業界、定型的な業務において英語を使用する職種などが挙げられます。

■ホテルスタッフ
ホテルスタッフは、道案内や施設案内、チェックイン・チェックアウトの手続きなど、定型的な業務が中心であることから、基礎的な英語力があれば業務に支障をきたすことはないでしょう。
ただし、フロント業務やコンシェルジュは、外国人観光客からの質問や要望に対し、的確に要望をくむ、適切に回答できるレベルの英語力が求められます。

■空港グランドスタッフ
空港グランドスタッフは、搭乗手続きやゲート案内など、海外からの利用客と英語でコミュニケーションを取る機会が多い職種です。一般的には、英検2級以上もしくはTOEIC550点以上が基準となるため、高度な英語力を持ち合わせていなくても、コミュニケーション力を示すことができれば採用に至る可能性も十分あるでしょう。

■ツアーコンダクター
訪日外国人向けのツアーガイドや旅行手配を行う仕事では、簡単な観光案内や道案内などが主な業務となります。観光ルートやスケジュールは事前に決まっていることが多いため、高度な英語力が求められることは少ないでしょう。

■バックオフィス
グローバルに事業を展開する企業や外資系企業におけるバックオフィス職も、初級レベルの英語力を生かせる職種の一つです。ルーティン業務が多く、英語による直接的なコミュニケーションが求められるシーンは限定的な場合が多いため、初級レベルの英語力でも歓迎されることがあります。

中級レベル以上の英語力を有していると、英語を活用できる職種の幅は格段に広がります。中級以上の英語力が求められる仕事・職種としては、海外本社や海外顧客との取引やコミュニケーション、専門知識を用いる業務などが挙げられます。

■貿易事務
貿易事務は、海外企業とのやり取りや輸出入関連の書類作成において、英語の読み書きが必要になります。初級レベルの場合、業務推進に不安を憶える懸念がありますが、中級程度の英語力を有していれば、業務に支障が生じることはないでしょう。
ただし、契約書や通関書類の作成では専門用語の理解が求められます。そのため、実務を通じて専門用語の習得に励む必要があります。

■海外営業
海外営業では、商談や交渉、契約締結、アフターフォローなど、さまざまな場面で英語を用います。また、海外顧客とのコミュニケーションには、英語力だけではなく専門用語への理解や表現力、交渉力なども求められるため、実務に英語を用いた経験が必須になることを理解しておきましょう。

■外資系企業のマーケティング職
外資系企業やグローバルに事業展開する企業におけるマーケティング職は、海外市場調査や海外向けマーケティング戦略の立案・実行など、グローバル規模のマーケティング戦略展開を担います。業務の推進にあたっては、海外チームとのWeb会議やプレゼンテーション、英文資料の作成など、英語を駆使する場面が多々あり、一定レベル以上の英語力が求められます。

■外資系企業のIT技術職
外資系企業のIT技術職は、本社や海外支社、海外ベンダーとの協業など、英語を使用する機会が多々あります。業務を推進するにあたって必ずしも高度な英語力が必須になるわけではありませんが、技術文書や仕様書の読解などにおいては、専門用語の理解が不可欠です。
また、キャリアアップを目指す場合は、より高度な英語力の習得が望まれます。

上級レベル以上の英語力を備えていると、多くの企業で高く評価されるでしょう。上級以上の英語力が求められる主な仕事・職種としては、高度な専門知識が必須となる業界や業種が挙げられます。

■外資系金融企業
証券・投資銀行をはじめとする外資系金融企業は、情報収集や市場分析、顧客とのコミュニケーション、社内文書の作成など、業務のあらゆる場面で高度な英語力が必要になります。さらにビジネスシーンで必要とされる専門用語や語彙力だけでなく、ニュアンスを理解する力や交渉力なども求められるでしょう。

