MRの転職事情|異業種へ転職は可能?転職成功の4つのポイントなどを解説

  1. MR(医薬情報担当者)
  2. メディカル(医療)業界
  3. 転職マーケット×メディカル(医療)業界

MRの転職市場動向についてご紹介します。

JAC Recruitment(以下、JAC)に寄せられているMR求人数は、ここ5年ほどでトップレベルの多さであり、近年の「MR不要論」に逆行する採用市況となっています。一方、MR採用において重視されるポイントは、以前とは変わってきています。

変わりゆくメディカル業界における「MR」の転職市場動向について、JACのMR専任のコンサルタントが解説します。

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MRの経験は異業種で通用する?3つのポイントを紹介


転職を検討するMRの方から、「これまでの経験を生かしてMR以外の道を歩むことができるのか?」というご質問をいただくこともよくあります。

ここでは、異業種への転職を検討する際の3つのポイントをご紹介します。

転職事例で多いのはコンサルティング業界とヘルスケア業界

MR経験を生かせる異業種の筆頭に挙げられるのは「コンサルティング業界」です。

特に医療専門のコンサルティングファームに移り、医療機関向けの経営コンサルティングを行うケースが多く見られます。ほか、保有する医療関連データをもとに、製薬会社へのコンサルテーションを行うポジションへの転職事例もあります。

このほか、医療機器、ヘルスケア製品・サービス、ヘルステックなどの営業職に転職する道もあります。医療機器業界は製薬業界ほどの規制の縛りがなく、人間関係の構築を重視した営業を得意とする方にあう傾向があります。社会貢献も感じられる成長市場として、「予防医療(診断薬など)」「デジタル活用」の分野を選ぶ方もいます。

異業種転職では「なぜ、その業界・職種で働きたいのか」の強い意志が必要

「異業界への転職を考えている」というMRの方々のご相談をお受けしていると、「MRを辞めたいわけではないが、将来性に不安を感じる」ことが動機であるケースも多々見受けられます。しかし、転職活動に臨むにあたっては、「不安解消」を目的とするのではなく、「その業界・職種で働きたい」という強い意思をもち、それをアピールしなければ選考通過は難しいといえます。

MRから異業種に転職する場合は年収ダウンになるケースも多く、「それでもその仕事がしたい」という覚悟と熱意が必要です。 なお、MRとしての将来性は、ご本人が思うほど悲観すべき状況ではありません。一般公募はされていなくても、転職エージェントには新薬ローンチに向けた求人が寄せられており、水面下でMRの大量採用が行われていたりもします。新たな疾患領域の経験を積むチャンスもあるため、情報にアンテナを張っておくことをお勧めします。

MRへの「出戻り」はハードルが高い

先ほど、異業種転職には「強い意思・覚悟が必要」とお伝えしましたが、その理由は選考通過のためだけでなく、「出戻りのハードルが高い」という実情もあります。

異業種転職を実現したものの、「やはりMRに戻りたい」と希望する方は少なくありません。しかし、MR求人に応募しても「一度、MRに見切りをつけた人」と、ネガティブな印象をもたれることが多いのです。結果、製薬メーカーに戻ることが叶わず、コントラクトMRとして再スタートするケースがよく見られます。

異業種を目指す前に、MRとしての今後の可能性を慎重に比較検討しましょう。

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MRの最新転職市場動向


MRでの転職を検討しているMRの皆さまに、知っておいていただきたいポイントを3つに絞ってお伝えします。

MRの中途採用は増加している

MRの求人が増加している背景として、大きく2パターンが挙げられます。
一つは、MRを削減した企業がマンパワー不足を感じ、社内リソース不足から、再び増員に転じていること。もう一つは、新たなビジネス・領域の立ち上げなどでゼロから組織を作るに際し、事業拡大の為に、一定数のMRの必要性を感じていることです。

外資系メガファーマでは、疾患領域別で見ると、オンコロジー、中枢神経系、免疫系などのスペシャリティ領域や、患者さんの数が少なく治療法も確立されていない希少疾患領域でニーズが高まっており、大型新薬のローンチなどに向けて組織体制を強化。その動きに合わせ、CSOでもコントラクトMRのリソースを確保しようとする動きが活発です。
一方、ジェネリックメーカーや中堅メーカーからもMR求人が出てきています。

MRの採用ポジションは、スタッフクラスを中心に、一部マネジャークラスもあります。

CSOからメーカーへの転職のケースもあります。メーカーによっては、「幅広い経験を積んでおり、新たな環境への適応力が高い」という期待から、コントラクトMR経験者を積極的に受け入れています。
タイミングによっては、プライマリー領域から、オンコロジー、中枢神経系、免疫系、希少疾患領域などのスペシャリティ領域へ移るチャンスもあります。

MR採用で評価されるポイントが変化している

時代の変化にともない、MRの採用選考で評価されるポイントも変わってきています。
数年前までは、専門領域の経験+大学病院担当の経験があれば、転職市場での価値が高いとされていました。