■海外広報・PR
海外広報・PRは、広報活動をグローバルに展開する役割を担います。海外メディアやインフルエンサー、取引先など多様な関係者と英語を用いてコミュニケーションを取り合うため、細かいニュアンスを伝えられる高度な英語力が必須となるでしょう。

■外資系企業のコンサルタント
外資系企業のコンサルタントは、多国籍企業や海外市場をターゲットとする企業に対し、経営戦略や業務改善、IT導入など、多岐にわたるコンサルティングサービスを提供します。プロジェクトはグローバル規模で展開されることが多く、プロジェクトチーム内外とのコミュニケーション、調査資料や報告書作成、海外拠点との折衝など、あらゆる業務において英語力が求められるでしょう。

■通訳・翻訳
通訳はビジネス会議や国際会議、法廷手続きなど、翻訳は契約書や論文、技術文書などの場面において重宝される職種です。単に英語を駆使できるだけでなく、正確かつ迅速に言語を変換する能力、高い理解力、分野によっては専門知識も求められます。

第一言語レベルは、英語を専門に扱う職種や高度なコミュニケーション力が必須となる職種・ポジションにおいて求められます。転職市場における価値は極めて高く、給与水準も相場より高額になる可能性が期待できるでしょう。

■グローバル企業のエグゼクティブ職
多国籍企業の経営幹部ポジションは、経営会議や投資家対応、グローバルチームのマネジメントなど、あらゆるビジネスシーンにおいて英語を使用します。また、複雑かつニュアンスの求められるコミュニケーションや論理的かつ正確な意思疎通、異文化理解、リーダーシップなどが求められため、第一言語レベル相当の英語力がないと、企業の成長に貢献できない懸念があります。

■国際機関職員
国際機関職員は、国連や世界銀行、IMFなどの国際機関において、世界規模の課題解決や国際協力に貢献する職種です。多様な国籍の職員と協調しながら業務を推進するほか、会議や文書作成、交渉など、多様な場面において英語を使用します。
高度な業務を担うことから、第一言語レベルの英語力は必須となるでしょう。

■同時通訳者
同時通訳者は、国際会議やビジネス交渉、記者会見など公式な場面や重要な意思決定をともなうビジネスシーンにおいて話者の発言をリアルタイムで指定言語に通訳する専門職です。
分野によっては専門知識、案件によっては長時間にわたる集中力と精神力なども求められるでしょう。


英語力は、転職市場において高い評価を受けることもありますが、年収が大幅に上がる要因になるわけではありません。しかし、高度な英語力を有していると、年収の高い外資系企業やグローバル企業に転職する選択肢も得られるため、結果的に年収アップにつながる可能性が期待できます。

下記は、JACが提供する転職支援サービスを利用し、転職した方のTOEICスコアごとの年収例です。

TOEICスコアボリュームゾーン平均最高
599点以下550~750万程度740万円前後2,200万円
(役職:部長以上)
600~700点600~800万程度800万円前後3,000万円
(役職:CEO)
700~800点600~800万程度830万円前後3,100万円
(役職:本部長以上)
800~900点600~850万程度890万円前後3,700万円
(役職:本部長以上)
900点以上650~900万程度910万円前後3,500万円
(役職:本部長以上)

※当社、2024年1月~2024年12月分データ

上記のとおり、TOEICスコアと年収には、ある程度の関係性があると考えられます。
ただし、英語力が高いだけで高年収が保証されるわけではありません。年収額の決定においては、業務経験や専門知識、マネジメントスキルなども加味されます。

転職時に年収アップを狙う場合は、自身の専門性や経験を発揮できる職種・ポジションを選ぶことが大切です。また、採用選考では、英語力だけに固執せず、自身の能力を適切にアピールすることも意識しましょう。


本章では、英語力を生かした転職で押さえておきたい、次の4つのポイントについて解説します。

• 転職成功のポイントは専門性×英語力
• 現場で求められる「英語力」とは、スピーキングとプレゼン能力
• 英語をはじめとする語学力は、毎日短時間でも研鑽し続けることが大切
• お互いにとって望ましい形で英語力を生かせる環境を探す

※本章の記述は、執筆者の個人的見解であり、JACの公式見解を示すものではありません。

「英語力を生かせる環境へ転職したい」とご相談に来られる方に多いのが、海外配属などを期待して日系のグローバル企業へ入社したものの、海外どころか英語もまったく使わないポジションに配属されて、語学力が鈍るのを懸念される例です。

ただし、採用側の企業としては、英語力だけを問う求人はほとんど存在しません。求人の多くは業務を遂行できる専門性があることが大前提で、英語力は専門性と併せて求められている要件であることを認識する必要があります。
終身雇用を前提としてきた日本企業では、さまざまな業務を経験し、社内人脈を構築してから管理職になることが、社内交渉でも有利とされてきました。しかし今後の社会は、外資系企業と同様に個人が専門家として企業と契約する「ジョブ型雇用」にシフトしていく傾向にあります。

こうした将来像を踏まえても、20代はさまざまな経験から興味や能力の幅を広げ、自分の専門は何を選ぶべきかを見極めるのが良いでしょう。30代で専門性を高めることを主軸にしながらも、よりよい環境と待遇を求めて転職を考える際、英語をはじめとする語学力が、優れた選択肢を増やす手伝いをしてくれます。
実際に、英語を必要とする実務が未経験の方でも、スキルセットが合致し、さらに個人で磨かれてきた英語力が評価されて、転職が成功した事例を紹介します。

例として挙げさせていただくのは、日系企業で勤めてきた40代後半の方です。本業の専門性を高めるかたわら、20年ほどコツコツと英語を勉強し続け、読み書きもスピーキングも業務で使用できるレベルを保っておられました。結果、職域の専門性がリンクした外資系企業への採用がスムーズに決まり、年収は300万ほどアップ。いつか環境を変えるときのための武器作りが実を結び、理想的な転職が叶った結果となりました。

外資系企業の場合、レポートラインにいる外国人上司や取引相手方とのスムーズなやり取りに英語を使うのはもちろん、折衝する相手にはエグゼクティブも含まれることもあるため、ビジネスレベルの会話をストレスなく行える必要があります。英語力不足が理由で社員が昇進できず、英語力に長けたビジネスパーソンを中途採用で補う例もよくあります。
転職希望者の面接に際して、外資系企業ではTOEICのスコアを問わないこともありますが、日系企業では多くの企業が一定のスコアを英語力として要件に盛り込んでいます。求められる水準の参考として、日常の業務で頻繁に英語を使うわけではない企業なら650点程度、実務で英語を使うものの相手方ストレスなくやり取りできるレベルであれば800点程度、相手方を問わず英語で常にダイレクトなコミュニケーションがあるポジションとなれば900点以上が目安となります。

同じ「英語力」でも、読み書きではなく、より高いレベルの英語でのスピーキング能力が求められるようになっています。特にメインミッションが業務マネジメントになる管理職ポジションでは、事業を統括する上位役職者に、業務全体の進捗や課題解決について、日常的に英語でレポーティングやプレゼンテーションするため、正しい英語文法や美しい英語発音以上に「伝える力」が必要になります。
さらに近年は直接対面して話す機会が減り、英語でのオンラインでのやり取りが増えたため、ジェスチャーや表情が伝わりにくい状況になりました。今後は、音声だけでも説得力のある、英語でのスピーキング能力を求める傾向はいっそう強まるでしょう。
特に、高い英語力を求める企業の場合は、英語で討論できるといった高いレベル感でのスピーキング力を求めているケースもあります。

現在外資系企業で日常的に英語を使っている方でも、多くの方が何らかの形で英語の勉強を続けています。外資系でも企業によって英語を使う頻度はまちまちなので、さらに英語力を高めたり、現状よりスキルが落ちないよう英語力を維持したりする努力をされているのです。