もちろん、現在も領域の経験は重視されますが、「営業手法」がより注目されるようになっています。
デジタルプロモーションの導入が進むなか、さまざまなチャネルを戦略的に使い分けながらドクターの興味を引き、採用に至るまでのクロージングをかけていく力が重視されているのです。
デジタルツールを効果的に取り入れ、戦略を立てて行動できるMRが、今後生き残っていけるといえるでしょう。

MRの需要がなくなることはない

現在は、オンコロジー・バイオなどの領域が活発ですが、この先は再生医療のニーズも高まるでしょう。
CAR-T(カーティー)療法、コンパニオン診断をともなうがん種横断適応の薬剤、ナチュラルキラー細胞治療薬など、新しい領域の市場も2030年頃まで拡大していくと見込まれています。
さらに先には、「予防」「未病」といったテーマへの展開も予測されます。

旬な領域は時代に応じて変わっていっても、MRの役割がなくなることはないと考えられます。
実際、デジタルプロモーションの導入が進むなかでもMRの必要性が再認識されたことが、現在の求人増加につながっています。
今後MRとしてのキャリアを構築していくために、今どのような経験・スキルを身に付けるべきかを考えてみてください。

40代MR転職の事情については下記の記事をご覧ください。

40代MRに求められる経験や年収、異業種転職の可能性 

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MR転職を成功させるための4つのポイント


MRの皆さんが転職成功率を高めるために、意識していただきたい4つのポイントをお伝えします。

ポイント1:業界再編や今後注目される領域の動きを注視しておく

自社や自社周辺だけでなく、業界全体の動きにアンテナを張っておいてください。

今はまだ「MRのニーズは先細り」と考えている方も多いようですが、これまでお伝えしたとおり、採用は活発化しています。そして、求人企業のラインナップや求める要件はその時々で変化しています。

転職市場の温度感、領域や活動手法のトレンドなどの変化をキャッチし、自社と自身の立ち位置を把握することをおすすめします。

ポイント2:市場で求められている専門性を高める

ここでいう「専門性」とは、担当領域だけに限りません。専門領域における「動き方」を意識してみてください。

たとえば糖尿病領域担当だったとしても、症例をベースに、患者ごとに薬剤の特性を生かした治療提案をすることも可能です。症例を追い、アプローチを工夫した経験は、転職において評価の対象になり得ます。主体的に行動を起こすことが重要といえます。

ポイント3:より高度な営業活動ができるようにしていく

デジタルツールも含めた「マルチチャネル」での活動経験を積んでおくことで、今後のキャリアの選択肢が広がるでしょう。

社内のリソースを把握し、現場に表れている数値を分析し、自身で戦略を立ててPDCAサイクルやOODAループなどを回していく。それを自立してできるようになれば、採用選考でのアピール材料となり得ます。

ポイント4:キャリアのために英語力を磨く

MRの日常業務で英語を使用する場面は少ないといえます。しかし、MRの次のキャリアとして、マーケティングや本社ポジションを目指す場合、外資系企業では英語力が必須となります。

日頃の業務を英語で話せるレベルの英語力を磨いておくことで、社内でのキャリアチェンジのチャンスをつかみやすくなります。

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MRの年収相場|1000万円を超えることも


厚生労働省のデータによると、MRの平均年収は約578.3万円です。また、他の職業と比較するために平均年収のデータを参照すると、国税庁が行った令和3年分の「民間給与実態統計調査」では、日本の給与所得者の1年間の収入は約433万円でした。
MRの平均年収との差は約140万円となり、一般的にMRは高収入職だといえるでしょう。

JACを利用してMR職へ転職された方の平均年収は、30代で約850万円、40代で約900万円で、全体の20%以上が1000万円を超えています。MRの年収は勤務先や営業成績、役職などに左右されるため、スペシャリスト・管理職での転職をご検討されている方は、ぜひJACへご相談ください。

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MRの転職成功事例3選


ここでは、MRへの転職に成功された方の事例の一部をご紹介します。

転職成功事例1:重篤患者に貢献できるMRを目指し、スペシャリティファーマへ

もともとMRを志したのは、難病を患っている親戚が近くにいたため、「重篤な病気と闘っている患者様に対して役に立てる人になりたい」と思ったことがきっかけです。前職で扱っていた医薬品は生活習慣病向けであったため、重篤な患者様向けの医薬品に特化した「スペシャリティファーマ」と呼ばれる製薬メーカーへの転職を考えました。選考で自分の強みを訴求できるように、初回面談では過去の経験を細かく棚卸しし、再現性のある行動特性をコンサルタントの方と一緒に言語化していきました。自分の強みを明確にして把握できたことで、面接においても自信を持ってポイントを踏まえたアピールができ、第一希望の企業から内定を得ることができました。