日常的に英語のトレーニングをしている方は、通勤時や週末に時間を作る、一日一時間早く起きて自己学習するなど、スケジュールを組んでコツコツと努力されています。英会話スクールやオンライン英会話、無料のラジオ英会話でも勉強できます。
前述したとおり、「英語力」で問われるのは、説得力のあるスピーキング能力になりつつあります。TOEICスコアは、あくまで英語での読み書きの基準値です。転職の選考過程でスコアをチェックするのも、面接側にスピーキング能力を適切に評価できる環境がないため、スコアを判断材料としていることが多くあります。

転職時に必要とされるTOEICスコアの目安はすでに示したとおりですが、英語でのスピーキングレベルの参考基準を示すとすれば、「英語面接に際して、事前練習が必要なレベルでは難しい」と考えると良いでしょう。業務レベルのスピーキング能力があれば、業界用語などの下調べのほかは事前準備など必要なく、レジュメにもとづいた普段どおりの内容を英語で話せば良いだけなのです。
たとえTOEICで一度ハイスコアを取得したとしても、そこで勉強を終えてしまうと英語力は途端に鈍っていきます。ましてスピーキング能力は実際に話す機会がなければ、瞬く間に錆びつきます。いざ面接に際して「話す練習がしたい」と考えてもタイミングが間に合わなくなってしまうため、常に英語で話す準備をしておくことをおすすめします。

英語面接で不採用になったケースにおいて、採用企業側からのフィードバックで最も多く聞かれるのは「言いたいことがよくわからなった」というものです。
ビジネス英語では要件を絞り、根拠を数字で示し、結論から話すことが求められます。また、それ以上に敬遠されるのは「英語力を付けたい、伸ばしたい」という転職動機です。企業側はビジョンに共感し、長く一緒に働いてくれる人を求めています。あくまでビジネスツールである英語だけを魅力と捉えられては採用には至りません。
一方、転職する側の視点では、一口に「英語を使う」といっても、どのような相手とどれだけの頻度でやり取りするのか。求められる英語レベルや専門的な英語のボキャブラリーはどの程度必要なのか。さらには海外出張の頻度や、駐在するキャリアパスはあるのかどうか。こうしたことが知りたくても、求人票にそこまで詳細な情報がなく、せっかくの英語力を生かせるのか不安になる状況もあるでしょう。面接の場ではリアルな現場感が伝わらず、入社してから希望とのズレがわかり、すぐに次の転職先を探すといった事態にもつながりかねません。
応募の前に転職後の具体的な働き方や、能力の生かし方が正しくイメージできるということも、転職エージェントを利用するメリットの一つだといえるでしょう。自分の英語力と専門性が十分に生かせる企業を探す際には、企業とのネットワークやノウハウを豊富に持つ転職エージェントの活用も視野に入れることをおすすめします。


本章では、転職の際に役立つ、英語力を証明する次の5つの資格を紹介します。

• TOEIC
• TOEFL
• 国際連合公用語英語検定試験(国連英検)
• 日商ビジネス英語検定試験
• 実用英語技能検定(英検)

TOEICは、ビジネスシーンや日常会話における英語力を測定する国際的な英語試験です。
TOEICには、Listening & Reading テストとSpeaking & Writing テストの2種類がありますが、転職時に評価されやすいのはListening & Reading テストです。Listening & Reading テストは、リスニングとリーディングの2つのセクションで構成されており、各セクション495点、合計990点満点で評価されます。テストは月に1回を目安に実施されており、公式サイトから申し込むことで受験できます。

一般的に、転職で評価されるTOEICスコアの目安は600点以上といわれていますが、日常的に英語を使用する業務やポジションに応募する際は、700点以上の取得が望ましいでしょう。

>> TOEIC公式サイト

TOEFLは、海外の大学や大学院への留学出願の際に活用されている国際的な英語試験です。
転職市場においては、研究職や専門職などのアカデミックな職種において応募基準に用いられるケースがあるほか、最近では、グローバル企業や外資系企業でも採用基準の一つとして活用されています。