転職成功事例の詳細はこちら

転職成功事例2:専門性を磨きつつ、結婚後も働ける職場

前職では、会社には女性の社員が少なく、女性は結婚をしたら辞めるという風潮がなんとなくあり、長く勤められる環境ではないな、と感じたのが転職のきっかけでした。自分のキャリアのためにも専門性を磨きたいというのも条件でした。その時に登録していたJAC Recruitmentのコンサルタントの方にも相談して、そういう求人を探してもらっていました。それで紹介してもらったのが今の会社です。会社として制度がしっかりとしているので、前の会社にいた頃のような漠然とした不安はなくなりました。だから仕事に集中できているのだと思います。毎日が充実していて、転職してよかったと思っています。

転職成功事例の詳細はこちら>

転職成功事例3:他の領域・業界を受けることで、明確になったやりたい仕事

入社以来一貫して中枢領域を担当してきたのですが、あるタイミングでその領域を外れ、開業医を担当することになったのです。わがままなように聞こえるかもしれませんが、それが転職を考えた理由でした。「なぜ中枢神経領域にこだわっているのかということを知るためにも他の領域を受けておいたほうがいい」というコンサルタントからのアドバイスで他の領域を扱う製薬メーカー、ジェネリック医薬品メーカー、CRO…と様々な会社に応募しました。それらの会社にも魅力を感じました。でも、やはり最終的に中枢神経領域だったのです。私の経験ですが、転職を成功させられるかどうかは、情報をどれだけ集められるかだと思います。JACに登録をすれば求人票に書いていない情報も手に入れることもできますし、何よりも一般に公開されていない求人を紹介してもらうこともできます。私の場合、入社したのはまさにその非公開求人で、登録をしていてなければ今はなかったかもしれません。今は当初の予定通り、中枢神経領域専門のMRとして働いています。

転職成功事例の詳細はこちら>

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MRの職務経歴書の書き方


MRの転職は、「まず“数字”から見られる」と思ってください。したがって、実績の他、数字で表せるものはすべて数値化して明記してください。営業所内での位置づけ(1位/100名中)などがあるとより効果的です。
また、担当領域/担当顧客・科目/担当エリアも明記してください。対応者はDr.だけであったか、看護師、臨床検査技師か等も明確にしておくと、より良い職務経歴書になるでしょう。

MR(医薬情報担当者) の職務経歴書サンプルと書き方


Q. 資格は転職に有利になりますか?

A. MR職においては、特に求める資格はございません。
しかし、外資系製薬企業の場合、マーケティング職やマネジメント職になるためにはTOEICのスコアなどが必要となってくる可能性があるため、そういったキャリアを目指したい方は、早めに英語の勉強を開始することをおすすめします。

Q.一度選考を落ちている企業へ再度応募することは可能でしょうか?

A. 可能です。
製薬会社の場合は、事業部ごとに採用が行われることがありますので、複数の事業部へのご応募も可能です。ただし、過去に選考を通過しなかったことには理由があるはずです。再度その理由を見つめ直し、活動に反映させていく必要性があるでしょう。

Q.エリアを限定して応募を進めることは可能でしょうか。

A. 募集の背景によります。
欠員などにより、もともと募集をしている都道府県が判明している場合などは、もちろん勤務地を指定して選考を進めていただくことが可能です。一方で全国的な募集の場合、MRという職種自体、転勤がある勤務体系となりますため、初任地の考慮がある場合もございますが、指定ができない求人がほとんどです。

MRの転職なら、JACにご相談ください


JACでは、MRに専門特化したチームを設けています。この体制は、数ある転職エージェントのなかでも稀有といえます。

専門コンサルタントは、職種についての深い知識を持ち、企業側ともMRの皆さんとも密にコミュニケーションをとっているため、マーケットの最新トレンドを常に把握しています。

訪問規制がかかっている医療機関も多い中、MRの方々は以前と比べて情報収集がしづらくなっています。

しかし、その間にも業界のトレンドは変化を続け、MRに求められる要件も変わっています。そのため、転職相談に限らず、業界の最新情報を得る目的でも、JACを活用してください。「MRの今後の展望についてディスカッションをしたい」といったアプローチも歓迎します。

JACでは、転職を無理におすすめすることはありません。私たちは、「5年後・10年後に今を振り返ったとき、『最適な選択だった』と思える」ことを大切にしています。そのため、「今すぐには転職せず、現職でもうしばらく経験を積んだ方がいい」といったご提案をすることもあります。

MRの転職サポート実績も豊富ですので、過去の転職事例をベースにしたアドバイスも行います。 まずは、MRに専門特化したJACのチームのコンサルタントにご相談を。


医薬品業界に特化した専任コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。
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JACのコンサルタントにご相談ください。


この記事を監修した転職コンサルタント

大友

大友 健太郎

ヘルスケアコマーシャルディビジョン Pharmaceutical Salesチーム マネージャー



2018年JAC Recruitment入社。一貫して製薬マーケットを担当し、MRをメインにコマーシャル職の方々の転職をサポート。 日系/外資メーカー、CSO企業含め、幅広く担当し、法人立ち上げ時の0ベースからの採用サポート経験も有り。 具体的には、法人立ち上げ企業/リージョナルセールスマネージャー、新規部署/エリアマーケティング、グローバルレポートの研修担当をご支援。MR職では20社への決定実績。