TOEFLには、PBT・CBT・ITP・iBTの4つの種類の試験がありますが、採用選考では「TOEFL iBT」を評価の対象にするケースが大半です。TOEFL iBTは、「話す」「書く」「読む」「聞く」の4つのセクションで構成されており、各セクション30点、合計120点満点で評価されます。

転職において評価の対象となるTOEFL iBTスコアの目安は、70点以上といわれていますが、職種や企業によって求められるスコアは異なります。英語が必須になる職種では、80点以上のスコアが求められることもあるでしょう。

>>TOEFL公式サイト

国際連合公用語英語検定試験は、国際連合の理念や活動、国際情勢に関する理解と英語力を総合的に測定する試験であり、試験には国際政治や経済に関するトピックも含まれます。国際機関や政府機関、あるいは国際的なNGO/NPOなどへの転職を希望する場合は、取得を推奨します。

階級は、特A級、A級、B級、C級、D級、E級の6つの級で構成されており、特A級は同時通訳レベル、A級は第一言語レベルといわれています。試験形式は級によって異なりますが、一般的に一次試験で筆記試験(リスニング、リーディング、ライティング)、二次試験で面接(スピーキング)が行われます。
採用選考では、B級以上を取得していると評価の対象になるでしょう。

試験は1年に2回しか開催されないため、転職に向けて受験を検討している場合は、計画的に申し込みや受験対策を進めましょう。

>>国際連合公用語英語検定試験公式サイト

日商ビジネス英語検定は、日本商工会議所が主催する検定試験であり、貿易事務や海外営業など特に貿易関係の事業を展開する企業や部署で高い評価を得られるでしょう。

英文メールの作成や契約書の理解、交渉の進め方など、ビジネスシーンにおける英語活用に特化している点が特徴であり、3級は基本的なビジネス英語スキル、2級は実務における応用力、1級は国際ビジネスにおける高度な英語力を測定します。

受験の申し込みは公式サイトから可能であり、試験も定期的に行われています。
ただし、一番難易度の低い3級でもTOEIC600~630点前後、英検準2級~2級相当に該当します。英語力に不安がある方は、入念な試験対策を講じる必要があるでしょう。

>>日商ビジネス英語検定試験公式サイト

実用英語技能検定は、公益財団法人 日本英語検定協会が主催する英語資格試験です。読む・書く・聞く・話すの4技能を総合的に評価する資格試験であり、日系企業では英語力を評価する指針として採用基準に用いられることがあります。
ただし、国際的な資格ではないため、海外現地の企業に転職を考えている場合は、評価の対象にならないことがあります。

転職活動時のアピール要素にしたい場合は、最低でも2級以上の取得が望まれます。日常的に英語を用いる職種やポジションに応募する際は、準1級以上の取得を推奨します。

>>実用英語技能検定公式サイト

この記事を監修した転職コンサルタント

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アカウンティング&ファイナンス第1Div マネージャー

海外留学、日本での勤務経験を経て海外でのキャリアを選択しマレーシアにて日系ノンバンクに勤務。
現地に進出する日系企業向け新規開拓営業として、大手工業系メーカーから海外進出直後の中小企業まで幅広いマーケットに対するファイナンスリース、オペレーティングリースの提案営業を経験。
帰国後JAC Recruitment へ転職、10年以上に渡り主に経営幹部、営業マーケティング、バックオフィス領域の海外駐在員、海外大MBA留学生、外国籍など国際性豊かな語学力の高い求職者のキャリアアップ転職支援に従事。
2016年よりAccounting/Finance/HR/GA/Legal/PR/IR/Business Planning/Audit/EA などの御経験を持つグローバル人材の外資系/日系大手クライアント向け転職支援・採用支援や部下数名のチームマネージメントに従事。